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セクション一覧

第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度の国内経済は、失業率が高水準で推移するとともに緩やかなデフレ傾向も見られ、海外景気の下振れ懸念など、景気停滞が続いている。放送業界においても、平成21年の国内総広告費は2年連続で減少となり、媒体別にみるとインターネット広告費と衛星メディア関連広告費を除くテレビ広告費、ラジオ広告費などすべての媒体で前年割れとなり、引き続き厳しい状況となっている。このような経済状況のもと、当社グループは、「経営資源の適正配分による企業体質の強化」、「全社一丸となった収益の確保・拡大」、「地域に根ざしたローカル放送局を意識したコンテンツ制作」をスローガンに積極的な営業活動を展開するとともに、各部門での合理化と経費の節減に取り組んだ。その結果、連結売上高は、8,484,677千円(前連結会計年度比6.9%減)と、前連結会計年度を下回ったものの、連結経常利益は、305,928千円(前連結会計年度比92.7%増)となり、連結当期純利益は、126,851千円(前連結会計年度比223.5%増)となった。

事業の種類別セグメントの業績は、次の通りである。

①放送事業

当連結会計年度は、タイムセールスではローカルレギュラー提供の取込みやスポーツ番組を中心とした単発セールスに努めるなどしたものの、低調に推移し、スポットセールスでも主要業種の落込みが激しく、秋以降の回復基調はあったものの全体をカバーするには至らなかった。その結果、放送事業の売上高は、8,238,537千円(前連結会計年度比6.6%減)となったが、適格退職年金に係る年金資産の増加による退職給付引当金の減少や経費の節減等により、営業利益は、238,439千円(前連結会計年度比161.4%増)となった。

②その他の事業

当連結会計年度におけるイベント企画運営や保険代理業務、映像制作など、その他の事業における売上高は、246,139千円(前連結会計年度比15.6%減)、営業利益は、11,580千円(前連結会計年度比39.9%減)を計上した。

事業の所在地別セグメントの業績は、次の通りである。

当連結会計年度において、本邦以外の国または地域に所在する連結子会社及び在外支店がないため、該当事項はない。

(2)キャッシュ・フロー

当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、放送事業における減価償却費、退職給付引当金の減少、土地開発に係る支出、貸付けによる支出等の結果、1,857,666千円(前連結会計年度比9.8%減)となった。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において営業活動による資金の増加は、619,080千円(前連結会計年度比39.8%減)となった。これは、放送事業における退職給付引当金の減少、売上債権の増加等によるものである。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において投資活動による資金の減少は、752,611千円(前連結会計年度比46.4%増)となった。これは、放送事業におけるHD-SNG中継車等の設備投資、土地開発に係る支出、貸付けによる支出等によるものである。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において財務活動による資金の減少は、67,500千円(前連結会計年度比10.0%減)となった。これは、放送事業における株主に対する配当金の支払いの減少によるものである。

2【販売の状況】

(1) 販売実績

当連結会計年度における販売実績を事業の種類別セグメントごとに示すと、次の通りである。

事業の種類別セグメントの名称

売上区分

金額(千円)

前年同期増減比(%)

 

外部売上

8,238,537

93.4

放送事業

セグメント間売上

43,722

76.5

 

8,282,259

93.3

 

外部売上

246,139

84.4

その他の事業

セグメント間売上

245,865

96.3

 

492,005

89.9

合計

外部売上

8,484,677

93.1

セグメント間売上

289,587

92.7

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれていない。

(2) 放送事業における放送実績

番組種別放送時間

(ラジオ番組)

区分

月平均放送時間(分)

全体に占める割合(%)

前年同期比(%)

報道

7,967

18.7

△10.9

教育

268

0.6

△37.5

教養

6,285

14.8

12.3

娯楽

27,178

63.9

1.9

広告

718

1.7

△5.7

その他

141

0.3

△8.4

合計

42,557

100.0

0.0

(テレビ番組)

区分

月平均放送時間(分)

全体に占める割合(%)

前年同期比(%)

報道

7,356

18.9

△19.8

教育

5,477

14.1

6.5

教養

12,084

31.1

10.8

娯楽

13,757

35.4

17.7

広告

その他

197

0.5

87.6

合計

38,871

100.0

△0.9

(3) 主要顧客に対する販売実績

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

㈱電通

1,550,292

17.0

1,477,525

17.4

㈱TBSテレビ

1,380,931

16.3

㈱東京放送

1,487,745

16.3

㈱博報堂DYメディアパートナーズ

1,022,359

11.2

1,030,148

12.1

(注)上記の金額には、消費税等は含まれていない。

3【対処すべき課題】

 今後当社グループ(当社及び連結子会社)を取り巻く経営環境を展望すると、放送業界は、地上デジタルテレビ放送が平成15年12月に関東・近畿・中京の3大広域圏でスタートし、当社においても、平成17年12月にデジタル放送を開始した。当社グループは創立以来の大変革であるこのデジタル化に対処すべく、下記の重点施策を実施する。

①地上デジタルテレビ放送への対応

デジタル化設備投資を最優先の課題と位置づけ、平成23年7月の地上デジタルテレビ放送への完全移行に向けて、中継局整備に万全を期し、アナログ同様の視聴可能世帯数を確保する。

②多様なデジタル情報の提供

デジタル技術を最大限に生かした、メディア複合体としての「複合情報文化事業体」を構築し、テレビ放送に加えて、携帯端末向け地上デジタル放送いわゆる「ワンセグ放送」など、多様な情報サービスを提供する。

③プロ野球放送の充実

仙台を本拠地とするプロ野球球団「東北楽天ゴールデンイーグルス」について、収益確保の有力なコンテンツとなるよう、引き続きラジオ・テレビ兼営局の強みを発揮した、番組の編成とセールスを行う。

④デジタルラジオ事業の推進への対応

デジタルラジオ事業に対応していくため、その情報収集などに積極的に取り組む。

⑤経営バランスの見直し

編成・営業・制作・技術それぞれの分野での競争力強化は勿論、多様な収入源の模索、事業採算性の確保、人材の適正配置等、経営資源の選択と集中をより徹底していく。

⑥その他の事業

その他の事業においては、イベント関連事業の積極的な展開、広告代理店業務の市場開拓、保険代理店業務の拡充に、重点的に取り組むとともに、グループ経営戦略を展開し、グループ全体の利益拡大を図る。

4【事業等のリスク】

当社グループ(当社及び連結子会社)の経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクは、以下のようなものがある。なお、本文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成22年6月25日)現在において、当社グループが判断したものである。

(1)当社グループの連結売上高は前年に続き減少したが、テレビ視聴率の低迷やラジオ広告費の減少などから、今後売上高が大幅に改善する見通しは立っていない。これに対して放送事業は、平成17年12月に地上デジタルテレビ放送を開始し、多額の設備投資を実施している。当連結会計年度以上に経費削減に取り組むことが重要であるが、デジタル放送関連の費用の増加に加え、設備投資の増大に伴う減価償却費の負担が、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性がある。

(2)当社グループの放送事業は、テレビ視聴率が低迷し、ラジオ聴取率も後発局に対して圧倒的優位性の保持が困難となっている。放送事業の売上高は、概ね視聴率・聴取率と連動していることから、当社グループは、地域内の競合局との間で、市場シェアを拡大もしくは維持することができず、収益性を確保できない可能性がある。

(3)当社グループのその他の事業では、保険部門での、規制緩和に伴う金融機関の保険販売参入が、当社グループの業績と財務状況に、影響を及ぼす可能性がある。

(4)「固定資産の減損に係る会計基準」が適用されたことに伴い、当社は保有する遊休資産の減損処理を実施した。今後も保有資産に関する固定資産減損損失が発生し、当社グループの業績と財務状況に、影響を及ぼす可能性がある。

(5)「金融商品に関する会計基準」が適用され、当社所有の有価証券の評価減を実施しているが、今後の経済状況の変更により所有有価証券についての評価損失が発生し、当社グループの業績と財務状況に影響する可能性がある。

5【経営上の重要な契約等】

該当事項なし。

6【研究開発活動】

該当事項なし。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 財政状態の分析

①流動資産

当連結会計年度末における流動資産は、4,637,590千円(前連結会計年度末比1.9%減)となった。これは、放送事業における土地開発や長期資金の貸付けに伴い現金及び預金が減少したこと等によるものである。

②固定資産

当連結会計年度末における固定資産は、6,126,846千円(前連結会計年度末比2.4%減)となった。これは、放送事業における適格退職年金に係る退職給付引当金の減少に伴い、繰延税金資産が減少したこと等によるものである。

③流動負債

当連結会計年度末における流動負債は、794,714千円(前連結会計年度末比2.6%減)となった。これは、未払法人税等が減少したこと等によるものである。

④固定負債

当連結会計年度末における固定負債は、1,636,698千円(前連結会計年度末比16.6%減)となった。これは、適格退職年金に係わる退職給付引当金の減少等によるものである。

⑤純資産

当連結会計年度末における純資産は、8,333,023千円(前連結会計年度末比1.3%増)となった。これは、投資有価証券のうち上場株式の期末評価額が増加したことに伴うその他有価証券評価差額金の増加等によるものである。

(2) 経営成績の分析

①売上高

当連結会計年度における売上高は、8,484,677千円(前連結会計年度比6.9%減)となった。
 平成21年の国内総広告費は2年連続で減少し、回復基調も見られるものの、テレビ広告費・ラジオ広告費の減少傾向が続いている。当社グループの放送事業は、ラジオ・テレビともにタイム収入・スポット収入が落ち込み、8,238,537千円(前連結会計年度比6.6%減)の売上を計上し、その他の事業は、制作部門で放送事業に対する依存度が高まり、246,139千円(前連結会計年度比15.6%減)の売上にとどまった。

②売上原価、販売費及び一般管理費

当連結会計年度における売上原価、販売費及び一般管理費は、8,234,657千円(前連結会計年度比8.5%減)となった。これは、放送事業において、売上高の減少に伴う代理店手数料の減少、従業員人件費の減少、ラジオ・テレビの制作費等費用の削減をしたことによるものである。

③営業利益

当連結会計年度における営業利益は、250,019千円(前連結会計年度比126.3%増)となった。これは、ラジオ・テレビ放送収入が落ち込んだものの、放送事業における支出費用の節減をはかったことによるものである。

④経常利益

当連結会計年度における経常利益は、305,928千円(前連結会計年度比92.7%増)となった。

⑤当期純利益

当連結会計年度における当期純利益は、126,851千円(前連結会計年度比223.5%増)となった。

(3)キャッシュ・フローの分析

キャッシュ・フローの分析は、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フロー」に記載のとおりである。 





出典: 東北放送株式会社、2010-03-31 期 有価証券報告書