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セクション一覧

第2 【事業の状況】

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度における日本経済は、個人消費に明るさが見られず原油高や原材料価格高騰などの問題を内包しつつも、設備投資の拡大、雇用情勢の改善、堅調な輸出実勢などに支えられ緩やかな成長を続けてまいりました。

 一方、当社グループの主要な事業にあたる輸送業界におきましては、荷動き回復の兆しが見えてまいりましたものの、顧客ニーズの高度化や事業者間のサービス競争は依然として変わらず、高止まりする燃油費や安全・環境対策費、新たにスタートした改正道路交通法への対策費用など諸コストを運賃に反映できる環境になく、厳しい事業展開を余儀なくされました。

 このような状況のもと、更なる発展と収益力の向上を果たし、グループ全体の価値の向上を図るため、また、資本関係をより強固にすることで資本の最適化を図り、より強固な企業集団へと進化するため、新たにグループ会社7社を連結対象子会社とするなどの事業再編を実施いたしました。

 さらには、間接部門の集約を目的に平成18年1月に設立したセイノービジネスサポート株式会社も、経費の削減に効果をあげ始めました。

 グループ全社を挙げて取り組む中期経営計画『G5 プラン』達成のために、純粋持株会社である当社をマネジメントの中心に据え、グループ全社を挙げて付加価値創造に努めるとともに、今後一層発展し国家社会に貢献するためには、創業の精神を思い起こすことが重要との認識から、グループ全体のスローガンを『原点』として、顧客満足度の向上に努めてまいりました。

 この結果、当連結会計年度の売上高は連結対象子会社の増加もあり4,494億85百万円と前連結会計年度に比べ219億65百万円(5.1%)の増収となり、営業利益は107億95百万円と前連結会計年度に比べ7億14百万円(7.1%)の増益となりましたものの、経常利益は主に負ののれんの償却額の減少により170億6百万円と前連結会計年度に比べ45億37百万円(21.1%)の減益となりました。当期純利益につきましては、87億97百万円となりました。

事業の種類別セグメント業績は、次のとおりであります。

 

① 輸送事業

当事業におきましては、商業物流企業の名に恥じない企業集団として他業者に先駆け実績を重ね、所期目標の達成と完全輸送に邁進してまいりました。また、日本梱包運輸倉庫株式会社との共同出資により、企業間のSCM(サプライチェーンマネジメント)を構築し、全体最適な物流ソリューションを提供することを目的とした物流新会社「S&Nロジスティクス株式会社」を平成18年10月2日付で設立いたしました。

 また、同年4月から当社輸送グループとヤマトグループが中心となって開始したフランチャイズ形態による「JITBOXチャーター便」は、8月には15社の企業グループによる販売体制が整い、積極的な営業を展開いたしました。この商品は新たな戦略商品として企業間物流の効率化に寄与できるよう企画したもので、同業者間においても注目を集めております。

 海外事業展開では、国際貨物輸送とロジスティクス事業でより良質な国内外サービスを提供するために平成18年9月15日付をもってドイツ鉄道(本社:ドイツ・ベルリン市)、シェンカー社(本社:ドイツ・エッセン市)との戦略的提携を強化した結果、西濃シェンカー株式会社のサービスと機動性がより充実いたしました。

 一方、地球環境の保全を大命題とし燃油消費の圧縮や交通安全にもつながる「エコドライブ運動」を全輸送グループ挙げて展開することで、全社員の意識の啓蒙と意欲の向上に努め、また、従来から導入しております「ユニットロードシステム」をより充実して活用できる体制を整えることで、業務の一層の合理化を図りました。加えて、輸送グループのコンピューター基幹システムの刷新にも取り組むことで運用コストの圧縮を図り、災害復旧システムを併せもったバックアップ体制をも構築し、サービス体制の充実を図りました。

 “物流を通じて、お客様に喜んでいただける最高のサービスを常に提供し、国家社会に貢献する。”との使命のもと、営業戦略の柱として、ビジネス便・スーパー10・超特急便などの「時間提供商品」の拡販に一層力を注ぎ、「JITBOXチャーター便」につきましては旗手としての責任と使命を担い、取扱い数量の増進と幹線輸送の体制整備に注力いたしました。これらの結果、貨物取扱量は4.1%増加(西濃運輸㈱単独ベース)となりました。

CS体制につきましては、情報の提供と顧客本位のサービスを重要課題と位置づけ、所要日数検索サービスやWeb集荷システムを新たに導入し、顧客の事務合理化にも資するWeb請求書発行サービスも開始いたしました。

 コスト管理体制につきましては、人員の適正配置等はもとより、諸物品の徹底した再利用などに至るまで経費節減に努め、厳格な管理のもとに取り組んでまいりました。

 この結果、輸送事業グループの売上高は、連結対象子会社の増加もあり3,275億74百万円と前連結会計年度に比べ196億86百万円(6.4%)の増収となりましたものの、燃油費の高騰や用車費用の増加、環境対応へのコスト増などにより、営業利益は55億55百万円と前連結会計年度に比べ3億18百万円(5.4%)の減益となりました。

 

② 自動車販売事業

当事業におきましては、トラック販売および乗用車販売で構成されておりますが、その概況についてご説明申しあげます。

トラック販売につきましては、燃油費高騰の影響により買い替え需要が減退し、大型・中型・小型を問わず減少いたしました。

乗用車販売につきましては、コンパクトカーの需要も一巡し、さらには車種全体がモデル末期という影響もあって苦戦を強いられました。

 以上のとおり、両販売とも厳しい経営環境の下ではありましたが、岐阜日野自動車株式会社では利便性の高い“24時間稼動の整備工場”をオープンさせ、トヨタカローラ岐阜株式会社においては“カード利用可能な携帯決済端末”を導入しキャッシュレスサービスを提供するなど、企業としての独自色を打ち出しながらCS向上に努めました。

 この結果、売上高は855億48百万円と前連結会計年度に比べ32億14百万円(3.9%)の増収となり、営業利益は会計処理の方法の変更もありまして31億20百万円と前連結会計年度に比べ9億66百万円(44.9%)の増益となりました。

 なお、会計処理の方法については割賦販売手数料の計上区分の変更を行っており、従来と同一の方法

によった場合に比べ営業利益は10億43百万円増加しております。また車両売上計上基準の変更を行っており、従来と同一の方法によった場合に比べ売上高は8億54百万円、営業利益は1億10百万円それぞれ増加しております。

 

③ 不動産賃貸事業

当事業におきましては、西濃運輸株式会社を始めとする一部輸送グループのターミナルが都市開発の影響や狭隘化などの理由によって代替措置が図られ、その跡地を賃貸することで経営資源の有効活用をしております。その主なものとしては、旧四ツ橋(大阪市)・旧新町(大阪市)・旧福井(福井市)ターミナル等があげられます。

 また、輸送グループ以外の事業会社においても、資産の有効化を図ることを目的に賃貸事業を営んでいるものがあります。

 売上高は10億79百万円と前連結会計年度に比べ74百万円(7.4%)の増収となり、営業利益は9億4百万円と前連結会計年度に比べ67百万円(8.1%)の増益となりました。

 

④ その他の事業

 当事業におきましては、燃料販売・住宅販売に代表される物品販売事業や情報関連事業などで、売上高は352億83百万円と前連結会計年度に比べ10億10百万円(2.8%)の減収となりましたものの、営業利益は12億87百万円と前連結会計年度に比べ60百万円(5.0%)の増益となりました。

 

(注) 業績に記載の金額には消費税等を含んでおりません。

 


 

 (2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度に比べ 124億72百万円減少し、427億53百万円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、前連結会計年度に比べ22億22百万円減少し、175億19百万円となりました。なお、一括支払信託システムを採用した結果、当連結会計年度において仕入債務の増加額が61億93百万円となった一方、信託受益権の増加額が117億14百万円となりました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、有価証券の償還等による収入の減少などにより、前連結会計年度に比べ231億63百万円増加し、167億53百万円となりました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は、自己株式の取得が減少したことなどにより、前連結会計年度に比べ68億54百万円減少し、146億78百万円となりました。

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

当社グループの扱う輸送商品及び販売品目は広範囲かつ多種多様であり、事業の種類別セグメントごとに画一的に表示することは困難であります。

このため、生産、受注及び販売の状況については、「1 業績等の概要」における各事業の種類別セグメント業績に関連付けて示しております。

 

3 【対処すべき課題】

 (1)当面の対処すべき課題の内容

わが国経済の今後の見通しは、原油を始めとする諸原材料の高止まりや米国の景気減速などがリスク要因として懸念されつつも、企業業績や雇用情勢の持続的な改善、旺盛な設備投資などを背景として、引き続き堅調に推移し緩やかな成長が持続するものと思われます。

 事業の中心を占める輸送業界におきましては、景気回復に支えられながらも、総物流量の伸びは期待できず、依然として増え続ける物流事業者や安全・環境への対策投資、さらには、改正道路交通法・改正省エネルギー法などによる影響も考えられ、一層熾烈な競争が繰り広げられるものと思われます。

 当セイノーグループでは、真のサービス業者としての使命を果たすため、中期経営計画『G5 プラン』の最終年度にあたる今期も、企業理念に掲げる「礼節中心主義」に一層磨きを掛け、お客様第一主義のもと、更なる輸送技術の向上と時間提供商品の安定供給に鋭意力を注いでまいります。

 とりわけ、輸送事業でのお客様第一主義とは、全国エリアでの輸送技術の標準化であり、サービスの均質化であるとの認識のもと、引き続き「標準作業動線の浸透と情報精度の向上」に努めてまいります。また、当社は今後もグループ全体の中心となって果断に施策を展開し、輸送グループにおいては輸送立国の実現に向けて、その他の事業グループではお客様に喜んでいただける感動を機軸として、『原点』への回帰をいつも忘れることなく事業を推進してまいります。

 

(2)会社の支配に関する基本方針

 

① 当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針

当社は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業価値の源泉を理解し、当社が企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に確保、向上していくことを可能とする者である必要があると考えています。

株式持ち合い構造の解消、国際的競争時代における企業文化の変容、企業買収に関わる法制度の変化等を踏まえると、今後、企業買収の対象となる会社の取締役会の同意を得ることなく行われる企業買収、すなわち敵対的買収が増加することが予想されます。

もとより、当社は、このような企業買収であっても当社や株主の皆様の利益に資するものであれば、これを一概に否定するものではありません。しかし、企業買収には、買収の目的や買収後の経営方針等に鑑み会社の企業価値を損なうことが明白であるもの、会社や株主に対して買収に係る提案内容等を検討するための十分な時間や情報を与えないもの、買収に応じることを株主に強要するような仕組みを有するもの等、不適切なものも少なくありません。

特に、当社は、多数の子会社および関連会社を抱え、輸送事業を中心に広く事業展開を行っているため、株主の皆様が、企業価値の維持・向上に向けての当社の一連の取組みを踏まえた上で、当社の企業価値を正確に把握し、買収提案の妥当性を適切に判断することは必ずしも容易ではありません。また、当社の営む物流事業は労働集約産業であり、質の高い輸送サービスを提供する従業員を育成し、経営陣と従業員との間に信頼関係を築くことが必要不可欠であるところ、当社の買収を試みる者がこの点において適格性を有している保証もありません。さらに、当社の営む事業には法令等に基づく許認可を必要とする事業も多数含まれるところ、当社の支配権を取得する者の属性などによっては、この許認可が維持できない危険もあります。その他、当社が築き上げてきた全国の物流網やそれを支えるドライバー、取引先、地域社会との間の信頼関係などの有形・無形の経営資源を損ないかねない買収等がなされる可能性もあります。

当社としては、上記の買収類型を含む当社や株主の皆様の利益に反する買収を防止するためには、必要かつ相当な対抗措置を講じることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保する必要があると考えます。

 

② 基本方針実現のための取組みの具体的な内容

 

(ⅰ) 当社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の基本方針の実現に資する特別な取組み

 当社は、企業価値を安定的かつ持続的に向上させていくことが株主の皆様の利益のために最優先されるべき課題であると考え、以下のような事項をはじめ様々な取組みを行っております。

 当社は、平成17年度からは、国内における商業小口貨物の輸送を当社グループ全体のプラットフォームとしてより強固なものとしつつ、商業小口路線混載事業、ロジスティクス事業および自動車販売・関連事業を3本柱とする新・3ヵ年中期経営計画『G5 プラン』に取組み、物流事業の次なるスタンダードとなるべき先進的な事業モデルの確立を目指しております。

 また、当社は、一連の組織再編を通じて、各グループ会社の間接部門を集中し、各事業部を横断的に整理・統合するとともに、各グループ会社間の営業地域・業務分掌等を整理し、企業価値の維持・向上に努めております。

 さらに、当社取締役会としては、社外取締役の選任、取締役任期の1年への短縮等、コーポレート・ガバナンスの強化も併せて実施しております。

 

(ⅱ) 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み

 当社は、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保することを目的として、平成17年5月17日付開催の取締役会決議および同年6月24日付開催の定時株主総会決議に基づき、信託型ライツ・プランの導入の一環として、住友信託銀行株式会社を割当先として第1回信託型ライツ・プラン新株予約権(以下「本新株予約権」といいます。)を無償で発行いたしました。

 信託型ライツ・プランは、信託を利用することにより、所定の買収者等の有する当社の株券等の保有割合を希釈化させる新株予約権を予め発行し、買収者が出現したときの株主全員がこれを取得できるようにしておくことで、株主の皆様のために時間や情報を確保し、また株主の皆様のために当社が買収者と交渉すること等が可能となるようにしておく仕組みです。

 将来買収者が出現した場合には、信託銀行は、一定の手続に従って確定される新株予約権の交付を受けるべき受益者に対して原則として、その保有する当社株式の数に応じて新株予約権を交付することになります。信託型ライツ・プランの導入に伴い発行された本新株予約権は、これを行使すると1個当たり当社の普通株式を原則として1株取得することができます。本新株予約権の行使に際して払

込をなすべき当社普通株式1株当たりの額は、特定大量保有者(以下に定義されます。)が出現した日の翌日以後においては、1円としております。

 本新株予約権は、所定の者を除く一ないし複数の者が、発行日の前後を問わず、(ア)当社の株券等について20%を超える株券等保有割合を保有する者または保有すると取締役会が認める者(以下「特定大量保有者」といいます。)になったとして公表がなされた日から原則として10日間が経過したとき、または、(イ)当社が発行者である株券等について、買付け後における株券等所有割合が特別関係者のそれと併せて20%を超えるような公開買付開始公告を行った日から原則として10日間が経過したとき(以下、上記(ア)に定める事由と併せて「権利発動事由」と総称し、権利発動事由が発生した時点を「権利発動事由発生時点」といいます。)に限り、その者およびその者と一定の関係にある者のいずれにも該当しない者のみが、これを行使することができます。なお、当社取締役会は、当社が別途定めた新株予約権細則に従い、当社の株券等の取得または保有をしても当社の利益に反しない者をいわゆる敵対的買収者としての性質を有しない者と認めて権利発動事由が発生しないようにし、また、権利発動事由発生時点を延期することもできます。すなわち、本新株予約権の権利発動事由が発生したときは、買収者およびその一定の関係者を除く当社の一般の株主の皆様は、有利な条件で当社株式を取得することができるようになる一方で、買収者およびその一定の範囲の関係者は、他の株主の皆様による本新株予約権の行使の結果、その有する株式持分が希釈化されるという影響を被ることとなります。

 当社は、信託型ライツ・プランの導入に際し独立委員会を設置しております。独立委員会は、権利発動事由発生時点の延期に関する決定、買収を提案する者との関係で権利を発動させない旨の決定、本新株予約権の権利発動事由の充足の是非、本新株予約権の無償取得等について決定し、当社取締役会に対する勧告を行います。当社取締役会は、この独立委員会の勧告を最大限尊重して最終的に決定

を行うものとしています。

 なお、信託型ライツ・プランのために、平成17年7月1日付で住友信託銀行株式会社に対して無償で発行された本新株予約権の総数は397,262,334個です。本新株予約権の行使期間は、原則として平成17年7月1日から平成20年6月30日までの3年間としております。

 信託型ライツ・プランの導入後であっても、信託型ライツ・プランが発動されていない場合、株主の皆様に直接具体的な影響が生じることはありません。他方、信託型ライツ・プラン発動時においては、株主の皆様においては、1円を払込取扱場所に払込むことにより、原則として1個の新株予約権につき、1株の当社普通株式が発行されることになります。仮に、株主の皆様が、こうした金銭の払込その他本新株予約権の行使に係る手続を経なければ、他の株主の皆様による本新

株予約権の行使により、その保有する当社株式が希釈化することとなります。

 

(ⅲ) 具体的取組みに対する当社取締役会の判断およびその理由

 前記②(ⅰ)に記載した当社の基本方針の実現に資する特別な取組みは、当社の企業価値・株主共同の利益を継続的かつ持続的に向上させるための具体的方策として策定されたものであり、当社の基本方針に沿うものです。

 また、信託型ライツ・プランは、前記(2)②記載のとおり、当社の企業価値・株主共同の利益を確保・向上させる目的をもって導入されたものであり、当社の基本方針に沿うものです。特に、信託型ライツ・プランは、株主総会の特別決議を得た上で導入されたものであること、その内容として合理的な客観的解除要件が設定されていること、当社経営陣から高度に独立した社外取締役等の社外者の

みから構成される独立委員会が設置されており、信託型ライツ・プランの発動・行使条件充足時期の延期および本新株予約権の無償取得等に関する決定に際しては独立委員会の判断を経ることが必要とされていること、独立委員会は当社の費用で第三者専門家の助言を得ることができるとされていること、本新株予約権の行使期間が3年間とされており、取締役会によりいつでも本新株予約権を消却で

きるものとされていることなどにより、合理的に機能するよう設計されており、企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであって、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項は、以下のものがあります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 法規制について

当社グループの行う輸送事業において営む貨物自動車運送事業及び貨物利用運送事業は、それぞれ「貨物自動車運送事業法」及び「貨物利用運送事業法」の規制を受けております。この他、貨物運送による付帯業務として倉庫業、通関業、航空運送代理店業、保税手荷物保管業、損害保険代理店業等を行っておりますが、それぞれ関連する法令により規制されております。これらの法令の改正により、収受運賃、営業エリア、業務内容等に変更が生じ、当事業の業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社グループの行う自動車販売事業における自動車修理部門は、道路運送車両法に基づく車検制度をはじめ、フロン回収破壊法、自動車リサイクル法等の関連法令にしたがい事業活動を行っております。これら法令に定められた作業の受託による収益は、法律改正によりその作業範囲や頻度が変化し、当事業の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 車両事故及び荷物事故について

当社グループの行う輸送事業において、路線車両の運行や集配送におけるトラックの運転については、安全に十分配慮しておりますが、重大な不慮の事故が発生した場合、損害賠償等により、当事業の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 環境規制について

当社グループの行う輸送事業において、多数の車輛を使用しております。近年環境問題への関心が高まる中、当社グループは低公害車の導入や省燃費オイルの利用、エコドライブの推進等、環境対策を自主的に進めておりますが、当社グループの想定を上回る環境規制が実施された場合、当事業の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) コスト上昇について

当社グループの行う輸送事業において、多量の燃料を使用しております。安定的かつ適正価格で供給を受けておりますが、原油価格の動向により燃料費が大幅に高騰し、輸送コストが上昇する可能性がありますが、その場合、当事業の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) トヨタ自動車㈱、日野自動車㈱への依存度について

当社グループの行う自動車販売事業において、トヨタカローラ岐阜㈱、ネッツトヨタ岐阜㈱、ネッツトヨタセントロ岐阜㈱は、新車(乗用車)の仕入をほぼ全面的にトヨタ自動車㈱に依存しているほか、岐阜日野自動車㈱については、新車(トラック、バス)の仕入をほぼ全面的に日野自動車㈱に依存しております。したがって、災害、事故等によりトヨタ自動車㈱または日野自動車㈱の生産が継続的に減少又は停止した場合には、当事業の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 情報関連事業特有のリスクについて

当社グループの行うその他の事業の中の情報関連事業の提供するサービスは、業務の性格上、顧客の秘匿性が高く、且つ重要性の高い情報に触れることがあります。当社グループの提供するサービスに誤作動、プログラム上の瑕疵等が存在した場合や、当社グループの通信ネットワークにコンピュータ・ウイルスの感染、コンピュータ・システムヘの外部からの不正侵入等により顧客情報の漏洩やデータの消失等の事態が生じた場合、顧客及び当社グループの業務の運営に支障が生じるほか、それらの復旧や損害賠償等により、当事業の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 顧客等の情報の管理について

当社グループは、物流業務受託、情報処理受託、物品販売等に際し顧客等の情報を取扱っています。コンプライアンスや個人情報管理の徹底など、社内教育を通じて情報管理に努めてまいります。しかしながら、情報の外部漏洩やデータ喪失等の事態が生じた場合、当社グループの社会的信用の低下を招くだけでなく、損害賠償請求を受ける可能性があります。したがって、これらの事象は当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 信託型ライツ・プラン

当社は、当社取締役会の事前の賛同を得ない、特定の株主による当社株券等の保有割合が20%を超える結果となる当社株券等の取得や買収提案等への対応方針として、新株予約権と信託の仕組みを利用したライツ・プラン(以下「信託型ライツ・プラン」という。)を導入するため、旧商法第280条ノ20及び第280条ノ21の規定に基づき、平成17年5月17日開催の取締役会において、信託銀行を割当先として第一回信託型ライツ・プラン新株予約権(以下「本新株予約権」という。)を無償で平成17年7月1日に発行することを決議し、平成17年6月24日開催の定時株主総会において、新株予約権の有利発行について承認されました。なお、本新株予約権の内容および信託型ライツ・プランの概要は「第4 提出会社の状況 1 株式等の状況 (2)新株予約権等の状況」に記載のとおりであります。

信託型ライツ・プランは、当社が予め信託銀行に対して本新株予約権を無償で発行し、将来当社に対し不適切な買収が行われたときの全株主を受益者として信託銀行が本新株予約権を管理して、もし当社に対し不適切な買収が行われる場合には、原則として、信託銀行から全株主に対し1株当たり1個の本新株予約権が交付され、当該買収者とその一定範囲の関係者等以外の全株主が1株当たり1円の行使価額を払込むことにより本新株予約権を行使して当社普通株式を取得することができるようにする仕組みです。

買収が不適切と認められた場合に本新株予約権が一般に行使可能となると、買収者等以外の全株主は本新株予約権を行使して極めて低い価額で当社普通株式を取得することができる一方で、買収者等は本新株予約権を行使することができない結果、自己の取得または保有する当社普通株式について議決権割合が低下するのみならず経済的に著しい希釈化を被ることとなります。かかる場合、当該買収が実現されなかったり、買収コストが多額に上る可能性があり、その結果、当社株主は、一般に、当該買収に応じて当社株式を売却する機会を失う可能性があります。

また、買収が不適切と認められた場合に本新株予約権が一般に行使可能となっても、買収者等以外の株主が新株予約権を行使しないときまたは行使できないときは、当該株主も自己の取得または保有する当社普通株式について議決権割合が低下するのみならず経済的に著しい希釈化を被るおそれがあります。外国に所在する株主は、適用ある外国の法令上、一定の手続の履行または条件の充足がある場合に限り、本新株予約権を行使することができます。外国に所在する株主がその結果本新株予約権を行使できないときは、原則として本新株予約権の譲渡が認められますが、本新株予約権の譲受人が見つかる保証はありません。

買収が不適切と認められた場合に本新株予約権が一般に行使可能となると、当社普通株式の市場価額は下落する可能性が高く、その場合、当社株主は、自己の保有する当社普通株式について含み益の減少または含み損が生じることとなります。

さらに、適用ある日本または外国の税制上、受益者たる当社株主が特定されもしくはこれらの当社株主に本新株予約権が交付される際、または当社株主が本新株予約権を行使する際に、当社株主に課税がなされると、税額、取得価格、市場価額等の要因により、当社株主は自己の取得または保有する当社普通株式に関し損失を被る可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

(1) 当社と北海道西濃運輸株式会社との株式交換契約

当社と北海道西濃運輸株式会社は、当社グループの更なる結束力の強化、収益力の向上を図り、また、グループ全体の資本関係をより強固にすることでグループ全体の資本の最適化を図ることを目的として、平成18年7月21日に株式交換契約を締結いたしました。同契約は、平成18年8月28日開催の北海道西濃運輸株式会社の臨時株主総会において承認され、平成18年10月1日に株式交換が実施されております。

なお、当該株式交換契約に関する事項の概要は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表」及び「2 財務諸表等 (1)財務諸表」のそれぞれの「注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。

 

(2) 当社と株式会社セイノー情報サービスとの株式交換契約

当社と株式会社セイノー情報サービスは、当社グループの更なる結束力の強化、収益力の向上を図り、また、グループ全体の資本関係をより強固にすることでグループ全体の資本の最適化を図ることを目的として、平成18年7月21日に株式交換契約を締結いたしました。同契約は、平成18年8月28日開催の株式会社セイノー情報サービスの臨時株主総会において承認され、平成18年10月1日に株式交換が実施されております。

なお、当該株式交換契約に関する事項の概要は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表」及び「2 財務諸表等 (1)財務諸表」のそれぞれの「注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

7 【財政状態及び経営成績の分析】

当連結会計年度の財政状態及び経営成績の分析は以下のとおりであります。

 

(1) 財政状態の分析

(流動資産)

当連結会計年度における流動資産の残高は1,697億6百万円と前連結会計年度末に比べ84億98百万円(5.3%)の増加となりました。連結子会社が増加したことにより営業未収金及び売掛金が増加したことなどが主な要因であります。

 

(固定資産)

当連結会計年度における固定資産の残高は2,982億99百万円と前連結会計年度末に比べ125億74百万円(4.4%)の増加となりました。連結子会社が増加したことにより長期貸付金は減少した一方、有形・無形固定資産が増加したことなどが主な要因であります。

 

(流動負債)

当連結会計年度における流動負債の残高は989億79百万円と前連結会計年度末に比べ61億79百万円(6.7%)増加しました。一年内返済長期借入金の返済などがあったものの、連結子会社が増加したことによる営業未払金及び買掛金が増加したことなどが主な要因であります。

 

(固定負債)

当連結会計年度における固定負債の残高は761億78百万円と前連結会計年度末に比べ64億90百万円(9.3%)の増加となりました。連結子会社が増加したことにより、退職給付引当金が増加したことが主な要因であります。

 

(純資産)

当連結会計年度における純資産の残高は2,928億47百万円と前連結会計年度末に比べ84億4百万円(3.0%)増加しました。当期純利益の計上による利益剰余金の増加や、提出会社と北海道西濃運輸㈱及び㈱セイノー情報サービスとの株式交換に伴い、自己株式が減少したことなどが主な要因であります。

(注) 前連結会計年度の純資産は、前連結会計年度の資本の部と少数株主持分を合算して算定しております。

 


 

(2) キャッシュ・フローの分析

(キャッシュ・フロー)

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、営業活動により175億19百万円増加しましたが、有形・無形固定資産の取得による支出や長期借入金の返済支出等により前連結会計年度末に比べ124億72百万円減少し、427億53百万円となりました。

キャッシュ・フローの詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 ⑤連結キャッシュ・フロー計算書」をご参照ください。

 

 (3) 経営成績の分析

(売上高)

当連結会計年度の売上高は4,494億85百万円と前連結会計年度に比べ219億65百万円(5.1%)の増収となりました。輸送事業において貨物取扱量が増加したことに加え、連結子会社が増加したことなどが主な要因であります。

 

(営業利益)

当連結会計年度の営業利益は107億95百万円と前連結会計年度に比べ7億14百万円(7.1%)増加しました。輸送事業において燃油費の高騰や用車費用の増加があったものの、自動車販売事業において割賦販売手数料の計上区分の変更及び車両売上計上基準の変更を行ったことなどが主な要因であります。

 

(営業外損益及び経常利益)

当連結会計年度の経常利益は170億6百万円と前連結会計年度に比べ45億37百万円(21.1%)減少しました。負ののれんの償却額(前連結会計年度は連結調整勘定償却額)が減少したことが主な要因であります。

 

(特別損益及び当期純利益)

当連結会計年度の当期純利益は87億97百万円となりました。前連結会計年度に比べ減損損失は大幅に減少しております。





出典: セイノーホールディングス株式会社、2007-03-31 期 有価証券報告書