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セクション一覧

第2【事業の状況】

 

1【業績等の概要】

(1)業績

 当期のわが国経済は、大企業を中心とした利益拡大を背景に、景気回復基調を維持し続けるかに思われましたが、原油価格の高騰や、サブプライムローン問題による金融市場の混乱などから景気先行きに対する不透明感が増す状況となってまいりました。

 このように激変する経営環境のもと、当社は経営体質、利益体質の一層の強化を目指して、全事業にわたり積極的な営業活動を展開し、増収と徹底したコストダウンをはかりましたが、借入金残高および繰越損失の大幅削減という所期の経営目標を達成するには至りませんでした。

 この結果、当連結会計年度の業績は、売上高は9,225,155千円と前年同期に比べ44,023千円(0.5%)の増収、営業利益は214,063千円(前年同期は営業利益150,374千円)、経常利益は126,885千円(前年同期は経常利益48,774千円)となりました。また、当期純利益は24,801千円(前年同期は当期純損失71,231千円)となりました。

 

 事業の種類別セグメントの業績は、次のとおりであります。

①一般旅客貸切自動車運送業

 乗合バス事業は、原油価格高騰による燃料費の増加やバリヤフリー法対応のノンステップバス導入に係る設備投資の増加など、依然として厳しい経営環境におかれております。

 一般路線バスにおきましては、ダイヤ改正による効率化をはじめとした経営改善計画を推し進めたことや、主力路線の好調により、収支を大きく改善することができました。

 立命館アジア太平洋大学APU線は、学生の増加に対応するため大幅なダイヤ増便を実施するなど、さらなるサービス向上と利用促進をはかった結果、前年度の売上を維持することができました。

空港アクセスバスは、高速経由のエアライナーを大幅増便し、定時制の向上とスムーズな走行でビジネスマンなどに好評を博しております。また、燃料価格高騰による自家用車利用からの移行もあり、前年度の売上を上回ることができました。

 高速バスは、昨年から発売のSUNQパスが順調に売上を伸ばしており、また九州の高速バス事業者が一丸となって取り組んだ「高速基山バス停乗り継ぎ」の効果もあり、福岡線をはじめとして前年度の売上を上回ることができました。

 このほか、大分市の敬老ワンコインバスや渋滞緩和のためのシャトルバス運行に取り組むなど、公共の福祉に寄与しております。

 なお、一部路線において本年も生活交通路線維持費補助金を受けております。

 貸切バス事業は、規制緩和以降、新規事業者をはじめとするバス会社間の競争が激化し、今年も厳しい1年となりました。

しかし、オフシーズンに、フレッシュツアー・寿ツアーなどを実施し、グループ全員総力をあげて努力した結果、ほぼ前年並の売上を達成することができました。

 この結果、売上高は2,750,870千円と前年同期に比べ43,161千円(1.6%)の増収となり、営業損失は、202,514千円と前年同期比1,515千円(0.8%)の減益になりました。

 

②一般乗用旅客自動車運送業

 一般乗用旅客自動車運送業は、自由化等の規制緩和に伴う競争激化や、不況による利用者の逓減及びマイカーの普及による構造的需要の減少と経営環境は依然厳しい状況であります。

 こうしたなかで、福祉関連施設への営業促進や増収対策の新企画の実施等を行い増収に努めるとともに、費用面においても資金運用の効率化を行い経営改善に努めました。

 この結果、売上高は1,258,145千円と前年同期に比べ17,962千円(1.5%)の増収となり、営業利益は、9,829千円と前年同期比7,108千円(261.2%)の増益になりました。


③不動産事業

 不動産事業は、大交セントラルビル、1Kマンション「サンテラス」などで引き続き利益を確保することができました。また、オープン4周年を経過した複合商業施設Dプラザは、知名度の向上により、来客数は年々増加しており安定した賃料収入を得ております。

 この結果、売上高は626,153千円と前年同期に比べ6,993千円(1.1%)の増収となり、営業利益は、274,260千円と前年同期比32,110千円(13.3%)の増益になりました。

 

④通信機器販売業

 通信事業の携帯電話販売は、上期は前年からの出店ラッシュも一巡したため、販売状況も安定化し好調に推移しましたが、下期は新機種供給の遅れや、品不足などの要因が重なり、販売台数が伸び悩みました。さらに、販売手数料の減少による収入圧迫も重なり、売上、利益とも当初の目標を達成できませんでした。

 この結果、売上高は1,935,035千円と前年同期に比べ57,455千円(2.9%)の減収となり、営業利益は、64,788千円と前年同期比5,640千円(8.0%)の減益になりました。

 

⑤その他の事業

 その他の事業は、コンピュータシステム販売事業が、高確度で見込んでいた自治体向けシステムの導入支援案件を失注し、下期事業計画の大幅な見直しを迫られました。こうした中、派遣事業の堅調な伸びを基盤に、民需システムや教育設備の更新案件を営業努力で受注し、当初の目標に近い利益を確保することができました。

この結果、売上高は3,037,307千円と前年同期に比べ26,150千円(0.9%)の増収となり、営業利益は、29,835千円と前年同期比26,254千円(733.1%)の増益になりました。

 


(2)キャッシュ・フロー

 当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前当期純利益が8,393千円と増加したものの、借入金の返済による支出等により前連結会計年度末と比べ246,579千円減少し380,044千円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において営業活動による資金の増加は、562,641千円(前連結会計年度は、416,950千円の増加)となりました。これは、税金等調整前当期純利益8,393千円、減価償却費381,579千円等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において投資活動による資金の増加は、30,677千円(前連結会計年度は、133,815千円の減少)となりました。これは、有価証券の売却による収入115,947千円等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において財務活動による資金の減少は、839,898千円(前連結会計年度は、98,460千円の減少)となりました。これは、借入金の減少によるものであります。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

 当社グループ(当社及び当社の連結子会社)は、その主な事業である一般旅客自動車運送業をはじめ、受注生産の形態をとらないものが多く、事業の種類別セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。

 なお、販売の状況につきましては、「1.業績等の概要」における各事業の種類別セグメント業績に関連付けて示しております。

 

3【対処すべき課題】

 今後の当社グループ(当社及び当社の連結子会社)を取り巻く環境を展望すると、長引く雇用や金融不安の中、国内経済は個人消費及び民間設備を中心とする最終需要が引き続き低迷することが予想されます。規制緩和や新規事業者参入による営業面での競争激化等の厳しい経営が予想されます。

 このような状況下、当社グループが対処すべき当面の課題としては、①自己資本比率の向上、②経営資源の適切な再配分及び収益性の向上が挙げられます。

 

① グループ全体の自己資本比率(平成20年3月末現在15.65%)の向上は、安定的な経営を確実にするのみならず、廉価な資金の安定的調達に資するため、着実に実行すべき課題と認識しています。具体的には、収益率の低い事業部門を整理統合、もしくは売却し、その売却代金で借入金等を減らす事により総資産を圧縮し自己資本比率を向上させることを目指しています。

② 当社グループの主要セグメントは旅客自動車・乗用自動車運送業、通信機器販売業及び不動産事業であります。自動車運送業界は競争が激化しており、厳しい経営環境が継続しているため営業黒字の確保が課題であります。そのため、当該施設や人員の合理化を行うなどの見直しが急務であります。このように経営資源を効率的かつ効果的に再配分していくことで、収益性の更なる向上を目指していく所存であります。

 


4【事業等のリスク】

 当社グループ(当社及び当社の連結子会社)は、その主な事業である一般旅客貸切自動車運送業や一般乗用旅客自動車運送業では、規制緩和に伴い、新規事業者参入による競争激化等の厳しい経営が予想されます。一般路線につきましては、マイカーの普及による構造的需要の低下による利用客の減少、過疎地域での不採算路線の増加に加え、排ガス規制やバリアフリー法等の公的法改正により車両の設備投資等によるコスト増加の可能性があります。

 通信機器販売業につきましては、携帯電話市場の飽和状態に加え、引き続き他社とのサービス・価格競争が予想され、収益に影響を受ける可能性があります。

 なお、将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成20年6月25日)現在において当社グループが判断したものであります。

 

5【経営上の重要な契約等】

 大分交通㈱は、㈱エヌ・ティ・ティ・ドコモ九州との間に5店舗の代理店契約を締結しております。なお、契約期間は平成4年3月16日から平成20年3月31日迄(自動更新)であります。

 

6【研究開発活動】

 該当事項はありません。


7【財政状態及び経営成績の分析】

(1)財政状態について

(流動資産)

 当連結会計年度末における流動資産の残高は、1,745,770千円(前連結会計年度末は1,893,985千円)となり148,215千円減少しました。現金及び預金の減少(767,204千円から507,068千円へ260,136千円減)が主な要因です。

(固定資産)

 当連結会計年度末における固定資産の残高は、13,467,903千円(前連結会計年度末は14,290,254千円)となり822,350千円減少しました。投資有価証券の売却に伴う減少(254,744千円減)が大きな要因です。

(流動負債)

 当連結会計年度末における流動負債の残高は、5,413,391千円(前連結会計年度末は5,751,146千円)となり337,755千円減少しました。短期借入金の減少(2,426,035千円から1,973,372千円へ452,662千円減)が主な要因です。

(固定負債)

 当連結会計年度末における固定負債の残高は、7,374,678千円(前連結会計年度末は7,980,278千円)となり605,599千円減少しました。財団抵当権借入金の減少(1,909,700千円から1,299,100千円へ610,600千円減)が大きな要因です。

(純資産)

当連結会計年度末における純資産の残高は、2,425,604千円(前連結会計年度末は2,452,815千円)となり、27,211千円減少しました。その他有価証券評価差額金の減少(220,875千円から190,345千円へ30,529千円減)が大きな要因です。

 

(2)キャッシュ・フローについて

 当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前当期純利益が8,393千円と増加したものの、借入金の返済による支出等により前連結会計年度末と比べ246,579千円減少し380,044千円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において営業活動による資金の増加は、562,641千円(前連結会計年度は、416,950千円の増加)となりました。これは、税金等調整前当期純利益8,393千円、減価償却費381,579千円等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において投資活動による資金の増加は、30,677千円(前連結会計年度は、133,815千円の減少)となりました。これは、有価証券の売却による収入115,947千円等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において財務活動による資金の減少は、839,898千円(前連結会計年度は、98,460千円の減少)となりました。これは、借入金の減少によるものであります。

 

(3)経営成績について

 当期のわが国経済は、日銀短観或いは株価等が示すとおり全体的に改善傾向が見られるものの、地方、中小企業の実態としては景況回復の実感に乏しく、構造改革の遅れや需要の低迷、デフレの継続、更には雇用や年金問題等もあり、依然先行きの見えない厳しい状況で推移しております。

 このような厳しい経営環境のもと、当社グループは、売上高は、9,225,155千円(前年比44,023千円増、0.5%増)となり、売上原価や販売費及び一般管理費等の経費の削減等により、営業利益は214,063千円(前年同期は営業利益150,374千円)、経常利益は126,885千円(前年同期は経常利益48,774千円)となりました。また、当期純利益は24,801千円(前年同期は当期純損失71,231千円)の改善となりました。

 なお、事業の種類別セグメントの業績につきましては、「第2 事業の状況 1.業績等の概要 (1)業績」に記載しております。

 なお、将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成20年6月25日)現在において当社グループが判断したものであります。





出典: 大分交通株式会社、2008-03-31 期 有価証券報告書