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セクション一覧

第2 【事業の状況】

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、2008年秋以降の金融危機を脱出できないままのスタートとなり、実体経済も設備投資の停滞及び雇用情勢の悪化、並びに個人消費の低迷など、厳しい状況の一年でありましたが、緩やかながら回復をみせる世界経済に支えられて生産量は増加し、後半に入り景気回復の動きが見られる状況になりました。

物流業界におきましても、金融危機以降急激に落ち込んだ輸送量が、以前の水準にはいまだに戻っておらず、また、燃料価格は再び上昇基調に転じつつあり、依然として先行きは不透明な状況が続いております。

こうした環境の中、当社グループにおきましては、不況による需要低迷の影響は免れず、当連結会計年度の売上高は8,183百万円となり、前連結会計年度に比べ1,396百万円(14.6%)の減収となりました。

これを商品売上と役務売上に分けますと、前連結会計年度に比べ前者は505百万円(17.5%)の減収、後者は891百万円(13.3%)の減収となります。

損益面につきましては、役員報酬・管理職の賃金カットをはじめ、希望退職等人件費を中心とした諸経費の削減に早期に着手してまいりました結果、営業利益は76百万円(前連結会計年度営業損失105百万円)となりました。なお、持分法による投資利益の増益や雇用安定助成金等もあり、経常利益は120百万円(前連結会計年度経常損失97百万円)となりました。また、希望退職よる退職特別加算金及び一般管理費削減を目的とした事務所合理化に伴う特別損失もありましたが、賞与引当金戻入額等の特別利益と合わせ、当期純利益は105百万円(前連結会計年度当期純損失108百万円)となりました。

 

なお、セグメント別の業績は次のとおりであります。

イ.石油・ドラム缶等販売事業

ドラム缶等販売においては、新缶の販売が回復傾向にありますが、国内需要減退により新缶並びに再生缶の販売が大幅に減少し、また、石油販売においては原油価額の大幅な減少による販売平均単価の減少等により、売上高は2,389百万円(前連結会計年度比17.5%減)となりましたが、人件費を中心とした原価の削減効果により営業利益は27百万円(同5.9%増)となりました。

ロ.貨物自動車運送事業

前連結会計年度下期以降、国内景気の急速な収縮による得意先の販売量の減少も緩やかな回復傾向にありますが、前連結会計年度の水準までは届かず、売上高は4,088百万円(同7.6%減)となりましたが、燃料費の下落によるコストダウンや人件費を中心とした原価の削減効果により、営業利益は235百万円(同814.4%増)となりました。

ハ.構内作業・機械荷役事業

安全第一・無事故無災害を基本に高いレベルでの作業品質の維持・提供とトータルでの作業効率向上を目指した結果、売上高は56百万円(同0.4%増)、営業利益は29百万円(同16.5%増)となりました。

ニ.港湾運送及び通関事業

前連結会計年度から引き続いている円高による輸出取扱量の減少や、国内の消費低迷による輸入取扱量の減少により、売上高は576百万円(同18.0%減)となりましたが、人件費を中心とした原価の削減効果により、営業利益は11百万円(同56.1%増)となりました。

ホ.倉庫事業

新規取引先による板ガラス等の増加はあったものの、既存取引先の紙加工剤、機械部品、有機大豆等の保管量減少により、売上高は401百万円(同15.3%減)、営業利益は45百万円(同36.5%減)となりました。

ヘ.タンク洗滌・修理事業

前連結会計年度に集中した法規上のタンク設備点検が一段落した事や、景気の不透明感から主要取引先が設備投資の先送りを行った事などにより、売上高は673百万円(同34.5%減)、営業利益は16百万円(同74.5%減)となりました。

 

(2) キャッシュ・フロー

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度に比べ110百万円(10.7%)減少し、当連結会計年度末は919百万円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において営業活動によって得られた資金は191百万円と前連結会計年度比272百万円の減少となりました。これは、主に売上債権の増加によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において投資活動によって得られた資金は13百万円と前連結会計年度比172百万円の増加となりました。これは、主に固定資産取得及び差入保証金の減少によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において財務活動によって使用された資金は314百万円と前連結会計年度比284百万円の増加となりました。これは、主に借入金の返済によるものであります。

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

該当事項はありません。

 

(2) 受注状況

該当事項はありません。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績を事業の種類別セグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

事業の種類別セグメントの名称
金額(千円)
前期比(%)
石油・ドラム缶等販売事業
2,389,166
△17.5
貨物自動車運送事業
4,088,138
△7.6
構内作業・機械荷役事業
56,015
0.4
港湾運送及び通関事業
576,253
△18.0
倉庫事業
400,978
△15.3
タンク洗滌・修理事業
672,595
△34.5
合計
8,183,145
△14.6

(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しております。

2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

 

相手先
前連結会計年度
当連結会計年度
金額(千円)
割合(%)
金額(千円)
割合(%)
新日本石油㈱
1,284,576
13.4
1,134,709
13.9

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3 【対処すべき課題】

(1) 当社グループの現状認識について

当社グループを取り巻く環境は、景気回復の動きが見られる一方で、経営環境は引き続き厳しい状況が続くものと思われます。

このような状況の下、当社グループといたしましては、企業の社会的責任を果たすべく、リスク管理やコンプライアンスを徹底し、市場の変化とお得意様のニーズに対応した積極的な営業展開を図ります。また、内部統制の行き届いた管理体制を構築し、安全と品質のルール遵守と安全管理体制の向上に努力を傾注し、お得意様に満足いただけるサービスの提供をすることを目指しております。

 

(2) 当面の対処すべき課題

① 石油・ドラム缶等販売事業のうち、石油販売では原油市況の変動や製品需要の減少等により引き続き厳しい状況が続くものと思われますが、採算販売と優良顧客の獲得に努め、加えて一段のローコスト化・効率化を図り、体質の強化及び業績の改善に向けて邁進してまいります。

また、ドラム缶販売では下期以降の業績はやや持ち直した感はありますが、今後は新缶販売の新規受注獲得とリサイクルドラム及びドラム配送業務での収益改善、また、更なる効率化による経費削減を図ることで採算の確保に努めてまいります。

② 貨物自動車運送事業においては、回復のみられる輸送品目はある一方で、石油輸送においては、低燃費車の普及やエネルギー転換等により取扱量減少が見込まれるなど、引き続き厳しい経営環境にありますが、正確・迅速・安全な物流サービスを推し進め、営業力を強化し、売上の拡大を図り効率配送を心がけ、採算管理に努めてまいります。

③ 構内作業・機械荷役事業においては、長年培ってきたノウハウを基に、より高度なサービスの提供をアピールし、当該作業の新規受注に努めてまいります。

④ 港湾運送及び通関事業並びに倉庫事業においては、国内外の景気、為替変動等が大きく売上に影響を及ぼしますが、これまで培ってきた経験から蓄積された高い専門性を活かし、港湾運送及び通関事業においては、化学品、高圧ガス、危険物等の取扱における長年の信頼と実績をもとに営業拡大を図るとともに、倉庫事業においては、きめ細かな高品質のサービスを提供し、お得意様のご要望に応え、取扱量の増大に努力してまいります。

⑤ タンク洗滌・修理事業においては、石油業界・電力業界等の更なる設備投資の抑制及びコスト削減等の余波に対し、新しい技術の導入を敏速に進め、顧客のニーズを先取りし、また事故防止と安全管理に努め新規受注に努めてまいります。

 

(3) 対処方針及び具体的な取組み状況

① 経営体質の強化のため、「コスト競争力の強化」、「収益の確保」及び「信用の向上」を掲げ、更なる業務改善のもと、全社一丸での取り組みを推進しております。

② 売上拡大のため既存の営業ルートのほか、グループの関連するあらゆるチャネルを利用した営業活動を展開し、また、インターネット上でのホームページを充実したことでアクセス数も増えており、ビジネスチャンスを的確に捉えるとともに広く当社の総合力をアピールしてまいります。

③ 人件費は更に人員の効率的再配分により、コスト改善を図ってまいります。

④ 運輸安全マネジメントに関する取り組みとして、全社員に対し輸送の安全の確保が最も重要であるという意識を徹底させ、その実現のため経営トップが主導的な役割を果たし、全社員が一丸となって取り組んでおります。

⑤ 従業員のモチベーション向上のため、賞与評価制度を導入し、実績主義に基づいた成果配分を実施しており着実な効果が期待されております。

⑥ コンプライアンスの活動については、推進月間を設け「企業行動規範」を基にグループ全社をあげて取り組んでおります。

⑦ 「信用第一」という経営理念に基づき、企業価値を高めていくため、常に透明で公正な経営に努め、コンプライアンスとしての単なる法令順守だけではなく、社会の要請に誠実に応えながら、社会的責任を果たすことに取り組んでおります。

 

4 【事業等のリスク】

① 法規制による影響

当社グループの主要事業である貨物自動車運送事業において、大気汚染にかかわる国及び地方自治体の環境確保による法規制は更に強化が予定されることから、これによる車両代替台数が通常より大幅に増えることとなり、設備投資及びコスト増が予想され、企業収益を圧迫することの影響が大であります。

② 気候条件の影響

例えば、国内の暖冬による石油類等の輸送量の減少、冷夏による空冷用ガスの輸送量の減少など、気候条件が主として石油・ドラム缶等販売事業、貨物自動車運送事業、港湾運送及び通関事業の損益変動要因となります。

③ 素材価格の影響

鉄鋼・原油等、素材の価格の高騰が、例えばドラム缶販売量の減少、車両燃料費の高騰など、主として石油・ドラム缶等販売事業(一部)、貨物自動車運送事業の損益変動要因となります。

④ 海外の需要動向の影響

海外の需要動向が得意先の販売量、仕入量に影響を与え、結果、主として港湾運送及び通関事業、倉庫事業の損益変動要因となります。

⑤ 入札制度による影響

タンク洗滌・修理事業、石油・ドラム缶等販売事業(一部)の受注は入札制度で行われます。入札制度により他社がより廉価な価格で入札してくる場合など、入札制度での失注が当該事業の損益変動要因となります。

 

なお、上述した将来に関する事項は有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

1.財政状態の分析

(流動資産)

流動資産は、前連結会計年度末に比べ49百万円増加し、2,677百万円となりました。これは主に、当連結会計年度下期以降の売上高増加により受取手形及び売掛金が139百万円増加した事によるものであります。

(固定資産)

固定資産は、前連結会計年度末に比べ85百万円減少し、3,418百万円となりました。これは主に、建物他の償却費等により有形固定資産が68百万円減少した事によるものであります。

(流動負債)

流動負債は、前連結会計年度末に比べ33百万円減少し、2,333百万円となりました。これは主に、借入金の返済が進んだ事により短期借入金が109百万円減少した事によるものであります。

(固定負債)

固定負債は、前連結会計年度末に比べ88百万円減少し、1,228百万円となりました。これは主に、借入金の返済が進んだ事により長期借入金が173百万円減少したことによるものあります。

(純資産)

純資産は、前連結会計年度末に比べ85百万円増加し、2,533百万円となりました。これは主に、利益剰余金が104百万円増加した事によるものであります。

 

2.経営成績の分析

当連結会計年度の売上高につきましては、貨物自動車運送事業を中心に取扱量が緩やかに回復する傾向で推移いたしましたが、ほぼ全事業において前連結会計年度の水準までは届かず減収となりました。

損益面につきましては、人件費を中心とした諸経費削減、営業外収益として雇用安定助成金等、特別利益として賞与引当金戻入額等もあり増益となりました。

当社グループは、これらの状況を踏まえ、企業の社会的責任を果たすべく、リスク管理やコンプライアンスを徹底し、市場の変化と顧客のニーズに対応した積極的な営業展開を図ります。また、内部統制の行き届いた管理体制を構築し、安全と品質のルール遵守と安全管理体制の向上に努力を傾注し、お得意様に満足いただけるサービスの提供をすることを目指しております。

 





出典: 京極運輸商事株式会社、2010-03-31 期 有価証券報告書