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セクション一覧

第2 【事業の状況】

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、米国のサブプライムローン問題に端を発した世界的金融危機が実体経済にも深刻な景況悪化をもたらしました。企業設備投資や雇用、消費行動が大きく低迷、後退し、多くの企業にとって収益の確保が一層厳しい状況となっており、この経済停滞は当面継続するものと予想されております。

 

事業の種類別セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。

 

[介護事業]

不況により国内の企業活動や消費行動の低迷が見られるなかで、介護業界におきましては、確実かつ急速に超高齢者社会が進行していることに伴い、介護サービスに対するニーズも増加し続けております。平成20年度は全国40道府県において人口減少となり、本格的な人口減少・少子高齢社会が到来し、介護・医療におけるインフラ及び人材の確保は社会的急務になっております。この情勢下において行政主導による介護業界への支援も強化されており、平成21年4月の介護保険報酬改定では、制度開始以来初の報酬増額改定がおこなわれたほか、現在検討中の追加経済対策として介護報酬と別枠での補助金による介護従事者支援(介護職員処遇改善交付金)の制度化が平成21年10月開始を目処に具体的検討段階にあり、介護人材確保の追い風となるものと期待されます。

当社グループにおきましては、当期、コンプライアンス強化と人材確保・育成、サービスの質の向上などの内部充実を第一に優先すべきテーマとして年間を通して取組み、新規施設の開設を前期25拠点から当期4拠点に抑えながら、既存拠点の営業強化による稼働率向上と内部体制の充実に努めてまいりました。また、各地域の支社に大きく権限と責任を委譲する組織改革を断行し、より現場に密着したサービス提供と人材教育の仕組みの基盤作りをおこなってまいりました。

当連結会計年度において、当社介護施設「そよ風」は全国に直営144拠点(単独訪問介護事業所等含め149拠点)、グループ11拠点、フランチャイズ8拠点となりました。その結果、介護事業の売上高は、247億9千2百円(前年同期比9.2%増)となりましたが、雇用情勢の好転により、職員の採用がしやすい環境となったことから、手厚い人員配置への転換と労働環境の改善を目的に前倒しで採用したこと及び物価高騰による費用の増加等により、営業利益は12億6千8百万円(前年同期比27.9%減)となりました。

 

[臨床検査事業]

臨床検査事業におきましては、株式会社メデカジャパン・ラボラトリーの株式譲渡により、株式譲渡日である平成20年10月21日付で株式会社メデカジャパン・ラボラトリーを連結から除外いたしました。

 これに伴い、売上高は26億8千9百万円(前年同期比60.3%減)、営業利益は1億3千7百万円(前年同期比69.4%減)となりました。

 

[その他の事業]

当連結会計年度より介護に集中した事業転換をおこない、金額的重要性が低下したため、前連結会計年度まで表記しておりました「商品販売事業」は、その他の事業に含めて表記しております。

「湯治館シリーズ」として展開してまいりました「温浴事業」については、宮城県大崎市にて運営しておりました「みちのく路温泉湯治館そよ風」は修繕コストが予想を大きく上回ったため、平成21年3月に営業の中止をいたしました。また、静岡県熱海市にて運営しておりました「熱海温泉ホテル湯治館そよ風」(本館・別館含む)におきましても、本業である介護事業に集中するため、平成21年4月に伊東園ホテルグループを展開する株式会社スタディーに事業を譲渡し、不採算部門の整理を進めてまいりました。

また、連結子会社が運営するシニア向けマンション事業におきましては、一昨年分譲の空室についてニーズが高い賃貸式への切替えをおこなって以来、新規入居獲得数は順調に推移してまいりました。

「不動産賃貸事業」においては、ビジネスモデルのスリム化及び管理修繕コスト圧縮を目的として、平成21年5月18日に開示のとおり、賃貸用不動産及び福利厚生施設、遊休不動産などの保有不動産を売却いたしました。

その他の事業に関しましては、商品販売事業が縮小したことにより、売上高は24億1千万円(前年同期比37.4%減)、また不採算事業であった温浴事業の低迷及び控除対象外消費税の振替により、営業損失は1億3千6百万円となりました。

 

以上により、当連結会計年度の売上高は292億7千万円(前年同期比10.3%減)、営業利益については4億4千7百万円(前年同期比42.8%減)となりました。経常損益につきましては、営業利益の減少及び持分法による投資損失が増加したことにより5億4千4百万円(前年同期比2億7千8百万円減)の損失となりました。

当期純損益につきましては、特別損失等を106億5千2百万円計上した結果、当期純損失は108億3千9百万円となりました。

なお、主な特別損失の発生は以下のとおりであります。

・減損損失 40億8千2百万円

当社は、介護事業への集中特化及び今後拡大が予測される維持管理修繕コストの回避を目的とし、賃貸事業及び福利厚生施設、遊 休不動産として保有している不動産について、今後も保有し続けるよりも売却することが財務的に有効であると判断し、保有目的の評価から今般の景気不況に伴う不動産価格の下落等を勘案し売買目的を前提とした不動産評価に変更をおこないました。これに伴い、簿価と評価の差額について減損損失として計上いたしました。

・貸倒引当金繰入額 18億2千4百万円

当社は、今般の景気不況に伴う不動産価格の下落等を勘案し、持分法適用関連会社である株式会社ぶなの森玉川温泉及び取引先に対して、保有する担保不動産の担保価値を再評価し、それぞれ7億3千万円、3億8千3百万円を貸倒引当金に計上いたしました。また、景気の低迷から債務超過の状態が継続している持分法適用関連会社の株式会社ジョインライフそよ風及び取引先に対して保有する債権について保守的に再評価をおこない、それぞれ9千2百万円、3億5千7百万円を貸倒引当金に計上いたしました。その他取引先に対しても、財政状態および経営成績を勘案し、保有する債権について保守的に再評価をおこない、2億6千万円を貸倒引当金として計上いたしました。

・投資有価証券売却損、関係会社株式売却損 8億6千5百万円

株式市場の低迷から上場株式について売却をおこなった結果の売却損を計上した他、平成20年10月14日に株式会社富士バイオメディックスが民事再生手続開始の申立をおこなったことに伴い、当該株式について売却をおこなった結果、5億2千8百万円の売却損が発生しております。

・投資有価証券評価損 8億5千3百万円

当社が保有する投資有価証券のうち時価が著しく下落し、その回復の見込みがあると認められない株式と当社及び連結子会社が保有する時価のない有価証券についても減損処理をおこないました。なお、これまでの当社の「時価のある株式に係る評価基準」では、期末における時価が取得価額に比べ50%以上下落しているものに対し減損処理をおこなうとしておりましたが、当第4四半期より長期化懸念が強まる昨今の株式市場の低迷を勘案し一層の厳正化を図ることを目的に時価が30%以上下落しているもの全てについて減損処理をおこなっております。

・固定資産売却損 8億5千8百万円

当社は、介護事業に集中した事業転換及び今後拡大が予測される維持管理修繕コストの回避を目的とし、賃貸事業及び福利厚生施設、遊休不動産として保有している不動産について、今後も保有し続けるよりも売却することが財務的に有効であると判断し、売却をおこないました。これに伴い簿価と売却価額の差額について固定資産売却損を計上いたしました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ18億7百万円減少し、当連結会計年度末には26億5千9百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は3億9千4百万円(前連結会計年度末は1億4百万円の収入)となりました。これは主に法人税等の支払額が減少したことによるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果得られた資金は27億7千3百万円(前連結会計年度末は20億1千2百万円の収入)となりました。これは主に、当社が株式会社メデカジャパン・ラボラトリーの株式を売却したことによるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は49億7千5百万円(前連結会計年度末は22億9千3百万円の支出)となりました。これは主に有利子負債を圧縮したことによるものです。

 

キャッシュ・フロー指標のトレンド

 
 
第32期
第33期
第34期
自己資本比率
(%)
40.3
35.4
20.2
時価ベースの自己資本比率
(%)
32.5
27.0
10.0
債務償還年数
(年)
9.7
174.3
31.9
インタレスト・カバレッジ・レシオ
(倍)
2.8
0.1
0.6

※自己資本比率:自己資本/総資産

 時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

 債務償還年数:有利子負債/営業キャッシュ・フロー

  インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い

1.各指標はいずれも連結財務数値により計算しております。

2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数により算出しております。

3.営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を払っているすべての負債を対象にしております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 受注実績

当社の役務または商品等の受注から完了または納品等までの所要時間が短いため、常に受注残高は僅少であり、期中の受注高と販売実績とがほぼ同額であるため記載を省略しております。

 

(2) 販売実績

当連結会計年度における販売実績を品目別に示すと次のとおりであります。

品目
販売高(千円)
前年同期比(%)
介護事業
介護保険適用
通所介護
6,571,970
112.3
訪問介護
463,465
83.3
認知症対応型共同生活介護
4,263,963
112.9
特定施設入所者生活介護
1,622,705
108.5
短期入所生活介護
3,527,728
121.9
居宅介護支援
420,861
110.9
福祉用具貸与
131,391
41.7
その他
1,218
76.5
17,003,303
111.3
介護保険外
介護保険外(入居金、家賃、食費等)
7,393,463
114.2
物品販売
194,686
54.5
その他
184,087
31.8
7,772,236
104.9
小計
24,775,540
109.2
臨床検査事業
生化学的検査
990,436
39.1
血清学的検査
362,204
36.8
血液学的検査
246,378
35.0
寄生虫学的検査
131,348
69.6
微生物学的検査
168,439
40.6
その他
784,569
40.3
小計
2,683,376
39.6
その他の事業
1,811,370
56.6
合計
29,270,288
89.7

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3 従来、事業区分しておりました「商品販売事業」は、金額的重要性が低下したため、当連結会計年度より「その他の事業」に含めて表示しております。この変更により、当連結会計年度における「その他の事業」に含めた「商品販売事業」の売上高は389,668千円であります。

 

3 【対処すべき課題】

高齢化が急速に進む社会において、安心して楽しく生活できる長寿社会の整備が急務であります。法令の改正に柔軟に対応し、コンプライアンスを重視した経営と利益計画の達成を目指してまいります。

 

[介護事業]

介護従事者待遇改善など、介護業界にとって追い風となる行政施策が相次いで発表、実施され、介護事業の推進が「国策」として認識されつつある現在の状況は、介護事業者にとって施設整備面及び人材確保面の両面において有利な環境が揃いつつあるものと考えます。当社は、平成22年5月期において、名実共に介護事業に経営資源を特化集中し、引き続き拠点新設は4拠点に抑え、新設に傾注していた営業力を既存施設の稼働率向上のための営業強化に振り向けてまいります。また、介護力の均一化及びサービスの向上を目的に教育専門の部門を設け、更なる顧客満足度の向上を図ってまいります。同時に組織の刷新・業務の見直しによる徹底したコスト削減を断行し、収益構造の改善に努めてまいります。

 

[その他の事業]

不動産賃貸事業は、引き続き本業の介護事業に経営資源を集中すべく、介護事業以外に保有している不動産については管理修繕コストの回避と経営資源の介護事業への集中を目的として縮小を図ってまいります。また、連結子会社が運営するシニア向けマンション事業におきましては、要介護の入居者に対してのサービス強化を図るべく、スキルアップをおこない、早期満床に向け引き続き宣伝活動をおこなってまいります。

 

[会社の支配に関する基本方針]

(1) 基本方針の内容

当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業価値の源泉を理解し、当社が企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に確保、向上していくことを可能とする者である必要があると考えております。

当社は、当社の企業価値の源泉は、創業以来一貫して医療・介護分野に取組んできた豊富な実績とノウハウが凝縮した「そよ風」のブランド価値にあると考えます。またこのブランド価値は、株主の皆様、利用者様とそのご家族、職員、お取引先、地域社会等との間で持続的な信頼関係を構築していくことにより、維持、醸成されていくものと考えます。そして当社は、このブランド価値を更に磨き上げていくことにより、当社の企業価値・株主共同の利益の向上に努めております。

当社は、当社株式の大量買付等であっても、当社の企業価値・株主共同の利益に資するものであれば、これを一概に否定するものではありません。また、株式会社の支配権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には株主全体の意志に基づきおこなわれるべきものであると考えております。

しかしながら、株式の大量買付等の中には、その目的等から見て企業価値・株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主が株式の対利用買付等の行為について検討しあるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報提供しないもの等、対象外会社の企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくありません。当社株式の買付をおこなう者が上記の当社の企業価値の源泉を理解し、これらを中長期的に確保し、向上させられるのでなければ、当社の企業価値ひいては株主共同の利益は毀損されることになります。

当社としては、このような濫用的な買収に対して必要かつ相当な対抗をすることにより、当社の企業価ひいては株主共同の利益を確保する必要があると考えます。

 

(2) 基本方針実現に資する特別な取組み

当社は、株主、投資家の皆様に長期的に継続して当社に投資していただくために、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を向上させるため以下の通り取組んでおります。この取組みは、会社の支配に関する基本方針の実現に資するものと考えております。

当社は、平成20年3月にユニマットグループと資本業務提携を結び、ユニマットグループの経営指導のもと、本業の介護事業に集中特化したビジネスモデルの構築を推進してまいりました。平成20年10月には創業事業である臨床検査事業の子会社、株式会社メデカジャパン・ラボラトリーの全株式を譲渡いたしました。また、平成21年4月には修繕費等のコストがかさんでいた温浴・ホテル事業の譲渡をおこないました。

事業体を介護事業に絞ることにより、社内の管理組織についても介護事業に集中した体制へ組織変更を行い、以下の取組みをおこなっております。

①新規開業施設を数拠点に抑制し、営業力を既存施設の向上に傾注させる、②介護事業の組織内に教育研修担当部署を設け、コンプライアンスの向上及び介護サービスの向上と均一化を図る、③内部統制の充実と経営責任の明確化と意思決定の迅速化、コンプライアンスの強化をおこなう、④有利子負債を圧縮し財務体質の改善、などに取組んでおります。

当社は、独立性のある社外監査役3名を選任し、取締役の任期を1年として経営陣の株主の皆様に対する責任を明確化しております。また、当社取締役会からの独立性を確保しつつ企画経営に関するアドバイザリーボードとしての特別委員会を創設し、経営の透明性を高めてまいります。このように当社は、コーポレート・ガバナンス強化に取組んでおります。

 

(3) 基本方針に照らして不適切なものによって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止する為の取組み並びに具体的取組みに対する当社取締役の判断及びその理由

当社は、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保することを目的として、平成19年5月31日開催の取締役会及び同年8月30日開催の第32回提示株主総会決議に基づき、「大規模買付けルール(買収防衛策)」(以下「本ルール」という。)を導入いたしました。その詳細については平成19年5月31日付プレスリリース(http://www.medcajapan.co.jp/ir/pdf/07/070531_defense.Pdf)に掲載しております。

(2)の基本方針実現のための取組みに記載とおり、当社の計画は、企業価値・株主共同の利益を継続的かつ持続的に向上させることを目的に策定されており、基本方針に沿ったものであります。本ルール発動に際しては、独立性の高い第三者委員によって構成される特別委員会の判断を経ることが必要とされており、有効期間が最長三年と定められ、取締役会にていつでも廃止できるものであります。よってその公正性・客観性が担保されており、企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであって、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。

 

4 【事業等のリスク】

大規模な天災地変の発生や伝染病、紛争・戦争等による国際情勢の悪化等、予測を超える事態が生じた場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

[介護事業]

  直近3年間の介護事業売上

 
連結(千円)
個別(千円)
第32期
20,691,181
17,455,501
第33期
22,678,684
20,510,646
第34期
24,775,540
22,387,854

 (注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

当社グループの介護事業につきましては、新たな介護保険法等の改正がおこなわれた場合、予期せぬ事業リスクが発生するおそれがあります。また、原油、食材等の物価高騰による各種費用増加の場合や、人材確保が計画通りおこなえない場合、当社グループの事業収益に影響を及ぼす可能性があります。その他に、新型インフルエンザなど広範囲な感染症流行や大規模な自然災害により、事業所の事業停止、利用受入れ制限やスタッフ確保困難などの事態が発生し、事業運営に影響を及ぼす可能性があります。

 

[その他の事業]

不動産事業について、不動産の売却により縮小を進めております。子会社の株式会社クラシック・コミュニティのシニア向けマンション事業につきましては、今後も超高齢者社会における新しい高齢者専用住宅のあり方を提案すべく、継続して事業をおこなってまいります。しかしながら、何らかの原因により予期せぬ建物及び設備の修繕が発生した場合、当社グループの事業収益に影響を及ぼす可能性があります。

 

[長期営業債権等について]

当連結会計年度における当社グループの長期営業債権等の残高は15億9百万円(前年同月比2億1千1百万円増)となりました。現在の長期営業債権等の残高については引き続き、回収を強化する方針でありますが、仮に将来、当該法人の財政状況が悪化した場合には、貸倒引当金の積み増しが必要となる可能性があります。

 

[債務の保証について]

債務の保証及び保証予約(連結)は当連結会計年度において40億1千3百万円となっております。保証先、内容につきましては、主に当社の事業展開に重要な事業会社等の借入に対するものであります。仮に将来において当社の返済義務が生じた場合には、当社の事業収益、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

[有利子負債について]

当社グループは、介護施設の建設資金等を主として金融機関からの借入により調達しているため、有利子負債への依存度が高い水準にあります。今後の事業展開につきましても、金融機関からの借入をおこないつつ、資金調達手段の多様化に向け積極的に取組む方針ではありますが、現行の金利水準が変動した場合には、当社の事業収益、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

[保有有価証券について]

投資有価証券を含む有価証券については、投資先の財政状態、経営成績により価額変動のリスクを負っております。将来において投資先の財政状態、経営成績が下落した場合には、評価損を計上する可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において、当社グループが判断したものであります。

 (1)重要な会計方針及び見積り

当社の連結財務諸表は、わが国において一般的に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表作成に当たりまして、連結決算日における資産及び負債の状況に基づき、将来の費用として発生が見込まれるものについては一般に合理的と認められる方法により、慎重に見積り判断をおこなっておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 

 (2)財政状態の分析

 [流動資産]

当連結会計年度末における流動資産は72億3千5百万円となり、前年同期比62億8千4百万円の減少となりました。これは主に有利子負債の圧縮による現預金残高の減少、固定資産への振替による減少及び株式会社メデカジャパン・ラボラトリーの連結除外に伴う減少によるものです。

 

 [固定資産]

当連結会計年度末における固定資産は206億1千3百万円となり、前年同期比137億2千8百万円の減少となりました。これは主に保有している不動産の譲渡及び保有目的評価から売却目的を前提とした不動産評価に変更した結果、現時点での売却可能価額である特定価格まで帳簿価額を減額し、当該減少額を減損損失として特別損失に計上したことによるものです。

 

 [負債]

当連結会計年度末における流動負債は76億2千2百万円となり、前年同期比50億1千4百万円の減少、及び固定負債は145億9千8百万円となり、前年同期比34億2千5百万円の減少となりました。これは株式会社メデカジャパン・ラボラトリーの連結除外及び有利子負債の減少によるものです。

 

 [純資産]

当連結会計年度末における純資産合計は56億2千8百万円となり、前年同期比115億7千3百万円の減少となりました。これは有価証券評価差額金の減少と当期純損失を108億3千9百万円計上したことによるものです。

 

 (3)経営成績の分析

当連結会計年度は、売上高が292億7千万円(前年同期比10.3%減)、売上原価が259億1千6百万円(前年同期比6.4%減)、売上総利益が33億5千4百万円(前年同期比32.2%減)、販売費及び一般管理費は29億6百万円(前年同期比30.2%減)となり、営業利益は4億4千7百万円(前年同期比42.8%減)、経常損失は5億4千4百万円(前年同期は経常損失2億6千5百万円)、当期純損失は108億3千9百万円(前年同期は当期純損失112億8千万円)となりました。

 

 [連結売上高]

セグメント別売上高は次のとおりであります。また、臨床検査事業におきましては平成20年10月21日付で株式会社メデカジャパン・ラボラトリーの株式譲渡をおこなったことに伴い売上が減少しております。

 

セグメント名称
前連結会計年度(千円)
当連結会計年度(千円)
前年同期比
(%)
介護事業
22,678,684
24,775,540
109.2
 
介護保険適用
15,270,614
17,003,303
111.3
 
介護保険外
7,408,069
7,772,236
104.9
臨床検査事業
6,768,356
2,683,376
39.6
その他の事業
3,198,433
1,811,370
56.6
合計
32,645,474
29,270,288
89.7

 

 [売上総利益]

連結売上原価は、前年同期比6.4%減少し259億1千6百万円となりました。売上総利益率は前年同期比3.7ポイント下降し11.5%となりました。

セグメント別の連結売上総利益は下記のとおりであります。

 

セグメント名称
前連結会計年度
(千円)
当連結会計年度
(千円)
前年同期比
(%)
介護事業
2,569,751
2,206,371
85.9
臨床検査事業
2,667,665
1,091,516
40.9
その他の事業
402,179
164,779
41.0
消去又は全社
(691,953)
(108,647)
15.7
合計
4,947,642
3,354,020
67.8

 ※当社グループは施設毎に売上原価を管理している関係上、売上総利益を各品目別に把握しておりません。

 

 [販売費及び一般管理費]

販売費及び一般管理費は、前年同期比30.2%減少し29億6百万円となりました。また売上高に対する割合は前年同期比2.9ポイント下降し9.9%となりました。

 

 (4)戦略的現状と見通し

当社は当連結会計年度においては、創業時の事業である臨床検査事業を営む子会社の株式譲渡、熱海・宮城の温浴ホテル事業からの撤退、その他保有不動産の売却及び評価の見直しなど、抜本的な改革をおこない、介護事業に特化する環境づくりを徹底して実行してまいりました。

 これにより、当社グループは、「福祉」に携わる介護事業に集中特化し、高齢者が毎日安心して地域で楽しく暮らしていける「真の長寿社会」を目指し、「そよ風」ブランドのもとに充実したサービスの提供をしてまいります。

 介護事業におきましては、介護従事者待遇改善など、介護業界にとって追い風となる行政施策が相次いで発表、実施され、介護事業の推進が「国策」として認識されつつあります。これらを追い風に、平成22年5月期においても引き続き拠点新設は4拠点に抑え、また翌期以降も新規開設を抑え、新設に傾注していた営業力と投資を既存施設の営業強化及び稼働率向上に傾注してまいります。

これらの取組みにより、稼働率向上については、デイサービスにおいて前年比7%増の62%、グループホームにおいて5%増の97%、ショートステイにおいて3%増の87%、有料老人ホームにおいて8%増の77%を見込んでおります。
 尚、デイサービスの稼働率については、官公庁への申請上の定員を分母として算出しておりましたが、平成22年5月期より、施設面積による申請可能最大定員に対する稼働率にて表記しております。

また、介護力の均一化及びサービスの質の向上を目的に教育専門の部門を設立し、更なる顧客満足度の向上を図ると共に、組織の刷新・業務の見直しによる徹底したコスト削減をおこなってまいります。これらの取組みにより、収益構造の改善と更なる営業利益の拡大を目指すと共に、従業員満足度(ES)の向上として、働きやすい環境・ルールを整備し、併せて更なる処遇の改善をおこなうことにより、介護サービスの質の向上と更なるご利用者様の満足度の向上を図ってまいります。

連結子会社が運営するシニア向けマンション事業につきましては、中長期的な会社の経営戦略と同様に収益安定の継続化を図るべく、入居者の要介護度の上昇を見据えた体制の整備をおこなってまいります。また、介護事業との連携による細やかな教育研修の実施をおこない、終身に渡るサービス提供をおこなってまいります。

 

 (5)資本の財源及び資金の流動性についての分析

営業活動の結果得られた資金は3億9千4百万円(前連結会計年度末は1億4百万円の収入)となりました。これは主に法人税等の支払額が減少したことによるものです。

投資活動の結果得られた資金は27億7千3百万円(前連結会計年度末は20億1千2百万円の収入)となりました。これは主に、当社が株式会社メデカジャパン・ラボラトリーの株式を売却したことによるものです。

財務活動の結果使用した資金は49億7千5百万円(前連結会計年度末は22億9千3百万円の支出)となりました。これは主に有利子負債を圧縮したことによるものです。

この結果、当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ18億7百万円減少し、当連結会計年度末には26億5千9百万円となりました。

 





出典: 株式会社ユニマット リタイアメント・コミュニティ、2009-05-31 期 有価証券報告書