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セクション一覧

第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 当連結会計年度におけるわが国経済は、一昨年来の金融市場等の混乱から景気後退局面に陥り、景気の悪化に一部

底打ちの兆しが見られるものの、依然として、企業収益の低下や雇用情勢の悪化、個人消費の低迷など引き続き厳しい状況で推移しました。こうした影響を受けて、当業界におきましても、企業の設備投資の先送りや凍結など厳しい経営環境にあります。

このような状況の中、当社グループの主力事業であるソフトウェア受託事業をはじめとし、各事業においても景気

低迷の影響を受け受注が減少し、売上が減少しました。しかしながら全グループを挙げて生産性の向上、原価低減、経費削減に努めた結果、売上高95億18百万円(前期比21.5%減)、営業利益62百万円(前期は営業損失1億5百万円)、経常利益82百万円(前期は経常損失77百万円)、当期純利益86百万円(前期は当期純損失5億4百万円)となり黒字化を達成するに至りました。  

 

事業の種類別セグメントの状況は以下の通りです。 

 

 システム開発事業については、景況感悪化による大型案件の減少や顧客の内製化、企業の設備投資の延期や抑制などを受け売上が減少し、それに伴うシステムエンジニアの稼働率悪化などが影響したため利益面においても大幅に減少しております。その結果、売上高は31億25百万円(前期比31.1%減)、営業利益3億55百万円(前期比52.5%減)となりました。

  

 ZeeM事業については、販売パートナー会やIFRS(国際財務報告基準)のセミナー開催など、既存顧客との関係強化や新規顧客開拓に注力し営業強化を図りお客様の問題解決に繋がる提案を積極的に行いましたが、メインターゲットである中堅企業の景気低迷による商談の長期化や競合激化により売上が減少しました。一方、利益については、前期の製品開発費等の臨時償却により大幅に改善しております。その結果、売上高は26億11百万円(前期比4.7%減)、営業利益71百万円(前期は営業損失3億69百万円)となりました。

  

 コンシューマ事業については、毛筆ソフト「筆まめ」が堅調に出荷を増加し、他の主力製品においてもシェア拡大を達成することができたものの、市場の縮小により売上が減少しております。一方、徹底した経費削減等により利益は増加いたしました。その結果、売上高14億62百万円(前期比8.2%減)、営業利益2億66百万円(前期比15.3%増)となりました。

  

 モバイル事業については、景況感悪化による企業の設備投資の延期や抑制を受け、売上が大幅に減少したものの、利益においては経費削減等により営業損失が縮小しております。その結果、売上高2億45百万円(前期比43.3%減)、営業損失66百万円(前期は営業損失79百万円)となりました。

  

 サポート&サービス事業については、景況感悪化に伴う顧客の業務内製化を受け、売上が減少し、減収減益となりました。その結果、売上高20億69百万円(前期比25.4%減)、営業利益94百万円(前期比43.9%減)となりました。

 

(2)キャッシュ・フロー

 当社グループの資金状況は、営業活動によるキャッシュ・フローでは、前連結会計年度より4億83百万円少ない、1億68百万円の収入になりました。これは、減価償却費、ソフトウェア臨時償却費および賞与引当金の減少によるものです。
 投資活動によるキャッシュ・フローでは、前連結会計年度より1億90百万円支出が少なく、2億76百万円の支出となりました。これは、投資有価証券の売却による収入および有形固定資産の取得による支出の減少等によるものです。
 財務活動によるキャッシュ・フローでは、前連結会計年度より1億68百万円支出が多く、4億2百万円の支出となりました。これは社債の臨時償還による支出等によるものです。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

 当連結会計年度の生産実績を事業の種類別ごとに示すと次のとおりであります。

事業の種類別セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成21年 4月 1日

至 平成22年 3月 31日)

前年同期比

(%)

システム開発事業(百万円)

3,125

69.2

ZeeM事業(百万円)

2,507

94.4

コンシューマ事業

(百万円)

1,815

65.8

モバイル事業(百万円)

245

56.7

サポート&サービス事業(百万円)

2,069

74.6

その他事業(百万円)

3

8.8

合計(百万円)

9,767

74.1

 (注)1.金額は販売価格によっており、内部振替前の数値によっております。

2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

(2)受注状況

 当連結会計年度の受注状況を事業の種類別セグメントごとに示すと次のとおりであります。

事業の種類別セグメントの名称

受注高(百万円)

前年同期比

(%)

受注残高(百万円)

前年同期比

(%)

システム開発事業

3,086

73.2

586

93.8

 (注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3)販売実績

 当連結会計年度の販売実績を事業の種類別セグメントごとに示すと次のとおりであります。

事業の種類別セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成21年 4月 1日

至 平成22年 3月 31日)

前年同期比

(%)

システム開発事業(百万円)

3,125

68.9

ZeeM事業(百万円)

2,611

95.3

コンシューマ事業

(百万円)

1,462

91.8

モバイル事業(百万円)

245

56.7

サポート&サービス事業(百万円)

2,069

74.6

その他事業(百万円)

3

8.8

合計(百万円)

9,518

78.5

 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりです。 

相手先

前連結会計年度

(自 平成20年 4月 1日

至 平成21年 3月 31日)

当連結会計年度

(自 平成21年 4月 1日

至 平成22年 3月 31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

ヤフー㈱

2,460

20.3

1,234

13.0

ソフトバンクBB㈱

1,037

10.9

3.本表の金額には、消費税等は含まれておりません。

4.前連結会計年度においてソフトバンクBB㈱の当該販売実績は総販売実績に対する割合が10%未満であるため当該記載を省略しております。 

 

3【対処すべき課題】

 当社グループは、経営環境の変化に柔軟に対応できるよう経営の質を充実させ、収益力の一層の向上を図ってまいります。そのため、次のような課題を認識し、克服に向け継続的な取組をしてまいります。

1.売上の拡大、営業利益の確保およびコストダウンの推進

  ストックビジネスの強化、既存顧客との取引拡大、新規顧客の開拓等により、受注・売上の拡大に努めます。  

また、徹底したコスト管理を継続して推進し、経費削減に努めます。

2.生産性と品質の向上

  PMO(プロジェクト・マネジメント・オフィス)を中心にプロジェクト管理を強化し、開発技術の標準化や

 効率化を推進し、開発の費用・手段の効率化と製品の品質向上に努めます。

3.技術者の育成と確保

  技術教育を充実させ、システム開発技術者の育成と開発技術の習得を進め、より専門性の高い技術者の育成に

 努めます。 

4【事業等のリスク】

当社グループの経営成績および財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。

(1)特定の取引先への依存度について

当社グループは、連結売上高のうち富士通株式会社ならびにその系列企業、またヤフー株式会社への依存度が高く、当連結会計年度における売上高に占める割合は、富士通㈱ならびにその系列企業を含めたグループ全体が26.0%、またヤフー㈱13.0%となっております。なお、富士通㈱ならびにその系列企業、またヤフー㈱との間には取引基本契約を締結しており、取引関係については取引開始以来安定したものとなっております。しかし、昨今の急激な景気悪化に伴い、富士通㈱ならびにその系列企業、またヤフー㈱において現在外注発注している業務を内製化に切り替えることが予想され、その程度によっては当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(2)その他

当社の経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の防止及び発生した場合の適切な対処に努めて参ります。なお、以下の記載は当社株式への投資に関するリスクをすべて網羅するものではありませんので、この点にご留意ください。

1.当社グループにおける事業リスク

経済情勢や企業業績などにより、顧客情報化投資の抑制や投資サイクルの長期化があった場合、受注時期の遅延、受注額の減少、場合によっては競争激化による失注など、当社グループの事業、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
事業の種類別セグメントのリスクにつきましては、以下の通りでございます。

①システム開発事業にあたっては、原則として請負契約を締結しています。当該契約の受注時に採算性が見込まれるプロジェクトであっても、新技術仕様での開発であるものや開発進行途中で想定外の仕様変更が発生し、作業工数が当初の見積もり以上に増加することなどにより、最終的に案件が不採算化する可能性があります。こうした赤字プロジェクトの発生を抑制するため、一定規模以上の案件に関してプロジェクト監査を実施し、受注時の見積やリスク要因のレビュー、見積精度の向上、開発技術方法の整備により対応しております。

②ZeeMパッケージソフトウェアは法人向けシステム製品であり「人事・会計システム」のため、商談期間に数ヶ月を要し、売上高が下半期に集中する傾向があります。商談の進捗状況によっては、納期の延伸等により売上計上時期が当初の予想に比べて遅れる可能性があります。
また、引き続き、品質管理を徹底するとともに営業活動を積極的に展開する予定ですが、お客様による製品の買い控えや新規のお客様の獲得遅れ等が発生した場合、もしくは新たな品質精度の問題が発生した場合は業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

③当社の主力製品である「筆まめ」は、製品発売時に売上高が集中する傾向があります。また、当社はバージョンアップ製品の納期管理及び品質テストを徹底しておりますが、予想を超える事態により開発納期の遅延ならびに品質精度の問題が発生した場合や、ソフトウェアパッケージ市場の動向等により販売予想が変動した場合には、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

2.同業他社・顧客に関するリスク

当社グループの主な事業内容は、ソフトウェアの開発ならびにパッケージ販売であり、関連業務の多角化と開発分野の選別を行い、安定的な高収益と継続的な取引を維持するために、大規模システムの一括請負契約による受注獲得および広範囲な業種分野での販売先の開拓を営業の基本方針としております。しかしながら、当社グループの売上高は、特定顧客、特定業種への依存率が高く、この売上高比率が高いことは、グループの強みでもありますが、将来、予想を超えた経済情勢の変化等により、特定顧客、特定業種における事業環境が変化した場合、経営に影響を与える可能性があります。

また、製品販売での売上高につきましては、国内の同業他社との受注競争が存在します。顧客ニーズを充分に満

たせるよう全社的な営業推進体制を強化し高機能で信頼性の高い製品を提供するよう努めておりますが競業状況が

激化し、受注競争による販売価格が低下した場合、経営に影響を与える可能性があります。

さらに、法務機能の充実を図っておりますが、ソフトウェアの瑕疵や品質、納期遅延に関する賠償責任、ライセンス等知的所有権侵害による訴訟や営業権の喪失、特許上でのトラブルなど法的リスクと損害が発生する可能性があります

3.関係会社等に関するリスク

当社は、グループ会社の再編をし、増強を図っておりますが、これらの会社の業績により、連結財務諸表等を作成するため、今後当該子会社の業績が、企業集団の連結損益およびキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。

4.技術開発に関するリスク

当社グループの事業は、コンピュータ技術、ネットワーク技術等に密接に関連しておりますが、これらの技術分野は技術の進展が著しいという特徴を有しております。当社では、研究開発活動等によってコンピュータ技術等の進展に対応していく方針でありますが、当社が想定していないような新技術・新サービスの普及等により事業環境が急激に変化した場合、必ずしも迅速には対応できないおそれがあります。また、事業環境の変化に対応するために研究開発活動等の費用が多額となる可能性があります。このような場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

5.情報セキュリティに関するリスク

当社グループに事業は、業務上、お客様からの個人情報や機密情報をお預かりする場合があり、保管、運送中の紛失、盗難、流出などのリスクが想定されます。そのため、個人情報保護の一環として「プライバシーマーク」使用の認証、さらには、ISMSの取得を推進いたしました。これらの施策にもかかわらず、個人情報をはじめとするシステムに関わる機密情報が万一漏洩した場合は、対応、弁済などに多額の費用が発生し、お客様の信頼を失う可能性があります。その結果、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、法務機能の充実を図っておりますが、ソフトウェアの瑕疵や品質、納期遅延に関する賠償責任、ライセンス等知的所有権侵害による訴訟や営業権の喪失、特許上でのトラブルなどの法的リスクと損害が発生する可能性があります。

6.人材確保に関するリスク

当社グループが主業としているソフトウェア開発については、人的財産を確保するための採用活動が業容の拡大のためには必須となります。当社グループの業績予想は人員計画に基づき策定しておりますが、計画どおりに技術者の確保が出来なかった場合、外部委託へのある程度の依存は行うものの、なお不足の場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

 該当事項はありません。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、当社は、決算日における資産・負債の報告数値および偶発資産・負債の開示、並びに報告期間における収入・費用の報告数値に影響を与える見積りおよび判断に対して、継続して評価を行っております。
 また、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づき、見積りおよび判断を行い、その結果は、他の方法では判定しにくい資産・負債の簿価および収入・費用の報告数値についての判断基礎としております。

(2)当連結会計年度の経営成績の分析

 当社グループの当連結会計年度の経営成績は、システム開発事業については、プロジェクト管理の徹底、見積審査会の充実、選別受注による不採算プロジェクトの回避、工程管理の徹底等、引き続きプロジェクトの品質向上を努めてまいりましたが、景況感の悪化による大型案件の減少や顧客内製化等、企業の設備投資の延期や抑制により大幅な減収減益となりました。モバイル事業、サポート&サービス事業の受託系事業においても、市場環境の悪化により減収となりました。

ZeeM事業については、販売パートナー会やセミナーの開催など、既存顧客の関係強化や新規顧客開拓に注力し、営業強化を図りましたが、商談の長期化や競争激化等により減収となりました。利益面では、前期の製品開発費等の臨時償却により大幅に改善しております。

コンシューマ事業については、毛筆ソフト「筆まめ」が堅調に出荷を増加しマーケットシェアNO.1として優位性を確保いたしましたが、市場の縮小により減収となりました。しかしながら、徹底したコスト管理により利益は増加いたしました。

以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上高は前期比21.5%減の95億18百万円、営業利益は62百万円(前期は営業損失1億5百万円)、経常利益は82百万円(前期は経常損失77百万円)、当期純利益は86百万円(前期は当期純損失5億4百万円)となりました。

(3)当連結会計年度の財政状態の分析

当連結会計年度末の流動資産につきましては、前連結会計年度末に比べ、4億23百万円の減少となりました。
 これは主として社債の償還による現金及び預金の減少及び受取手形及び売掛金の減少等によるものです。

固定資産につきましては、前連結会計年度末に比べ、3億45百万円の減少となりました。
 これは主として長期定期預金の流動資産へ振替等によるものであります。

流動負債につきましては、前連結会計年度末に比べ、5億84百万円の減少となりました。
 これは主として買掛金の減少、社債の償還及び賞与引当金の減少等によるものです。

固定負債につきましては、前連結会計年度末に比べ、2億56百万円の減少となりました。
 これは主として社債の臨時償還によるものです。

純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ、72百万円の増加となりました。
 これは主として当期純利益の計上によるものです。

 

(4)資本の財源及び資金の流動性についての分析

 当社グループの資金状況は、営業活動によるキャッシュ・フローでは、前連結会計年度より4億83百万円少ない、1億68百万円の収入になりました。これは、減価償却費、ソフトウェア臨時償却費及び賞与引当金の減少によるものです。
 投資活動によるキャッシュ・フローでは、前連結会計年度より1億90百万円支出が少ない、2億76百万円の支出となりました。これは、投資有価証券の売却による収入の増加及び有形固定資産の取得による支出の減少等によるものです。
 財務活動によるキャッシュ・フローでは、前連結会計年度より1億68百万円支出が多く、4億2百万円の支出となりました。これは社債の臨時償還による支出等によるものです。

 なお、当企業集団のキャッシュ・フロー指標トレンドは下記のとおりであります。

 

第33期

平成18年3月期

第34期

平成19年3月期

第35期

平成20年3月期

第36期

平成21年3月期

第37期

平成22年3月期

自己資本比率(%)

55.9 

56.8 

61.2   

63.6 

73.6 

時価ベースの自己資本比率(%)

65.5

34.4 

31.2 

20.4 

24.5 

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)

2.6 

−4.4 

0.9

0.6 

0.2 

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

29.0 

−14.1 

55.3 

85.0 

28.9 

(注) 自己資本比率:自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い

※ いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。

※ 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。

※ キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。

※ 有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。

 





出典: 株式会社クレオ、2010-03-31 期 有価証券報告書