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セクション一覧

第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当事業年度におけるわが国経済は、政府の経済政策や金融政策により、企業収益や雇用情勢に改善が見られるものの、中国など新興国経済の減速やテロ事件等による世界的な不安感などにより、依然として先行き不透明な状況で推移いたしました。

このような情勢のもと、宮島への来島者数は、4月については昨年実施された「瀬戸内しまのわ 2014」の反動減などにより前年を下回りましたが、5月に入ると前年実績を上回る状況となり、山口市で実施された世界スカウトジャンボリーの参加者や大型クルーズ船の寄港など、円安を背景とした外国人観光客が大幅に増加し、さらに秋季の大型連休や、通年で比較的安定した気象状況であったことから、当事業年度の来島者数は前年同期を204千人上回り、4,067千人(前事業年度比5.3%増)となりました。

当社におきましては、平成26年7月にグランドオープンした宮島弥山展望台の1周年のPRキャンペーンおよび厳島神社世界遺産登録20周年を記念したスタンプラリーを実施し、積極的に宮島弥山をPRするとともに、旅行口コミサイトなどインターネットでの利用促進の強化により、国内はもとより海外のお客様に対しても幅広くPRし、旅客誘致に努めました。さらに、獅子岩展望台の土間の整備、紅葉谷駅・榧谷駅の階段部の手すりの増設および改修、また、榧谷駅トイレ改装工事などにより、お客様に対しての安全性・利便性の向上を図りました。

安全輸送確保の施策といたしましては、各施設の安全点検・調査を確実に行うとともに、獅子岩線予備原動機代替工事や紅葉谷線榧谷駅誘導滑車交換工事などを実施し、安全性の向上に努めました。

当事業年度の営業成績を前事業年度と比較いたしますと、乗車人員は58千人増の722千人(前事業年度比8.8%増)、営業収益は45,349千円増の603,764千円(前事業年度比8.1%増)、経常利益は18,947千円増の166,847千円(前事業年度比12.8%増)、当期純利益は20,578千円増の108,433千円(前事業年度比23.4%増)となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当事業年度末における現金及び現金同等物は、254,605千円であります。前年同期に比べ107,918千円の減少となりました。

営業活動によるキャッシュ・フローは、199,633千円(前年同期比51,313千円の増加)となりましたが、これは主として、厳島神社世界遺産登録20周年と宮島弥山展望台がグランドオープン後1周年を迎えたことを記念して行ったスタンプラリーなどによる旅客誘致策やインターネットを使った積極的な広告展開により、増収となったことによるものであります。

投資活動によるキャッシュ・フローは、292,551千円(前年同期比121,326千円の増加)となりましたが、これは平成27年12月よりCMS(キャッシュ・マネジメント・サービス)への参加による短期貸付けによる支出(470,638千円)と獅子岩線の予備原動機更新、紅葉谷線榧谷駅誘導滑車交換工事など、施設整備への支出(合計85,672千円)によるものであります。

財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払いを行ったため、前年同期と同じ15,000千円の支出となりました。

 

 

2 【輸送、受注及び販売の状況】

(1) 輸送実績

宮島ロープウエー

 

区分

第59期
(平成26年4月1日〜平成27年3月31日)

第60期
(平成27年4月1日〜平成28年3月31日)

輸送実績(千人)

稼働率(%)

輸送実績(千人)

稼働率(%)

第1区間循環式索道

663

27.2

722

27.7

第2区間交走式索道

663

36.3

722

36.9

 

(注) 第1区間循環式索道と第2区間交走式索道は乗り継ぎとなっており、第1区間のみ又は第2区間のみ輸送することはありません。

 

(2) 受注実績

該当事項はありません。

 

(3) 販売実績

宮島ロープウエー

 

区分

第59期
(平成26年4月1日〜平成27年3月31日)

第60期
(平成27年4月1日〜平成28年3月31日)

運輸収入

529,253千円

573,091千円

売店収入

19,590千円

21,022千円

食堂収入

7,323千円

8,109千円

望遠鏡収入

1,575千円

1,045千円

雑収入

672千円

495千円

558,414千円

603,764千円

 

 

 

3 【対処すべき課題】

今後につきましては、宮島来島者数の落ち着きなどにより、経営環境は依然として楽観視できない状況で推移するものと思われますが、当社といたしましては、引き続き営業の強化と弥山の魅力発信に努めるとともに、厳島神社世界遺産登録20周年記念事業などの情報提供をきめ細かく行い、少しでもロープウエーの利用率を上げるべく、積極的な旅客誘致を行ってまいります。

また、安全輸送の確保につきましては、設備の点検・整備を確実に行うことにより、お客様が安全快適にご利用いただけるロープウエーとなるように取り組んでまいります。

4 【事業等のリスク】

当社の経営成績等に影響を及ぼす可能性のあるリスク要因としては、以下のものが想定されます。

当社の事業は索道業(宮島ロープウエー)のみであり、当社の業績は、多様化するお客様のニーズの変化等の影響を大きく受ける傾向にあります。

また、当社の営業施設は広島県西部地域の観光地宮島にあり、訪れる観光客数により当施設利用状況が変動しますが、広島市など周辺観光地を含め、地震・台風等の大規模な自然災害や、テロ・事故、その他不測の事態が発生し、観光地への直接被害や風評被害を受けた場合、観光客の減少により、業績に大きく影響を及ぼす場合があります。

このリスクにつきましては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は有価証券報告書提出日現在において認識したものであります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

当社が運営する「宮島ロープウエー」用地の使用に関しましては、次の契約によっております。

契 約 会 社

相 手 先

契  約  内  容

期       間

広島観光開発㈱
(当社)

広島森林管理署

 施設用地(獅子岩駅他)9,808.04㎡

平成28年4月1日〜平成31年3月31日 (注)

広島県

 施設用地(紅葉谷駅他)2,506.54㎡

平成28年4月1日〜平成31年3月31日 (注)

 

 (注)契約期間満了により再契約したものであります。

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当事業年度における売上高は、603,764千円で、前事業年度に比べ45,349千円の増加となりました。

売上高が増加した主な要因でありますが、5月以降の宮島への来島者が前年実績を上回る状況となり、それに伴い、ロープウエーの利用者も増加に転じたこと、秋のシルバーウィークによる休日の増加、営業成績を大きく左右する天候が当事業年度におきましては比較的安定していたことが挙げられます。 

財政状態につきましては、流動資産は754,461千円で、前年同期と比べ99,221千円の増加となりました。

これは、当事業年度より運用が開始されたキャッシュ・マネジメント・サービスへの参加による短期貸付金の増加によるものであります。

固定資産は589,880千円で、前年同期と比べ18,624千円の増加となりました。これは主に、安全確保のための設備投資として、獅子岩線予備原動機の更新、紅葉谷線誘導滑車の更新などを行ったこと、また、お客様により安心して施設を利用していただくための設備投資として、各駅に防犯カメラの設置を行ったことが固定資産の主な増加理由であります。

流動負債は77,398千円で、前年同期と比べ17,714千円の増加となりました。

これは、当事業年度末の未払い計上した税金等の増加によるものであります。

固定負債は62,260千円で、前年同期と比べ3,414千円の増加となりました。これは、従業員の退職に備えて引き当てている退職給付引当金の増加によるものであります。

純資産は1,204,683千円で、前年同期と比べ96,717千円の増加となりました。これは、当期純利益108,433千円等を計上したことによるものであります。

次に、キャッシュ・フローの状況でありますが、当事業年度末における現金及び現金同等物は254,605千円であり、前年同期に比べ107,918千円(70.2%)の減少となりました。 

このうち、営業活動によるキャッシュ・フローは、当期の売上高が過去最高を記録したことで現金収入が増加しましたが、法人税等の支払いで48,075千円を支出したことにより、199,633千円となり、前年同期と比べ51,313千円(134.6%)の増加となりました。 

投資活動によるキャッシュ・フローは、短期貸付金の回収による収入265,000千円があったものの、先に述べましたキャッシュ・マネジメント・サービスの開始による資金の貸付けにより470,638千円を支出したこと、また、獅子岩線予備原動機の更新をはじめとした設備投資を行ったことによる固定資産の取得費として85,672千円を支出したことにより292,551千円となり、前年同期と比べ121,326千円(170.9%)の増加となりました。

財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払いを行いましたが、当事業年度も1株当たりの配当額を特別配当20円を加えた60円としたため、前年同期と同じ15,000千円となりました。





出典: 広島観光開発株式会社、2016-03-31 期 有価証券報告書