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セクション一覧
4【事業等のリスク】
 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の投資判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。但し、これらは当社グループに関する全てのリスクを網羅したものではなく、記載された事項以外の予見しがたいリスクも存在します。
 また、本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は有価証券報告書提出日(平成19年6月27日)現在において判断したものであります。
 当社グループは、国際線と国内線を運航する航空会社グループであり、主に定期及び不定期の旅客運送事業及び貨物運送事業を営んでおります。また、当社グループは、航空運送事業のほかに、航空運送関連事業、旅行企画販売事業、カード・リース事業、その他事業を営んでいます。このような航空運送事業を中心とする当社グループの事業の内容に鑑み、当社グループにおいては以下のようなリスクが存在します。
(1)中期経営計画について
 当社は2007年2月6日に2010年度までの4年間を対象とした再生中期プランを発表しました。当該計画の実現は当社グループにとり極めて重要と認識しておりますが、当該計画の前提となる人件費をはじめとするコスト削減、経年機材の更新や機種統合、不採算路線の再編、中国戦略の成功を進め、また、お客様、株主、金融機関をはじめとするステークホルダーからの支援等を得ることが必要であり、これらを含め、当社グループをとりまく内外の環境変化等が当該計画の達成に影響を及ぼす可能性があります。
 
(2)負債及び資金調達について
 当社グループは、多額の有利子負債及びリース債務、退職給付債務を負っています。また、航空機導入資金については、国際協力銀行の保証制度がありますが、航空機をはじめとする設備投資、債務の償還のために必要な資金の調達については、金融機関との良好な関係継続が不可欠です。今後の政府系金融機関の再編や、税制及び会計制度の改正、金利の上昇等の外部環境の変化や、格付けの低下や業績不振による再生中期プラン未達成等により、当社に対する金融機関の姿勢に大きな変化が生じた場合には、従来どおりの資金調達やリースの組成が困難となり、当社のグループの業績及び事業に重大な影響を及ぼす可能性があります。
 
(3)当社グループの属するマーケット、国際情勢の変化による影響について
 当社グループの国際・国内旅客事業は日本市場に大きく依存していますが、競争の激化、日本の経済情勢、日本の顧客基盤における航空需要の低減、季節変動、天変地異等により、また、SARS等の伝染病やテロ攻撃、紛争又は戦争等が発生した場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。更に、テロ又は戦争により、保険料が高騰し、保険の補償範囲が制限される可能性があります。
 
(4)燃油費、外国為替等の変動による影響について
 当社グループは、燃油価格の変動リスクを軽減するためヘッジ取引等を用いておりますが、燃油価格の高騰が継続し、又は燃油の大規模な供給停止が生じた場合、当社グループの事業及び業績に悪影響が及ぶ可能性があります。また、当社グループは国際的な事業を展開しており、一定の外貨建て収益及び費用が発生するため、外国為替の変動は当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
 
(5)運航・航空機について
 当社グループ運航あるいは他社運航のコードシェア便等で航空機事故が発生した場合、当社グループに対するお客様の信頼、社会的評価が低下し、需要の減退等業績に悪影響が及ぶ可能性があります。また、航空機の安全性に係る問題から法令に基づき航空機の耐空性改善通報が出された場合、当社グループの業績に大きな影響が及ぶ可能性があります。
 
(6)法的規制の影響について
 当社グループの事業は、様々な側面において、国際的な規制並びに政府及び地方自治団体レベルの法令及び規則に基づく規制に服しています。これらの規制により、当社グループの事業が規制され、また、大幅な費用の増加が必要となる可能性があります。貨物事業については、2006年2月にいくつかの国や地域(EU、米国、カナダ、スイス、オーストラリアを含むがこれに限らない)の関係当局が、当社を含む国際航空貨物業者数社の間における航空貨物にかかる価格協定(カルテル)容疑に関する調査を開始しました。また、米国では、これらの航空貨物業者を相手取って、米国独占禁止法違反を主張し損害を被ったとして複数の集団訴訟が提起されています。上記の事態の進展によっては、当社グループの業績が大きな影響を受ける可能性があります。その他、当社グループは事業活動に関して各種の訴訟に巻き込まれるおそれがあり、上記の米国での訴訟も含め、これらが当社グループの事業又は業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(7)当社グループの情報システムへの依存及び顧客情報の取扱いについて
 当社グループの一定の業務は、情報システム等オペレ−ショナル・リスクを伴うものに依存していますが、コンピューター・ウイルスによって障害が生じた場合等には、業務に支障をきたす可能性があります。更に、当社グループが保有する顧客の個人情報が漏洩し、又は不正アクセスが行われた場合、当社グループに対する社会的信頼が低下し、業務に悪影響が及ぶ可能性があります。
5【経営上の重要な契約等】
営業に関する重要な契約の内容
会社名
契約の種類
契約の内容
契約相手先
 
株式会社日本航空  インターナショナル
 
アライアンス 
航空企業連合
ワンワールドへの加盟
 ワンワールドマネジメントカンパニー
 
共同旅客便契約
旅客便のコードシェア
ニュージーランド航空会社(注)1
エールフランス航空(注)2
アメリカン航空会社(注)3
アリタリア航空会社(注)4
トルコ航空会社(注)5
タイ国際航空会社(注)6
ベトナム航空会社(注)7
カンタスオーストラリア航空会社(注)8
イベリア・スペイン航空会社(注)9
キャセイ・パシフィック航空会社(注)10
エミレーツ航空会社(注)11
中国南方航空公司(注)12
中国東方航空公司(注)13
ブリティッシュ・エアウェイズ(注)14
エア タヒチ ヌイ(注)15
アエロメヒコ航空(注)16
ジェットスター航空(注)17
株式会社大韓航空(注)18
海南航空股份有限公司(注)19
厦門航空有限公司(注)20
マレブ・ハンガリー航空(注)21
メキシカーナ航空(注)22
フィンランド航空(注)23
共同貨物便契約
貨物便のコードシェア
エールフランス航空(注)24
ルフトハンザ カーゴ AG(注)25
ブリティッシュ・エアウェイズ(注)26
シンガポール航空カーゴ(注)27
中国貨運航空公司(注)28
ノースウエスト航空会社(注)29
中国南方航空公司(注)30
運航乗務員の提供に関する契約
運航乗務員の借用
IASCO(10名)
ハワイ・アビエーション・コントラクトサービス会社(HACS)(26名)
共同旅客便契約
旅客便のコードシェア
スカイマークエアラインズ(注)31
株式会社JALホテルズ
運営受委託契約
ホテル運営受託
関西国際空港株式会社等(注)32
株式会社ジャルウェイズ
運航乗務員の提供に関する契約
運航乗務員の借用
IASCO(97名)
ハワイ・アビエーション・コントラクトサービス会社(HACS)(27名)
ワールド アビエーション システムズ(WASINC)(72名)
株式会社ジャル エクスプレス
運航乗務員の提供に関する契約
運航乗務員の借用
パークアビエーション(16名)
 (注)1.日本〜ニュージーランド間
2.日本〜フランス間
フランス(パリ)〜スウェーデン(ストックホルム)間、デンマーク(コペンハーゲン)間、ドイツ(ベルリン、ミュンヘン、ハンブルグ、デュッセルドルフ)間、チェコ(プラハ)間、ポーランド(ワルシャワ)間、スペイン(バルセロナ)間
3.日本〜アメリカ間、日本〜タイ間、日本〜シンガポール間、日本〜韓国間、日本〜マレーシア間、日本〜ベトナム間
アメリカ(シカゴ、ニューヨーク)〜カナダ(トロント、モントリオール、オタワ)間
アメリカ(ダラス)〜メキシコ(メキシコシティ、カンクン、グワダラハラ、モンテレー)間
4.日本〜イタリア間
5.日本〜トルコ間
6.日本〜タイ間
7.日本〜ベトナム間
8.日本〜オーストラリア間
9.日本〜オランダ間、オランダ(アムステルダム)〜スペイン(マドリッド)間
10.日本〜香港間
11.日本〜ドバイ間
12.日本〜中国間
13.日本〜中国間
14.イギリス(ロンドン)〜ドイツ(ハンブルグ、シュツットガルト)間、日本〜韓国間
15.日本〜フランス領ポリネシア間
16.カナダ(バンクーバー)〜メキシコ(メキシコシティ)間
17.日本〜オーストラリア間
18. 日本〜韓国間
19. 日本〜中国間
20.日本〜中国間
21.ハンガリー(ブダペスト)〜ドイツ(フランクフルト)間、オランダ(アムステルダム)間
22.日本〜アメリカ間、日本〜カナダ間、日本〜メキシコ間、アメリカ(ロサンゼルス)〜メキシコ(メキシコシティ、グアダラハラ、カンクン、ロスカボス)間
23.フィンランド(ヘルシンキ)〜ドイツ(フランクフルト)間、オランダ(アムステルダム)間
24.日本〜フランス間(北回り線)
25.日本〜スウェーデン〜ドイツ間(北回り線)
26.日本〜イギリス間(北回り線)
27.日本〜シンガポール間
28.日本〜中国間
29.日本〜アメリカ間
30.日本〜中国間
31.当契約は平成18年5月31日をもって終了いたしました。
32.「ホテルニッコー」「ホテルJALシティ」
6【研究開発活動】
 「研究開発費等に係る会計基準」に合致する研究開発費を発生させる活動はありません。
7【財政状態及び経営成績の分析】
1.決算に関する分析
営業損益
 当連結会計年度の連結ベースでの営業収益は前期比1,025億円増の2兆3,019億円となりました。営業費用は、燃油価格の高騰があったものの、厚生年金基金の代行返上などの費用削減努力等により、同527億円増の2兆2,789億円にとどまり、営業利益は229億円(前期は268億円の営業損失)となりました。
営業外損益〜当期純利益
 営業外収益については為替差益の増加を主因に前期比74億円の増加となり、また営業外費用が支払利息の減少等から49億円減少したことから、経常利益は205億円(前期は416億円の経常損失)となりました。一方、繰延税金資産を代行返上等による97億円に加え447億円を取り崩したほか、平成19年度第一四半期に実施した特別早期退職に係る特別退職金60億円を計上したことから、当期純損失は162億円となりました。
資  産
 流動資産が、現金及び預金や受取手形及び営業未収入金の増加等から前期比199億円増加したものの、固定資産については、航空機や固定資産の売却等から有形固定資産が同363億円減少したほか、繰延税金資産の取り崩しから投資その他の資産も同592億円の減少となったことから、前期比700億円減の2兆912億円となりました。
負  債
 負債は、流動負債が前期比149億円増加したものの、社債の償還や長期借入金の返済、退職給付引当金の削減等から固定負債が同2,413億円減少したことから、同2,263億円減の1兆7,593億円となりました。
純資産
 株主資本は新株発行による増加等により1,321億円の増加、評価・換算差額等は会計基準の変更による繰延ヘッジ損益の計上等により308億円の増加となりました。なお、純資産の各項目の前期比は、前期の連結貸借対照表において資本の部に計上されているものとの比較であります。
連結貸借対照表
以上により、総資産は2兆912億円、負債は1兆7,593億円となりました。純資産は3,318億円となり、自己資本比率は14.9%となりました。
キャッシュ・フロー
 
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
 有価証券及び投資有価証券売却損益及び評価損が340億円の利益となったものの、税金等調整前当期純利益が520億円(前期は464億円の純損失)となったことを主因に、営業活動によるキャッシュ・フロー(インフロー)は前期比267億円増の1,277億円となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 航空機・部品の取得や導入予定の航空機に対する前払い等固定資産の取得による支出は62億円増の1,532億円となりましたが、固定資産の売却による収入が前期比62億円増の546億円、有価証券の売却及び償還による収入が60億円、投資有価証券の売却及び償還による収入が431億円、連結範囲の変更を伴う子会社株式の売却による収入が95億円、更には事業譲渡による収入が49億円となったことから、投資活動によるキャッシュ・フロー(アウトフロー)は562億円(前期は992億円のキャッシュ・アウトフロー)となりました。 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)
 平成19年3月に実施された2011年満期ユーロ円建保証付転換社債型新株予約権付社債の繰上償還等により社債の償還による支出が前期比947億円増の1,097億円となったほか、長期借入による収入が同351億円減の221億円となったものの、平成18年7月及び8月の公募及び有償第三者割当による新株式発行により株式の発行による収入が1,476億円となったほか、親会社による配当金支払額が前期比78億円減少したこと等から、財務活動によるキャッシュ・フロー(アウトフロー)は530億円(前期は913億円のキャッシュ・アウトフロー)となりました。
 これらの結果、現金及び現金同等物の期末残高は、1,913億円(前期は1,721億円)となりました。
2.次期の見通し(平成19年6月27日現在)
 2007年4月1日に、JALグループでは、世界3大グローバルアライアンス(航空企業連合)の一つである「oneworld(ワンワールド)」へ正式加盟致しました。これにより、ネットワークのさらなる拡大を図るほか、eチケットやマイレージの提携、空港ラウンジの相互提供、コードシェア便の運航など各種サービスを展開し、お客様により大きな付加価値、利便性、快適性をご提供してまいります。
 JALグループを取り巻く経営環境は、不安定な国際情勢の影響等から燃油価格が再び歴史的な高水準で推移するなど、依然として厳しい状況が続くと思われます。こうした厳しい環境下、お客様の信頼回復に全力を尽くすことを前提として、国際旅客については、需要回復の著しい中国線の増便や2006年度下期から引き上げた燃油サーチャージの通年化効果等から需要・単価ともに堅調に推移すると想定しております。また、国内旅客については、個人のビジネス旅客の回復は遅れているものの、企業セールスの強化及びプレミアム商品の充実等により、旅客数、単価ともに前年実績を上回って推移すると想定しております。
《見通しの前提》
 通期業績見通しの算出に際しましては、通期の米ドル円為替レートを120円、航空燃油価格につきましてはシンガポール・ケロシンの市場価格を1バレル当たり75米ドルと想定しております。なお、平成19年3月末において平成20年3月期の燃油年間必要想定量の約65%をヘッジしております。
 なお、上記の業績見通しに関しては、以下で言及するリスクを含む様々なリスクが内在しており、これらのリスクが現実化した場合(例:燃油費の更なる高騰等)、当社としては緊急的施策を含めた更なる施策の実施に向けあらゆる企業努力を尽くしてまいります。
 本有価証券報告書に記載されております計画や目標、戦略など歴史的事実でないものは将来の業績に関する情報であり、これらは有価証券報告書提出日現在で入手できる情報から得られた判断及び前提に基づいており、これらには様々なリスク及び不確実性が内在しております。実際の業績はかかるリスク及び不確実性により、これらの目標とは異なる結果となりうることをご承知おきください。かかるリスク及び不確実性には、市場リスク、燃油費の高騰、日本円とドルその他外貨との為替レートの変動、テロ事件及び戦争、伝染病その他航空事業を取巻く様々なリスクが含まれますが、これに限定されるものではありません。当社の事業等に関するその他のリスク関連情報については、「4 事業等のリスク」にも記載されておりますので御参照下さい。なお、当社は、本有価証券報告書に記載されておりますいかなる将来の情報に関する部分についても、法令又は取引所の規則に従う場合を除き、それを更新する義務を一切負わず、更新する意思もございません。また、この有価証券報告書に含まれる他の会社やグループ外の事業に関する情報は公的情報やその他のものを引用しておりますが、その正確性や適合性については何ら保証されるものではありません。




出典: 更生会社 株式会社日本航空、2007-03-31 期 有価証券報告書