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セクション一覧

第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、円安や原油安を背景に企業業績が大幅に改善しましたが、年央以降は中国を始めとする新興国経済の減速の影響を受け、輸出が伸び悩むと共に企業の設備投資に対する姿勢には慎重さが見受けられました。また、雇用・所得環境の改善にもかかわらず、個人消費が盛り上がりに欠け、景気は全体として緩やかな回復に留まりました。

ホテル業界におきましては、国内の旅行・ビジネス需要が堅調に推移したことに加え、円安基調の継続、中国や新興国向けビザ(査証)発給要件の緩和および外国人旅行者向け消費税免税制度の拡充効果等により、訪日外国人は過去最高を記録した前年を上回る1,973万人に達しました。こうした状況の下、ホテルの客室は首都圏と関西圏を中心に需給が逼迫し、客室稼働率が高水準で推移すると共に客室単価も上昇が続きました。一方、宴会およびレストランの利用は、企業業績の改善や宿泊客の増加に伴う需要増は見られましたが、本格的な回復には至りませんでした。

このような環境のなか、「パレスホテル東京」はサービス品質の一層の向上に努めると共に、内外の顧客層拡大に向けた各種施策に取り組み、当期は前期に引き続き、宿泊・レストラン・バンケットの各部門において増収となりました。また、事業部門(ホテル建物外の営業所)は一部営業所の宴会受注の伸び悩みや箱根山噴火活動の影響等により減収となりましたが、賃貸部門は好調なオフィスビル市況を背景に増収となりました。

当連結会計年度の売上につきましては、「パレスホテル東京」の売上およびオフィスの賃貸収入等を合わせた売上高29,125百万円となり、前年同期と比べ1,980百万円(7.3%)の増収となりました。

一方、経費面におきましては、引き続き徹底した原価管理と諸経費の削減を推し進めた結果、営業利益は4,854百万円と前年同期と比べ1,030百万円(27.0%)の増益となりました。経常利益は3,529百万円と前年同期と比べ1,791百万円(103.1%)の増益となりました。これに特別利益と法人税、住民税及び事業税ならびに法人税等調整額を加減算した結果、当期純利益は3,430百万円と前年同期と比べ1,391百万円(68.2%)の増益となりました。

 

セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。

① ホテル事業

売上高は前年同期7.0%増の23,180百万円となり、営業利益は前年同期と比べ35.9%増の2,632百万円となりました。

② 不動産賃貸事業

売上高は前年同期8.4%増の5,945百万円となり、営業利益は前年同期と比べ15.1%増の2,734百万円となりました。

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における連結ベースでの現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、1,778百万円となり、前連結会計年度と比べ229百万円の増加となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は下記のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果獲得した資金は7,017百万円(前連結会計年度は5,672百万円の資金の獲得)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益3,574百万円、減価償却費による影響額3,476百万円によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は1,281百万円(前連結会計年度は1,349百万円の資金の使用)となりました。これは主に有形固定資産取得による支出1,270百万円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は5,506百万円(前連結会計年度は5,421百万円の資金の使用)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出3,570百万円、割賦債務の返済による支出1,719百万円によるものであります。

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

生産活動は行っておりません。

 

(2) 受注実績

受注による販売活動は行っておりません。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(百万円)

前年同期比(%)

ホテル事業

23,180

107.0

不動産賃貸事業

5,945

108.4

合計

29,125

107.3

 

(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しております。

2  主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(百万円)

割合(%)

販売高(百万円)

割合(%)

三菱地所㈱

5,384

19.8

5,841

20.1

 

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

(4) 主要な事業所の収容能力及び収容実績

① パレスホテル東京

区分

前連結会計年度
(自平成26年1月1日 至平成26年12月31日)

当連結会計年度
(自平成27年1月1日 至平成27年12月31日)

収容能力

収容実績

利用率

1日平均

収容能力

収容実績

利用率

1日平均

客室

105,850室

83,537室

78.9%

228部屋

105,850室

88,774室

83.9%

243部屋

食堂

182,865名

460,892名

2.5回転

1,262名

182,865名

506,002名

2.8回転

1,386名

宴会

908,850名

268,694名

0.3回転

736名

908,850名

283,085名

0.3回転

775名

 

(注) 1 客室収容能力は客室数を算定基礎としました。

2 食事及び宴会収容能力は着席数として算出しました(宴会場についてはディナー形式の着席数としました)。

 

宿泊客、食事客及び宴会客の利用割合を示すと次のとおりです。

区分

前連結会計年度
(自平成26年1月1日 至平成26年12月31日)

当連結会計年度
(自平成27年1月1日 至平成27年12月31日)

人数
(名)

比率(%)

人数
(名)

比率(%)

宿泊

宿泊

宿泊外人客

63,620

53.3

 

74,445

56.3

 

宿泊邦人客

55,745

46.7

 

57,757

43.7

 

小計

119,365

100.0

14.1

132,202

100.0

14.4

食事客

460,892

 

54.3

506,002

 

54.9

宴会客

268,694

 

31.6

283,085

 

30.7

合計

848,951

100.0

921,289

100.0

 

 

 

② パレスホテル箱根

区分

前連結会計年度
(自平成26年1月1日 至平成26年12月31日)

当連結会計年度
(自平成27年1月1日 至平成27年12月31日)

収容能力

収容実績

利用率

1日平均

収容能力

収容実績

利用率

1日平均

客室

35,405室

17,387室

49.1%

47部屋

35,017室

15,747室

45.0%

43部屋

食堂

69,350名

57,443名

0.8回転

157名

68,590名

12,222名

0.2回転

33名

宴会

118,990名

3,530名

0.0回転

9名

117,686名

2,716名

0.0回転

7名

 

(注) 1 客室収容能力は客室数を算定基礎としました。

2 食堂及び宴会収容能力は着席数として算出しました。(宴会場についてはディナー形式の着席数としました。)

 

宿泊客、食事客及び宴会客の利用割合を示すと次のとおりです。

区分

前連結会計年度
(自平成26年1月1日 至平成26年12月31日)

当連結会計年度
(自平成27年1月1日 至平成27年12月31日)

人数
(名)

比率(%)

人数
(名)

比率(%)

宿泊

宿泊

宿泊外人客

6,760

23.0

 

12,049

44.6

 

宿泊邦人客

22,628

77.0

 

14,977

55.4

 

小計

29,388

100.0

32.5

27,026

100.0

64.4

食事客

57,443

 

63.6

12,222

 

29.1

宴会客

3,530

 

3.9

2,716

 

6.5

合計

90,361

100.0

41,964

100.0

 

 

 

③ パレスホテル大宮

区分

前連結会計年度
(自平成26年1月1日 至平成26年12月31日)

当連結会計年度
(自平成27年1月1日 至平成27年12月31日)

収容能力

収容実績

利用率

1日平均

収容能力

収容実績

利用率

1日平均

客室

74,460室

65,953室

88.6%

181室

74,460室

65,736室

88.3%

180室

食堂

160,965名

301,698名

1.9回転

827名

160,965名

297,891名

1.9回転

816名

宴会

277,400名

156,371名

0.6回転

428名

277,400名

151,361名

0.5回転

414名

 

(注) 1 客室収容能力は客室数を算定基礎としました。

2 食堂及び宴会収容能力は着席数として算出しました。(宴会場についてはディナー形式の着席数としました。)

 

宿泊客、食事客及び宴会客の利用割合を示すと次のとおりです。

区分

前連結会計年度
(自平成26年1月1日 至平成26年12月31日)

当連結会計年度
(自平成27年1月1日 至平成27年12月31日)

人数
(名)

比率(%)

人数
(名)

比率(%)

宿泊

宿泊

宿泊外人客

6,938

7.9

 

9,040

10.3

 

宿泊邦人客

81,190

92.1

 

79,051

89.7

 

小計

88,128

100.0

16.1

88,091

100.0

16.4

食事客

301,698

 

55.3

297,891

 

55.4

宴会客

156,371

 

28.6

151,361

 

28.2

合計

546,197

100.0

537,343

100.0

 

 

 

④ パレスホテル立川

区分

前連結会計年度
(自平成26年1月1日 至平成26年12月31日)

当連結会計年度
(自平成27年1月1日 至平成27年12月31日)

収容能力

収容実績

利用率

1日平均

収容能力

収容実績

利用率

1日平均

客室

86,870室

68,886室

79.3%

189室

86,870室

71,049室

81.8%

194室

食堂

166,440名

234,783名

1.4回転

643名

166,440名

229,484名

1.4回転

628名

宴会

438,000名

137,129名

0.3回転

376名

438,000名

143,517名

0.3回転

393名

 

(注) 1 客室収容能力は客室数を算定基礎としました。

2 食堂及び宴会収容能力は着席数として算出しました。(宴会場についてはディナー形式の着席数としました。)

 

宿泊客、食事客及び宴会客の利用割合を示すと次のとおりです。

区分

前連結会計年度
(自平成26年1月1日 至平成26年12月31日)

当連結会計年度
(自平成27年1月1日 至平成27年12月31日)

人数
(名)

比率(%)

人数
(名)

比率(%)

宿泊

宿泊

宿泊外人客

19,978

23.6

 

20,289

23.1

 

宿泊邦人客

64,694

76.4

 

67,690

76.9

 

小計

84,672

100.0

18.6

87,979

100.0

19.1

食事客

234,783

 

51.4

229,484

 

49.8

宴会客

137,129

 

30.0

143,517

 

31.1

合計

456,584

100.0

460,980

100.0

 

 

 

3 【対処すべき課題】

今後の日本経済は、日銀の金融緩和政策の継続および政府の成長戦略の推進を背景に、企業業績および雇用・所得環境の改善が引き続き期待され、緩やかな回復が持続するものと思われますが、米国のゼロ金利政策の解除や中国を始めとする新興国経済の減速に加え、中東情勢等地政学リスクの影響が懸念されます。

このような経営環境の下で当グループは、「パレスホテル東京」の各営業部門および事業部門の販売を更に強化すると共に、オフィス賃貸事業におきましても安定的なテナント運営に努めて参ります。当社旗艦ホテルである「パレスホテル東京」は、日本を代表する気品と存在感を持ったラグジュアリーホテルとして、スタッフ一人ひとりが研鑽を重ね、国内外のお客様に「世界に通じるおもてなし」を提供することにより、ブランドの更なる向上に引き続き全社一丸となって取り組んで参ります。

また、経営効率の向上を目指し原価管理の徹底と諸経費の一層の削減に取り組むと共に、災害時のリスク管理体制の強化に加え、「内部統制システムに関する基本方針」に即したコンプライアンス体制の整備や個人情報保護の徹底にも引き続き努めて参ります。

 

4 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性のあるリスクとして、国内外の景気動向の悪化による法人関連需要ならびに個人消費の減少、外資系ホテルを中心とした新規ホテルとの競合激化による収益悪化、大地震、テロ、BSE、SARS、鳥インフルエンザ、ノロウイルスの発生などによる国内外の情勢変化等による来客者数の減少他が考えられます。

 

5 【経営上の重要な契約等】

(1) 定期建物賃貸借契約(マスターリース契約)

当社は、オフィス棟及び地下部を転借人に転貸することを目的として、三菱地所株式会社と、定期建物賃貸借契約(マスターリース契約)を締結しております。

 契約締結日   平成24年1月16日

 賃貸面積    66,850㎡

 契約期限    平成39年4月30日

 

(2) 家具・備品等リース契約

当社は、興銀リース株式会社以下4社との間で、ホテル家具・備品等のリース契約を締結しております。

 契約締結日   平成24年3月30日

 契約期限     平成32年4月30日

 契約金額        4,648百万円

 

(3) ホテル運営備品等リース契約

当社は、興銀リース株式会社との間で、ホテル運営備品等のリース契約を締結しております。

 契約締結日   平成24年5月17日

 契約期限     平成29年5月31日

 契約金額          525百万円

 

(4) 設備工事関連代金の割賦販売契約

当社は、興銀リース株式会社以下4社との間で、設備工事関連代金の割賦販売契約を締結しております。

 契約締結日   平成24年5月17日

 契約期限     平成31年5月31日

 契約金額        8,120百万円

 

 

(5) シンジケーション方式タームローン(シンジケートローン)契約によるリファイナンスについて

当社は、既存のシンジケートローンのリファイナンスとして、株式会社みずほ銀行、株式会社三菱東京UFJ銀行を主幹事とする金融機関21社からなるシンジケート団と、融資契約(シンジケートローン)を締結しております。

 契約年月日   平成26年3月28日

 契約金額        68,000百万円

 実行日     平成26年9月30日

 契約期限    平成36年9月30日

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、財政状態、経営成績、キャッシュ・フローの状況に関し、一般に公正妥当と認められた会計基準に準拠しております。

この連結財務諸表の作成にあたり、決算日における資産・負債の報告数値ならびに報告期間における収入・費用の報告数値に影響を与える見積りは、貸倒引当金、賞与引当金、退職給付に係る負債等であり、その見積りについては、過去実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき行っていますが、見積り特有の不確実性があるので実際の結果とは異なることもあります。

 

(2) 当連結会計年度の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

① 財政状態

当連結会計年度末における資産合計は93,441百万円となり、前連結会計年度末と比べて3,105百万円減少しました。うち流動資産は97百万円の増加、固定資産は3,202百万円の減少となりました。

固定資産のうち、有形固定資産は3,178百万円、無形固定資産は137百万円減少し、この主な要因は減価償却費によるものであります。

当連結会計年度末における負債合計は84,108百万円となり、前連結会計年度末と比べて6,675百万円減少しました。この増加の主な要因は、借入金の返済及び未払金の支払によるものであります。

当連結会計年度末における純資産合計は9,332百万円となり、前連結会計年度末と比べて3,569百万円増加しました。この増加の主な要因は、利益剰余金の増加によるものであります。

 

② 経営成績

当連結会計年度の売上高が前年同期と比べ7.3%増の29,125百万円となりましたが、営業費用は前年同期と比べ4.1%増の24,270百万円にとどまり、営業利益は前年同期と比べ27.0%増の4,854百万円となりました。

経常利益は前年同期と比べ103.1%増の3,529百万円となりました。この主な要因は支払利息1,429百万円等を計上したことによります。

税金等調整前当期純利益は、前年同期と比べ104.0%増の3,574百万円となりました。

上記の結果、当連結会計年度において当期純利益は前年同期と比べ68.2%増の3,430百万円となりました。

 

③ キャッシュ・フローの状況

キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 1 事業等の概要  (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 





出典: 株式会社パレスホテル、2015-12-31 期 有価証券報告書