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セクション一覧

第2 【事業の状況】

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、昨年から表面化してきた国内需要の減退に加え、上期においては原油等の資源価格の高騰が原材料及び日常品にも波及し、個人消費の縮小や企業収益の悪化を招きました。

9月のリーマンブラザーズ破綻以降、米国発の経済不安は一気に世界に波及し、株価暴落・円高ドル安等によりわが国経済は急速に収縮し、自動車をはじめとした輸出産業を中心に大きな打撃を受け、百年に一度と言われる大不況に陥りました。

物流業界におきましては、昨年来から上昇を続けてきた燃料価格に対し、サーチャージ制の導入など収益改善に努めてまいりましたが、荷主の理解は必ずしも充分とは言えず、更に下期に入ってからは国内貨物の大幅減少に見舞われ、戦後最多の倒産件数を数える状況にあります。

このような環境の中、当社グループにおきましては、引続き採算管理の強化と生産性の向上に努めてまいりましたが、不況による急激な需要減退の影響は免れず、当連結会計年度の売上高は9,579百万円となり、前連結会計年度に比べ927百万円(8.8%)の減収となりました。

これを商品売上と役務売上に分けますと、前連結会計年度に比べ前者は299百万円(9.4%)の減収、後者は627百万円(8.6%)の減収となります。

損益面については、急激な需要減に対し車両・人員体制の調整が追いつかず、時間外手当や有料道路の利用自粛等の削減に努めたものの、営業損失は105百万円(前連結会計年度営業利益50百万円)、経常損失は97百万円(前連結会計年度経常利益51百万円)、当期純損失は108百万円(前連結会計年度当期純利益47百万円)となりました。

 

なお、セグメント別の業績は次のとおりであります。

イ.石油・ドラム缶等販売事業

ドラム缶等販売においては、国内需要減退により、新缶並びに再生缶の販売が大幅に減少いたしましたが、石油販売における財務体質の改善や販売費及び一般管理費の経費削減効果により、売上高は2,894百万円(前連結会計年度比9.4%減)、営業利益は26百万円(同321.4%増)となりました。

ロ.貨物自動車運送事業

上期における原油価格の高騰によるコストアップ、下期以降国内景気の急速な収縮による得意先の販売量の激減による受注の減少により、売上高は4,426百万円(同11.2%減)、営業利益は26百万円(同82.9%減)となりました。

ハ.構内作業・機械荷役事業

安全第一・無事故無災害を基本に高いレベルでの作業品質の維持・提供とトータルでの作業効率向上を目指した結果、売上高は56百万円(同0.2%減)、営業利益は25百万円(同27.1%増)となりました。

ニ.港湾運送及び通関事業

東南アジア向けの電子材料及びその関連製品の輸出減や急激な円高により、下期以降輸出の取扱量が大幅に減少し、売上高は703百万円(同19.3%減)、営業利益は7百万円(同88.5%減)となりました。

ホ.倉庫事業

浜川崎倉庫の輸出印画紙及び扇町倉庫の危険品取扱量の増加はあったものの、合成樹脂、紙加工剤及び有機大豆等の保管量減少により、売上高は474百万円(同4.4%減)、営業利益は71百万円(同11.5%減)となりました。

ヘ.タンク洗滌・修理事業

得意分野における取引先の拡大やフレキシブルな社内体制の整備、数年来の合理化、省力化に加え事業所間の人材の応援体制等の成果により、売上高は1,027百万円(同13.0%増)、営業利益は61百万円(同37.7%増)となりました。

 

(2) キャッシュ・フロー

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度に比べ274百万円(36.4%)増加し、当連結会計年度末は1,029百万円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において営業活動によって得られた資金は464百万円と前連結会計年度比444百万円の増加となりました。これは、主に売上債権の減少によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において投資活動によって使用された資金は159百万円と前連結会計年度比136百万円の増加となりました。これは、主に固定資産取得及び差入保証金の増加によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において財務活動によって使用された資金は30百万円と前連結会計年度比194百万円の減少となりました。これは、主に新規の借入をしたことによるものであります。

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

該当事項はありません。

 

(2) 受注状況

該当事項はありません。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績を事業の種類別セグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

事業の種類別セグメントの名称

金額(千円)

前期比(%)

石油・ドラム缶等販売事業

2,894,472

△9.4

貨物自動車運送事業

4,425,710

△11.2

構内作業・機械荷役事業

55,780

△0.2

港湾運送及び通関事業

702,941

△19.3

倉庫事業

473,512

△4.4

タンク洗滌・修理事業

1,026,829

13.0

合計

9,579,244

△8.8

(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しております。

2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

 

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

新日本石油㈱

1,433,348

13.6

1,284,576

13.4

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3 【対処すべき課題】

(1) 当社グループの現状認識について

当社グループを取り巻く環境は、引き続き需要の低迷による取扱量の減少が見込まれ、極めて厳しい状況にありますが、希望退職等による人件費の削減や本社経費等固定費の削減に努め、収益改善に邁進してまいります。

また、提案型営業を積極的に展開する一方、組織の効率的運営によるコスト削減で競争力のある低コスト経営の実現、及び限られた経営資源の最適配置・再配分による体質強化等を図り、グループ一丸となって質の良いサービスを提供することに全力を傾注し収益性の向上に取り組んでまいります。

 

(2) 当面の対処すべき課題

① 石油・ドラム缶等販売事業においては、新規取引先の獲得、コストに見合った採算のとれる販売に努めてまいります。

また、ドラム缶販売では昨年下期からの経済不況により取扱数量の落ち込みが売上高に影響を及ぼしておりますが、再生缶による利益確保及び部所統合等種々の経費削減を図ることで採算の確保に努めてまいります。

② 貨物自動車運送事業においては、主要荷主の取扱量激減による化学品輸送の大幅な落ち込みに加え慢性化した石油需要の減退に対し、営業力の充実を図ることはもとより適正な運賃収受に努めてまいります。

また、コスト面においては、採算管理の徹底と効率配送に向けて見直しを図ってまいります。

③ 構内作業・機械荷役事業においては、長年培ってきたノウハウを基に、より高度なサービスの提供をアピールし、当該作業の新規受注に努めてまいります。

④ 港湾運送及び通関事業並びに倉庫事業においては、国内の景気や為替の動向等が売上に直接影響しますが、当社の高い専門性、長年築き上げてきた荷主との信頼関係の更なる強化を図り、港湾運送及び通関事業においては、得意分野である高圧ガス・危険品の取扱量増加に引き続き努めるとともに倉庫事業においては、保管効率の向上に努力してまいります。

⑤ タンク洗滌・修理事業においては、石油業界・電力業界等の更なる設備投資の抑制及びコスト削減等の余波に対し、新しい技術の導入を敏速に進め、顧客のニーズを先取りし、また事故防止と安全管理に努め新規受注に努めてまいります。

 

(3) 対処方針及び具体的な取組み状況

① 経営体質の強化のため、「コスト競争力の強化」、「収益の確保」及び「信用の向上」を掲げ、更なる業務改善のもと、全社一丸での取り組みを推進しております。

② 売上拡大のため既存の営業ルートのほか、グループの関連するあらゆるチャネルを利用した営業活動を展開し、また、インターネット上でのホームページを充実したことでアクセス数も増えており、ビジネスチャンスを的確に捉えるとともに広く当社の総合力をアピールしてまいります。

③ 人件費は更に人員の効率的再配分により、コスト改善を図ってまいります。

④ 運輸安全マネジメントに関する取り組みとして、全社員に対し輸送の安全の確保が最も重要であるという意識を徹底させ、その実現のため経営トップが主導的な役割を果たし、全社員が一丸となって取り組んでおります。

⑤ 従業員のモチベーション向上、経営方針達成のため、全社員によるグッドマナー推進運動の実施、管理職社員には目標管理制度、一般社員には賞与評価制度を導入し、実績主義に基づいた成果配分を実施しており着実な効果が期待されております。

⑥ コンプライアンスの活動については、推進月間を設け「企業行動規範」を基にグループ全社をあげて取り組んでおります。

 

4 【事業等のリスク】

① 法規制による影響

当社グループの主要事業である貨物自動車運送事業において、大気汚染にかかわる国及び地方自治体の環境確保による法規制は更に強化が予定されることから、これによる車両代替台数が通常より大幅に増えることとなり、設備投資及びコスト増が予想され、企業収益を圧迫することの影響が大であります。

② 気候条件の影響

例えば、国内の暖冬による石油類等の輸送量の減少、冷夏による空冷用ガスの輸送量の減少など、気候条件が主として石油・ドラム缶等販売事業、貨物自動車運送事業、港湾運送及び通関事業の損益変動要因となります。

③ 素材価格の影響

鉄鋼・原油等、素材の価格の高騰が、例えばドラム缶販売量の減少、車両燃料費の高騰など、主として石油・ドラム缶等販売事業(一部)、貨物自動車運送事業の損益変動要因となります。

④ 海外の需要動向の影響

海外の需要動向が得意先の販売量、仕入量に影響を与え、結果、主として港湾運送及び通関事業、倉庫事業の損益変動要因となります。

⑤ 入札制度による影響

タンク洗滌・修理事業、石油・ドラム缶等販売事業(一部)の受注は入札制度で行われます。入札制度により他社がより廉価な価格で入札してくる場合など、入札制度での失注が当該事業の損益変動要因となります。

 

なお、上述した将来に関する事項は有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

7 【財政状態及び経営成績の分析】

1.財政状態の分析

(流動資産)

流動資産は、前連結会計年度末比14.9%減少し、2,629百万円となりました。これは主に売上高の減少及び回収サイトの短縮により売掛金が730百万円減少したことによるものであります。

(固定資産)

固定資産は、前連結会計年度末比2.0%減少し、3,503百万円となりました。これは主に保有株式の時価下落により投資有価証券の評価差額が139百万円減少したことによるものであります。

(流動負債)

流動負債は、前連結会計年度末比9.8%減少し、2,367百万円となりました。これは主に売上高の減少に伴い買掛金が286百万円減少したことによるものであります。

(固定負債)

固定負債は、前連結会計年度末比2.7%減少し、1,317百万円となりました。これは主に固定資産圧縮記帳積立金の取り崩し及び投資有価証券の評価減により繰延税金負債が126百万円減少したことによるものであります。

(純資産)

純資産は、前連結会計年度末比8.9%減少し、2,448百万円となりました。これは主に投資有価証券の評価差額の減少及び当期純損失により177百万円減少したことによるものであります。

 

2.経営成績の分析

売上高は、タンク洗滌・修理事業が増収となりましたが、貨物自動車運送事業、港湾運送及び通関事業等の減収により前連結会計年度比減少となりました。

損益面については、石油・ドラム缶等販売事業及びタンク洗滌・修理事業の増益もありましたが、貨物自動車運送事業、港湾運送及び通関事業における急激な需要減に対する車両・人員体制の調整が追いつかず、経常利益は前連結会計年度を大きく下回りました。

当期純利益は、投資有価証券の売却益もありましたが、貸し倒れによる特別損失や適格年金制度廃止に伴う退職給付制度改定損等が影響し、前連結会計年度を大きく下回ることになりました。

当社グループは、これらの状況を踏まえ、国内外の需要推移を見極め、迅速かつ適切な対応により収益改善に努めてまいりますが、依然厳しい経営環境が続いており、当面は希望退職等による人件費の削減や本社経費等固定費の削減により、経常利益の確保に努めてまいります。

 





出典: 京極運輸商事株式会社、2009-03-31 期 有価証券報告書