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セクション一覧

第2【事業の状況】

 

1【業績等の概要】

(1)連結業績全般

当連結会計年度の世界経済は米国・中国等で景気が拡大する一方、欧州においても景気回復が見られたことなどにより、全体として景気回復基調にありました。

日本経済においても、企業収益が大幅に改善し、設備投資も増加する一方で、個人消費は伸び悩んだ結果、全体的には景気は緩やかな回復基調で推移しました。

このような中、米国・中国等での景気拡大を受け、国際貨物需要は前年を大幅に上回る増加を見せ、昨年度SARSの発生等一連の事象により落ち込んだ国際旅客需要も着実な回復途上にありました。しかし、台風の影響等により国内旅客需要が伸び悩み、加えて歴史的な燃油価格の高騰が続くなど、JALグループを取巻く経営環境は厳しい状況が続きました。これに対し、グループを挙げた収支改善策を実施した結果、連結ベースでの当期売上高は前年対比1,981億円増の2兆1,298億円、営業利益は前年対比1,237億円増の561億円、経常利益は前年対比1,417億円増の698億円、当期純利益は前年対比1,187億円増の300億円となりました。

 

(2)事業の種類別セグメントの業績

(セグメント間売上高・損益を含みます。)

 

航空運送事業セグメント

国際旅客については、東南アジア線の団体旅客等、一部で需要の回復が想定を下回ったものの、昨年度SARSの発生等一連の事象により落ち込んだ需要は、着実に回復した結果、有償旅客数で前年対比125.5%、有償旅客キロベースでも同116.6%となりました。こうした中、「JJ統合記念キャンペーン」や「ビジネスCHINA」等の各種需要喚起策を行い、運賃面でもお客様の多様なニーズにこたえるため、「スーパー前売り悟空」運賃や当社ホームページでのみお買い求め頂ける「Web悟空」運賃などを大幅に拡大したほか、「エコノミーセイバー・プラス」や「バースデー悟空」運賃を新設しました。その結果、収入は前年対比1,215億円増加し、6,712億円となりました。

国内旅客については、便名の統一や新サービスであるクラスJの導入及びeビジネスの推進等、販売施策の積極的な展開を図る一方、国内航空会社では初めて、「タッチ&ゴー」での航空機搭乗を可能とする、画期的な「JAL ICチェックインサービス」を開始したほか、JALマイレージバンクの新しい特典として「JAL ICクーポン」を導入する等、競争力の向上を図りましたが、上期において昨年度海外から国内にシフトしていた旅行需要が元に戻ったことや度重なる台風の襲来等により、需要が伸び悩み、結果として需要は有償旅客数で前年対比96.3%、有償旅客キロベースで同96.4%、単価は104.7%となったことから、収入は58億円増加し、6,747億円となりました。

国際貨物については、世界経済が全体として景気回復基調にある中、米国・中国等での景気拡大を受け、需要は前年を大幅に上回り、有償貨物トン・キロベースで前年対比107.1%となりました。品目としては、好況感を反映して工業製品、繊維製品、生鮮品等あらゆる品目が総じて好調に出荷されましたが、中でも「新三種の神器」と呼ばれるDVD関連機器、デジタルカメラ、薄型テレビ関係の製品・部品は輸出入で大幅な伸びを示しました。その結果、収入は、前年対比183億円増加し、1,713億円となりました。

一方、燃油価格の高騰に対しては、運賃改定等による増収施策の他、各種コスト削減策、路便修正等を主な内容とする収支改善策を策定し、実施致しました。

以上により、国際線、国内線をあわせた旅客、貨物等の総輸送量は前年対比108.7%となり、売上高は前年対比1,525億円増の1兆7,013億円、営業利益は416億円となりました。

 

 部門別売上高は、次のとおりです。

科目

前連結会計年度

(自平成15年4月1日

至平成16年3月31日)

構成比

(%)

当連結会計年度

(自平成16年4月1日

至平成17年3月31日)

構成比

(%)

対前年比

(%)

国際線

 

 

 

 

 

旅客収入(百万円)

549,764

35.5

671,291

39.5

122.1

貨物収入(百万円)

153,015

9.9

171,399

10.1

112.0

郵便収入(百万円)

8,315

0.5

7,632

0.4

91.8

手荷物収入(百万円)

2,149

0.1

2,487

0.1

115.7

小計(百万円)

713,246

46.0

852,810

50.1

119.6

国内線

 

 

 

 

 

旅客収入(百万円)

668,888

43.2

674,732

39.7

100.9

貨物収入(百万円)

30,814

2.0

30,534

1.8

99.1

郵便収入(百万円)

11,856

0.8

9,963

0.6

84.0

手荷物収入(百万円)

306

0.0

234

0.0

76.3

小計(百万円)

711,866

46.0

715,464

42.1

100.5

国際線・国内線合計(百万円)

1,425,112

92.0

1,568,275

92.2

110.0

その他の航空運送収益(百万円)

41,925

2.7

46,473

2.7

110.8

付帯事業収入(百万円)

81,785

5.3

86,619

5.1

105.9

合計(百万円)

1,548,823

100.0

1,701,367

100.0

109.8

 

連結輸送実績は、次のとおりです。

項目

前連結会計年度

(自平成15年4月1日

至平成16年3月31日)

当連結会計年度

(自平成16年4月1日

至平成17年3月31日)

対前年比(%)

(利用率はポイント差)

国際線

 

 

 

 

有償旅客数

(人)

11,745,032

14,743,222

125.5

有償旅客キロ

(千人・キロ)

59,159,861

68,986,317

116.6

有効座席キロ

(千席・キロ)

91,644,570

99,492,256

108.6

有償座席利用率

(%)

64.6

69.3

4.7

有償貨物トン・キロ

(千トン・キロ)

4,372,329

4,681,726

107.1

郵便トン・キロ

(千トン・キロ)

154,621

149,058

96.4

有償(合計)トン・キロ

(千トン・キロ)

10,032,252

11,252,602

112.2

有効トン・キロ

(千トン・キロ)

15,481,469

16,613,543

107.3

有償重量利用率

(%)

64.8

67.7

2.9

国内線

 

 

 

 

有償旅客数

(人)

46,427,218

44,705,084

96.3

有償旅客キロ

(千人・キロ)

34,627,625

33,367,574

96.4

有効座席キロ

(千席・キロ)

54,206,160

52,410,183

96.7

有償座席利用率

(%)

63.9

63.7

△0.2

有償貨物トン・キロ

(千トン・キロ)

376,283

394,566

104.9

郵便トン・キロ

(千トン・キロ)

78,197

77,769

99.5

有償(合計)トン・キロ

(千トン・キロ)

3,050,235

2,973,756

97.5

有効トン・キロ

(千トン・キロ)

6,383,940

6,157,241

96.4

有償重量利用率

(%)

47.8

48.3

0.5

合計

 

 

 

 

有償旅客数

(人)

58,172,250

59,448,306

102.2

有償旅客キロ

(千人・キロ)

93,787,486

102,353,891

109.1

有効座席キロ

(千席・キロ)

145,850,730

151,902,439

104.1

有償座席利用率

(%)

64.3

67.4

3.1

有償貨物トン・キロ

(千トン・キロ)

4,748,612

5,076,292

106.9

郵便トン・キロ

(千トン・キロ)

232,818

226,827

97.4

有償(合計)トン・キロ

(千トン・キロ)

13,082,487

14,226,358

108.7

有効トン・キロ

(千トン・キロ)

21,865,409

22,770,784

104.1

有償重量利用率

(%)

59.8

62.5

2.7

(注)1.旅客キロは、各区間有償旅客数(人)に該当区間距離(キロ)を乗じたものであり、輸送量(トン・キロ)は、各区間輸送量(トン)に当該区間距離(キロ)を乗じたものである。

2.区間距離は、IATA(国際航空運送協会)、ICAO(国際民間航空機構)の統計資料と同じ算出基準の大圏距離方式で算出してある。

   3.国際線:㈱日本航空インターナショナル+日本アジア航空㈱+㈱ジャルウェイズ

     国内線:㈱日本航空インターナショナル+㈱日本航空ジャパン+日本トランスオーシャン航空㈱

        +㈱ジャルエクスプレス+日本エアコミューター㈱+㈱北海道エアシステム+㈱ジェイエア

        +琉球エアーコミューター㈱

ただし、前期は、

   国際線:日本航空㈱+㈱日本エアシステム+日本アジア航空㈱+㈱ジャルウェイズ

   国内線:日本航空㈱+㈱日本エアシステム+日本トランスオーシャン航空㈱

        +㈱ジャルエクスプレス+日本エアコミューター㈱+㈱北海道エアシステム+㈱ジェイエア

4.日本トランスオーシャン航空㈱の旅客数等については、当連結会計年度より有償旅客数のみをベースとして算出しており、上記、前期も当期と同一基準に修正し算出している。

5.㈱ジェイエアの有効トン・キロについては、当期より許容搭載量の算出方式を㈱日本航空ジャパンと同一基準としており、上記、前期も当期と同一基準に修正し算出している。

6.数字については切捨処理、比率については四捨五入処理している。

 

航空運送関連事業セグメント

機内食販売を行なう㈱ティエフケー等においては、前年のSARS 等による旅客需要減からの回復により、前年対比で増収となりました。また、航空機への動力販売等を行なう㈱エージーピーにおいては、東京エアカーゴシティターミナル閉鎖による整備収入の減少があったものの、成田地区での動力事業における外国社への販売増加や成田・関西両空港における大型の施設改修工事があったこと等により、前年対比で増収となりました。

以上により、航空運送関連事業セグメントの売上高は2,937億円、営業利益は53億円となりました。

 

旅行企画販売事業セグメント

㈱ジャルパックは、ヨーロッパ・オセアニア方面向けが当初の想定と比べ日本発観光需要が未だ弱含みとなっているものの、他方面は概ね堅調に推移し、またSARS 等による旅客需要減からの回復により、前年対比で大幅な増収となりました。㈱ジャルツアーズは、引き続き低価格商品へのシフトがみられましたが、関西・中国・四国・沖縄方面を中心に需要は好調に推移し、その結果増収となりました。

以上により、旅行企画販売事業セグメントの売上高は4,245億円、営業損失は2億円となりました。

 

その他事業セグメント

商社の㈱JALUX は、成田空港免税店「JAL-DFS」や国際線機内販売用免税品、また、合併による店舗数の拡大および効率化を推進した国内空港店舗「BLUE SKY」などで、大幅な増収となりました。ホテル事業を営む㈱JALホテルズは、前年のSARS等による旅客需要減からの回復により、主として直営ホテル部門や海外ホテルの運営受託において前年対比で増収となりました。また、カード事業の㈱ジャルカードは、JALカードSUICAの発行やJAL-ICサービスの導入などにより会員数が引き続き前期末比15%増の約140万人となるなど大幅な増収となりました。

以上により、その他事業セグメントの売上高は2,680億円、営業利益は100億円となりました。

 

(3)キャッシュ・フロー

当連結会計年度のキャッシュ・フローについては、税金等調整前当期純利益446億円、減価償却費1,247億円等により、営業活動によるキャッシュ・フローが1,452億円のキャッシュ・インフロー(前期763億円のキャッシュ・インフロー)となりました。また、投資活動によるキャッシュ・フローについては、航空機の取得及び前払い等により214億円のキャッシュ・アウトフロー(前期853億円のキャッシュ・アウトフロー)となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、社債や長期借入金による調達を行う一方で、借入金の返済・社債の償還を進めたことにより62億円のキャッシュ・アウトフロー(前期76億円のキャッシュ・インフロー)となりました。これらの結果、現金及び現金同等物の期末残高は、2,609億円(前期1,433億円)となりました。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

 当社グループは、生産、受注及び販売に該当する業種・業態がほとんどないため「業績等の概要」に含めて記載しております。

 

3【対処すべき課題】

(安全運航に関しまして)

安全運航にかかわる一連のトラブルを発生させたことにより、本年3月、JALグループは国土交通大臣より「航空輸送の安全確保に関する事業改善命令」および「警告書」を受けました。

JALグループにとって安全運航の堅持は存立基盤そのものであり、社会的責務です。今回の事態を厳粛に受け止め、深く反省するとともに、皆さまに多大なるご迷惑とご心配をおかけしましたことをここに深くお詫び申し上げます。

経営に携わるもの自らが先頭に立ち、強い意思とリーダーシップをもって、グループを挙げた安全体制の再構築に取り組み、皆さまをはじめ広く社会からの信頼を取り戻すために全力を傾注してまいります。

 

1.基本方針

JALグループは、以下の企業理念の下で、総合力ある航空輸送グループとしてお客さま、文化そしてこころを結び、日本と世界の平和と繁栄に貢献します。加えて世界トップクラスの航空輸送グループとなることを目指すとともに、企業価値の最大化を図り、すべてのステークホルダーに利益を還元することを基本方針としております。

(企業理念)

JALグループは、総合力ある航空輸送グループとして、お客さま、文化、そしてこころを結び、日本と世界の平和と繁栄に貢献します。

①安全・品質を徹底して追求します

②お客さまの視点から発想し、行動します

③企業価値の最大化を図ります

④企業市民の責務を果たします

⑤努力と挑戦を大切にします

 

2.目標とする経営指標

企業価値の最大化を目的に、資産効率の向上を図り、収益性を改善して財務の健全化を確保するよう努めてまいります。目標とする経営指標として株主資本利益率(ROE)と事業キャッシュ・フローによる有利子負債返済年数を選定し、各々10%以上、10年以内を目標値として設定しております。

 

3.中長期的な会社の経営戦略

記録的な燃油価格の高騰など、航空業界を取巻く厳しい環境は、今後も続くものと思われます。そのような状況の中、JALグループでは本年3月「2005-2007年度中期経営計画」を策定し、事業構造及び費用構造の改革を行うことにより、燃油価格高騰や需要低迷などのいかなる環境においても、利益の生み出せる事業構造の構築を図り、強靭な経営体質を築くべく、グループ一丸となり取り組んでおります。

また、今後の成長マーケットであるアジア・中国等への積極的な展開を図ってまいります。

計画の主な内容は以下の通りとなっております。

 

(1)基本的な取り組み

① 安全

安全運航は、JALグループの存立基盤であり、社会的責務です。お客さまに安心して航空機をご利用いただくために、グループ全社員一人一人の安全意識の徹底を図るとともに、グループ全体で安全管理体制の強化と高度な安全レベルの均質化に継続的に取り組みます。

② 社会的責任(CSR:Corporate Social Responsibility)

経済、環境、社会のすべての面で、お客さま、株主、社会、社員等のあらゆるステークホルダーとの関係を重視し、航空事業特性を活かしたJALグループならではの活動を推進します。

(2)グループ経営戦略

① 国際旅客事業の構造改革

高収益・高成長路線へ資源を集中させる一方、低収益路線については改廃を行うなど、資源の再配分と収益性をより重視したネットワークの構築を行います。また、JALウェイズの事業規模拡大や、機種・機材仕様の集約などにより、コスト競争力の更なる向上に努めて参ります。

② 費用構造改革

人員見直しによる人件費の効率化、役員数の削減や役員退職慰労金制度の廃止、グループ外契約の見直し、e化推進による販売コストの削減等、あらゆる施策を実施することにより、2007年度には750億円、長期的には1,000億円以上の費用構造の改革を図り、収支改善を実施してまいります。

③ 成長マーケットへの積極的な展開

国際旅客においては堅調な成長が見込まれる中国、アジアへの積極的な展開を行い、国内旅客においてはICチェックインの利用拡大による利便性の向上を図るなど、商品力とサービスの強化を継続して実施してまいります。また、貨物事業につきましてもアジア・中国等の成長マーケットへの積極的な展開や国内深夜貨物マーケットへの進出を図ります。

(3)客体別主要事業の計画

① 国際旅客事業

路線計画においては低収益路線の改廃、高収益・高成長路線への資源再配分を徹底し、収益性を重視したネットワークの再構築を図っていきます。またサービス面においては、シェルフラットシートの欧米、長距離アジア深夜便等への拡大などによる客室ハード面での品質向上や機内食においても顧客ニーズを踏まえ、従来サービススタイルにとらわれない新サービスを企画・実現していきます。これら各顧客層に対応した戦略を供給・商品・販売計画において一貫させ2006年度に事業収支の黒字化を目指します。

② 国内旅客事業

JALエクスプレスの運航規模拡大やJ-AIRのJAL便名化及びグループ航空会社の協力により、コスト競争力とネットワーク競争力を確保していきます。マーケティング面においては「親しみやすく、あたたかい」ヒューマンサービス等の基本的なサービス品質の向上に加え、eマーケティングの推進によるお客様の利便性向上とクラスJ、ICチェックインの拡充による商品差別化の浸透・拡大を図っていきます。

③ 貨物事業

アジア・中国等の成長マーケットへの積極的な展開や国内深夜貨物マーケットへの進出などにより従来のコア領域の拡大発展していきます。またB747在来型貨物機をB747-400型機に更新しつつ中型貨物機の導入を行い、国際貨物の需要増に対応した供給力の確保を行っていきます。

 

4.会社の対処すべき課題

「安全運航は、JALグループの存立基盤であり、社会的責務です。JALグループは安全確保の使命を果たすため、経営の強い意志と社員一人一人の自らの役割と責任の自覚のもと、知識と能力の限りを尽くして、一便一便の運航を確実に遂行していきます。」

これはJALグループの安全に対する決意を「安全憲章」として定めたものであります。社員・役員共に改めてこの安全憲章の精神に立ち戻り、JALグループへの信頼を回復させ、安心して飛行機をご利用いただけるよう、諸施策を講じてまいります。

JALグループでは持株会社と事業会社の一社化を最終目標とした「スリムなグループ運営体制の構築」、IT活用による「業務プロセスの単純化」など、様々な場面での「シンプリフィケーション(単純化、標準化、平準化)」を図りながら、前述の「2005−2007年度中期経営計画」を推進してまいります。

我々は「安全運航の堅持」を大前提に、「お客様に選ばれる良質なサービス」と「シンプリフィケーションによる構造改革」を推進し、「質・量を総合して世界のトップエアライングループ」を目指すことにより、企業価値を向上させていきます。

 

4【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

 また、本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものであります。

(1)JALグループの経営統合について

① 基本方針

 2004年4月1日、JALグループは、日本航空株式会社と株式会社日本エアシステムを、「JAL・日本航空」の統一ブランドのもとに、国際旅客事業及び貨物事業を行う株式会社日本航空インターナショナルと国内旅客事業を行う株式会社日本航空ジャパンへ再編し、完全統合を果たしました。

 JALグループは、以下の企業理念の下で、総合力ある航空輸送グループとしてお客さま、文化そしてこころを結び、日本と世界の平和と繁栄に貢献します。加えて世界トップクラスの航空輸送グループとなることを目指すとともに、企業価値の最大化を図り、全てのステークホルダーに利益を還元することを基本方針としております。

② 目標とする経営指標

 企業価値の最大化を目的に、資産効率の向上を図り、収益性を改善して財務の健全化を確保するよう努めてまいります。目標とする経営指標として株主資本利益率(ROE)と事業キャッシュフローによる有利子負債返済年数を選定し、各々10%以上、10年以内を目標値として設定しております。

 なお、この計画につきましては今後の事業環境の悪化等の変化により達成できない可能性があります。

③ 中長期的な会社の経営戦略

 2004年度は燃油価格の高騰など、財務面でも大きな影響を受けました。こうした中、お客様のニーズおよびグループを取り巻く経営環境の変化等を踏まえ、喫緊の課題である収益性の向上と財務体質の健全化を図る観点から、昨年発表しました「2004-06年度JALグループ中期計画」を深化・前倒しするものとして、本年3月、「2005-07年度JALグループ中期経営計画」を策定致しました。

 当計画の推進がJALグループの企業価値の向上と財務体質の強化に資するものと考えておりますが、その成果は外部環境の変化等に影響を受ける可能性があります。

(2)国際情勢の変化による影響

当社グループでは、統合による効果を最大限発揮し、安定的に利益を計上する体制の構築に努めておりますが、新たなテロ事件、紛争又は戦争、伝染病など当社グループが想定し得ない国際情勢の変化が生じた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績が影響を受ける可能性があります。

(3)外国為替及び燃油費等の変動による影響

外国為替相場および燃油価格の動向によっては、当社グループの経営成績が影響を受ける可能性があります。この影響を極力回避する為、外国為替については為替予約、通貨スワップおよび通貨オプション取引を利用して相場変動に対するリスク・ヘッジを行っており、また、燃油についてはコモディティ・デリバティブ(スワップ、オプション)を利用して価格変動リスクを抑制し、コストの安定に努めております。

(4)法的規制の影響

当社グループは、航空運送業務を主な事業としており、航空協定等の国際協定や航空法等の法令に基づく許可、認可等が当社グループの事業遂行の前提となっております。現在の規制に重大な変更が有った場合には、当社グループの経営成績が影響を受ける可能性があります。

 

 





出典: 更生会社 株式会社日本航空、2005-03-31 期 有価証券報告書