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セクション一覧

第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、政府による金融・経済政策により、円安や株価上昇を背景に企業業績や個人消費が回復するなか、企業の景況感も持ち直し、期後半には設備投資マインドも上向き、景気は緩やかに回復してまいりました。

しかしながら、ロシアによるクリミア併合とそれに伴う欧米による経済制裁、更には中国やその他新興国経済の先行きの不安定さ、加えて来年度以降の消費税引き上げによる影響等の懸念材料も多く、景気の先行きについては依然として不透明な状況にあります。

物流業界におきましても景気の回復基調のなか、国内貨物輸送量が増加傾向にありましたが、一方で原油高による燃料価格の高騰、ドライバー不足等の課題を抱え、引き続き厳しい環境下にあります。

このような状況下、当社グループにおきましては、営業力強化による売上増大と業務効率化に努めてまいりました。

港湾運送及び通関事業における国内需要の低迷及び円安による輸入取扱量の減少、貨物自動車運送事業における中津事業所業務受託終了による減収もありましたが、石油販売事業における販売平均単価の上昇、タンク洗滌・修理事業における受注件数の増加などにより、売上高は8,962百万円と前連結会計年度に比べ237百万円(2.7%)の増収となりました。

これを商品売上と役務売上に分けますと、前連結会計年度に比べ前者は148百万円(4.2%)の増収、後者は88百万円(1.7%)の増収となります。

次に損益面につきましては、営業車両賃借料の削減もありましたが、燃料費の増加に加え、デジタルタコメーターの搭載及びドライブレコーダーの全車両への取り付け等、安全面への投資に伴う経費が大きく膨らみ、営業利益は58百万円と前連結会計年度に比べ7百万円(△11.3%)の減益となりました。また、持分法適用会社の業績低迷による損失計上や、前連結会計年度に、震災で被災した機械装置等の買換えによる補助金収入等が発生した反動もあり、経常利益は60百万円と前連結会計年度に比べ73百万円(△54.8%)の減益となり、当期純利益は22百万円と前連結会計年度に比べ52百万円(△70.2%)の減益となりました。

 

なお、セグメント別の業績は次のとおりであります。

① 石油・ドラム缶等販売事業

石油販売においては、販売平均単価の上昇により増収増益となり、また、ドラム缶等販売においては、再生缶の販売数量増加により増収増益となりました。結果として、売上高は3,723百万円と前連結会計年度と比べ148百万円(4.2%)の増収となり、セグメント利益(営業利益)は62百万円と前連結会計年度と比べ5百万円(9.1%)の増益となりました。

② 貨物自動車運送事業

石油輸送は輸送数量増加により増収、化学品輸送は、中津事業所業務受託終了の影響により減収となりました。また、燃料費の増加に加え、デジタルタコメーターの搭載及びドライブレコーダーの全車両への取り付け等、安全面への投資に伴う経費が大きく膨らんだ事などにより、結果として、売上高は3,317百万円と前連結会計年度と比べ12百万円(△0.4%)の減収となり、セグメント利益(営業利益)は173百万円と前連結会計年度と比べ26百万円(△13.0%)の減益となりました。

 

③ 港湾運送及び通関事業

国内需要低迷及び円安による輸入取扱量の減少はあったものの、徹底したコスト削減に努め、結果として、売上高は488百万円と前連結会計年度と比べ60百万円(△10.9%)の減収となり、セグメント利益(営業利益)は34百万円と前連結会計年度と比べ31百万円(1,055.6%)の増益となりました。

④ 倉庫事業

主要取引先の取扱量の減少もありましたが、荷役作業量の増加により増収となりました。また、倉庫上屋保管料を中心とした原価の増加等により、結果として、売上高は505百万円と前連結会計年度と比べ37百万円(7.9%)の増収となり、セグメント利益(営業利益)は54百万円と前連結会計年度と比べ22百万円(△29.3%)の減益となりました。

⑤ タンク洗滌・修理事業

取引先を広く全国に求め、電子入札等最近の業界動向にもいち早く対応する事で受注獲得の増加により増収となりました。また、数年来の合理化、省力化及び、人材の応援体制等で経費削減に努め、結果として、売上高は929百万円と前連結会計年度と比べ123百万円(15.3%)の増収となり、セグメント利益(営業利益)は36百万円と前連結会計年度と比べ6百万円(18.3%)の増益となりました。

 

(2) キャッシュ・フロー

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度に比べ11百万円増加し、当連結会計年度末には971百万円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において、営業活動によって得られた資金は384百万円(前連結会計年度193百万円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益及び減価償却費の影響額に加え、売上債権及びたな卸資産の減少額によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において、投資活動によって使用された資金は184百万円(前連結会計年度209百万円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において、財務活動によって使用された資金は188百万円(前連結会計年度167百万円の使用)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出及びリース債務の返済による支出によるものであります。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

該当事項はありません。

 

(2) 受注状況

該当事項はありません。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

金額(千円)

前期比(%)

石油・ドラム缶等販売事業

3,722,885

4.2

貨物自動車運送事業

3,317,268

△0.4

港湾運送及び通関事業

487,955

△10.9

倉庫事業

505,477

7.9

タンク洗滌・修理事業

928,706

15.3

合計

8,962,291

2.7

 

(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しております。

2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

 

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

JX日鉱日石エネルギー㈱

1,410,474

16.2

1,485,217

16.6

 

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

3 【対処すべき課題】

(1) 当社グループの現状認識について

当社グループを取り巻く環境は、景気につきましては緩やかながら回復が見込まれますが、新興国経済の先行きの不安定さ、消費税引き上げによる影響など、懸念材料も多く、先行きは不透明な状況にあります。

このような状況のもと、当社グループといたしましては、利益計画の達成を目指すとともに、企業の社会的責任を果たすべく安全管理体制の確立とリスク管理やコンプライアンスの徹底を推進し、より一層の内部統制システムの充実を図ってまいります。

 

(2) 当面の対処すべき課題

① 石油・ドラム缶等販売事業のうち、石油販売におきましては、石化エネルギーの国内使用量の減少傾向が進み、販売数量の確保も厳しいと予測されますが、採算販売と優良顧客の獲得に努め、加えて一段の与信管理及び経営の効率化を図り、体質の強化並びに業績の向上に向けて邁進してまいります。
 また、ドラム缶販売におきましては、リサイクルドラムの新規需要家の獲得のため営業力を強化し、リサイクル用ドラム缶では、全国ネットの回収網を生かした回収業務を行うとともに、さらなる拠点強化を図ることにより、安定した供給力を確保し販売促進に努めてまいります。

  配送につきましては、今後も需要の回復とともに、配送数量の増加・売上拡大が見込まれますが、業務の効率化をさらに促進し、利益の確保にも努めてまいります。

② 貨物自動車運送事業におきましては、運送業界共通の問題として、乗務員の不足、燃料費の高騰、高速道路割引の廃止等、厳しい環境が続いておりますが、今後の対策として、燃料サーチャージ制の導入を取り入れた運賃の改定、輸送の効率化を目的とした積載式タンクへの切替、顧客からのニーズに対応し得る、危険物の詰め替え作業を実施するためのマルチワークステーション作業の検討等、積極的な営業展開を図り、売上増大、利益の確保に努めてまいります。

③ 港湾運送及び通関事業におきましては、グローバリゼーションの進展により物流の内容もめまぐるしく変化している現状に対処すべく、顧客・貨物情報を的確に捉えた営業強化を図り、売上の維持・拡大に努めてまいります。

④ 倉庫事業におきましては、数年来の売上低迷に対処すべく、情報収集を第一と考え、積極的且つスピーディーな営業活動のもと、新規顧客の獲得により、売上増大と利益の確保に努めてまいります。

⑤ タンク洗滌・修理事業におきましては、石油業界・電力業界等の更なる工事量の減少での競争激化及び価格低減による経営圧迫が想定されますが、既存得意先との緊密を深め、新規得意先の開拓を促進し、事故防止と安全管理に努めてまいります。

 

 

(3) 対処方針及び具体的な取組み状況

 京極運輸商事グループとして、「利益計画の達成!」をスローガンに「強靭な経営体質の実現」「安全管理体制の確立」「コンプライアンスの推進」「リスク管理の強化」に全社一丸で取組んでおります。

①「強靭な経営体質の実現」
 グループの関連するあらゆるチャネルを利用した営業活動を展開し、長年培った当社グループの専門知識の活用、顧客のニーズにあった提案型営業により売上の拡大を目指すと共に、業務改善、社員の効率的再配分、原価管理の徹底等によりコスト削減を行い強靭な経営体質を実現します。

②「安全管理体制の確立」
 当社グループにおいての、企業の社会的責任は「安全管理体制の確立」であるということを充分に認識し、その実現のため経営トップが主導的な役割を果たし、運輸安全マネジメント、全社5S運動、危険予知訓練を展開しております。
 また、本年度におきましては、デジタルタコメーターの搭載及びドライブレコーダーの全車両への取り付け等、安全面への投資も実施しております。

③「コンプライアンスの推進」
 「信用第一」という経営理念に基づき、企業価値を高めていくため、常に透明で公正な経営に努め、コンプライアンスを単なる法令遵守だけでなく、社会の要請に誠実に応えながら、社会的責任を果たすために「企業行動規範」「コンプライアンス規定」を定め、これらを推進するための事務局として「コンプライアンス推進室」を設置し、委員会の開催、推進月間の実施等により周知徹底を図り、コンプライアンスの遵守を推進してまいります。

④「リスク管理の強化」
 当社を取巻くあらゆるリスクに対応するために、リスク管理基本方針、リスク管理規定、経営危機対策規定等を策定し、それらを具現化するために毎月リスク管理委員会を開催し、グループへの周知徹底を行なっております。

 

 

4 【事業等のリスク】

(1) 法規制による影響

当社グループの主要事業である貨物自動車運送事業において、大気汚染にかかわる国及び地方自治体の環境確保による法規制は更に強化が予定されることから、これによる車両代替の設備投資及びコスト増が予想され、企業収益を圧迫する要因となります。

(2) 気候条件の影響

例えば、国内の暖冬による石油類等の輸送量の減少、冷夏による空冷用ガスの輸送量の減少など、気候条件が主として石油・ドラム缶等販売事業、貨物自動車運送事業、港湾運送及び通関事業の損益変動要因となります。

(3) 素材価格の影響

鉄鋼・原油等、素材の価格の高騰が、例えばドラム缶販売量の減少、車両燃料費の高騰など、主として石油・ドラム缶等販売事業(一部)、貨物自動車運送事業の損益変動要因となります。

(4) 海外の需要動向の影響

海外の需要動向が得意先の販売量、仕入量に影響を与え、結果、主として港湾運送及び通関事業、倉庫事業の損益変動要因となります。

(5) 入札制度による影響

タンク洗滌・修理事業、石油・ドラム缶等販売事業(一部)の受注は入札制度で行われます。入札制度により他社がより廉価な価格で入札してくる場合など、入札制度での失注が当該事業の損益変動要因となります。

 

なお、上述した将来に関する事項は有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。 

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 財政状態の分析

(流動資産)

流動資産は前連結会計年度末に比べ95百万円減少し、2,699百万円となりました。これは主に、前連結会計年度末が金融機関の休日にあたり満期手形が含まれていたことなどにより受取手形及び売掛金が57百万円減少し、またタンク洗滌・修理事業の未成工事の減少により半成工事が41百万円減少したことによるものであります。

(固定資産)

固定資産は前連結会計年度末に比べ75百万円増加し、3,830百万円となりました。これは主に、有形固定資産の償却による減少もありましたが、保有株式の時価評価額が上昇したことにより投資有価証券が105百万円増加したことによるものであります。

(流動負債)

流動負債は前連結会計年度末に比べ173百万円減少し、2,188百万円となりました。これは主に、前連結会計年度末が金融機関の休日にあたり満期手形が含まれていたことなどにより支払手形及び買掛金が52百万円、未払費用が28百万円それぞれ減少し、また石油・ドラム缶等販売事業における未払軽油引取税の減少などにより、流動負債のその他に含まれる未払金が50百万円減少したことによるものであります。

(固定負債)

固定負債は前連結会計年度末に比べ125百万円増加し、1,541百万円となりました。これは主に、「退職給付に関する会計基準」及び「退職給付に関する会計基準の適用指針」を当連結会計年度末より適用したことなどにより退職給付に係る負債が87百万円増加(退職給付引当金との差異)し、また営業車両の代替えをリースで対応したことなどによりリース債務が35百万円増加したことによるものであります。

(純資産)

純資産は前連結会計年度末に比べ27百万円増加し、2,800百万円となりました。これは主に、退職給付会計基準第37項に定める経過的な取扱いにより退職給付に係る調整累計額を43百万円計上したことによる減少もありましたが、保有株式の時価評価額が上昇したことによりその他有価証券評価差額金が86百万円増加したことによるものであります。

 

(2) 経営成績の分析

当連結会計年度の売上高につきましては、港湾運送及び通関事業における取扱量の減少、貨物自動車運送事業における中津事業所の業務受託終了による減収もありましたが、石油販売事業における販売平均単価の上昇、タンク洗滌・修理事業における受注件数の増加などにより、前連結会計年度に比べ増収となりました。

損益面につきましては、燃料費の増加、車両に対する安全対策費用の先行投資などにより前連結会計年度に比べ減益となりました。また、持分法適用会社の業績低迷による損失計上もあり、当期純利益は前連結会計年度に比べ減益となりました。

今後の当社グループを取り巻く環境は、原油価格の高騰等の懸念材料はありますが、当社グループといたしましては、全部門相互の連携を一層強化した営業展開を図り、売上増進に努め、併せて業務効率化による経費削減、人材育成、安全対策の徹底により、今一段の経営改善に努めてまいります。

 





出典: 京極運輸商事株式会社、2014-03-31 期 有価証券報告書