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セクション一覧

第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度の当社グループを取りまく環境としましては、国内経済におきましては、個人消費は弱含みでありながらも、企業収益の改善を背景に景気は堅調に推移しました。世界経済におきましては、米国では雇用環境が改善し、ユーロ圏でも景気回復傾向にある等、総じて緩やかな回復基調を継続しました。

また、国内の情報産業分野におきましては、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)、ビッグデータ、AI(Artificial Intelligence:人工知能)、ロボット・センサー等の利活用による社会的課題の解決や生産性の向上、新たな需要の創出等への期待・関心が急速に高まりつつあります。

このような環境の下、当社グループは、新たな収益モデルの構築及び当連結会計年度における営業損益の黒字化を重要課題に位置付け、IoT分野、電子出版分野及びネットワーク仮想化分野を注力事業として、顧客基盤の構築、開発案件の管理強化による原価抑制及び販売費及び一般管理費の削減を推進いたしました。その結果、連結売上高は前連結会計年度及び業績予想数値を下回ったものの、連結営業損益は黒字化を達成し、業績予想数値を超過する利益水準を実現いたしました。

 

当連結会計年度における各セグメントの取り組みを、以下のとおりご報告いたします。

 

○ ソフトウェア事業(国内)

スマートデバイス、情報家電や各種デバイス向けに、豊富な搭載実績を持つ高性能・高機能ウェブブラウザ「NetFront® Browser」シリーズをはじめとした組み込みソフトウェア製品及び各種IoTソリューションを提供するIoT分野と、高度な表現力と多彩なコンテンツに対応する汎用性を兼ね備え、ユーザー向けアプリケーションからコンテンツ配信システム、サーバーシステムまでを包括的に提供するEPUB3対応の電子出版ソリューション「PUBLUS®」を中核とする電子出版分野を主軸に事業展開しております。また、台湾子会社を通じて、現地に進出する日本の通販事業者を主な対象に、通販業務システムや広告分析機能等を統合したクラウドサービス「CROS」の提供を行っております。

IoT分野における当連結会計年度の取り組みとしましては、既存ビジネスの収益性維持に努めつつ、ブラウザ製品の高機能化と拡販を推進し、車載機器、TVやゲーム機等のミドルレンジからハイエンド機器向けブラウザ製品である「NetFront® Browser NX」や「NetFront® Browser BE」の売上高が増加いたしました。また、ローエンド・IoTゲートウェイ製品向けには、各種小型デバイス・センサー等からのデータ収集・出力を司る、世界最小クラスのマネージドエッジコンピューティングエンジン「NetFront® Agent」を提供開始いたしました。また、Beaconを活用した位置情報ソリューション「ABF® for Location」や法人向けチャットサービス等の新規領域においては、先ずは顧客基盤の拡充を推進し、利活用事例の開拓、知見の蓄積、及び認知向上を図りました。特に、「ABF® for Location」においては、業界大手企業向けに保険サービスや勤怠管理、見守り等のIoTサービス創出を実現する等、Beaconソリューション全体で新たに20社超に導入し、順調に事業が拡大いたしました。

電子出版分野における当連結会計年度の取り組みとしましては、有力な顧客基盤である出版社をはじめとしたコンテンツ事業者との関係強化及びサービス強化に加え、小説や雑誌、漫画、学習用アプリ等様々な用途・業界への拡販を推進いたしました。また、新規分野として教科書・教材や各種教育サービス分野向けソリューション「Lentrance®」を提供し、デジタル教科書の導入を見据えたシェア拡大を図りました。

当連結会計年度の業績につきましては、前連結会計年度と比較して主としてBeaconソリューションや情報家電向けブラウザの販売が好調であったことから増収いたしました。損益面では、開発原価の抑制及び前期以来の販管費削減施策の効果によりセグメント利益が大幅に増加いたしました。

なお、組み込みソフトウェア及びシステムインテグレーション分野における開発機能の強化を目的として、平成28年9月1日付にて株式会社ノア(同10月1日より「株式会社ACCESS NOA」に社名変更済み)の全株式を取得、完全子会社化しております。

 

ソフトウェア事業(国内)

前連結会計年度

当連結会計年度

前年同期比

外部顧客への売上高

3,605百万円

3,872百万円

    7.4%

セグメント損益

170百万円

601百万円

  252.6%

 

 

 

○ ソフトウェア事業(海外)

ドイツ・中国・韓国に現地法人を設置し、海外市場におけるスマートデバイス及び情報家電関連分野向けにIoTソリューション等の提供を行っております。

欧州地域におきましては、ウェブとの融合が進む車載機器やセットトップボックス等の情報家電向けに、多彩かつ高付加価値なインターネットサービスの提供に適したHTML5対応のブラウザソリューションを開発・展開しております。また、新規事業として、主に有料テレビ放送事業者向けに、あらゆるスマートデバイスへセキュアなコンテンツ配信を実現し、あわせて視聴履歴の分析等の事業者向けサービスを可能とするマルチスクリーンソリューション「ACCESS Twine」を提供し、事業拡大に努めております。

アジア地域における取り組みとしましては、現地の大手ハンドセットベンダーや通信キャリア向けに当社製品を提供するほか、日本国内で開発したソリューションの現地展開を図っております。

当連結会計年度の業績につきましては、セグメント損益の黒字化を目標に掲げ、前期から当期にかけて組織再編及び事業規模の適正化施策を行った結果、売上高が大幅に減少したものの、事業運営コストの圧縮について概ね想定通りの成果を上げました。最終的には、欧州における不採算案件の発生の影響を受け黒字化はなりませんでしたが、セグメント損益は改善いたしました。

 

ソフトウェア事業(海外)

前連結会計年度

当連結会計年度

前年同期比

外部顧客への売上高

1,426百万円

860百万円

   △39.7%

セグメント損益

△163百万円

△81百万円

     —

 

 

○ ネットワークソフトウェア事業

当社の米国子会社アイピー・インフュージョン・インク及びそのインド現地法人が事業主体となって、ネットワーク機器向け基盤ソフトウェア・プラットフォーム「ZebOS®」を中核製品として、ネットワーク管理機能等の周辺機能を追加した「ZebIC」や「ZebM」等の関連ソリューションの開発・拡販に努めております。また、新規分野としてネットワーク仮想化分野の事業拡大を推進しており、具体的には、データセンター等のネットワークインフラ設備投資・運用コストの大幅な低減を実現する統合ネットワークオペレーティングシステム「OcNOS®」、及び柔軟かつ経済的なネットワーク構築・制御を実現するためのキーと目されるネットワーク機能仮想化技術(NFV:Network Functions Virtualization)を活用した仮想ネットワークプラットフォーム「VirNOS®」の本格商用化を推進しております。

当連結会計年度の取り組みとしましては、事業成長の柱である「OcNOS®」において、販売チャネルの整備、サポート体制の充実、ODMパートナーとの関係強化を推進し、また、世界最大級のインターネットエクスチェンジポイントサービスプロバイダであるLondon Internet Exchange Limited(本社:英国)への採用が決定される等、事業基盤の整備が進展いたしました。

当連結会計年度の業績につきましては、「VirNOS®」の事業立ち上がりに遅れが見られましたものの、「ZebOS®」の安定的な事業推進に加え、「OcNOS®」の顧客基盤形成がなされ始めたことから前連結会計年度と比べて増収増益となり、事業推進の効率化と相俟ってセグメント損益の黒字化を果たしました。

 

ネットワークソフトウェア事業

前連結会計年度

当連結会計年度

前年同期比

外部顧客への売上高

1,805百万円

1,893百万円

     4.9%

セグメント損益

△117百万円

85百万円

      —

 

 

なお、営業外費用として、為替差損1億41百万円及び投資事業組合運用損1億16百万円を計上しております。また、前連結会計年度との比較におきましては、新株予約権戻入益の影響が縮小して特別利益が減少した一方、前連結会計年度において計上した、本社の移転及び幕張オフィス譲渡の決定に伴う事業構造改善費用の影響がなくなったことにより、特別損失が減少いたしました。

以上の結果、当連結会計年度における連結業績は、売上高66億27百万円(前年同期比3.1%減少)、経常利益3億92百万円(前連結会計年度は経常利益27百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益3億14百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失13億18百万円)となりました。

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、前連結会計年度末に比べて10億5百万円減少し、241億57百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動による資金は1億21百万円の増加(前連結会計年度は5億60百万円の増加)となりました。その主な要因は、売上債権が2億27百万円増加した一方で、税金等調整前当期純利益4億14百万円及び減価償却費1億88百万円を計上したことであります。前連結会計年度との比較では、税金等調整前当期純利益4億14百万円を計上した一方で、前連結会計年度では売上債権が9億73百万円減少(資金の増加)したことに対し、当連結会計年度では売上債権が2億27百万円増加(資金の減少)したこと等により営業活動によるキャッシュ・フローが減少いたしました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動による資金は9億38百万円の減少(前連結会計年度は8億19百万円の増加)となりました。その主な要因は、 敷金及び保証金の回収による収入が95百万円、定期預金の払戻による収入が99百万円であった一方で、無形固定資産の取得による支出が8億90百万円、有形固定資産の取得による支出が1億69百万円であったことであります。前連結会計年度との比較では、有形固定資産の売却による収入が減少しました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動による資金は30百万円の減少(前連結会計年度は3百万円の増加)となりました。その要因は、長期借入金の返済による支出が31百万円であったことであります。前連結会計年度との比較では、非支配株主からの払込による収入が減少しました。

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

ソフトウェア事業(国内)

2,534,863

111.6

ソフトウェア事業(海外)

523,600

72.5

ネットワークソフトウェア事業

715,043

99.3

合計

3,773,507

101.6

 

(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.金額は販売価格によっており、ソフトウエアのうち自社開発分(資産計上分)を含んでおります。

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 受注実績

当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

ソフトウェア事業(国内)

2,279,180

92.0

626,009

126.4

ソフトウェア事業(海外)

459,113

66.5

45,336

75.3

ネットワークソフトウェア事業

358,373

70.2

255,000

78.1

合計

3,096,667

84.2

926,346

105.0

 

(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

ソフトウェア事業(国内)

3,872,956

107.4

ソフトウェア事業(海外)

860,631

60.3

ネットワークソフトウェア事業

1,893,444

104.9

合計

6,627,032

96.9

 

(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3.前連結会計年度及び当連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、当該割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。

 

3 【対処すべき課題】

(1)対処すべき課題

① 事業推進・管理体制の強化

当社グループの事業成長の基盤として、各事業・各拠点の営業及び開発活動の強化並びに事業管理体制の効率化が必要不可欠であると認識しております。注力分野でありますIoT分野、電子出版分野及びネットワーク分野並びに各拠点にそれぞれ担当取締役・執行役員を配し、事業責任を分担・明確化するとともに適切な連携を図っております。また、事業管理においては、開発案件の不採算化の防止に向けた詳細管理の徹底及び状況の早期把握や、研究開発投資・ソフトウェア開発投資等に対する回収状況のモニタリングの強化に取り組んでおります。

 

② 製品力・技術力及びサービス創出機能の強化

当社グループが事業成長を実現するにあたっては、技術力を継続的に強化するとともに、絶え間ない技術革新から生み出される先進的な技術をいち早く獲得・事業化し、また、社会動向の変化に適応した顧客価値を創出していくことが重要課題であると認識しております。これらの徹底実行に際しては、自社での研究開発投資・ソフトウェア開発投資に加え、他社の優れた先進技術・サービスの取り込みや、戦略的補完関係を期待できるパートナー企業の開拓に取り組み、当社グループの製品力・技術力及びサービス創出機能の強化を図ってまいります。

 

③ 人的資源・組織体制の強化

当社グループの事業推進を下支えする基盤となる人材の確保と組織力強化、企業風土の醸成に取り組んでまいります。人材確保においては、技術力・開発力等の個々のスキルの卓越性に加えて、高い当事者意識・目的意識を持ち、部署等の垣根を越えた適切なリーダーシップやチームワークを発揮できる優秀な人材の採用・育成に努めてまいります。組織基盤の面では、多様化した製品・サービス・市場・収益モデルに適切に対応したビジネス体制及びガバナンス体制の継続的な強化を図ってまいります。

 

(2)株式会社の支配に関する基本方針について

当社は、「当社株式の大規模な買付行為に関する対応方針」に関して、平成28年4月13日開催の第32回定時株主総会終結の時をもって廃止いたしました。
 なお、当社は今後も当社の企業価値・株主共同の利益の継続的な維持向上に取り組んでまいります。
 また、買収防衛策の廃止後も、当社株式の大量買付行為を行おうとする者に対しては、大量買付行為の是非を株主の皆様に適切に判断いただくために必要かつ十分な情報の提供を求め、あわせて取締役会の意見等を開示し、株主の皆様の検討のための時間と情報の確保に努める等、金融商品取引法、会社法その他関係法令の許容する範囲内において、適切な措置を講じてまいります。

 

 

4 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクとしては、次に挙げるものが考えられます。必ずしも事業上のリスクに該当しない事項についても、投資者の投資判断に資するものと考えられる事項については、投資家に対する情報開示の観点から積極的に開示しております。

当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、その発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ですが、投資家による投資判断は本項及び本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

①人材及び組織体制に関するリスク

当社グループの事業戦略、経営戦略の推進に当たっては、高度な技術力・企画力・営業力等を有する人材が要求されることから、新規雇用による人材獲得、社内での人材育成、人材の社外流出の防止により、優秀な人材の確保に努めております。しかしながら、当社グループが必要とする能力を有する取締役及び従業員を確保できなかった場合、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、人材の確保において、人件費が適切にコントロールされなかった場合においても、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

②新製品や新技術の研究開発に関するリスク

ソフトウェア開発は、技術開発競争が激しく、常に市場ニーズが変化し、短期間で技術や製品が陳腐化します。当社製ソフトウエアの市場優位性を保つため、新製品の開発や新技術の研究に最大限努めておりますが、当社グループが適時に市場ニーズを的確に捉えた新製品や新技術を開発できなかった場合や、当社製ソフトウェアの価値を著しく低下させるような、革新的な技術や製品が他社によって開発された場合、当社製ソフトウェアの市場優位性の低下を招き、研究開発活動やソフトウェア資産への投資額が回収できず、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

③新規事業に関するリスク

当社グループが事業成長を実現するにあたっては、従来までの事業基盤・顧客基盤を維持していくことと同時に、今後の収益の柱となる新規事業を積極的に創出し育てていくことが重要と考えております。当社グループによる新規事業の創出が順調に進捗しない場合、当社グループの将来にわたる事業成長性に対し悪影響を及ぼす可能性があります。

④コンシューマー向け事業展開・製品開発に関するリスク

当社グループは従来まで国内外の事業法人が中心的な取引先となっておりましたが、市場環境の変化、技術革新、競合企業動向等により、今後は最終的なユーザーであるコンシューマーへの直接的なアプローチも重要になると考えております。当社グループにおいてコンシューマー向けの営業・開発に関する体制整備等が十分でなく、事業展開・製品開発を円滑に遂行できない場合、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑤事業環境の変化に関するリスク

当社グループの属するソフトウエア業界においては、最終消費者の需要動向、新規参入者の出現、革新的な技術の発見、オープンソース・ソフトウエアの台頭、業界参加者間の事業統合・再編等、業界環境が短期間に大きく変化する可能性があります。当社グループは事業環境の変化に注視し、その対応に努めておりますが、当社グループが事業環境の変化に適時且つ適切に対応できなかった場合、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑥情報漏洩リスク

当社グループは、顧客情報、個人情報や機密情報を取扱っており、当該情報が漏洩した場合、顧客等からの損害賠償請求や信用失墜等により、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループは情報管理を経営の重要事項とし、情報管理体制の強化及び社員の意識向上を目的として、社内教育・啓発活動を行っております。

⑦プロジェクト管理に関するリスク

ソフトウェア開発の開発工程において、顧客からの仕様変更や当初見積以上の作業の発生等により、プロジェクトの進捗が開発計画から大きく逸脱した場合、計画外の追加開発コストや、納期遅延に伴う違約金及び顧客信用の失墜による機会損失が発生し、業績に悪影響を与える可能性があります。

 

⑧当社製ソフトウェアの欠陥や瑕疵に関するリスク

ソフトウェア開発においては、コーディング段階だけではなく開発設計段階を含めた品質の向上に努めておりますが、欠陥や瑕疵等が発生する可能性は排除できません。当社グループが販売したソフトウェアにおいて、欠陥や瑕疵が発生した場合、追加的に発生する対応作業、顧客への補償や機会損失等が発生し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑨当社グループの知的財産権が侵害されるリスク

当社グループは、自社開発または第三者と共同開発によって蓄積する技術について、日本及び主要国において積極的に特許出願を行い、当社グループの知的財産権の保護に努めておりますが、当社グループの製品の全てに法的保護が及ばない場合があり、当社グループの知的財産権の侵害が発生し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑩当社グループが他人に帰属する知的財産権を侵害するリスク

当社グループは、当社グループの製品が他人の知的財産権を侵していないことを確認するために相当の努力を払っておりますが、それでもなお第三者から権利侵害の申立てを受ける可能性があります。知的財産権の侵害があった場合、高額の費用を要する訴訟またはライセンス契約の締結にいたる可能性があり、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑪地震等の災害或いは予期せぬ事故やテロ等の発生によるリスク

当社グループのオフィス周辺において大地震や台風等の災害或いは予期せぬ事故やテロ等が発生し、当社グループの営業活動が阻害された場合、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑫海外展開に関するリスク

当社グループは海外における開発及び販売の拠点として、アメリカ、ドイツ、中国、韓国、インド等に子会社等を設置しております。海外市場においては、予期せぬ法律の変更、テロや紛争等のカントリーリスクが存在しており、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑬当社グループの事業に関連する法的規制等によるリスク

当社グループの事業は、関連する各国の各種法的規制の適用を受けております。当社グループの事業に関連する法的規制等が新設、改正、または解釈が変更された場合、当社グループの現在または将来の事業活動が大きく制約される可能性や、コストの増加を招く可能性があります。

⑭第三者との係争によるリスク

当社グループは、取締役、従業員も含め法令遵守に努めておりますが、法令違反等の有無に関わらず、第三者との予期せぬトラブル、訴訟等が発生する可能性があります。訴訟の内容及び結果によっては、多大な訴訟対応費用の発生や企業イメージの悪化等により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑮外部サービスの利用に関するリスク

当社グループは、事業運営に当たって、外部のクラウドサービス等を利用しており、当社グループの関知しえない事由等により予期せずサービスが停止した場合、事業運営に悪影響を及ぼす可能性があります。

また、当社グループがクラウドサービス等を計画通りの価格で調達できなかった場合、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑯M&Aに関するリスク

当社グループは、事業戦略の推進に当たって、M&A取引を実行する可能性があります。適切な条件でM&A取引が実行されなかった場合や、取引時に想定したシナジー効果が達成されなかった場合、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑰資金運用に関するリスク

当社グループが取引関係の維持強化を目的とした出資や、資金運用を目的とした投資を行った場合、投資先の経営状況や時価等の変動状況により、当社グループの財政状態及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑱為替変動に関するリスク

当社グループの海外における業績や外貨建ての資産・負債は連結財務諸表作成時に円換算されることから、為替相場に大幅な変動が生じた場合、当社グループの財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

当連結会計年度における当社グループの研究開発費の総額は3億14百万円であります。

また、当連結会計年度における研究開発活動のセグメントごとの状況は、次のとおりであります。

 

① ソフトウェア事業(国内)

IoTサービスの本格的な普及に向けて、ネットワークにつながるデバイスの種類・数量の大幅な増加が見込まれる中、当社グループのソフトウェア技術の適用範囲を拡大すべく、各種センサーやモジュール等の小型デバイス向け組み込みソフトウェア製品の研究開発に取り組むほか、Beaconを活用した位置情報ソリューションの機能向上等の研究開発を行っております。また、スマートフォン向けメールアプリ「CosmoSia®」の高付加価値化に向けたAIエンジンの研究開発を行っております。

 

ソフトウェア事業(国内) 連結研究開発費     52百万円

 

② ソフトウェア事業(海外)

当連結会計年度におきましては、研究開発費を計上しておりません。

 

③ ネットワークソフトウェア事業

ネットワーク機器向け基盤ソフトウェア・プラットフォーム「ZebOS®」シリーズの機能向上を継続的に推進するほか、ネットワーク仮想化への取り組みとして、ネットワークインフラ設備投資・運用コストの大幅な低減を実現する統合ネットワークオペレーティングシステム「OcNOS®」及び、NFV(Network Functions Virtualization)技術を活用した仮想ネットワークプラットフォーム「VirNOS®」の研究開発を行っております。

 

ネットワークソフトウェア事業 連結研究開発費    2億62百万円

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5  経理の状況  1.連結財務諸表等  (1) 連結財務諸表 注記事項  連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。

当社グループは連結財務諸表の作成にあたって、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りは、過去の実績や現在の状況を勘案し様々な要因に基づき合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 

(2) 当連結会計年度の経営成績の分析

①  売上高

当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度と比べ2億10百万円減少(対前年同期比3.1%減少)し、66億27百万円となりました。ソフトウェア事業(国内)の売上高は、前連結会計年度から2億67百万円増加(対前年同期比7.4%増加)して、38億72百万円となりました。ソフトウェア事業(海外)の売上高は、前連結会計年度から5億66百万円減少(対前年同期比39.7%減少)して、8億60百万円となりました。ネットワークソフトウェア事業の売上高は、前連結会計年度から88百万円増加(対前年同期比4.9%増加)して、18億93百万円となりました。

②  売上原価、販売費及び一般管理費

売上原価は、売上高の減少等により、前連結会計年度から4億77百万円減少(対前年同期比13.4%減少)して30億88百万円となりました。売上原価率は前連結会計年度から5.6ポイント減少して46.6%となりました。

販売費及び一般管理費は事業構造改革の取り組みにより、前連結会計年度から4億46百万円減少(対前年同期比13.2%減少)して29億39百万円となりました。

③  営業損益

営業損益は、組織・業務改革を進めコストの徹底削減を行い、売上原価、販売費及び一般管理費が減少したことにより、前連結会計年度から7億13百万円増加して5億99百万円の営業利益(前連結会計年度は1億14百万円の営業損失)となりました。

④  経常損益

経常損益は前連結会計年度から3億64百万円増加して3億92百万円の経常利益(前連結会計年度は27百万円の経常利益)となりました。

⑤  特別利益、特別損失

特別利益は前連結会計年度から6億35百万円減少(前連結会計年度は6億77百万円)して41百万円となりました。主な内容は、新株予約権戻入益32百万円であります。

特別損失は前連結会計年度から19億5百万円減少(前連結会計年度は19億25百万円)して19百万円となりました。主な内容は、特別退職金10百万円であります。

⑥  法人税等

法人税、住民税及び事業税、及び法人税等調整額の合計額は、前連結会計年度から2百万円増加して1億円(前連結会計年度は98百万円)となりました。

⑦  親会社株主に帰属する当期純損益

親会社株主に帰属する当期純損益は、3億14百万円の親会社株主に帰属する当期純利益(前連結会計年度は13億18百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となり、1株当たり当期純損益につきましては、8.14円の1株当たり当期純利益(前連結会計年度は34.19円の1株当たり当期純損失)となりました。

 

 

(3) 当連結会計年度の財政状態の分析

当社グループの当連結会計年度末の資産は、ソフトウエア、受取手形及び売掛金が増加したものの、現金及び預金、有価証券が減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ59百万円減少して307億22百万円となりました。

負債は、賞与引当金が増加したものの、事業構造改善引当金、株式給付引当金が減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ3億20百万円減少14億60百万円となりました。

純資産は、為替換算調整勘定及び新株予約権が減少したものの、親会社株主に帰属する当期純利益3億14百万円を計上したこと等により、2億61百万円増加292億61百万円となりました。その結果、自己資本比率は95.2%(前連結会計年度末は93.9%)となりました。

 

(4) キャッシュ・フロー

「第2  事業の状況  1.業績等の概要  (2) キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

なお、当連結会計年度における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べて10億5百万円減少し、241億57百万円となりました。

 

(5) 経営成績に重要な影響を与える要因について

「第2  事業の状況  4.事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

(6) 経営者の問題認識と今後の方針

「第2  事業の状況  3.対処すべき課題」に記載のとおりであります。





出典: 株式会社ACCESS、2017-01-31 期 有価証券報告書