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セクション一覧

第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 当連結会計年度の世界経済は、日本では個人消費に停滞感がみられるなど景気は足踏みし年明けより為替が円高に推移、米国は雇用や所得環境は底堅いものの輸出の減速等を背景に景気拡大の勢いは鈍化しました。欧州では個人消費が緩やかな景気回復を後押しするも、中国をはじめアジアで顕在化する経済成長の鈍化が世界各地へ波及し、全体としては減速基調で推移しました。

 国際物流市場は、海上貨物においては底堅く推移しましたが、航空貨物は、新興国をはじめとする景気減速の影響に加え、前年の港湾混雑による特需の反動もあり、荷動きは力強さを欠く状況となりました。

 このような環境の下、当社グループの貨物取扱量は、海上事業において、販売拡大を推進した結果、東アジアを中心に全地域で取扱いが増加しました。一方、航空事業は、欧州では取扱いが拡大したものの、前年の港湾混雑による反動や仕入れ高止まり等の影響もあり、前期を下回る取扱いとなりました。ロジスティクス事業では、コスト管理に加え、食品やヘルスケア等の重点強化産業においてサービスの拡充と品質の向上に努めましたが、景気減速の影響が南アジアを中心にみられるなど全体として力強さに欠けるものとなりました。

 これらの結果、営業収益は前期比1.9%増の469,816百万円、営業利益は前期比2.6%減の9,057百万円となりました。また、業務改革に伴う業務効率の向上を目指したシステム統合により、当第4四半期連結会計期間において特別損失として減損損失1,003百万円を計上しました。

 

 各セグメントの業績は以下のとおりであります。

①日本

 海上事業は、輸出で自動車関連部品や工作機械等に加えスポット貨物の取扱いがあり、取扱実績(TEU)は前期比5.3%増となりました。輸入は、アジア発を中心とした自動車関連部品や衣料品等の取扱いを伸ばし、取扱件数は前期比9.0%増となりました。

 航空事業は、輸出で航空機関連品等の荷動きに加え、自動車関連部品のスポット貨物を取扱いましたが、前年の港湾混雑による反動があり、前期比6.0%減の取扱重量となりました。輸入は、自動車関連部品や食品関連等の取扱いが個人消費低迷の影響を受けたこともあり、前期比5.5%減の取扱件数となりました。

 これらの結果、国内連結子会社を含めた営業収益は83,300百万円(前期比9.6%減)、航空事業において仕入れ高止まりの状況下で、取扱物量が伸び悩む厳しい事業環境が継続するなど、セグメント損失(営業損失)は60百万円(前期はセグメント利益2,111百万円)となりました。

 

②米州

 海上事業は、自動車関連部品や消費財関連等の堅調な取扱いにより、輸出取扱実績(TEU)は前期比11.3%増、輸入取扱件数は前期比7.9%増となりました。

 航空事業は、輸出では自動車関連部品や食品関連等を取扱いましたが、取扱重量は前期比5.3%減、輸入は自動車関連部品や航空機関連品等の荷動きがあったものの、取扱件数は前期比4.5%減と、前年の港湾混雑による反動がみられました。

 ロジスティクス事業は、消費財関連や自動車関連部品等の取扱いに加え、システムの改善等による業務効率化を図りましたが、米国の景気拡大の鈍化や鉄道・トラック会社の寡占化といった環境にあって、販売価格の下落や荷動きの低迷がみられる厳しい事業環境が継続しました。

 これらの結果、営業収益は117,666百万円(前期比8.8%増)、セグメント利益(営業利益)は62百万円(同88.7%減)となりました。

 なお、1ドルあたりの円換算レートは、当期が120.78円、前期が109.19円であります。

 

③欧州

 海上事業は、輸出で消費財関連等の取扱いがあり、取扱実績(TEU)は前期比5.4%増となりました。輸入は自動車関連部品等の荷動きがあり、取扱件数は前期比2.6%増となりました。

 航空事業は、輸出で医療機器関連品等の取扱いに加え、アジア向けを中心とした自動車関連部品のスポット出荷もあり、取扱重量は前期比26.1%増となりました。輸入は電子・電気機器関連品等が低調な荷動きとなり、取扱件数は前期比3.4%減となりました。

 

 ロジスティクス事業は、医薬品等の専門分野に特化した倉庫開設やネットワーク構築の他、これまでの業務改革効果もあり総じて順調に推移しました。

 これらの結果、営業収益は106,503百万円(前期比2.9%増)、セグメント利益(営業利益)は518百万円(前期はセグメント損失1,155百万円)となりました。

 なお、1ユーロあたりの円換算レートは、当期が132.75円、前期が139.38円であります。

 

④東アジア

 海上事業は、輸出で販売拡大の取り組みの効果が着実にあらわれ、消費財関連や電子・電気機器関連品等の出荷が牽引し、取扱実績(TEU)は前期比21.3%増となりました。輸入は自動車関連部品等の取扱いにより、取扱件数は前期比1.5%増となりました。

 航空事業は、中国の景気減速の影響もあり輸出入ともに力強さに欠ける荷動きとなりました。輸出は電子・電気機器関連品や自動車関連部品等のスポット出荷が貢献し、取扱重量は前期比5.2%増となりましたが、輸入は電子・電気機器関連品や自動車関連部品等の低調な荷動きにより、取扱件数は前期比6.1%減となりました。

 ロジスティクス事業は、これまで取扱いのあった日用品、衣料品等に加え、食品関連の取扱いが増加しました。また、コスト削減と業務効率化を目指した業務改革に取り組みました。

 これらの結果、営業収益は85,414百万円(前期比10.8%増)、セグメント利益(営業利益)は、海上事業を中心に競争力が向上したことが寄与し、2,395百万円(同66.0%増)となりました。

 

⑤南アジア・オセアニア

 海上事業は、輸出で自動車関連部品や電子・電気機器関連品等、輸入は自動車関連部品や消費財関連等の取扱いが堅調に推移し、輸出取扱実績(TEU)は前期比17.7%増、輸入取扱件数は前期比16.3%増となりました。

 航空事業は、自動車関連部品や電子・電気機器関連品等を取扱ったものの、前年の米国及びフィリピンにおける港湾混雑の反動があり、輸出取扱重量は前期比14.2%減、輸入取扱件数は前期比3.8%減となりました。

 ロジスティクス事業は、運送・倉庫業務におけるハラル認証の取得や、オーストラリアの物流会社への投資等、重点強化産業における取り組みに注力したことから総じて安定した取扱いとなりましたが、域内経済の成長鈍化による減速感がみられました。

 これらの結果、営業収益は93,537百万円(前期比1.1%減)、セグメント利益(営業利益)は6,248百万円(同3.3%減)となりました。

 

(2)キャッシュ・フロー

 連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、13,751百万円の営業活動による収入、6,166百万円の投資活動による支出及び4,304百万円の財務活動による支出に為替相場変動の影響等を加味した結果、前連結会計年度末に比べ804百万円増加し、32,911百万円となりました

 各キャッシュ・フローの状況とそれぞれの増減要因は次のとおりであります。

 

  (営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において営業活動の結果得られた資金は、13,751百万円(前連結会計年度比4,406百万円増)となりました

 これは主に営業債務の減少額4,904百万円(前連結会計年度は営業債務の増加額4,806百万円)を計上した一方で、税金等調整前当期純利益9,174百万円(前連結会計年度比1,487百万円増)及び営業債権の減少額11,160百万円(前連結会計年度は営業債権の増加額11,833百万円)を計上したこと等によります

 

 (投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において投資活動の結果支出した資金は、6,166百万円(前連結会計年度比2,338百万円減)となりました

 これは主に定期預金の払戻による収入7,377百万円(前連結会計年度比1,927百万円増)を計上した一方で、定期預金の預入による支出9,022百万円(同2,006百万円増)及び固定資産の取得による支出5,434百万円(同1,200百万円減)を計上したこと等によります

 

  (財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において財務活動の結果支出した資金は、4,304百万円(前連結会計年度は672百万円の収入)となりました

 これは主に長期借入れによる収入3,365百万円(前連結会計年度比3,669百万円減)を計上した一方で、短期借入金の純減少額1,347百万円(前連結会計年度は短期借入金の純増加額112百万円)、長期借入金の返済による支出4,666百万円(前連結会計年度比744百万円減)及び配当金の支払額844百万円(同85百万円増)を計上したこと等によります。

 

2【生産・受注及び販売の状況】

(1)生産実績及び受注実績

 当社グループは、主に貨物輸送サービスを提供しており、生産・受注の各実績を求めることが実務的に困難であるため、記載しておりません。

 

(2)販売実績

 当連結会計年度の販売実績として、営業収益をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

対前期比(%)

日本

81,288

89.9

米州

113,169

108.8

欧州

103,744

103.0

東アジア

80,153

109.7

南アジア・オセアニア

91,462

98.5

合計

469,816

101.9

 (注)1.上記の金額には消費税等は含まれておりません。

2.営業収益合計に対し10%以上に該当する相手先はありません。

3.セグメント内及びセグメント間の内部取引は相殺消去しております。

 

3【対処すべき課題】

(1)中期経営計画の目標達成

 トップクラスのグローバル総合物流企業を目指す上で、平成29年3月期を最終年度とする中期経営計画「GO FORWARD, Yusen Logistics -Next Challenges-」を重要な位置付けと認識しております。その基本戦略を着実に実行し、目標を達成することを重要な対処すべき課題と認識しております。

 

(2)コンプライアンス体制の強化・充実

 内部統制システムの見直しを定期的に行ないリスク管理に努める等、コンプライアンス体制の強化・充実に向けた取り組みを継続しております。コンプライアンスの充実と強化を図ることを重要な対処すべき課題と認識しております。

 

(3)コーポレートガバナンス・コードへの対応

 ステークホルダーの利害を踏まえた上で、経営の透明性を確保し、経営監督機能を強化するのみならず、迅速かつ果断な意思決定を促す企業統治システムの整備・構築が重要であるとの認識の下、コーポレートガバナンス原則を平成27年11月27日に制定いたしました。多様なステークホルダーの信頼に応え、持続的成長と企業価値の向上を図ることを重要な対処すべき課題と認識しております。

 

4【事業等のリスク】

 当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性のあるリスクについては次のことが考えられます。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

(1)一般的な景気動向によるリスク

 国際物流需要は、進出先の国・地域での景気動向に加えて、世界経済に大きな影響がある欧米諸国の景気動向の影響を受ける可能性があります。特に、航空輸送需要については、IT関連やデジタル家電などの個人消費向けの製品・部品の比重が高く、これら消費国での景気動向の影響を強く受けることになります。

 当社グループでは、安定的な成長を達成できる事業体制を目指して、これまでの電子・電気機器関連品や自動車関連部品等の取扱いに加え、比較的景気変動の影響を受けにくい医療機器関連品、日用品並びに食品関連等の取扱い増加に取り組んでおります。

 

(2)燃油価格変動によるリスク

 燃油価格の変動に伴って航空会社から賦課される燃油サーチャージは、通常、航空運賃とは別に顧客にご負担をお願いするものであり、それ自体が当社グループの経営成績及び財政状態に甚大な影響を及ぼすべきものではありません。しかし、燃油サーチャージが急激に引き上げられるような事態になった場合には、当社グループの利益率が一時的に低下する可能性があります。

 

(3)グローバルな事業展開に潜在するリスク

 当社グループの事業展開は、日本国内のみならず、米州、欧州、アジア、オセアニア、中近東を網羅しており、グループ全体の販売活動の大半は海外市場で行われております。こうしたグローバルな展開にあたっては、次に掲げるリスクが常に内在しております。

①政治的又は経済的要因

②事業・投資許可、租税、為替管理、通商制限など公的規制の影響

③地震、津波、台風、ハリケーン等の自然災害の影響

④戦争、国際紛争、暴動、テロリズム、ストライキその他の要因による社会的混乱

⑤急激な為替の変動による世界経済の混乱

⑥新型インフルエンザなど伝染性の強い高致死率を示す疾病の蔓延

 当社グループでは、新たに海外へ進出する際には現地の政情や経済、さらには文化・慣習、衛生等を十分調査し、その時点で考えられるリスクを可能な限り排除しております。しかしながら、情報通信技術の高度化や経済・文化のボーダレス化、テロ行為の頻発、新たな感染症の蔓延等、さまざまな予期せぬ事象が世界中で発生しております。このような当社グループが想定し得ない事象や国際情勢の変化によっては、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)コンピューターの障害、コンピューターウィルス、クラッカー行為並びにサイバーテロリズムによるリスク

 当社は、コンピューター回線の冗長化を図っており、ハードウェアやデータについても、地震や風水害等の天災時にも被害を最小限にとどめ、速やかにリカバリーできるよう、さらなるバックアップ強化に努めております。また、外部からの不正なアクセスやコンピューターウィルスの感染等を防止するため、ファイアーウォール、ウィルスチェックソフトをメールサーバー及び各端末に導入し、万全な防御を施しております。しかしながら、想定しているセキュリティレベルを超える技術による社内情報システムへの侵入など、予測できない事態によって一時的なシステム機能不全や情報漏洩が発生することにより、当社グループの業績及び財務状況などに影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)顧客情報の流出による社会的信用の低下や損害賠償請求を受けるリスク

 当社グループは、多くの顧客情報を取扱っております。更に、当社グループは、通関業も営んでおり、顧客情報に対する守秘義務があり、情報の漏洩防止に努めておりますが、不測の事態により情報が外部に漏洩した場合、当社グループの社会的信用の低下や損害賠償請求の発生などにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)為替レート変動によるリスク

 当社グループは、外貨建債権債務を有しているものの、為替予約取引により為替レート変動の影響の軽減に努めておりますので、当社グループの経営に大きな影響を及ぼすようなリスクは負っておりません。ただし、当社グループの連結財務諸表作成にあたっては、海外の連結子会社の財務諸表を円換算しており、為替レートが変動した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)法的な規制

 当社グループの事業は、世界各地において各種法的な規制が実施されております。その主な内容は、社会的規制(安全性確保のための規制)、輸送事業に関する法的な規制などであり、日本国内では、貨物利用運送事業法第20条に基づく「第二種貨物利用運送事業」の許可を国土交通大臣より受け、当社グループにおける主要な事業である貨物運送事業を行っております。当該許可には、期限の定めはなく、同法第33条に定める事業の停止及び取消し事由に該当した場合、期間を定めて事業の全部若しくは一部の停止又は許可が取り消されることとなっております。提出日現在、当社グループにおいてこれらの事由に該当する事実はありませんが、将来何らかの理由により、許可取消し等の事態が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 「第二種貨物利用運送事業」をはじめとした主な許認可は次のとおりであります。これらについても法的な規制が変更、又は、許認可が取消しになった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

許認可等の名称

所轄官庁等

許認可等の内容

有効期限

 第二種貨物利用運送事業

 国土交通大臣

 事業経営の許可

 期限の定めなし

 航空運送代理店業

 国土交通大臣

 事業経営の届出

 同上

 通関業

 管轄地税関長

 事業経営の許可

 同上

 第一種貨物利用運送事業

 管轄地運輸局長

 事業経営の登録

 同上

 倉庫業

 管轄地運輸局長

 事業経営の登録

 同上

 医療機器製造業

 都道府県知事

 事業経営の許可

 平成27年9月26日から

 平成32年9月25日まで

高度管理医療機器等 販売業・賃貸業

 都道府県知事

 事業経営の許可

 平成25年6月12日から

 平成31年6月11日まで

 

 また、当社グループは事業を遂行するうえで、規制当局による措置、処分その他の法的手続きにより、罰金、課徴金などの金銭的な賦課を課される可能性があります。かかる措置、処分その他の法的手続きの執行が、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)日本郵船グループとの関係

①日本郵船グループにおける位置付け

 日本郵船グループは平成28年3月末現在連結子会社560社、持分法適用会社166社で構成され、海上運送事業を中心とした総合物流事業を行っております。
 当社グループは、主として貨物利用運送事業及び倉庫業を行っておりますが、日本郵船グループ企業の中には国土交通大臣より「第二種貨物利用運送事業(航空)」の許可を受けて、当社と同様に利用航空運送事業を行っている会社はありません。
 また、当社は上場会社としての独立性を確保することに努めており、当社の意思決定に関して日本郵船株式会社に対して事前に承認を要する事項はありません。

 

②日本郵船グループとの人的関係

 提出日現在における当社役員12名のうち、日本郵船グループ企業で兼職するものは1名であります。当該1名の当社における役職、氏名、日本郵船グループ企業における役職は次のとおりであります。

当社における役職

氏名

日本郵船グループ企業(当社グループを除く)における役職

 取締役常務執行役員

 木村 敏行

 日本郵船株式会社経営委員

 

③日本郵船株式会社及び日本郵船株式会社の連結子会社(当社グループを除く)との取引関係

 当連結会計年度における当社と日本郵船株式会社及び日本郵船株式会社の連結子会社との主な取引関係は次のとおりであります。なお、営業取引については市場実勢を勘案の上、一般的取引と同様の条件によっております。

1)日本郵船株式会社との取引

 当社と日本郵船株式会社との主な取引関係は、当社取扱い海上貨物の一部の運送を同社に委託する取引等であります。当連結会計年度における営業取引は2,530百万円であります。

2)日本郵船株式会社の連結子会社との取引

 当社と日本郵船株式会社の連結子会社との主な取引関係は、株式会社ユニエツクス他21社に対して委託している海上輸送及びその周辺業務にかかる取引等であります。当連結会計年度における営業取引は4,785百万円であります。

 

5【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

 該当事項はありません。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

(1)当社グループの重要な会計方針

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計基準に準拠して作成されております。

 

(2)当連結会計年度の経営成績の分析

「第2 事業の状況 1 業績等の概要(1)業績」をご参照ください。

 

(3)経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し

 経営成績に重要な影響を与える要因としては、世界経済は、日本では個人消費に停滞感がみられるなど景気は足踏みし、年明けより為替が円高に推移、米国では雇用や所得環境は底堅いものの、輸出の減速等を背景に景気拡大の勢いは鈍化しております。欧州では個人消費が緩やかな景気回復を後押しするも、中国をはじめアジアで顕在化する経済成長の鈍化が世界各地へ波及し、全体としては減速基調で推移しております。このような世界経済の状況は、グローバルに事業展開している当社の経営成績に少なからず影響するものと考えております。

 経営戦略は、平成26年3月28日に公表しました中期経営計画「GO FORWARD, Yusen Logistics -Next Challenges-」の基本戦略である成長戦略・業務改革・戦略的投資に沿って、持続的成長を目指してまいります。当連結会計年度には、パキスタンでの法人設立、インドネシアでの倉庫開設、オーストラリアにおける物流会社への投資等、南アジアを中心に積極的に事業拡大に取り組みました。また、重点強化産業において医薬品専用倉庫の開設やハラル認証の取得等、サービスの拡充や品質向上に努めました。

 今後の見通しについては、日本や米国では景気が踊り場に入り、原油安や金融不安等による減速懸念があります。欧州においては難民問題やテロ事件等を背景とする景気の不透明感が残り、アジアでは中国をはじめとした成長鈍化が継続することが見込まれます。加えて急激な為替変動等、不安定な経済環境が予想されます。

 このような状況を踏まえ、中期経営計画の最終年度(平成29年3月期)における経営指標については、平成28年4月28日に見直しを行いましたが、引き続き販売拡大を推進すると共に、業務改革の充実に取り組んでまいります。

 

(4)財政状態の分析

当連結会計年度末における総資産は200,409百万円となり、前連結会計年度末に比べ22,327百万円、10.0%の減少となりました。これは現金及び預金が2,373百万円増加した一方で、受取手形及び営業未収入金が15,129百万円、有形固定資産が5,443百万円、無形固定資産が1,470百万円それぞれ減少したことが主な要因であります

債は90,767百万円となり、前連結会計年度末に比べ18,065百万円、16.6%の減少となりました。これは支払手形及び営業未払金が5,797百万円、流動負債のその他が7,051百万円、長期借入金が2,191百万円それぞれ減少したことが主な要因であります

資産は利益剰余金の増加や為替換算調整勘定の減少等により109,642百万円となり、自己資本比率は36.4%となりました

 

(5)キャッシュ・フローの状況の分析

 「第2 事業の状況 1 業績等の概要(2)キャッシュ・フロー」をご参照ください。

 

(6)資本の財源及び資金の流動性についての分析

 当社グループの運転資金需要の主なものは、当社グループの貨物輸送のための航空会社及び船会社等への支払運賃やトラック輸送に係わる輸送運賃等の直接原価のほか、輸送オペレーションや通関に係わる人件費、ターミナル賃借料等の間接原価、並びに人件費をはじめとする販売費及び一般管理費であります。

 現在、当社グループでは運転資金及び設備投資資金を内部資金又は金融機関からの借入れにより調達することとしております。

 運転資金については、それぞれの連結法人において使用する主たる通貨にて借入金で調達しております。平成28年3月31日現在の運転資金を目的とする借入金の残高は13,911百万円となっております。設備投資資金については、将来のキャッシュ・フローにあわせた安定的で低コストでの資金の調達を行っております。

 また、グループ内での資金を有効に活用するため、キャッシュマネジメントシステムを導入し、資金効率化を推進しております。

 当社グループは、健全な財政状態を保つこと、営業活動によりキャッシュ・フローを生み出すこと、及び複数の金融機関に十分な借入枠を有していることにより、当社グループの成長を支える十分な運転資金及び設備投資資金を調達することが可能と考えております。

 

(7)経営者の問題認識と今後の方針について

 当社グループの経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針や戦略を立案し実行するように努めておりますが、昨今における世界的な社会・経済環境の著しい変化の影響を受け、国際物流を取り巻く事業環境も厳しい情勢が続くものと予想されます。

 このような状況の中、当社グループは、「第2 事業の状況 3 対処すべき課題」に記載のとおり、中期経営計画の目標達成、コンプライアンス体制の強化・充実並びにコーポレートガバナンスコードへの対応について全グループを挙げて取り組んでおります。

 今後の方針としましては、中期経営計画の基本戦略に沿って、経営基盤を強化した上で、「成長戦略」「業務改革」「戦略的投資」を図り、持続的成長を目指してまいります。コンプライアンス体制の強化・充実については、中期経営計画の基盤戦略における取り組むべき課題とし、国内外のグループ会社に周知する等、グローバル・コンプライアンス体制の充実と浸透を推進してまいります。また、コーポレートガバナンスコードへの対応については、ステークホルダーの利害を踏まえた上で、経営の透明性を確保し、経営監督機能を強化するのみならず、迅速かつ果断な意思決定を促す企業統治システムの整備・構築が重要であるとの認識の下、多様なステークホルダーの信頼に応え、持続的成長と企業価値の向上を目指してまいります。

 





出典: 郵船ロジスティクス株式会社、2016-03-31 期 有価証券報告書