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セクション一覧

第2 【事業の状況】

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、製造業を中心として企業業績は回復傾向にあるものの、継続的な円高、個人消費の低迷、雇用不安の継続等、本格的な景気回復には至りませんでした。また3月に発生した東日本大震災による金融市場や企業業績への影響は未知数であり、政府の復興支援政策も含め、わが国全体が復興への回復力を試される状況となりました。
 情報サービス業界におきましては、企業の情報化投資に対する慎重な姿勢は継続し、受託ソフトウェア開発やシステム管理運営受託は低迷を続けており、業界全体では今後も厳しい経営環境が継続するものと想定されます。
 このような状況の中、当社グループは、金融システム事業、流通サービスシステム事業、人事・給与業務のアウトソーシングサービスであるBulas(ビューラス)を中心とするBPO事業及び自社開発の通信ミドルウェアの販売やソリューション等を提供するHULFT(ハルフト)事業を積極的に展開するとともに、情報処理サービス、システム開発に加え、パッケージ販売の3分野で事業を展開している当社グループの事業バランスの良さを活かし、既存顧客との取引拡大や新規顧客の獲得に注力してまいりました。また、生産性・品質の向上、営業力強化、人材育成、管理・牽制機能強化に継続的に取組むとともに、代表取締役社長による月次レビューを実施する等、迅速な意思決定や効率的な業務執行により企業基盤の確立に努めてまいりました。
 
 こうした事業活動の結果、当連結会計年度における売上高は27,984百万円(前連結会計年度比  7.1%増)となりました。利益面ではデータセンターの増強に伴う並行稼働コスト等が前連結会計年度より213百万円増加したものの、生産性向上及びコスト削減等に積極的に取組み全社的な収益向上に努めたことから、営業利益は2,957百万円(同18.8%増)、経常利益は2,930百万円(同16.1%増)、当期純利益は1,476百万円(同48.1%増)となりました。

 

当連結会計年度におけるセグメント別の業績は次のとおりであります。以下、セグメント別の売上高及び営業利益にはセグメント間の振替高を含め、セグメント間取引は相殺消去前の金額で記載しております。
 なお、当連結会計年度より「セグメント情報等の開示に関する会計基準」(企業会計基準第17号 平成21年3月27日)及び「セグメント情報等の開示に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第20号 平成20年3月21日)を適用しております。前年同期との比較については、前連結会計年度のセグメント別を当連結会計年度のセグメント別に組み替えて記載しております。

 

 

 (金融システム事業)

売上面においては、「所有から利用へ」という潮流の中、新たに始めたクラウド型ホスティングサービスである「SAISOS(サイソス)」(「SAISOS」は当社において商標の登録申請中です)が順次稼働し始めたこと、大型ソフトウェア開発案件が堅調に推移したことから、当連結会計年度の金融システム事業の売上高は15,394百万円(前連結会計年度比15.5%増)となりました。
 利益面においては、売上高の堅調さが利益に寄与し、当連結会計年度の営業利益は1,639百万円(同42.2%増)となりました。

 

 (流通サービスシステム事業)

売上面においては、新規顧客開拓・既存顧客深耕等の施策が奏効し、ソフトウェア開発案件等が回復しつつあるものの、第2四半期まではソフトウェア開発案件が低迷したこと、大型情報処理サービス案件が契約期間の満了により終了したこと等から、当連結会計年度の流通サービスシステム事業の売上高は4,531百万円(同8.9%減)となりました。
 利益面においては、ソフトウェア開発案件が減少したこと、利益率の高い大型情報処理サービス案件が終了したことから、当連結会計年度の営業利益は46百万円(同78.6%減)となりました。

 

 (BPO事業)

売上面においては、ソフトウェア開発案件は堅調に推移したものの、情報処理サービスである給与計算受託等の計算人員数が若干の落ち込みを見せたことから、当連結会計年度のBPO事業の売上高は1,641百万円(同3.6%減)となりました。
 利益面においては、早期黒字化を実現すべく変則勤務制の導入、徹底したコスト削減、マネジメントの強化に取組み、低収益構造は改善しつつありますが、当連結会計年度は81百万円の営業損失(前連結会計年度は82百万円の営業損失)となりました。

 

 (HULFT事業)

通信ミドルウェアのデファクトスタンダードである当社の主力商品「HULFT」の販売は製品の累計出荷数が約133,000本、導入会社数が約6,900社となりました。
 売上面においては、HULFT等について代理店経由の製品販売が堅調に推移したこと、HULFT技術サポートサービスポリシー改定等の保守契約率向上に注力したことから、当連結会計年度のHULFT事業の売上高は5,355百万円(前連結会計年度比3.4%増)となりました。
 利益面においては、利益率の高い製品販売及び保守販売が堅調だったことにより収益性が向上し、当連結会計年度の営業利益は2,597百万円(同28.6%増)となりました。

 

 

 (その他)

その他には、㈱フェス、㈱HRプロデュース、世存信息技術(上海)有限公司の連結子会社3社がセグメントとして分類されております。㈱フェスにおいては、官庁及び医療機関向けのシステム運用管理業務が堅調に推移したものの、厳しい競争による稼働率の低下等により収益性は低下しました。㈱HRプロデュースにおいては、派遣取引、人材紹介等が堅調に推移したことから収益性は向上し、世存信息技術(上海)有限公司においては、収益性の高いソフトウェア開発案件が堅調に推移したことから収益性は向上しました。これらの結果、当連結会計年度の売上高は2,498百万円(同7.2%増)、営業利益は111百万円(同52.2%減)となりました。
 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末より810百万円減少し、6,379百万円となりました。各キャッシュ・フローの増減状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

 (営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、2,836百万円(前連結会計年度比38.1%増)となりました。
主な増加要因は、税金等調整前当期純利益が2,577百万円となったこと、減価償却費を1,316百万円計上したこと等であります。また主な減少要因は、ソフトウエア開発に係る売上が当連結会計年度末に集中したこと等に伴い売上債権が850百万円増加したこと、法人税等462百万円を納付したこと等によるものであります。

 

 (投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は2,827百万円(同89.7%増)となりました。
主な増加要因は、国債400百万円が償還になったこと等によるものであります。また主な減少要因は、クラウド型ホスティングサービスである「SAISOS(サイソス)」関連の設備投資で、サーバー・通信機器及びソフトウエア等に2,766百万円を支出したこと等によるものであります。

 

 (財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は815百万円(同67.4%増)となりました。
これは主として配当金647百万円を支出したこと等によるものであります。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称
前連結会計年度
(自  平成21年4月1日
至  平成22年3月31日)
当連結会計年度
(自  平成22年4月1日
至  平成23年3月31日)
増減
生産高(千円)
生産高(千円)
生産高(千円)
増減率(%)
金融システム事業
13,452,723
15,449,016
1,996,292
14.8
流通サービスシステム事業
4,976,675
4,517,264
△459,411
△9.2
BPO事業
1,683,209
1,656,605
△26,603
△1.6
HULFT事業
5,151,969
5,356,753
204,784
4.0
その他
2,328,219
2,499,751
171,532
7.4
合計
27,592,797
29,479,390
1,886,593
6.8

(注) 1  金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しておりません。

2  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称
前連結会計年度
(自  平成21年4月1日
至  平成22年3月31日)
当連結会計年度
(自  平成22年4月1日
至  平成23年3月31日)
増減
受注高(千円)
受注残高
(千円)
受注高(千円)
受注残高
(千円)
受注高(千円)
受注残高
(千円)
金融システム事業
15,390,899
4,299,819
22,575,794
11,481,126
7,184,895
7,181,306
流通サービスシステム事業
4,826,493
1,041,533
4,793,429
1,303,834
△33,064
262,301
BPO事業
1,140,745
1,026,064
2,550,613
1,935,119
1,409,867
909,055
HULFT事業
5,273,616
1,315,164
5,513,383
1,473,410
239,766
158,246
その他
2,390,426
1,439,841
2,662,266
1,603,261
271,839
163,420
合計
29,022,181
9,122,422
38,095,487
17,796,752
9,073,305
8,674,329

(注) 1  セグメント間の取引については相殺消去しておりません。

2  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称
前連結会計年度
(自  平成21年4月1日
至  平成22年3月31日)
当連結会計年度
(自  平成22年4月1日
至  平成23年3月31日)
増減
販売高(千円)
販売高(千円)
販売高(千円)
増減率(%)
金融システム事業
13,329,487
15,394,488
2,065,000
15.5
流通サービスシステム事業
4,973,746
4,531,127
△442,618
△8.9
BPO事業
1,702,677
1,641,558
△61,119
△3.6
HULFT事業
5,176,642
5,355,137
178,494
3.4
その他
2,330,826
2,498,845
168,019
7.2
合計
27,513,381
29,421,157
1,907,775
6.9

(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しておりません。また、セグメント間の振替高を含めて表示してお 
 ります。

2  主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

相手先
前連結会計年度
(自  平成21年4月1日
至  平成22年3月31日)
当連結会計年度
(自  平成22年4月1日
至  平成23年3月31日)
販売高(千円)
割合(%)
販売高(千円)
割合(%)
㈱クレディセゾン
10,043,208
38.4
11,172,552
39.9
㈱キュービタス
2,873,346
10.3

(注) 前連結会計年度の㈱キュービタスについては、当該割合が100分の10未満のため記載を省略しており
 ます。

3  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

3 【対処すべき課題】

現在のわが国経済は、平成20年のサブプライムローン問題以来、長引く国内市場の低迷に加え、長期化する円高や、生産・消費両市場における新興国の台頭等によって停滞感が継続しています。また、今後の経済情勢についても、平成23年3月11日に発生した未曾有の大震災の影響が懸念され、先行き不透明な状態が継続するものと考えられます。
 情報サービス業界においては、引き続き緩やかに市場規模は成長すると見込まれるものの、顧客企業の情報化投資に対するコスト抑制やリスク回避意識の高まり、プログラミング等の製造工程をオフショアに移管する動きの広がり等、業界全体では今後も厳しい状況が継続するものと想定されます。
 このような経営環境において、当社グループは継続的な成長を実現するため、平成26年3月期を最終年度とする中期経営計画を策定いたしました。
 新たに策定した中期経営計画では、中期ビジョンとして「存在価値の高い企業へ」を掲げ、価値の高い商品・サービスを提供し、継続的な成長を遂げることで、社会から支持される企業となることを目標としています。この中期ビジョンを実現するための中期経営方針として「商品・サービスの拡充」「営業力の強化」「人材育成と活用」の3つを掲げています。つまり、昨今、「所有から利用へ」と移行しつつある顧客ニーズにマッチした「商品・サービスの拡充」に努め、新規顧客の獲得を加速させ顧客層を磐石なものとするため「営業力の強化」をし、安定的な収益を確保するためのストックビジネスを拡大し、その収益を次のビジネスへの投資や、ステークホルダーへの還元の源泉といたします。そして、それらの施策の実施を支える「人材の育成と活用」を行ってまいります。
 なお、平成21年3月期より着手しているデータセンターの増強は、計画を若干前倒して進捗しております。なお、平成26年3月期までに顧客資産の移設等は完了する予定となっており、今後も計画に沿って推進するとともに、必要に応じた情報開示を行ってまいります。
 また、国際財務報告基準(IFRS)の導入に向け、監査法人及び関連部門と連携するとともに、月次決算の精度向上、人材育成等を推進してまいります。

なお、平成22年12月27日開催の取締役会にて当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。

 

(株式会社の支配に関する基本方針)

 

 一 基本方針の内容の概要

 

当社取締役会は、当社株式の大規模買付行為を受け入れるか否かの判断は、最終的には当社株主の皆様の判断に委ねられるべきものであると考えております。また、当社は、当社株式について大規模買付行為がなされる場合、これが当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであれば、これを否定するものではありません。
 しかしながら、大規模買付行為の中には、その目的等から企業価値ひいては株主共同の利益に対して明白な侵害をもたらすもの、株主の皆様に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主が大規模買付行為の内容等を検討し、代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの、大規模買付者の提示した条件よりも有利な条件を引き出すために大規模買付者との交渉を必要とするもの等、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さないものも少なくありません。

 

したがって、当社取締役会は、このような当社の企業価値・株主共同の利益に資さない大規模買付行為を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えております。そこで、当社は、こうした不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に反する大規模買付行為を抑止するとともに、大規模買付行為が行われる際に、当社取締役会が株主の皆様に代替案を提案したり、あるいは株主の皆様がかかる大規模買付行為に応じるべきか否かを判断するために必要な情報や時間を確保したりすること、株主の皆様のために交渉を行うこと等が必要であると考えております。

 

二 基本方針の実現に資する特別な取組みの内容の概要

 

情報サービス業界においては、各企業が情報化投資に対し縮小・延期・中止等、慎重な姿勢を継続することが見込まれ、コスト削減要求も一層厳しい環境のもと、業界全体が縮小傾向に推移するなか、継続的な成長を実現するためには、開発の標準化やオフショア開発の活用等による低コスト化に加え、顧客環境を的確にとらえ、顧客価値の高い製品・サービスを提供することが必須と考えております。
 当社は、こうした経営環境において継続的な成長を実現するべく、中期経営計画の達成に努めております。平成26年3月期を最終年度とする中期経営計画においては、中期ビジョンとして「存在価値の高い企業へ」を掲げ、価値の高い商品・サービスを提供し、継続的な成長を遂げる事で、社会から支持される企業となることを目標としています。この中期ビジョンを実現するための中期経営方針として、「商品・サービスの拡充」、「営業力の強化」、「人材育成と活用」の3つを掲げています。つまり、昨今、所有から利用へと移行しつつある顧客ニーズにマッチした「商品・サービスの拡充」に努め、新規顧客の獲得を加速させ顧客層を磐石なものとするため「営業力を強化」し、安定的な収益を確保するためのストックビジネスを拡大し、その収益を次のビジネスやステークホルダーへと還元します。そして、それらの施策の実施を支える「人材の育成と活用」を行ってまいります。これらによって、顧客や市場の変化に柔軟に対応するとともに、事業ごとの収益基盤を強化し、企業価値を高めるべく経営に取り組んでまいります。

 

三 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの内容の概要

 

基本方針に照らして、不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みとして、当社は平成22年12月27日開催の取締役会の承認により「当社大規模買付ルール(買収防衛策)」(以下、「本ルール」といいます。)を導入し、平成23年6月10日開催の第42期定時株主総会にて、本ルールの更新の承認をいただきました。本ルールの概要は以下の通りです。

 

 

当社の発行する株券等の買付行為を行おうとする者のうち、本ルールの対象となる者は、①当該買付者を含む株主グループの議決権割合を28%以上とすることを目的とする買付行為若しくはこれに類似する行為を行おうとする者、又は、②当該買付行為の結果、当該買付者を含む株主グループの議決権割合が28%以上となる買付行為若しくはこれに類似する行為を行おうとする者です。
 大規模買付者には、大規模買付行為を開始する前に、当社宛に、本ルールに定められた手続を遵守することを約束する旨等を記載した意向表明書及び当社取締役会が大規模買付行為の内容を検討するために必要と考える情報(以下、「必要情報」といいます。)をご提出いただきます。
 当社取締役会は、大規模買付者から必要情報の提供を受けた日から起算して60営業日以内の期間(30営業日を上限として延長することができます。)(以下、「分析検討期間」といいます。)、外部専門家の助言を受ける等しながら、必要情報の分析・検討を行い、当社取締役会としての意見を取りまとめ、公表します。当社取締役会は、分析検討期間中、必要に応じて、 大規模買付者と交渉し、また、株主の皆様に対する代替案の提示を行うことがあります。
 大規模買付者は、分析検討期間の経過後(当社取締役会が対抗措置の発動等に関して株主総会を招集する旨を決議した場合には、当該株主総会の終結後)にのみ大規模買付行為を開始することができるものとします。
 大規模買付者が本ルールを遵守しなかった場合、当社取締役会は、法令及び定款の下で可能な対抗措置のうちから、状況に応じ最も適切と判断したものを発動することがあります。他方、当社取締役会は、大規模買付者が大規模買付ルールを遵守している場合には、原則として、大規模買付行為に対する対抗措置を発動しません。但し、当該大規模買付行為が当社の企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすおそれがある場合であり、かつ、対抗措置を取ることが相当であると認められる場合には、対抗措置を発動することがあります。具体的な対抗措置として新株予約権無償割当てを行う場合、割当期日における株主に対し、その所有株式1株につき1個の割合で新株予約権が割当てられ、当該新株予約権には、大規模買付者等所定の要件に該当する者(以下、「非適格者」といいます。)は原則として行使できないとする行使条件、及び、非適格者以外の新株予約権者から、当社普通株式1株と引換えに当社が新株予約権を取得できる旨の取得条項等が付されることになります。
 当社取締役会は、大規模買付行為に対して対抗措置を発動するか否かを判断する場合、その判断の公正性を確保するために、業務執行を行う経営陣から独立した者のみから構成される特別委員会に対抗措置の発動の是非等について諮問します。特別委員会は、当該諮問に基づき、外部専門家の助言を受けるなどしながら意見を取りまとめ、当社取締役会に対して対抗措置の発動が適当か否か等について勧告します。当社取締役会は、特別委員会による勧告を最大限尊重して、対抗措置の発動に関して決議を行います。また、当社取締役会は、本ルール所定の場合には、株主総会を招集し、対抗措置の発動その他当該大規模買付行為に関する株主の皆様の意思を確認することができるものとします。
 本ルールの有効期間は、平成23年6月10日開催の当社第42期定時株主総会の終結後3年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までとします。但し、有効期間の満了前であっても、当社の株主総会で選任された取締役により構成される取締役会において、本ルールを廃止する旨の決議がなされた場合には、本ルールはその時点で廃止されるものとします。

 

 

四 当社取締役会の判断及び理由

 

上記二記載の中期経営計画は、当社の企業価値・株主共同の利益を向上させるために策定された取組みであり、まさに基本方針に沿うものです。また、本ルールは、当社株式の大規模買付行為が行われる際に、当社の企業価値・株主共同の利益を確保するための枠組みを設定するものであり、基本方針に沿うものです。
 本ルールは、「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則を完全に充足していること、平成23年6月10日開催の当社第42期定時株主総会の終結後3年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までとされ、当該株主総会において株主の皆様に本ルールの更新についてお諮りすることを予定していること、対抗措置を発動する一定の場合には、株主意思を確認できるようにしていること等株主意思を重視するものであること、対抗措置の発動に際しては、経営陣から独立した特別委員会に対して、発動の是非等に関して諮問を行うこととされていること等により、その公正性・客観性が確保されているため、当社は、本ルールは、当社株主の共同の利益を損なうものではなく、また、当社の役員の地位の維持を目的とするものではないと考えております。

 

4 【事業等のリスク】

当社グループの業績、株価及び財務状況に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

①  情報システムの支障または情報セキュリティの不備に関するリスク

当社グループは、クレジット業、流通・サービス業の情報システムや人事・給与システム等の開発・運営を受託しております。そのため当社グループは、最新の設備と強固なセキュリティを備えたデータセンターの構築及び情報セキュリティや技術面での社員教育に取り組んでおりますが、万一、これらの通信ネットワークや電源系統を含む情報システムの支障または個人情報漏洩を含む情報セキュリティ上の不備が生じた場合、当社グループにおいて、信用の失墜、顧客の喪失、損害の賠償等の影響を生じる可能性があります。

②  新規製品・サービスのためのソフトウェア開発に関するリスク

当社グループは、市場競争力を強化・維持するため、パッケージソフトウェアへの投資を進めており、この開発仕掛分を「ソフトウェア」勘定に資産計上しておりますが、将来収益計画の下方修正または開発計画の遅延・コスト増等により、投資回収計画が当初計画に達しない見込みとなった場合には、「ソフトウェア」の評価減を実施する可能性があります。

③  技術者の確保、育成に関するリスク

情報システムの設計、構築等は、知識集約型の業務であると同時に労働集約的な面があり、事業拡大のためには一定水準以上のスキルを有する優秀な技術者の確保が不可欠なものと認識しております。現時点では、当社グループの人事制度・教育制度により、必要な技術者は確保されておりますが、労働市場の逼迫により当社グループが必要とする優秀な技術者または労働力を確保できない場合、または当社グループの従業員が大量に退職した場合には、当社グループの事業展開が制約される可能性があります。

④  受託開発に関するリスク

当社グループは、一定の規模以上の受託開発プロジェクトに対し「当該プロジェクトに関与しない者による見積りの適正性に関するレビュー」を実施するとともに、プロジェクト開発手法の標準化推進、プロジェクト管理者の育成等、プロジェクトの品質向上及び管理体制の強化に継続して取組んでおります。

しかしながら受託開発プロジェクトでは、受託時に適正な採算が見込まれると判断したプロジェクトであっても、開発段階におけるプロジェクト管理の問題、想定外の開発範囲の拡大及び作業工数の増加等の理由により不採算プロジェクトとなることがあり、その場合当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

⑤  特定の取引先の動向に関するリスク

当社グループは、株式会社クレディセゾン向けの売上高が売上高全体の39.9%(当連結会計年度)を占めており、当該企業向けの販売額が縮小した場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

⑥  特定の製品への依存に関するリスク

当社グループの自社開発パッケージである企業内・企業間通信ミドルウェア「HULFT」は収益性が高く、当社グループ全体の「HULFT」に対する利益依存度が高いため、今後、同製品の販売の伸びが鈍化した場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

 

⑦  業績の季節変動に関するリスク

当社グループの売上高は、第1四半期・第3四半期に比べ、第2四半期・第4四半期が高い傾向にあります。これは、システム開発案件について顧客の希望納期が9月、3月に集中する傾向にあるためであります。
 なお、当社グループは納期管理を徹底しておりますが、顧客の都合や当社グループの都合等により納期が遅れ、計画どおりに検収を受けることが出来ない場合があります。特に期末月の3月に予定されていた検収が翌期以降に遅れる場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

⑧  データセンターにおける障害に関するリスク

当社グループは、データセンターを中核にしたシステム運用事業を運営しております。当社データセンターは耐震・耐火等の対策を講じており一定の安全性を確保しておりますが、大地震、火災、その他の自然災害及び設備の不具合、運用ミス等が発生した場合、サービスの提供に重大な支障が生じ、損害賠償や信頼喪失等により、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
 当社グループでは、このようなデータセンターの障害リスクを回避するために、設備投資、セキュリティ対策、運用技術者教育の充実等の諸施策を実施しています。 

⑨  外注管理に関するリスク

当社グループは業務上必要に応じて、情報システムの設計、構築等について協力会社に外注しておりますが、この結果、外注比率が高くなる傾向があります。現状では、有力な協力会社と長期的かつ安定的な取引関係を保っておりますが、協力会社において質・量(技術力及び技術者数)が確保できない場合及び外注コストが高騰した場合には、当社グループの事業運営に支障をきたすことが考えられ、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

当社グループにおいて研究開発活動は、連結財務諸表を作成する当社及び連結子会社である世存信息技術(上海)有限公司が行っております。なお、当社及び連結子会社では特定事業のみが研究開発活動に携わるのではなく、各事業において研究開発活動を推進しております。
 当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の総額は2百万円であります。
 
セグメントごとの研究開発活動を示すと次のとおりであります。

 

(1) HULFT事業

HULFT製品に関連した新製品の研究開発活動を行なっており、当連結会計年度における研究開発費の金額は1百万円であります。

 

(2) その他

連結子会社である世存信息技術(上海)有限公司にて新製品に関連した研究開発活動を行なっており、当連結会計年度における研究開発費の金額は0百万円であります。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。

連結財務諸表の作成に際し、当連結会計年度末日における資産・負債の報告数値及び当連結会計年度における収入・費用の報告数値に影響を与える見積りを行っておりますが、これらの見積りは過去の実績や当社グループを取り巻く環境等に応じて、合理的と考えられる方法により計上しております。

特に当社の連結財務諸表に影響を及ぼすと考えられる内容は以下のとおりであります。

 

①  市場販売目的のソフトウェアの減価償却の方法

市場販売目的のソフトウェアの減価償却は、製品ごとに未償却残高を、見込販売収益を基礎として当期の実績販売収益に対応して計算した金額と残存有効期間に基づく均等配分額のいずれか多い金額で償却を行うものとしております。見込販売収益が減少した場合、ソフトウェアの減価償却費が増加する可能性があります。

②  繰延税金資産

繰延税金資産は毎期、過去の課税所得の推移や将来の課税所得の見込等を勘案し、回収可能性を慎重に検討し計上しております。回収の実現性が低いと判断した場合には適正と考えられる金額へ減額する可能性があります。

 

また上記に記載した以外に見積りによる評価及び計上しているものについては「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」または各「注記事項」等に記載しております。なお、これらの見積りには不確実性があり、実際の結果と乖離する可能性があります。

 

 

(2) 当連結会計年度の経営成績の分析

①  売上高

「所有から利用へ」の潮流の中新たに始めたクラウド型ホスティングサービスである「SAISOS(サイソス)」が順次稼働し始めたこと、金融システム事業における大型ソフトウェア開発案件が堅調に推移したこと、通信ミドルウェアのデファクトスタンダードである当社の主力商品「HULFT」の製品販売及び保守サービスが堅調に推移したこと等から、売上高は27,984百万円(前連結会計年度比7.1%増)となりました。

②  売上原価、売上総利益

売上原価は、21,517百万円(同6.6%増)となり、売上高に対する比率は76.9%と前連結会計年度より0.4ポイント減少しました。この結果、売上総利益は6,466百万円(同8.9%増)となり、売上総利益率は0.4ポイント増加し23.1%となりました。

③  販売費及び一般管理費、営業利益

販売費及び一般管理費は、業務効率改善の施策等に取組んだものの、資産除去債務会計基準の導入により減価償却費が増加したことにより3,508百万円(同1.7%増)となり、売上高に対する比率は0.7ポイント減少し12.5%となりました。この結果、営業利益は2,957百万円(同18.8%増)となり、営業利益率は1.1ポイント増加し10.6%となりました。

④  営業外損益、経常利益

営業外収益は、金利低下による預金利息の減少等により43百万円(同18.5%減)となり、営業外費用は、持分法による投資損失34百万円を計上したこと、ファイナンス・リース取引に係る支払利息16百万円を計上したこと等により70百万円(同269.1%増)となりました。

以上の結果、経常利益は2,930百万円(同16.1%増)となり、経常利益率は0.8ポイント増加し10.5%となりました。

⑤  特別損益

特別利益は、調停により取引先からの和解金収入53百万円が見込まれることとなったこと、貸倒懸念債権について回収見込がたったことにより前連結会計年度に繰入れた貸倒引当金21百万円を戻入れたこと等により95百万円(同93百万円増)となり、特別損失は、深川センターへの移転に伴い現データセンターにある機器等のうち処分が見込まれる資産等267百万円について減損損失を計上したこと、資産除去債務会計基準の導入により賃借物件の原状復旧費用見込額のうち経過期間相当額117百万円を計上したこと等により449百万円(同43.6%減)となりました。

⑥  税金等調整前当期純利益

税金等調整前当期純利益は、特別利益の増加及び特別損失の減少により、2,577百万円(同49.0%増)となり、売上高に対する比率は2.6ポイント増加し、9.2%となりました。

⑦  法人税等、当期純利益

法人税等(法人税、住民税及び事業税、法人税等調整額)の額は1,100百万円(同50.3%増)となり、税金等調整前当期純利益に対する法人税等の負担率は42.7%となりました。

以上の結果、当期純利益は1,476百万円(同48.1%増)となり、売上高に対する比率は1.5ポイント増加し、5.3%となりました。

 

 

(3) 資本の源泉及び資金の流動性についての分析

当連結会計年度における当社グループの資金状況は、営業活動によるキャッシュ・フローでは2,836百万円増加し、投資活動によるキャッシュ・フローで2,827百万円減少し、財務活動によるキャッシュ・フローで815百万円の減少となり、これらの結果、現金及び現金同等物の期末残高は810百万円の減少となりました。

当社グループの運転資金需要のうち主なものは、外注費や労務費等の製造経費、人件費や借地借家料等の販売費及び一般管理費によるものであります。

運転資金及び設備投資資金につきましては、自己資金で調達することを基本方針としております。当社グループは健全な財務状態、営業活動によりキャッシュ・フローを生み出す能力を持つことから、当社グループの成長を維持するために将来必要な運転資金及び設備投資資金を調達することが可能であると考えております。

 

(4) 経営成績に重要な影響を与える要因について

「第2  事業の状況  4  事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

(5) 経営者の問題認識と今後の方針について

「第2  事業の状況  3  対処すべき課題」に記載のとおりであります。

 





出典: 株式会社セゾン情報システムズ、2011-03-31 期 有価証券報告書