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セクション一覧

第2 【事業の状況】

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、設備投資の増加により企業収益の改善が見られましたが、一方、原油や原材料価格の高騰、住宅着工数の減少などの不安材料もあり、先行き不透明な状況で推移しました。

当社グループの属する建設コンサルタント産業では、国、地方自治体の厳しい予算状況を反映して公共投資は総じて低調に推移するなか、プロポーザル方式(技術力による選定方式)による業務発注が大幅に増加し、価格競争と技術競争の二極化が一段と顕著になりました。

このような状況下にあって当社グループは、プロポーザル方式への対応強化ならびに品質向上を図るべく、優秀な人材の確保、技術の開発・承継などによる技術力の向上、東日本・西日本ブロック内でのさらなる機動力強化のための組織体制の構築と人員の効率的配置を進めました。これらの取り組みによって、増加基調にある当社の受注のうち、その約半分をプロポーザル方式による受注が占めるまでになりました。今後は、プロポーザル方式に続いて総合評価落札方式(技術提案と価格を総合的に評価する選定方式)の大幅な増加が見込まれ、当社の強みである高度な技術力をより最大限に活かせる市場環境が形成されつつあります。一方、依然として地方自治体を中心に厳しい価格競争が継続することも考慮に入れ、一層のコスト構造改革を推進する所存であります。

また、当社とともに海外プロジェクトを手掛ける株式会社建設技研インターナショナル、都市事業分野の拡大をめざして営業を開始した福岡土地区画整理株式会社の受注が堅調に推移しました。

この結果、当連結会計年度における当社グループの受注高は32,037百万円と前年同期比8.0%増、完成業務収入は30,613百万円と前年同期比5.6%増、経常利益は1,614百万円と前年同期比18.1%増、当期純利益は756百万円と前年同期比8.4%増となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ104百万円減少し、7,471百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は258百万円(前連結会計年度△601百万円)となりました。これは主に、売上高の増加にともなう税金等調整前当期純利益の増加によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は281百万円(前連結会計年度比29.3%減)となりました。これは主に、投資有価証券の売買による収支120百万円の他、貸付金の純増加額156百万円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は78百万円(前連結会計年度比76.1%減)となりました。これは主に、配当金の支払226百万円がある一方、短期借入金の純増加額150百万円があったことによるものであります。

2 【生産、受注及び販売の状況】

当社グループの事業は、建設コンサルタントならびにこれらの付帯業務の単一事業であり、当該事業以外に事業の種類がないため、単一のセグメントで表示しております。

(1) 生産実績

 

区分

当連結会計年度

(自 平成19年1月1日

至 平成19年12月31日)

(百万円)

前年同期比(%)

建設コンサルタント

30,613

5.6

合計

30,613

5.6

(注) 金額は、販売価額によっております。

 

(2) 受注状況

 

区分

当連結会計年度

(自 平成19年1月1日

至 平成19年12月31日)

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

建設コンサルタント

32,037

8.0

29,504

5.1

合計

32,037

8.0

29,504

5.1

(注) 金額は、販売価額によっております。

 

(3) 販売実績

1) 販売実績

 

区分

当連結会計年度

(自 平成19年1月1日

至 平成19年12月31日)

(百万円)

前年同期比(%)

建設コンサルタント

30,613

5.6

合計

30,613

5.6

(注) 金額は、販売価額によっております。

 

2) 主要顧客別販売実績

当連結会計年度のうち、総販売実績に対する割合が10%以上の販売先は次のとおりであります。

 

販売先

前連結会計年度

(自 平成18年1月1日

至 平成18年12月31日)

当連結会計年度

(自 平成19年1月1日

至 平成19年12月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

11,269

38.9

13,019

42.5

 

3 【対処すべき課題】

公共事業関係費は毎年縮減しております。これに対して、高度経済成長期に大量に建設された社会資本の老朽化が進み、経済社会に大きな打撃を与えることが危惧されており、公共事業関係費の減少傾向に歯止めをかけるべきという声もあります。しかし、平成20年度政府予算案の公共事業関係費は引き続き3%余り前年度を下回ることになりました。当社は、これまでも厳しい経営環境が継続するという前提に立ち、顧客満足度ならびに生産性向上の社内改革に取り組んで成果を上げてまいりました。今後もますます激化する技術競争と価格競争に打ち勝ち、受注のU字回復の歩みをさらに確実にいたします。

平成20年は中期経営計画STEP-08の最終年にあたります。新ビジョン(PHOOS2015)に基づく新中期経営計画の堅固な足場を築くべく、以下の施策を強力に推進してまいります。

① 技術競争力強化のため引き続き優秀な技術者の増員を行うとともに、外注管理などコスト削減を図って価格競争力を強化する。

② 国際分野、マネジメント分野、都市系分野を引き続き重点分野として積極的な展開を図る。

③ 品質管理システムとして業務の進捗段階に応じて検証・確認を行う「ステップレビュー」の制度、独立して検証等を実施する社内の専任照査制度として導入した「プルーフエンジニア」制度の強化・充実を推進し、高品質の確保に努める。

④ 世界規模の喫緊の問題である地球温暖化に対処するため、新エネルギー分野への取り組みを強化する。

また、全ての役員と社員が、持っている能力をフルに発揮できる組織体制を創造いたします。さらに、専門技術はもちろんのこと、倫理観なども備えた社会づくりの担い手としての自覚をもって活躍するプロフェッショナルが集い、当社の社会的使命を果たすため、未来に向かって最大の努力を続けてまいります。

 

4 【事業等のリスク】

当社の受注は、公共事業に大きく依存しており、その動向により当社の経営成績は影響を受ける可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

当社グループは、国内および海外において事業を展開しており、これに必要な研究開発をすすめております。

具体的な投資は、新分野および新ニーズ(戦略的研究、事業化研究)と調査研究に分かれております。

当連結会計年度において、総額612百万円を投入し、主に以下のテーマの研究開発を進めております。

① 戦略的研究

・国際ビジネスの研究

・国土文化研究(自治体インフラ環境会計モデル開発、コミュニケーション技術、ヒートアイランド、ユビキタス、マイクロバブル、柔構造、新エネルギー・省エネルギー、道路将来政策、観光ビジネス、福祉・教育ビジネス、医療連携ビジネス)

② 事業化研究(マネジメントビジネス、戦略的メンテナンス、京都議定書行動戦略、環境ビジネスモデル、環境システム、水システム)

③ 調査研究(交通推計サービス、トンネル境界領域、エコロード技術、情報化投資のコスト削減手法、有明海環境再生、次世代道路交通システム、道路リスク、都市水環境改善、河川構造物耐震、サービスエリア新事業、人工衛星データ防災活用)

 

7 【財政状態及び経営成績の分析】

(1)財政状態の分析

(資産)

当連結会計年度末における総資産は30,486百万円と前年同期比1.6%増となりました。

これは主に、繰越業務高の増加にともなう未成業務支出金の増加によるものであります。

(負債)

当連結会計年度末における総負債は11,925百万円と前年同期比0.6%増となりました。

これは主に、営業支出等に対応するための短期借入金の増加によるものであります。

(純資産)

当連結会計年度末における純資産は18,561百万円と前年同期比2.2%増となりました。これは主に、当期純利益の計上によるものであります。

(2)経営成績の分析

当連結会計年度における受注高は32,037百万円と前年同期比8.0%増となりました。

完成業務収入は30,613百万円と前年同期比5.6%増、経常利益は1,614百万円と前年同期比18.1%増、当期純利益は756百万円と前年同期比8.4%増となり、経常利益は期首の計画を上回ることができたものの、当期純利益は期首の計画を下回る結果となりました。

これは主に、退職給付費用の計上による特別損失の増加および繰延税金資産の取り崩しによる税金費用の増加によるものであります。

(3)キャッシュ・フローの分析

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ104百万円減少し、7,471百万円となりました。

営業活動の結果得られた資金は258百万円(前連結会計年度△601百万円)となりました。これは主に、売上高の増加にともなう税金等調整前当期純利益の増加によるものであります。

投資活動の結果使用した資金は281百万円(前連結会計年度比29.3%減)となりました。これは主に、投資有価証券の売買による収支120百万円の他、貸付金の純増加額156百万円によるものであります。

財務活動の結果使用した資金は78百万円(前連結会計年度比76.1%減)となりました。これは主に、配当金の支払226百万円がある一方、短期借入金の純増加額150百万円があったことによるものであります。





出典: 株式会社建設技術研究所、2007-12-31 期 有価証券報告書