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セクション一覧
第2【事業の状況】
1【業績等の概要】
(1)業績
当事業年度(自平成16年10月1日 至平成17年9月30日)のわが国経済は、企業収益の緩やかな回復に伴い民間設備投資が増加し、また、雇用情勢の大幅な改善を背景に個人消費にも持ち直しの兆しが見られる等、景気は概ね回復基調で推移しました。今後の見通しにつきましても、企業活動における在庫調整の動きや原油価格の動向に留意する必要があるものの、景気回復は底堅いものと見込まれます。
   このような状況のもと、当社におきましては、主要顧客である金融機関のIT投資環境は好転しつつあるものの、金融当局の検査の集中化、受注案件の大型化によるシステム導入までの期間が長期化したこと、開発面ではパッケージソフトのWEB化対応のための開発工数の増加、納期が長期化したこと等の影響を受け、今期予定していた業績予想を下回ることとなり、売上高は1,489,216千円(前期比4.3%減)、経常利益は320,998千円(前期比22.7%減)、当期純利益は174,787千円(前期比25.0%減)となりました。
しかしながら、一般事業法人向けの「リアルタイム連結システム」は、2社目の開発・納品を行ったことに加えて、海外の連結子会社に対応するためのシステム強化に取り組み、一般事業会社向けに販売活動を活発化させております。パッケージソフトのWEB化の開発につきましては、今期でほぼ見通しがたち、導入実績も上がってきております。
 
 事業部門別の業績は次のとおりであります。
① システムインテグレーション事業
 一般事業法人分野におきましては、「リアルタイム連結システム」のユーザー基盤となる2社目の開発納品を行いました。
「担保不動産評価管理システム」は地方銀行、信用金庫でリプレースを推し進めたほか、JA関連など新規顧客開拓にも成功いたしました。また「法人格付システム」は引き続き販売の好調を維持し、新商品の「信用リスク計量化システム」の寄与もありましたが、「経営計画策定支援システム」「貸倒実績率算定システム」、「債権償却引当金管理システム」が前年並みに止まった結果、システムインテグレーション事業は全体として前年並みの水準で推移し、売上高は1,107,110千円(前期比2.0%増)、売上構成比は74.3%となりました。
② システムサポート事業
 メンテナンスでは、メンテナンス件数が順調に推移しましたが、前年3月期に納品をいたしました大口顧客の決算書代行入力が終了したため、システムサポート事業の売上高は382,105千円(前期比18.7%減)に減少し、売上構成比は25.7%となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
 当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税引前当期純利益が310,086千円計上されましたが、主に投資活動による支出により、前事業年度末に比べて163,579千円減少し、当事業年度末には、278,326千円となりました。
 当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
 営業活動の結果得られた資金は31,067千円の取得(前期比74.8%減)となりました。これは主に、税引前当期純利益が310,086千円計上されましたが、一方で、法人税等の支払額が255,809千円計上されたこと及び売上債権が62,713千円増加したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
    投資活動の結果使用した資金は143,628千円の使用(前期比26.7%増)となりました。これは主に、固定資産及び投資有価証券の取得によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
   財務活動の結果使用した資金は51,018千円の使用(前期比26.5%増)となりました。これは主に、配当金の支払によるものであります。
2【生産、受注及び販売の状況】
(1)生産実績
 当事業年度における生産実績を事業部門別に示すと、次のとおりであります。
事業部門別
第19期
(自 平成16年10月1日
至 平成17年9月30日)
前年同期比(%)
システムインテグレーション部門(千円)
1,107,110
102.0
システムサポート部門(千円)
382,105
81.3
合計(千円)
1,489,216
95.7
 (注)1.金額は販売価格によっております。
2.売上高には消費税等は含まれておりません。
(2) 受注状況
 当事業年度における受注実績を事業部門別に示すと、次のとおりであります。
事業部門別
受注高(千円)
前年同期比(%)
受注残高(千円)
前年同期比(%)
システムインテグレーション部門
1,056,087
118.9
139,065
73.2
システムサポート部門
366,172
81.7
14,986
48.5
合計
1,422,259
106.4
154,051
69.7
 (注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3)販売実績
 当事業年度における販売実績を事業部門別に示すと、次のとおりであります。
事業部門別
第19期
(自 平成16年10月1日
至 平成17年9月30日)
前年同期比(%)
システムインテグレーション部門
(千円)
1,107,110
102.0
システムサポート部門(千円)
382,105
81.3
合計(千円)
1,489,216
95.7
 (注)1.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先
第18期
(自 平成15年10月1日
至 平成16年9月30日)
第19期
(自 平成16年10月1日
至 平成17年9月30日)
販売高(千円)
割合(%)
販売高(千円)
割合(%)
(株)しんきん情報サービス
201,452
13.0
238,099
16.0
日本電気(株)
185,718
11.9
134,632
9.0
2.本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
3【対処すべき課題】
①個人情報保護法対応、社内管理体制の充実・強化
 平成17年4月に個人情報保護法が施行されました。当社は決算書代行入力、担保不動産代行入力、その他代行入力をサポート業務として行っており、場合により個人情報が含まれているため、広い意味で個人情報保護法での個人情報取扱業者と同等の扱いを求められております。特に当社製品のユーザーである金融機関から業務の委託先として、個人情報の各種安全管理措置を求められており、当社としては、それら法令に則った形で社内安全管理措置を実施しております。今後とも個人情報に限らず、企業情報も含めた顧客情報の漏洩問題は厳しく管理していく必要があると考え、顧客データ管理及びコンプライアンスに適合した管理体制を一層充実・強化してまいります。
②優秀な人材の確保
 当社の優位性がシステムの質に依存しているのはもちろんですが、顧客である金融機関のニーズに即座に対応していくためには営業及びコンサルティングの局面においても、またシステム開発局面においても、優秀な人材が必要不可欠であります。
 当社の業容が拡大している現状ではその重要性はより一層高まっており、システムエンジニア、営業及びコンサルタントの各分野での優秀な人材の確保に努めてまいります。
 
4【事業等のリスク】
以下において、当社の事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項についても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、情報開示の観点から積極的に開示しております。なお、当社はこれらのリスク発生の可能性を確認した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、本株式に関する投資判断は、以下の特別記載事項及び本項以外の記載事項を、慎重に検討した上で行われる必要があると考えられます。
 
(1) 業績の季節変動について
 当社のシステムインテグレーション事業につきましては、第4四半期及び第2四半期に売上高が集中する傾向があります。これは、システムの納品月がエンドユーザーである金融機関の本決算における自己査定作業を開始する直前の中間決算期末である9月及び新年度が始まる前の3月に多くなるためであります。
 しかしながら、事業構成の変化や金融機関を対象とする法令、会計制度等の変化により、第4四半期以外の四半期に売上高が偏重する可能性や特定の四半期への売上高の偏重がなくなる可能性もあります。
 一方、システムサポート事業の売上高につきましては、路線価(8月公表)及び基準地価(10月公表)のデータベースを基本的に毎年12月初旬頃までに納品する契約となっているため、第1四半期に売上高が集中する傾向があります。
 
(2) 特定の取引先への依存について
 当社は、主に金融業界、その中でも特に地方銀行、第二地方銀行、信用金庫及び信用組合等を主要エンドユーザーとして選択し経営資源を集中してまいりました。このため、平成17年9月期の売上高の9割以上が金融機関となっております。
 最近の傾向として、金融機関の合併・統合や倒産・清算等により金融機関数が大幅に減少しておりますが、今後もこの傾向が続いた場合、金融業界全体のシステムの総投資需要が減少する可能性もあります。しかしながらその一方で、存続する金融機関は財務体質が強化され、これらの金融機関における新規のシステム投資需要が喚起される可能性があります。
 当社といたしましては、信用リスク管理に係るシステム投資は金融機関にとって法的、制度的な観点、及び同業他社との差別化ツールとしての観点からも重要かつ必要なものであると考えており、今後も金融機関のシステム投資需要を絶えず喚起していく方針ではありますが、金融機関のシステムに対する投資動向、導入方針等により、当社の事業展開及び業績に影響が生じる可能性があります。
(3) 競合について
 当社の主力である信用リスク管理に関するシステムには、競合する開発会社が複数存在しております。当社といたしましては、社内に有する公認会計士等の会計、税務、金融業界に精通した専門家の業務知識、経験、ノウハウを活かし、信用リスク管理の分野における一連のパッケージの提供を図ることにより、これらの競合会社との差別化を図っていく方針でありますが、今後、これらの競合会社及び新規参入会社との競合の激化により、販売価格が低下した場合などには、当社の事業展開及び業績に影響が生じる可能性があります。 
  (4) リアルタイム連結システムについて
  リアルタイム連結システムの開発につきましては、現在に会計分野に調査を十分に行い、経営資源を投入し開発しておりますが、同システムが市場に普及せず、また、近年の複雑で変化の激しい会計制度の影響を受け、思うような販売実績が残せられない場合は、当社の業績に影響を与える可能性があります。
 
(5) 知的財産権について
 当社は、現時点におきましては第三者より知的財産権に関しての侵害訴訟を提起されたり、そのような通知を受けたりしておりません。しかし、将来、当社の事業活動に関連して第三者が知的所有権を侵害する可能性がないとはいえません。また、当社が開発したパッケージシステムに係る著作権は基本的に当社が保有していると認識しておりますが、当社の認識の範囲外で、第三者の知的財産権を侵害する可能性があります。さらに、今後新たに開発を行うパッケージシステム等の著作物等に関しましても、著作権を当社が保有し、経営資源として活用する方針でありますが、取引先からのシステム開発受託の際の条件として将来にわたり維持できるという保証はありません。
  特許権、特にビジネスモデル特許に関してはどのように適用されるか(特に金融技術分野において)が困難なため、当社といたしましては顧問弁護士事務所等と協力し法的対応を進めております。しかし、当該対応が思うように進展しない場合や、当社の認識していない第三者の特許やビジネスモデル特許等が成立している場合には、当該第三者より損害賠償請求及び使用差止の訴え等を起こされる可能性があり、このような場合には当社の事業展開及び業績に影響が生じる可能性があります。
      
(6) 共同利用型システムについて
 最近の中小金融機関においては、信用リスク管理の分野におけるシステムの利用形態は初期投資負担の軽減及び業界内での標準化を図るため、個別の金融機関が単独でシステム投資を行うのではなく、システム本体は系統のシステム会社等が購入し、各金融機関は回線を通じて従量課金体系にて利用する共同利用型のシステムが増加する傾向となっております。
  当社につきましては、平成15年2月末までに関東・甲信越・東北の信用金庫が出資する株式会社しんきん情報サービス、及び九州の信用金庫が出資する株式会社九州しんきん情報サービスに対しては共同利用型の「法人格付システム」を、全国の信用組合が出資する信組情報サービス株式会社に対しては共同利用型の「決算書リーディングシステム」「法人格付システム」「個人事業主格付システム」「担保不動産評価管理システム」「自己査定支援システム」「貸倒実績率算定システム」「経営計画策定支援システム」を販売しており、今後も個別金融機関への販売と並行してこれら共同利用型システムの系統システム会社等への販売を行う方針であります。
 しかしながら、金融機関に関する法制度や通達等の内容、解釈、運用等に見直しや改正等が生じた場合には、共同利用型のシステムの投資、利用動向に影響が生じる可能性があり、このような場合には当社の事業展開及び業績に影響が生じる可能性があります。
 
(7) 代表者への依存について
 当社の創業者である代表取締役松岡仁史は、現在の当社の事業基盤を作り上げた人物であり、当社の経営戦略の立案、営業活動等当社の事業活動のさまざまな分野で重要な役割を果たしております。このため、将来の事業規模の拡大に備え過度に依存しない体制を構築すべく、人材の育成を強化し、組織的に業務を遂行しております。しかしながら現状におきましては、松岡仁史が何らかの理由により業務遂行が困難となった場合には、当社の事業展開及び業績に影響が生じる可能性があります。
(8) 小規模組織について
 平成17年9月末における当社組織は、取締役6名、監査役2名、従業員98名と規模が小さく、内部管理体制も当該規模に応じたものとなっております。今後は事業拡大に伴い、人員の増強と内部管理体制の一層の充実を図る方針であります。
 しかし、人材の確保及び管理体制の強化が順調に進まなかった場合は、適切な組織的対応ができず、事業の効率的な運営に支障が生じる可能性があります。
(9) 人材の確保について
 当社が今後の安定的な成長を実現していくためには、公認会計士等の会計・税務・金融業界に精通した専門家に加え、営業、技術、管理及びシステムサポートの各部門において優秀な人材を確保していくことが重要な課題であります。当社は、新卒採用による人員補充、育成を中心とし、若干名の中途採用とあわせてバランスの取れた組織を構築することを人事方針とし、優秀な人材を獲得するための努力を行っております。
 現在までのところ、新卒採用計画は順調に推移しておりますが、当社の求める要件を満たす人材の確保・育成が計画どおりに進まない場合には、当社の事業展開及び業績に影響が生じる可能性があります。
5【経営上の重要な契約等】
 当社は下記のとおり販売及びシステム利用契約を締結しております。
相手先
契約内容
期間
㈱しんきん情報サービス
同社の株主である関東・甲信越・東北の信用金庫に対し、当社の共同利用型法人格付システムの販売及び利用の斡旋を行う。
平成17年9月1日から
平成18年8月31日まで(注)
㈱九州しんきん情報サービス
同社の株主である九州の信用金庫に対し、当社の共同利用型法人格付システムの販売及び利用の斡旋を行う。
平成17年4月1日から
平成18年3月31日まで(注)
信組情報サービス㈱
同社の株主である全国の信用組合に対し、当社の共同利用型の決算書リーディングシステム・法人格付システム・個人事業主格付システム・担保不動産評価管理システム・自己査定支援システム・貸倒実績率算定システムの販売及び利用の斡旋を行う。
平成17年5月1日から
平成18年4月30日まで(注)
 (注) 期間満了3ヶ月前までに双方のいずれからも書面による申し出が無い場合は、さらに1年間延長することになっております。
6【研究開発活動】
 当社は、他社との製品上の競合において、より優位な地位を占めるための努力を継続していく必要があるため、新製品・システムの研究開発に取り組んでおります。しかしながら当期事業年度におきましては、一般事業会社向けの「リアルタイム連結システム」の開発に注力したため、研究開発費は計上しておりません。
7【財政状態及び経営成績の分析】
(1) 財政状態の分析
当事業年度末の資産合計は、前期末と比べて7,063千円増加して、2,016,922千円となりました。流動資産は同135,758千円減少して1,019,644千円、固定資産は同142,821千円増加して997,277千円となりました。
流動資産増加の主な要因は、年度末に売上が集中したことに伴う売掛債権の増加によるものであります。固定資産増加の主な要因は、当事業年度に新たに販売したリアル連結会計システム開発に伴う、無形固定資産の計上によるものであります。
当事業年度末の負債合計は、前期末と比べて127,504千円減少して、521,166千円となりました。流動負債は同119,637千円減少して352,207千円、固定負債は同7,866千円減少して168,958千円となりました。
流動負債減少の主な要因は、未払法人税等の減少によるものであります。固定負債の減少要因は、繰延税金負債の減少によるものであります。
(2) キャッシュフローの分析
「第2事業の状況 1業績等の概要」(2)キャッシュフローの状況に示したとおりであります。 
(3) 経営成績の分析
①概要及び売上高について
概要及び売上高につきましては、「第2 事業の状況、1.業績等の概要、(1)業績」をご参照下さい。
 ②売上原価、販売費及び一般管理費について
営業利益に関しましては、売上原価が前事業年度676,110千円から68,610千円増加し744,720千円となり、売上高に占める売上原価の割合は前事業年度43.5%から6.5ポイント上昇し50.0%となりました。これは、パッケージソフトのWEB化対応のための開発工数が増加したことが主な要因として挙げられます。一方、販売費及び一般管理費は削減に努め、前事業年度468,558千円から36,753減少し、431,805千円となりました。
③営業利益について
上記の結果、営業利益につきましては、前事業年度410,865千円から98,176千円減少し、312,689千円となりました。
     ④営業外収益について
    投資有価証券の取得に伴い受取配当金が発生したこと等により、営業外収益は8,309千円となりました。
⑤経常利益について
上記の結果、経常利益につきましては、前事業年度415,364千円から94,366千円減少し、320,998千円となりました。
 ⑥当期純利益について
上記の結果、当期純利益につきましては、前事業年度233,151千円から58,363千円減少し、174,787千円となりました。
(4) 中長期的な会社の経営戦略
当社は、会計・税務・金融に特化した専門家集団として、金融機関向けのシステム開発から安定的な収益を獲得する一方、新たな事業領域として、会計・税務・金融の専門家集団として強みが活かせる領域と考える統合基幹業務(ERP)分野における一般事業会社向けのシステム開発に積極的に経営資源を投入し、更なるビジネスチャンスの獲得を目指してまいります。




出典: 株式会社 情報企画、2005-09-30 期 有価証券報告書