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セクション一覧

第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 当連結会計年度の世界経済は、日本では消費増税以降継続した低調な消費マインドから緩やかな回復の兆しがみられ、米国では雇用環境の改善や原油安を背景に個人消費の押し上げがあり経済回復は堅調なものとなりました。欧州経済は地域によりばらつきがあるものの低成長が継続しました。アジアでは、南アジアを中心に引き続き一定の経済成長率を保持していますが、中国経済減速が周辺国へ波及しました。

 国際物流市場は、米国経済回復の後押しもあり海上・航空貨物共に堅調に推移し、とりわけ航空貨物では、米国を中心とした荷動きは活況なものとなりました。

 このような環境の下、当社グループの貨物取扱量は、海上事業において日本発は総じて堅調に推移した一方で、アジア発は低調な取扱いが継続し前期比で減少しました。航空事業は、米国の景気回復に伴い好調な荷動きが継続したこともあり、全地域において前期比を上回りました。特に当第4四半期(3か月)では、米国西岸の港湾混雑の影響もあり大幅な出荷増となりました。さらに、業務改革プロジェクトを継続し、業務効率化やコスト競争力の向上に取り組みました。

 これらの結果、営業収益は前期比13.5%増の460,968百万円、営業利益は前期比105.7%増の9,303百万円となりました。

 

 各セグメントの業績は以下のとおりであります。

①日本

 海上事業は、輸出で自動車関連部品や工作機械等の堅調な出荷に加えスポット貨物の取扱いがあり、取扱実績(TEU)は前期比13.7%増となりました。輸入は、円安の影響等が懸念されたものの、衣料品や消費財関連等の取扱いにより、取扱件数は前期比2.7%増となりました。

 航空事業は、輸出で自動車関連部品や航空機関連品、電子・電気機器関連品等の堅調な荷動きに加え、当第4四半期(3か月)に入り米国向けのスポット貨物を取扱い、前期比18.0%増の取扱重量となりました。輸入は、自動車関連部品や食品関連の荷動きが底堅かったものの、消費増税や円安の影響を受け、取扱件数は前期比1.9%減となりました。

 これらの結果、国内連結子会社を含めた営業収益は92,196百万円(前期比21.0%増)、セグメント利益(営業利益)は2,111百万円(同85.9%増)となりました。

 

②米州

 経済回復に伴い荷動き上昇への期待があったものの、長期化した米国西岸の港湾混雑は、海上・航空・ロジスティクス事業それぞれに影響を及ぼしました。

 海上事業は、自動車関連部品や消費財関連等の取扱いがあったものの、輸出取扱実績(TEU)は前期比1.2%増、輸入取扱件数は前期比2.6%増にとどまりました。

 航空事業は、下期において港湾混雑による海上輸送からのシフトが継続し、輸出では自動車関連部品等の出荷に加え食品関連のスポット出荷により、取扱重量は前期比22.9%増、輸入は自動車関連部品や航空機関連品等の活発な荷動きがあり、取扱件数は前期比22.9%増となりました。

 ロジスティクス事業は、米国経済回復に伴う個人消費の改善から、消費財関連等を取り扱いましたが、鉄道・トラック会社の寡占化による厳しい事業環境が継続しました。加えて、港湾混雑により貨物滞留が発生し、期待した取扱いに至りませんでした。

 これらの結果、営業収益は108,119百万円(前期比17.9%増)、セグメント利益(営業利益)は549百万円(前期はセグメント損失119百万円)となりました。

 なお、1ドルあたりの円換算レートは、当期が109.19円、前期が99.75円であります。

 

③欧州

 海上事業は、自動車関連部品や消費財関連等を取扱ったものの、欧州での経済の不透明感が継続したことから荷動きに力強さがみられず、輸出取扱実績(TEU)は前期比1.6%減、輸入取扱件数は前期比5.4%増となりました。

 航空事業は、輸出で医療機器関連品や電子・電気機器関連品等の出荷があり、取扱重量は前期比15.8%増となりました。輸入は自動車関連部品等の取扱いがあったものの、低調な荷動きとなり、取扱件数は前期比2.1%減となりました。

 

 ロジスティクス事業は、業務効率化に努めましたが、販売増に伴うコストを補うまでには至らず、全体としては厳しい事業環境が継続しました。

 これらの結果、営業収益は103,498百万円(前期比12.1%増)、セグメント損失(営業損失)は1,155百万円(前期はセグメント損失1,112百万円)となりました。

 なお、1ユーロあたりの円換算レートは、当期が139.38円、前期が133.38円であります。

 

④東アジア

 海上事業は、輸出で消費財関連や電子・電気機器関連品等の出荷がありましたが、中国の景気鈍化や米国向け貨物の航空輸送へのシフトといった影響もあり、取扱実績(TEU)は前期比8.2%減と期待した荷動きには至りませんでした。輸入は電子・電気機器関連品等を取扱い、取扱件数は前期比3.4%増となりました。

 航空事業は、輸出で電子・電気機器関連品や航空機関連品等の出荷により、取扱重量は前期比3.9%増となりました。輸入は自動車関連部品や電子・電気機器関連品等の荷動きがあり、取扱件数は前期比4.2%増となりました。

 ロジスティクス事業は、衣料品や電子・電気機器関連品等の取扱いに加え、倉庫の再編を始めとする業務効率化に積極的に取り組みました。

 これらの結果、営業収益は77,094百万円(前期比2.7%増)、セグメント利益(営業利益)は、海上事業を中心とした仕入れ環境の安定化、航空事業での取扱拡大、及びロジスティクス事業での業務効率化の効果により、1,442百万円(前期はセグメント損失120百万円)となりました。

 

⑤南アジア・オセアニア

 海上事業は、輸出で自動車関連部品や電子・電気機器関連品等の出荷があったものの、港湾混雑による航空輸送へのシフトや域内経済減速の影響もあり、取扱実績(TEU)は前期比5.5%減となりました。輸入は自動車関連部品や消費財関連等の取扱いが好調に推移し、取扱件数は前期比8.6%増となりました。

 航空事業は、アジア域内の自動車関連部品や電子・電気機器関連品等の堅調な荷動きが継続したことに加え、海上輸送からのシフトもあり、輸出取扱重量は前期比12.0%増、輸入取扱件数は前期比3.6%増となりました。

 ロジスティクス事業は、ベトナムやマレーシアでの倉庫拡充など積極投資を継続したこともあり、自動車関連部品や電子・電気機器関連品等の取扱いが拡大しました。

 これらの結果、営業収益は94,573百万円(前期比20.5%増)、セグメント利益(営業利益)は6,464百万円(同26.7%増)となりました。

 

(2)キャッシュ・フロー

 連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、9,345百万円の営業活動による収入、8,504百万円の投資活動による支出及び672百万円の財務活動による収入に為替相場変動の影響等を加味した結果、前連結会計年度末に比べ4,413百万円増加し32,107百万円となりました

 各キャッシュ・フローの状況とそれぞれの増減要因は次のとおりであります。

 

  (営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において営業活動の結果得られた資金は、9,345百万円(前連結会計年度比3,065百万円増)となりました

 これは主に営業債権の増加額11,833百万円(前連結会計年度は営業債権の減少額2,548百万円)を計上した一方で、税金等調整前当期純利益7,687百万円(前連結会計年度比2,530百万円増)、減価償却費6,468百万円(同562百万円増)及び営業債務の増加額4,806百万円(同3,914百万円増)を計上したこと等によります

 

 (投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において投資活動の結果支出した資金は、8,504百万円(前連結会計年度比1,608百万円増)となりました

 これは主に定期預金の払戻による収入5,450百万円(前連結会計年度比1,950百万円増)を計上した一方で、固定資産の取得による支出6,634百万円(同42百万円増)及び定期預金の預入による支出7,016百万円(同2,831百万円増)を計上したこと等によります

 

  (財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において財務活動の結果得られた資金は、672百万円(前連結会計年度比1,809百万円減)となりました

 これは主に長期借入金の返済による支出5,410百万円(前連結会計年度比4,356百万円増)及び少数株主への配当金の支払額892百万円(同523百万円増)を計上した一方で、長期借入れによる収入7,034百万円(同2,575百万円増)を計上したこと等によります。

 

2【生産・受注及び販売の状況】

(1)生産実績及び受注実績

 当社グループは、主に貨物輸送サービスを提供しており、生産・受注の各実績を求めることが実務的に困難であるため、記載しておりません。

 

(2)販売実績

 当連結会計年度の販売実績として、営業収益をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

対前期比(%)

日本

90,378

119.8

米州

103,983

116.9

欧州

100,723

111.0

東アジア

73,047

99.8

南アジア・オセアニア

92,837

119.4

合計

460,968

113.5

 (注)1.上記の金額には消費税等は含まれておりません。

2.営業収益合計に対し10%以上に該当する相手先はありません。

3.セグメント内及びセグメント間の内部取引は相殺消去しております。

 

3【対処すべき課題】

(1)新中期経営計画の目標達成

 当社は、平成27年3月期を初年度とする中期経営計画「GO FORWARD, Yusen Logistics -Next Challenges-」の基本戦略を着実に実行することにより、目標を達成することを重要な対処すべき課題と認識しております。

 

(2)コンプライアンス体制の強化・充実

 これまでも、コンプライアンス体制の強化・充実に向けて積極的に取り組んでまいりましたが、引き続き全グループ会社で法令順守・コンプライアンスの充実と強化を図ることを重要な対処すべき課題と認識しております。

 

4【事業等のリスク】

 当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性のあるリスクにつきましては次のことが考えられます。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

(1)一般的な景気動向によるリスク

 国際物流需要は、進出先の国・地域での景気動向に加えて、世界経済に大きな影響がある欧米諸国の景気動向の影響を受ける可能性があります。特に、航空輸送需要につきましては、IT関連やデジタル家電などの個人消費向けの製品・部品の比重が高く、これら消費国での景気動向の影響を強く受けることになります。

 当社グループでは、安定的な成長を達成できる事業体制を目指して、これまでの自動車関連部品等の取扱いに加え、比較的に景気変動の波が小さい医療機器、消費財並びに食品関連品目等の取扱い増加に取り組んでいます。

 

(2)燃油価格変動によるリスク

 短期間での燃油価格の変動に伴って航空会社から賦課される燃油サーチャージは、通常、航空運賃とは別に顧客にご負担をお願いするものであり、それ自体が当社グループの経営成績及び財政状態に甚大な影響を及ぼすべきものではないはずです。しかし、燃油サーチャージが急激に引き上げられるような事態になった場合には、当社グループの利益率が一時的に低下する可能性があります。

 

(3)グローバルな事業展開に潜在するリスク

 当社グループの事業展開は、日本国内のみならず、米州、欧州、アジア、オセアニア、中近東を網羅しており、グループ全体の販売活動の大半は海外市場で行われております。こうしたグローバルな展開にあたっては、次に掲げるリスクが常に内在しております。

①政治的又は経済的要因

②事業・投資許可、租税、為替管理、通商制限など公的規制の影響

③地震、津波、台風、ハリケーン等の自然災害の影響

④戦争、国際紛争、暴動、テロリズム、ストライキその他の要因による社会的混乱

⑤急激な為替の変動による世界経済の混乱

⑥新型インフルエンザなど伝染性の強い高致死率を示す疾病の蔓延

 当社グループでは、新たに海外へ進出する際には現地の政情や経済、さらには文化・慣習、衛生等を十分調査し、その時点で考えられるリスクを可能な限り排除しております。しかしながら、情報通信技術の高度化や経済・文化のボーダレス化、テロ行為の頻発、新たな感染症の蔓延等、さまざまな予期せぬ事象が世界中で発生しております。このような当社グループが想定し得ない事象や国際情勢の変化によっては、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)コンピューターウィルス、クラッカー行為並びにサイバーテロリズムによるリスク

 当社は、コンピューター回線のバックアップ体制を整えており、ハードウェアやデータについても、地震や風水害等の天災時にも被害を最小限にとどめ、速やかにリカバリーできるよう、さらなるバックアップ強化に努めています。また、外部からの不正なアクセスやコンピューターウィルスの感染等を防止するため、ファイアーウォール、ウィルスチェックソフトをメールサーバー及び各端末に導入し、万全な防御を施しています。しかしながら、想定しているセキュリティレベルを超える技術による社内情報システムへの侵入など、予測できない事態によって一時的なシステム機能不全や情報漏洩が発生することにより、当社グループの業績及び財務状況などに影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)顧客情報の流出による社会的信用の低下や損害賠償請求を受けるリスク

 当社グループは、多くの顧客情報を取扱っています。更に、当社グループは、通関業も営んでおり、顧客情報に対する守秘義務があり、情報の漏洩防止に努めておりますが、不測の事態により情報が外部に漏洩した場合、当社グループの社会的信用の低下や損害賠償請求の発生などにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)為替レート変動によるリスク

 当社グループは、外貨建債権債務を有しているものの、為替予約取引により為替レート変動の影響の軽減に努めておりますので、当社グループの経営に大きな影響を及ぼすようなリスクは負っていません。ただし、当社グループの連結財務諸表作成にあたっては、海外の連結子会社の財務諸表を円換算しており、為替レートが変動した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)法的な規制

 当社グループの事業は、世界各地において各種法的な規制が実施されています。その主な内容は、社会的規制(安全性確保のための規制)、輸送事業に関する法的な規制などであり、日本国内では、貨物利用運送事業法第20条に基づく「第二種貨物利用運送事業」の許可を国土交通大臣より受け、当社グループにおける主要な事業である貨物運送事業を行っております。当該許可には、期限の定めはなく、同法第33条に定める事業の停止及び取消し事由に該当した場合、期間を定めて事業の全部若しくは一部の停止又は許可が取り消されることとなっております。提出日現在、当社グループにおいてこれらの事由に該当する事実はありませんが、将来何らかの理由により、許可取消し等の事態が発生した場合には当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 「第二種貨物利用運送事業」をはじめとした主な許認可は次のとおりです。これらについても法的な規制が変更、又は、許認可が取消しになった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

許認可等の名称

所轄官庁等

許認可等の内容

有効期限

 第二種貨物利用運送事業

 国土交通大臣

 事業経営の許可

 期限の定めなし

 航空運送代理店業

 国土交通大臣

 事業経営の届出

 同上

 通関業

 管轄地税関長

 事業経営の許可

 同上

 第一種貨物利用運送事業

 管轄地運輸局長

 事業経営の登録

 同上

 倉庫業

 管轄地運輸局長

 事業経営の登録

 同上

 医療機器製造業

 都道府県知事

 事業経営の許可

 平成22年9月26日から

 平成27年9月25日まで

高度管理医療機器等 販売業・賃貸業

 都道府県知事

 事業経営の許可

 平成25年6月12日から

 平成31年6月11日まで

 

 また、当社グループは事業を遂行するうえで、規制当局による措置、処分その他の法的手続きにより、罰金、課徴金などの金銭的な賦課を課される可能性があります。かかる措置、処分その他の法的手続きの執行が、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)日本郵船グループとの関係

①日本郵船グループにおける位置付け

 日本郵船グループは平成27年3月末現在連結子会社574社、持分法適用会社145社で構成され、海上運送事業を中心とした総合物流事業を行っております。
 当社グループは、主として貨物利用運送事業及び倉庫業を行っておりますが、日本郵船グループ企業の中には国土交通大臣より「第二種貨物利用運送事業(航空)」の許可を受けて、当社と同様に利用航空運送事業を行っている会社はありません。
 また、当社は上場会社としての独立性を確保することに努めており、当社の意思決定に関して日本郵船株式会社に対して事前に承認を要する事項はありません。

 

②日本郵船グループとの人的関係

 提出日現在における当社役員12名のうち、日本郵船グループ企業で兼職するものは1名であります。当該1名の当社における役職、氏名、日本郵船グループ企業における役職は次のとおりであります。

当社における役職

氏名

日本郵船グループ企業(当社グループを除く)における役職

 取締役常務執行役員

 木村 敏行

 日本郵船株式会社経営委員

 

③日本郵船株式会社及び日本郵船株式会社の連結子会社(当社グループを除く)との取引関係

 当連結会計年度における当社と日本郵船株式会社及び日本郵船株式会社の連結子会社との主な取引関係は次のとおりであります。なお、営業取引については市場実勢を勘案の上、一般的取引と同様の条件によっております。

1)日本郵船株式会社との取引

 当社と日本郵船株式会社との主な取引関係は、当社取扱い海上貨物の一部の運送を同社に委託する取引等であります。当連結会計年度における営業取引は2,143百万円であります。

2)日本郵船株式会社の連結子会社との取引

 当社と日本郵船株式会社の連結子会社との主な取引関係は、株式会社ユニエツクス他24社に対して委託している海上輸送及びその周辺業務にかかる取引等であります。当連結会計年度における営業取引は5,815百万円であります。

 

5【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

 該当事項はありません。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

(1)当社グループの重要な会計方針

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計基準に準拠して作成されております。

 

(2)当連結会計年度の経営成績の分析

「第2 事業の状況 1 業績等の概要(1)業績」をご参照ください。

 

(3)経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し

 経営成績に重要な影響を与える要因としては、世界経済は、欧州での経済低迷長期化やアジアでの成長鈍化等の懸念材料があるものの、日本では設備投資や個人消費の拡大が追い風となり景気回復が見込まれ、米国では個人消費の回復等が景気の上昇を牽引し、全体として緩やかな成長が期待されます。

 経営戦略は、平成26年3月28日に公表しました中期経営計画「GO FORWARD, Yusen Logistics - Next Challenges -」の基本戦略である成長戦略・業務改革・戦略的投資に沿って、持続的成長を目指します。当連結会計年度には、ミャンマーでの法人設立、ベトナムやマレーシアでの新倉庫建設等、南アジアでの積極投資を継続しました。また、重点地域であるトルコでの物流事業拡大に向けて、現地の物流会社へ出資を行いました。さらに、全グループ会社で業務改革を一層推進し競争力を強化すべく、グローバルBPM部を新設しました。

 今後の見通しについては、米国の経済回復による堅調な荷動きに加え、足元の市場環境が当初想定したものと乖離したことを勘案し、中期経営計画で公表した2年目(平成28年3月期)及び最終年度(平成29年3月期)の経営指標を見直しました。この目標を達成すべく、販売拡大をより一層推進すると共に、業務効率化に取り組んでまいります。

 

(4)財政状態の分析

当連結会計年度末における総資産は222,736百万円となり、前連結会計年度末に比べ32,813百万円、17.3%の増加となりました。これは、現金及び預金が6,387百万円、受取手形及び営業未収入金が17,448百万円、流動資産のその他が3,163百万円、有形固定資産が4,294百万円それぞれ増加したことが主な要因であります

債は108,832百万円となり、前連結会計年度末に比べ19,359百万円、21.6%の増加となりました。これは支払手形及び営業未払金が7,929百万円、独禁法関連引当金が1,753百万円、流動負債のその他が4,916百万円、長期借入金が2,898百万円それぞれ増加したことが主な要因であります

資産は利益剰余金及び為替換算調整勘定の増加等により113,904百万円となり、自己資本比率は34.6%となりました

 

(5)キャッシュ・フローの状況の分析

 「第2 事業の状況 1 業績等の概要(2)キャッシュ・フロー」をご参照ください。

 

(6)資本の財源及び資金の流動性についての分析

 当社グループの運転資金需要の主なものは、当社グループの貨物輸送のための航空会社及び船会社等への支払運賃やトラック輸送に係わる輸送運賃等の直接原価のほか、輸送オペレーションや通関に係わる人件費、ターミナル賃借料等の間接原価、並びに人件費をはじめとする販売費及び一般管理費であります。

 現在、当社グループでは運転資金及び設備投資資金を内部資金又は金融機関からの借入れにより調達することとしております。

 運転資金については、それぞれの連結法人において使用する主たる通貨にて借入金で調達しております。平成27年3月31日現在の運転資金を目的とする借入金の残高は13,973百万円となっております。設備投資資金については、将来のキャッシュ・フローにあわせた安定的で低コストでの資金の調達を行っております。

 また、グループ内での資金を有効に活用するため、キャッシュマネジメントシステムを導入し、資金効率化を推進しております。

 当社グループは、健全な財政状態を保つこと、営業活動によりキャッシュ・フローを生み出すこと、及び複数の金融機関に十分な借入枠を有していることにより、当社グループの成長を支える十分な運転資金及び設備投資資金を調達することが可能と考えております。

 

(7)経営者の問題認識と今後の方針について

 当社グループの経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針や戦略を立案し実行するように努めておりますが、昨今における世界的な社会・経済環境の著しい変化の影響を受け、国際物流を取り巻く事業環境も厳しい情勢が続くものと予想されます。

 このような状況の中、当社グループは、「第2 事業の状況 3 対処すべき課題」に記載のとおり、中期経営計画の目標達成及びコンプライアンス体制の強化・充実に向けて全グループを挙げて取り組んでおります。

 今後の方針としましては、中期経営計画の基本戦略に沿って、経営基盤を強化した上で、「成長戦略」「業務改革」「戦略的投資」を図り、持続的成長を目指します。コンプライアンス体制の強化・充実については、中期経営計画の基盤戦略における取り組むべき課題とし、平成26年4月に新設した法務部を中心とし国内外のグループ会社に周知する等、グローバル・コンプライアンス体制の充実と浸透を推進してまいります

 





出典: 郵船ロジスティクス株式会社、2015-03-31 期 有価証券報告書