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セクション一覧

第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 当連結会計年度における経済環境は、欧州では実質GDP成長率がマイナスとなり、景気低迷が長期化する状況となりました。米国では雇用が改善し個人消費や投資関連等も堅調に推移し、緩やかな景気回復基調を辿りました。アジアにおいては中国は景気テコ入れ策によりGDPが改善しましたが、各国の経済情勢にばらつきがみられ、全体としては力強さはみられませんでした。日本では、政権交代後、金融緩和政策等により円安に移行しましたが、経済の回復は緩やかなものとなりました。

 国際物流市場は、世界的に縮小が見られる中、特に航空貨物市場においては日本を含むアジア発、欧州向けを中心に総じて低調に推移しました。

 こうした環境の下、当社グループにおいては、日本郵船の物流事業との統合により、ロジスティクス及び海上貨物の営業収益は前期実績に対し大きく増加しましたが、期初計画に対しては下回る結果となりました。また、貨物取扱量はマーケットを反映し伸び悩みました。

 これらの結果、営業収益は海上貨物取扱量の拡大及び事業統合により前期比9.7%増の339,049百万円となりましたが、営業利益は航空貨物取扱量の減少及び海上貨物の収益性低下により前期比73.6%減の1,659百万円となりました。

 

 セグメントの業績は次のとおりであります。

①日本

 航空貨物は、欧州で長期化する景気の低迷、アジアでの景気減速の影響を受け、またヒット商品等による特需もなく、企業による物流コスト見直しによる海上輸送へのシフト等も進み荷動きは低調に推移し、輸出取扱重量は前期比15.2%減となりました。輸入も輸出同様に海上輸送への輸送モードの切り替えや、国内景気の低迷もあり全体的に低調に推移する結果となり、取扱件数は前期比2.0%減となりました。

 海上貨物は、輸出において販売拡大を進めたことで取扱TEUは前期比9.7%増となりました。輸入は衣料品等の荷動きがありましたが、取扱件数は前期比0.4%減となりました。

 これらの結果、国内連結子会社を含めた営業収益は74,853百万円(前期比10.6%減)、セグメント利益(営業利益)は103百万円(同93.8%減)となりました。

 

②米州

 航空貨物は、輸出で医療機器関連品等の取扱い増加により、重量は前期比4.8%増となりました。輸入では主として自動車関連部品等を取扱い、件数は前期比6.6%増となりました。

 海上貨物は、輸出において自動車関連部品等の出荷取扱いにより、取扱TEUは前期比18.5%増となりました。輸入は消費財関連等の荷動きがあり、取扱件数は前期比10.8%増となりました。

 ロジスティクスは、個人消費の回復を背景とした消費財関連の取扱いが増加した事に加え、コスト削減効果もあり損益は改善しました。

 これらの結果、営業収益は77,269百万円(前期比10.3%増)となりましたが、新規連結法人での営業体制の拡充費用等によりセグメント損失(営業損失)は6百万円(前期はセグメント損失577百万円)となりました。

 なお、1ドルあたりの円換算レートは、当期が82.33円、前期が79.06円であります。

 

③欧州

 航空貨物は、輸出において電子・電気機器関連品等の出荷により、取扱重量は前期比5.6%増となりました。輸入は日本、アジアからの出荷を中心に荷動きが低調に推移し、取扱件数は前期比15.4%減となりました。

 海上貨物は、輸出で自動車関連部品等の出荷があり、取扱TEUは前期比1.4%増となりました。輸入は低調ながらも航空輸送からのシフトもあり、取扱件数は前期比2.4%増となりました。

 ロジスティクスは、自動車関連部品や電子・電気機器関連品等を中心に取扱いましたが、南欧を中心として一部の法人では損益が低迷しました。

 これらの結果、営業収益は76,157百万円(前期比0.9%減)、セグメント損失(営業損失)は247百万円(前期はセグメント利益924百万円)となりました。

 なお、1ユーロあたりの円換算レートは、当期が106.48円、前期が110.20円であります。

 

④東アジア

 航空貨物は、輸出において取扱重量は前期比1.0%増となりましたが、市場での競争激化により収益性は厳しい状況でした。輸入では長引く世界経済の低迷を受け荷動きに活況感が見られず低調に推移し、取扱件数は前期比0.3%増に留まりました。

 海上貨物は、輸出入において販売拡大政策や中国の事業統合により、輸出取扱TEUは前期比111.6%増、輸入取扱件数は前期比25.6%増となりました。

 ロジスティクスは、事業統合により事業内容が充実すると共に販売は拡大しましたが、統合過程におけるコスト増等があり、損益改善には至りませんでした。

 これらの結果、取扱実績、収益共に伸長しましたが、海上運賃上昇等の影響を受け営業損失を計上し、営業収益は54,988百万円(前期比37.9%増)、セグメント損失(営業損失)は1,149百万円(前期はセグメント利益2,114百万円)となりました。

 

⑤南アジア・オセアニア

 航空貨物は、輸出において、前年のタイ洪水に伴う緊急輸送の反動減や南アジア諸国の景気減速感により、取扱重量は前期比4.4%減となりました。輸入では事業統合が寄与し、取扱件数は前期比9.0%増となりました。

 海上貨物は、輸出入において事業統合や販売拡大により、輸出取扱TEUは前期比44.9%増となり、輸入取扱件数は前期比99.1%増となりました。

 ロジスティクスにおいても、事業統合の効果に加えて拠点の拡充を図り、販売が増加しました。

 これらの結果、営業収益は60,483百万円(前期比42.5%増)、セグメント利益(営業利益)は3,269百万円(同40.2%増)となりました。

 

(2)キャッシュ・フロー  

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、8,910百万円の営業活動による収入、9,694百万円の投資活動による支出、及び1,049百万円の財務活動による支出に為替相場変動の影響を加味した結果、前連結会計年度末に比べ821百万円増加し24,467百万円となりました。

 各キャッシュ・フローの状況とそれぞれの増減要因は次のとおりであります。

  

  (営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において営業活動の結果得られた資金は8,910百万円(前連結会計年度比6,191百万円増)となりました。

 これは主に営業債務の減少額4,684百万円(前連結会計年度比3,932百万円増)及び法人税等の支払額1,928百万円(同1,009百万円減)を計上した一方で、税金等調整前当期純利益4,074百万円(同2,599百万円減)、減価償却費4,899百万円(同627百万円増)、営業債権の減少額3,961百万円(前連結会計年度は営業債権の増加額4,132百万円)及びその他の増加額4,023百万円(前連結会計年度はその他の減少額1,855百万円)を計上したこと等によります。

 

 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 

 当連結会計年度において投資活動の結果支出した資金は9,694百万円(前連結会計年度比4,207百万円減)となりました。

 これは主に定期預金の払戻による収入2,005百万円(前連結会計年度比762百万円減)及び固定資産の売却による収入1,043百万円(同430百万円増)を計上した一方で、定期預金の預入による支出2,362百万円(同435百万円増)、固定資産の取得による支出8,274百万円(同5,035百万円増)及び子会社株式の取得による支出2,112百万円を計上したこと等によります。

 

  (財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において財務活動の結果支出した資金は1,049百万円(前連結会計年度は2,149百万円の収入)となりました。

これは主に短期借入金の純増加額1,397百万円(前連結会計年度比609百万円増)を計上した一方で、長期借入金の返済による支出1,444百万円(同45百万円増)及び配当金の支払額802百万円(同1百万円減)を計上したこと等によります。 

 

2【生産・受注及び販売の状況】

(1)生産実績及び受注実績

 当社グループは、主に貨物輸送サービスを提供しており、生産・受注の各実績を求めることが実務的に困難であるため、記載しておりません。

 

(2)販売実績

 当連結会計年度の販売実績として、営業収益をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

対前期比(%)

日本

74,339

89.1

米州

75,680

110.4

欧州

75,008

99.4

東アジア

54,044

137.3

南アジア・オセアニア

59,978

142.3

合計

339,049

109.7

 (注)1.上記の金額には消費税等は含まれておりません。

2.営業収益合計に対し10%以上に該当する相手先はありません。

3.セグメント内及びセグメント間の内部取引は相殺消去しております。

  

 

 

3【対処すべき課題】

(1)コンプライアンス遵守体制の強化・充実

 当社は、平成25年3月8日付「米国司法省との答弁合意書締結について」で公表したとおり、米国司法省と今後裁判所の承認を受ける答弁合意書を締結いたしました。

 平成24年4月17日に公表した「米国独占禁止法関連引当金の発生に関するお知らせ」でご案内のとおり、平成24年3月期において「独禁法関連引当金繰入額」として1,268百万円を特別損失として計上しました。

これまでもコンプライアンス体制の強化・充実に向けて積極的に取り組んでまいりましたが、今後も、国内外のすべてのグループ会社でコンプライアンスの充実と強化を図ることを重要な対処すべき課題と認識しております。

 

(2)中期経営計画の目標達成

 当社は、3ヵ年の中期経営計画「GO FORWARD, Yusen Logistics」を対処すべき課題として掲げ、組織の統合をすすめると同時に融合を深化させてきました。しかしながら、当初想定していた市場環境から大きく乖離した状況となり、中期経営計画の定量目標を見直しました。中期経営計画の最終年度(平成26年3月期)は見直した目標を達成することを経営の重要な課題として認識しております。目標達成のために業務改革プロジェクトを策定し推進してまいります。

 

4【事業等のリスク】

 当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性のあるリスクにつきましては次のことが考えられます。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

(1)一般的な景気動向によるリスク

 国際物流需要は、進出先の国・地域での景気動向に加えて、世界経済に大きな影響がある欧米諸国の景気動向の影響を受ける可能性があります。特に、航空輸送需要につきましては、IT関連やデジタル家電などの個人消費向けの製品・部品の比重が高く、これら消費国での景気動向の影響を強く受けることになります。

 当社グループでは、安定的な成長を達成できる事業体制を目指して、比較的に景気変動の波が小さい医療機器・医薬品関連品目、並びに自動車関連品目の取扱い増加にグループを挙げて取り組んでいます。

 

(2)燃油価格変動によるリスク

 短期間での燃油価格の変動に伴って航空会社から賦課される燃油サーチャージは、通常、航空運賃とは別に顧客にご負担をお願いするものであり、それ自体が当社グループの経営成績及び財政状態に甚大な影響を及ぼすべきものではないはずです。しかし、燃油サーチャージが急激に引き上げられるような事態になった場合には、当社グループの利益率が一時的に低下する可能性があります。

 

(3)グローバルな事業展開に潜在するリスク

 当社グループの事業展開は、日本国内のみならず、米州、欧州、アジア、オセアニア、中近東を網羅しており、グループ全体の販売活動のおよそ半分は海外市場で行われております。こうしたグローバルな展開にあたっては、次に掲げるリスクが常に内在しております。

①政治的または経済的要因

②事業・投資許可、租税、為替管理、通商制限など公的規制の影響

③地震、津波、台風、ハリケーン等の自然災害の影響

④戦争、国際紛争、暴動、テロリズム、ストライキその他の要因による社会的混乱

⑤急激な為替の変動による世界経済の混乱

⑥新型インフルエンザなど伝染性の強い高致死率を示す疾病の蔓延

 当社グループでは、新たに海外へ進出する際には現地の政情や経済、さらには文化・慣習、衛生等を十分調査し、その時点で考えられるリスクを可能な限り排除しております。しかしながら、情報通信技術の高度化や経済・文化のボーダレス化、テロ行為の頻発、新たな感染症の蔓延等、さまざまな予期せぬ事象が世界中で発生しております。このような当社グループが想定し得ない事象や国際情勢の変化によっては、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)コンピューターウィルス、クラッカー行為並びにサイバーテロリズムによるリスク

 当社は、コンピューター回線のバックアップ体制を整えており、ハードウェアやデータについても、地震や風水害等の天災時にも被害を最小限にとどめ、速やかにリカバリーできるよう、さらなるバックアップ強化に努めています。また、外部からの不正なアクセスやコンピューターウィルスの感染等を防止するため、ファイアーウォール、ウィルスチェックソフトをメールサーバー及び各端末に導入し、万全な防御を施しています。しかしながら、想定しているセキュリティレベルを超える技術による社内情報システムへの侵入など、予測できない事態によって一時的なシステム機能不全や情報漏洩が発生することにより、当社グループの業績及び財務状況などに影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)顧客情報の流出による社会的信用の低下や損害賠償請求を受けるリスク

 当社グループは、多くの顧客情報を取扱っています。更に、当社グループは、通関業も営んでおり、顧客情報に対する守秘義務があり、情報の漏洩防止に努めておりますが、不測の事態により情報が外部に漏洩した場合、当社グループの社会的信用の低下や損害賠償請求の発生などにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)為替レート変動によるリスク

 当社グループは、外貨建債権債務を有しているものの、為替予約取引により為替レート変動の影響の軽減に努めておりますので、当社グループの経営に大きな影響を及ぼすようなリスクは負っていません。但し、当社グループの連結財務諸表作成にあたっては、海外の連結子会社の財務諸表を円換算しており、為替レートが変動した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)法的な規制

 当社グループの事業は、世界各地において各種法的な規制が実施されています。その主な内容は、社会的規制(安全性確保のための規制)、輸送事業に関する法的な規制などであり、日本国内では、貨物利用運送事業法第20条に基づく「第二種貨物利用運送事業」の許可を国土交通大臣より受け、当社グループにおける主要な事業である貨物運送事業を行っております。当該許可には、期限の定めはなく、同法第33条に定める事業の停止及び取消し事由に該当した場合、期間を定めて事業の全部若しくは一部の停止または許可が取り消されることとなっております。提出日現在、当社グループにおいてこれらの事由に該当する事実はありませんが、将来何らかの理由により、許可取消し等の事態が発生した場合には当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 「第二種貨物利用運送事業」をはじめとした主な許認可は次のとおりです。これらについても法的な規制が変更、または、許認可が取消しになった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

許認可等の名称

所轄官庁等

許認可等の内容

有効期限

 第二種貨物利用運送事業

 国土交通大臣

 事業経営の許可

 期限の定めなし

 航空運送代理店業

 国土交通大臣

 事業経営の届出

 同上

 通関業

 管轄地税関長

 事業経営の許可

 同上

 第一種貨物利用運送事業

 管轄地運輸局長

 事業経営の登録

 同上

 倉庫業

 管轄地運輸局長

 事業経営の登録

 同上

 医療機器製造業

 都道府県知事

 事業経営の許可

 平成22年9月26日から

 平成27年9月25日まで

高度管理医療機器等 販売業・賃貸業

 都道府県知事

 事業経営の許可

 平成25年6月12日から

 平成31年6月11日まで

 また、当社グループは事業を遂行するうえで、規制当局による措置、処分その他の法的手続きにより、罰金、課徴金などの金銭的な賦課を課される可能性があります。かかる措置、処分その他の法的手続きの執行が、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)日本郵船グループとの関係

①日本郵船グループにおける位置付け

 日本郵船グループは平成25年3月末現在連結子会社645社、持分法適用会社127社で構成され、海上運送事業を中心とした総合物流事業を行っております。
 当社グループは、主として貨物利用運送事業及び倉庫業を行っておりますが、日本郵船グループ企業の中には国土交通大臣より「第二種貨物利用運送事業(航空)」の許可を受けて、当社と同様に利用航空運送事業を行っている会社はありません。
 また、当社は上場会社としての独立性を確保することに努めており、当社の意思決定に関して日本郵船株式会社に対して事前に承認を要する事項はありません。

 

②日本郵船グループとの人的関係

 提出日現在における当社役員9名のうち、日本郵船グループ企業で兼職するものは1名であります。当該1名の当社における役職、氏名、日本郵船グループ企業における役職は次のとおりであります。

当社における役職

氏名

日本郵船グループ企業(当社グループを除く)における役職

 代表取締役

 安川 裕行

 日本郵船株式会社経営委員

 

③日本郵船株式会社及び日本郵船株式会社の連結子会社(当社グループを除く)との取引関係

 当連結会計年度における当社と日本郵船株式会社及び日本郵船株式会社の連結子会社との主な取引関係は次のとおりであります。なお、営業取引については市場実勢を勘案の上、一般的取引と同様の条件によっております。

1)日本郵船株式会社との取引

 当社と日本郵船株式会社との主な取引関係は、当社取扱い海上貨物の一部の運送を同社に委託する取引等であります。当連結会計年度における営業取引は1,282百万円であります。

2)日本郵船株式会社の連結子会社との取引

 当社と日本郵船株式会社の連結子会社との主な取引関係は、株式会社ユニエツクス他26社に対して委託している海上輸送及びその周辺業務にかかる取引等であります。当連結会計年度における営業取引は5,170百万円であります。

 

5【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。 

 

6【研究開発活動】

 該当事項はありません。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

(1)当社グループの重要な会計方針

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計基準に準拠して作成されております。

 

(2)当連結会計年度の経営成績の分析

「第2 事業の状況 1 業績等の概要(1)業績」をご参照下さい。

 

(3)経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し

 経営成績に重要な影響を与える要因としては、米国経済は景気回復基調にありますが、欧州経済は景気低迷が長期化しアジア諸国においても景気が減速している等、当社グループを取り巻く事業環境は先行き不透明な状況にあります。また、日本においては円安傾向に移行していますが長引くデフレ脱却には一定の時間を要するものと思われます。

 経営戦略の現状につきましては、中期経営計画「GO FORWARD, Yusen Logistics」で掲げている各戦略をすすめております。2012年度は中国及びマレーシア現地法人の連結子会社化により、日本郵船との海外物流事業の統合が完了しました。バングラデシュやトルコなどに現地法人を設立した他、南アジア・オセアニア極でのロジスティクス事業の拡充を行いました。また、ナショナルスタッフの人材教育を実施し、グループ全体で融合の深化を図りました。

 一方、定量目標については市場環境を勘案し見直しました。今後につきましては、見直した中期経営計画の最終年度目標を達成するために、業務改革プロジェクトを策定し推進してまいります。

 

(4)財政状態の分析  

当連結会計年度末における総資産は173,823百万円となり、前連結会計年度末に比べ22,708百万円、15.0%の増加となりました。これは、投資その他の資産が1,818百万円減少した一方で、現金及び預金が1,477百万円、受取手形及び営業未収入金が8,702百万円、有形固定資産が11,862百万円それぞれ増加したことが主な要因です。

負債は80,528百万円となり、前連結会計年度末に比べ8,971百万円、12.5%の増加となりました。これは、支払手形及び営業未払金が2,481百万円、流動負債のその他が5,275百万円それぞれ増加したことが主な要因です。

純資産は利益剰余金や為替換算調整勘定の増加等により93,295百万円となり、自己資本比率は36.7%となりました。

 

(5)キャッシュ・フローの状況の分析 

 「第2 事業の状況 1 業績等の概要(2)キャッシュ・フロー」をご参照下さい。

 

(6)資本の財源及び資金の流動性についての分析

 当社グループの運転資金需要の主なものは、当社グループの貨物輸送のための航空会社及び船会社等への支払運賃やトラック輸送に係る輸送運賃等の直接原価のほか、輸送オペレーションや通関に係る人件費、ターミナル賃借料等の間接原価、並びに人件費をはじめとする販売費及び一般管理費であります。

 現在、当社グループでは運転資金及び設備投資資金を内部資金または金融機関からの借入れにより調達することとしております。

 運転資金につきましては、それぞれの連結法人において使用する主たる通貨にて借入金で調達しております。平成25年3月31日現在の運転資金を目的とする借入金の残高は8,500百万円となっております。設備投資資金につきましては、将来のキャッシュ・フローにあわせた安定的で低コストでの資金の調達を行っております。

 また、グループ内での資金を有効に活用するため、キャッシュマネジメントシステムを導入し、資金効率化を推進しております。

 当社グループは、健全な財政状態を保つこと、営業活動によりキャッシュ・フローを生み出すこと、及び複数の金融機関に十分な借入枠を有していることにより、当社グループの成長を支える十分な運転資金及び設備投資資金を調達することが可能と考えております。 

 

(7)経営者の問題認識と今後の方針について

 当社グループの経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針や戦略を立案し実行するように努めておりますが、昨今における世界的な社会・経済環境の著しい変化の影響を受け、国際物流を取り巻く事業環境も厳しい情勢が続くものと予想されます。

 このような状況の中、当社グループは、「第2 事業の状況 3 対処すべき課題」に記載のとおり、コンプライアンス遵守体制の強化・充実を図ることと中期経営計画の目標達成に向けて全グループを挙げて取り組んでおります。

 今後の方針としましては、顧客ニーズに対応した販売拡大を進めると同時に業務改革によるコスト削減を推進し損益改善を図ります。

 





出典: 郵船ロジスティクス株式会社、2013-03-31 期 有価証券報告書