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セクション一覧
第2【事業の状況】
1【業績等の概要】
(1)業績
当連結会計年度における我が国の経済は、都市部では製造業や輸出関連企業を中心に設備投資が増加し、個人消費も緩やかに回復傾向にあるが、地方においては景気回復の実感が乏しく、さらに原油高などの影響で全体的に停滞傾向が続いている。このような経済情勢のもとで、当企業集団の業績も新規参入事業者との激しい競争の影響等により、売上高は3,558百万円となり、前連結会計年度に比べ69百万円(1.9%)減収となった。さらに、積極的なコスト削減に努めたものの軽油高騰の影響等が大きく、経常利益は279百万円と前連結年度に比べ84百万円(23.2%)減となり、当期純利益も183百万円と前連結会計年度に比べ39百万円(17.7%)減益となった。
 事業の種類別セグメントの業績は次のとおりである。
運輸業
 運輸業は乗客減や路線の一部撤退などにより、売上高3,345百万円と前連結会計年度に比べ71百万円(2.1%)の減収となり、積極的なコスト削減等に努めたものの軽油高騰の影響が大きく、営業利益は275百万円と前連結会計年度に比べ93百万円(25.4%)の減益となった。
物品販売業
 物品販売業は従業員を中心とした売上が主であり、積極的な増収に努めた結果、売上高は51百万円と前連結会計年度に比べ1百万円(3.7%)増収となり、営業利益も27百万円と前連結会計年度に比べ2百万円(9.4%)増益となった。
駐車場業
 駐車場業は賃貸契約によるものであり売上高は160百万円と前連結会計年度に比べ0百万円(0.3%)減収となったものの営業利益は127百万円と前連結会計年度に比べ2百万円(2.1%)の増益となった。
(2)キャッシュ・フロー
 当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、運輸業の売上高が減少となる中、原油高の高止まりの影響等もあり、当連結会計年度末は386百万円を確保するにとどまった。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、得られた資金は当連結会計年度では200百万円であったが、税金等調整前当期純利益の減少にかかわらず前年より増しているのは資金流出を伴わない償却費の増加が主な要因である。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は当連結会計年度では78百万円であったが、これはサービス向上を目指した車両設備の更新等が主な要因である。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は当連結会計年度では121百万円であったが、これは長期借入金の約定返済が主な要因である。
2【生産、受注及び販売の状況】
 当社グループは、主に一般顧客を対象に旅客運送事業及び附帯事業を行っており、生産及び受注の状況について該当事項はない。また、販売の状況については「1.業績等の概要」における各事業の種類別セグメント業績に関連付けて示している。
3【対処すべき課題】
 運輸業に関してバス輸送に係る環境対策とバリアフリー対策の推進及び輸送コストの継続的削減を図る。また有利子負債の圧縮を進め財務体質の改善並びに株主資本の充実を図る。
4【事業等のリスク】
 以下において、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載している。
 当社は、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避および発生した場合の対応に努める方針であるが、当社株式に関する投資判断は、以下の特別記載事項および本項以外記載事項を慎重に検討したうえで行われる必要があると考えている。また、以下の記載で文中にある将来に関する事項は、当連結会計年度末日現在において当社が判断したものであり、当社株式への投資に関連するリスクを全て網羅するものではない。
① 生活路線維持のための補助制度について
 乗合バス事業における生活維持路線のための補助制度があり、当連結会計年度において国・県及び市町村等より758百万円の補助金を受領している。この補助制度は、近年の制度見直しにより、国・県による補助制度から市町村による補助制度へ大きくシフトしており、市町村合併が進む中でバス事業に対する補助制度のあり方が問われている。
 現在、全国中小バス事業者の大半がこの補助制度に基づく補助金を受領しており、補助打ち切りへの方針転換は考えにくいが、補助金削減に向けた動きに対していつでも対応できるよう県及び市町村と連携を密にしながら路線維持を図る所存である。
② 飲酒運転等の対策について
 近年、相次いでバス事業者の飲酒運転事故等不祥事が多発しており、当社においても同様の不祥事が発生するリスクは存在する。これに対し当社では、毎日の始業時における飲酒検知器によるチェックのほか対面点呼の充実を図り、不祥事等が発生しないよう対策を講じている。
③ バスジャック等車内犯罪や災害に対する備えについて
 バスジャック等の車内犯罪や災害発生時の対応については、社内マニュアルを作成し交通安全運動期間中に実施する全員研修において周知徹底を図っている。
④ 空港地上業務受託について
 当社は鳥取及び米子の両空港において全日本空輸株式会社より空港地上業務を受託している。将来、不採算路線について運行削減等の決定がなされた場合において空港地上業務にかかる収益が低下する可能性がある。また、悪天候時の欠航や航空機事故により空港が閉鎖された場合など当社の収益が減少する場合がある。
⑤ 当社の財政状態について
 当連結会計年度末において、土地再評価差額金918百万円を純資産の部に計上しており、これによって債務超過の状態ではなくなっている。ただし、この数年は毎期当期純利益を計上しており欠損金は順調に減少している。
⑥ 有利子負債への依存について
 ①に掲げる生活路線維持のための補助金は毎年年度末の3月から4月にかけて交付されるため、補助金交付月以後数ヶ月後より次回の補助金交付時までの間、運転資金や設備資金について有利子負債に依存する傾向が強くなる。そのため、長・短金利の上昇にかかる支払利息の増大により収益が圧迫される可能性がある。
5【経営上の重要な契約等】
 当社は平成19年3月31日現在において、全日本空輸㈱より空港地上支援業務を受託している。
6【研究開発活動】
 記載すべき事項はない。
7【財政状態及び経営成績の分析】
 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されており、当社グループの当連結会計年度の経営成績は、マイカーの増大と長期化する景気低迷の中で運輸業における乗合バス収入が年々減少しており憂慮すべきところであるが、高速バス収入は比較的安定して営業収入を確保することが出来ており、今後高速バス及び都市間バスにおける新規路線の開拓等を行い、乗合バス収入の落ち込みをカバーしていきたい。
 又、市町村合併等の動きの中で新しいバス事業のあり方が求められており、更なるサービス向上を始めとして顧客ヒアリング、乗降調査分析や先進事例研究等を通じて自治体や顧客のニーズにあったバスダイヤ、路線の見直しを積極的に行い、徹底したコスト削減のもとに収支バランスを保っていきたい。それには現在の生活路線に対する維持費補助金は、バス事業に欠かすことの出来ない補助制度であり、日本バス協会等を通じて制度の充実と発展についても要望していきたい。
 貸切バス収入については、規制緩和の中で新規参入事業者が増え、同業者間の競争激化に伴う適正運賃収受の困難化、旅行需要の個人化、小グループ化や国内旅行から海外旅行へのシフト等、貸切バス事業の先行きが不透明となっているが、当面減車等を行い、稼働率の減少に歯止めを掛けると共に、子会社との連携を強化して企画商品の充実とサービスアップを図り維持していきたい。
 駐車場事業については、契約による一括賃貸となっており今後も引続き安定した収入の確保が維持できる。
 物品販売事業は従業員に向けた販売が主になっており、生保、損保、その他の魅力ある商品を代理店契約を結びながら、販売維持していきたい。
 その他経営成績に重要な影響を与える要因はない。




出典: 日ノ丸自動車株式会社、2007-03-31 期 有価証券報告書