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第2【事業の状況】
1【業績等の概要】
(1)業績
 当事業年度におけるわが国経済は、企業業績が堅調に推移した上半期には、設備投資も順調に増加するなど景気回復が持続したものの、下半期からは米国でのサブプライムローン問題を発端とした金融不安や原油価格の高騰などによる先行き不透明感から設備投資の減速や個人消費の低迷を招き、景気後退の懸念が高まりました。
 当社の主たる需要先である建設業界を取り巻く環境は、依然として地方における公共事業の削減による工事量の減少は続いております。また、好調に推移していた首都圏地区や地方都市部での民間の建築工事において、改正建築基準法の施行による着工遅延などの影響も受けており、厳しい環境が続きました。
 このような環境の中、当社は、民間設備工事への需要を拡大するために、保有建設機械の見直しを行い積極的な設備増強及び更新を進め、工場やショッピングセンター、オフィスビルなどの建築工事向けレンタル需要への対応強化を実施しました。併せて営業エリア拡大も促進し、三郷営業所(埼玉県三郷市)、つくば営業所(茨城県つくば市)、寄居出張所(埼玉県大里郡寄居町)、新潟中央営業所(新潟県新潟市東区)の4店舗を出店いたしました。
 売上高につきましては、地方での公共事業関係費予算の縮小傾向が続いたため、当社商圏内の新潟県や長野県などで大幅な工事量減少を受けたことや、全国的な建築工事着工遅延の影響などを受けてレンタル売上は減少しました。これに対し、当社保有機械のうち、各種法令の規制に不適合となる見込みの機械等を中心に、安定した中古市場への機械販売を増加させた結果、わずかながらも増収となりました。
 このような状況の下、当社では南関東への商圏拡大及び民間工事向けレンタル比率の向上を促進する目的で、機械の保有構成比率を見直すためのスクラップアンドビルドを実施しており、これに伴う機械売却原価及び導入機械の償却費用等が増加したこと、さらに、地方都市部の商圏拡大のために出店した4店舗の販売費及び一般管理費も増加したことで、営業利益及び経常利益ともに前年実績を大幅に下回る結果となりました。
 当期純利益につきましては、特別損失として減損損失、会員権評価損等を計上したことに加え、繰延税金資産の取崩しに伴う法人税等調整額が増加したことで、当期純損失を計上するに至りました。
この結果、当事業年度の売上高は67億17百万円(前期比0.6%増)、営業利益は2億66百万円(前期比49.3%減)、経常利益は1億59百万円(前期比61.6%減)、当期純損失は14百万円(前期は3億34百万円の純利益)となりました。 
(2)キャッシュ・フロー
 当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べて1億7百万円減少し、3億71百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
 営業活動の結果増加した資金は11億41百万円(前期比2.2%増)となりました。
これは主に、税引前当期純利益1億4百万円に資金の増加要因として減価償却費10億20百万円、減損損失49百万円、売上債権の減少額1億68百万円などを反映したものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 投資活動の結果減少した資金は15億11百万円(前期比33.0%増)となりました。 
 これは主に有形固定資産の取得による支出15億5百万円などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
 財務活動の結果増加した資金は2億61百万円(前期は13百万円の増加)となりました。
 これは主に社債の発行による収入4億87百万円、割賦債務の支払額1億85百万円、配当金の支払額41百万円などを反映したものであります。 
2【生産、受注及び販売の状況】
(1)生産の状況
 該当事項はありません。
(2)受注の状況
 該当事項はありません。
(3)販売の状況
事業部門別
当事業年度
(自 平成19年1月1日
至 平成19年12月31日)
前年同期比(%)
建機レンタル部門(千円)
6,717,791
100.6
合計(千円)
6,717,791
100.6
 (注)上記金額には、消費税等は含まれておりません。
3【対処すべき課題】
民間の設備投資については、一部、改正建築基準法の施行に伴う工事着工の遅れなどの問題は抱えているものの、全体的には底堅く推移するものと見込まれます。一方で、公共投資の減少は続くものと予想され、特に地方では都市部を除き縮小傾向が続くと思われます。
また、建設機械レンタル業界においては大手レンタル会社や建設機械メーカー系レンタル会社の広域化、大型化が進み、業界再編の動きが加速しています。
当社は、これらの課題に対応するため、建築工事向けの機械保有割合を高めております。それらの機械を積極稼働させ、民間設備投資の集中する南関東地区へ進出した店舗の規模拡大を図るとともに新たな地域への進出も継続してまいります。 併せて、北関東及び信越地区の都市部においての既存インフラのリニューアル工事へのレンタル受注を促進してまいります。
また、当社の進めてきた地域密着型営業を強化徹底し、モットーである「いい機械をいいサービスで」を実践することで、顧客への信頼と満足を向上させながら地域ナンバーワンの地位を目指してまいります。
4【事業等のリスク】
(事業リスク)
 当社を取り巻く事業環境は、国及び地方自治体の公共工事の関連予算の影響を強く受けます。政府による財政構造改革を反映して中長期にわたっても公共事業は、低調に推移するものと考えられます。
 当社は、民間需要が堅調な都市部に重点を移し、都市再生を促進する環境整備需要に注力すると共に、建物の新築を含めた維持管理、改修の新インフラの受注拡大を推進してまいりますが、民間需要も含め建設投資が更に抑制された場合は、当社の業績が影響を受ける可能性があります。
(天候リスク)
 当社の貸出先である建設業界は、主に公共工事、民間工事共に土木工事の比率の高い企業が多く、工事が屋外作業となるため、作業の進捗状況は、天候による影響を受けます。
 特に雨や雪の影響により工事の中断や延期が度々起こります。このような状況下では、貸出機械の稼働が減少します。主に、梅雨や夏の台風による降雨、12月から3月までの降雪の状況によっては、当社の業績が影響を受ける可能性があります。
(レンタル価格の低下リスク)
 建設機械のレンタル市場規模は、ここ数年横ばいとなっております。その中にあって、建設機械メーカー各社は、グループ会社を通じてレンタル事業の強化策を進めております。また、広域レンタル会社は、地場中小業者の買収、提携を促進して、優良ユーザー層の維持及び獲得を進めております。このような状況の下、貸出価格は下がる可能性があり、当社の業績が影響を受ける可能性があります。
(借入金の金利変動リスク)
 当社は、賃貸用資産や自社用資産の取得に係る資金需要に対して、主に外部から資金を調達しております。これら外部から調達する資金については、現在、変動金利で調達する部分もあり、金利市場を勘案の上、金利固定化等により、金利変動リスクの軽減に努めておりますが、日銀が量的緩和政策を解除したことを受け、今後の金融政策の動向によっては、当社の業績が影響を受ける可能性があります。また、当社の業績動向によっては、シンジケートローンの財務制限条項等により財政状態に影響が出る可能性があります。
(固定資産の減損会計リスク)
当社が保有する不動産は事業用の事務所、整備工場及び賃貸用機械置場として使用しております。これらの固定資産に、将来において著しい経営環境の悪化等により重要な減損損失を認識した場合、当社の業績に影響を受ける可能性があります。 
5【経営上の重要な契約等】
(1) 株式会社シーティーエスとの業務提携契約
 当社は、平成15年12月1日より株式会社シーティーエスと業務提携を行っております。業務提携の内容は、以下のとおりであります。
① レンタル事業
  当社は、株式会社シーティーエスの保有するネットワーク対応可能な仮設事務所や測量機器等を利用することにより、現場作業での一連の顧客ニーズに応えた品揃えを充実させることができる。また、株式会社シーティーエスの受注情報を基に、新規の業者に建設機械全般のレンタルの売り込みを図る。
  株式会社シーティーエスは、当社に仮設事務所、測量機器等を共用することでレンタル資産の稼働を図るとともに、当社の拠点網を活用し、今まで以上の新規拡販を図る。
② 販売事業
  株式会社シーティーエスは、自社開発した建設業者向け経営管理基幹システムやCALS対応のソフトウェアなどの販売を当社の全営業所において行うことにより、双方の拡販を図る。また、①と同様に当社の拠点網を活用し、一層の新規拡販を図る。
(2) シンジケートローン契約締結
① 当社は、賃貸用資産購入資金の確保を目的として、平成16年9月30日付で、株式会社みずほ銀行を主幹事とするその他3行との間で、借入申込期間を平成17年9月29日までとする10億円のシンジケートローン契約を締結いたしました。
② 当社は、賃貸用資産購入資金の確保を目的として、平成17年6月30日付で、株式会社群馬銀行を主幹事とするその他5行との間で、借入申込期間を平成18年6月29日までとする12億円のシンジケートローン契約を締結いたしました。
6【研究開発活動】
 特記すべき事項はありません。
7【財政状態及び経営成績の分析】
(1) 財政状態の分析
(流動資産)
 当事業年度末における流動資産の残高は、前事業年度末に比べて2億15百万円減少し、当事業年度末には20億70百万円となりました。 主な要因は、受取手形が1億50百万円、現金及び預金が1億9百万円それぞれ減少したことなどによるものであります。
(固定資産)
 当事業年度末における固定資産の残高は、前事業年度末と比べて7億32百万円増加し、当事業年度末には60億73百万円となりました。主な要因は、有形固定資産が7億81百万円増加、繰延税金資産が51百万円減少したことなどによるものであります。
(流動負債)
 当事業年度末における流動負債の残高は、前事業年度末と比べて1億10百万円増加し、当事業年度末には32億21百万円となりました。主な要因は、支払手形が55百万円減少、未払法人税等及び未払消費税等が47百万円減少、短期借入金(1年以内返済予定の長期借入金を含む。)が2億5百万円増加したことなどによるものであります。
(固定負債)
 当事業年度末における固定負債の残高は、前事業年度末と比べて4億67百万円増加し、当事業年度末には35億12百万円となりました。主な要因は、社債が5億円増加、長期借入金2億2百万円減少、長期未払金が1億75百万円増加したことなどによるものであります。
(純資産) 
 当事業年度末における純資産の残高は、前事業年度末と比べて61百万円減少し、当事業年度末には14億10百万円となりました。主な要因は、利益剰余金が62百万円減少したことなどによるものであります。
(2) 経営成績の分析
「1 業績等の概要」を参照願います。
(3) 経営成績に重要な影響を与える要因について
「4 事業等のリスク」を参照願います。
(4) 戦略的見通し
 建設機械等のレンタル事業は、市場の中心となっている建設事業者が、建設機械を自社保有からレンタルに切り替えるリストラを継続しており、レンタル調達の比率は高く、潜在的な市場規模は今後も見込めると考えております。しかしながら、地方における公共事業関係費予算は減少傾向が続くと予想され、民間需要はますます都市部への集中が進むであろうと考えております。
 当社は、中長期的には、南関東地域を重点戦略地域と位置づけ、M&Aや事業提携なども視野にいれ、拠点網の整備に注力し、民間需要の取り込みに全力を挙げる所存であります。また、地方においてはより効率的な営業展開を可能とする拠点網の再編に取り組んでまいります。また、これらに伴う設備投資の費用増加を補うため、機械の更新時期を従来より早めることで、機械等に係る修繕費を軽減し、原価の低減に努めてまいります。
(5) 経営者の問題意識と今後の方針について
 当社の経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の事業計画を立案するように努めておりますが、国や地方自治体の緊縮財政による影響で、公共事業等の発注が減少し、厳しい状況が続いております。当社としましては、地方拠点網の再編並びに取扱機種や保有量の見直しで機械の効率化を推進する一方、民間需要が堅調に推移している南関東地域及び地方の都市部などを重点戦略地域と定めて、経営資源を集中させてまいります。 
(6) 財政政策
 当社は、資金調達手段の多様化の一環として、取引先金融機関によるシンジケートローンや社債等を活用し、当社の成長を維持するために必要な賃貸用資産の購入資金の調達を行っております。しかしながら、設備投資資金を他人資本に依存している現状では、有利子負債残高は、売上高に匹敵する規模になってきたため、今後は、営業活動によって得た資金を、借入金の返済原資に充て、有利子負債の削減を進めてまいります。また、自己資本の充実策も今後、検討してまいります。 
 




出典: 株式会社ニッパンレンタル、2007-12-31 期 有価証券報告書