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セクション一覧
第2【事業の状況】
1【業績等の概要】
(1)業績
 当社を取り巻く事業環境は、当期において、主に制度面で大きな変化が見られております。具体的には、平成16年12月15日に厚生労働省と規制改革・民間開放推進会議との間で、いわゆる「混合診療」問題に係る基本合意がなされ、国内未承認薬、医療技術、制限回数を超える医療行為等について、新たに一定のルールの下に保険診療と保険外診療との併用が開始されております。特に医療技術については、高度先進医療を実施可能な医療機関の要件が大幅に緩和されたほか、それ以外の必ずしも高度でない先進技術についても、保険医療機関等から保険給付との併用の希望があり、一定の要件を満たすことが確認された医療技術について、保険診療との併用が認められることとなりました。このような変化は、平成18年度に予定されている第5次医療法改正に係る論議も踏まえ、免疫細胞療法をはじめとする先端医療の普及を促進する環境が整いはじめているという意味で、当社事業にとって大いにプラスとなる変化であると考えております。一方、大きな潜在ニーズが期待されるがんを対象とした免疫細胞療法の市場顕在化については、最新のがん治療技術に対する臨床医の認知と理解が未だ低い状態にあることがボトルネックとなっており、本格的な普及には、いま少し時間を要する状況にあります。
 このような環境の中、当社は、これまで積極的に実施してきた免疫細胞療法に対する患者の認知度の向上を促すための広報活動から、市場を顕在化するプロセスにおいて最大のボトルネックとなっている医師・医療機関に対する営業活動に転換することにより、免疫細胞療法総合支援サービスの拡充に努めてまいりました。具体的には、学術営業体制を強化し、当社の技術・ノウハウに基づく免疫細胞療法につき、認知と理解を促すと共に、大学病院をはじめとする地域の中核医療機関との共同臨床研究を推進することにより、将来を見据えた医療チャネルの拡大を図ってまいりました。しかしながら、これらの学術営業活動が成果として結実するまでの時間を正確に予測することが難しく、当期の売上高は、残念ながら、前期を下回る結果となりました。
 一方、研究開発活動は、基盤研究、技術開発、臨床開発ともに、早期収益化が望める細胞医療支援事業を出口とするテーマにフォーカスして行なってまいりました。基盤研究においては、γδ-T細胞を用いた活性化自己リンパ球療法や樹状細胞療法等の新たな免疫細胞療法の開発のほか、将来のがん治療において大きな柱となると期待される免疫抑制解除法の確立等を、技術開発においては、細胞加工プロセスの大幅な効率化を実現する細胞培養自動化システムの開発を、そして臨床開発においては、既存及び新規の免疫細胞治療技術に係る臨床Evidenceの強化、がん治療における新たな臨床プロトコルの開発を目的として、国内外の医療機関との共同臨床研究を複数企画、実施するなど、積極的な活動を展開しております。これらの研究開発活動に伴い、当期においては、次世代免疫細胞療法に関する技術の出願が国内2件・国内外2件・国外1件、細胞培養システムに関する出願が国内1件、細胞培養の改良技術に関する出願が国内外3件、次世代創薬技術に関する出願が国内1件及びより効率の良い治療を提供するための新たな医療システムに関する出願が国内1件、以上合計11件の特許出願を行っております。
 また、当社の関係会社である韓国イノメディシス社においては、KFDA(Korean Food and Drug Administration;韓国食品医薬品局)に対し、当社が技術供与した活性化自己リンパ球療法を新薬として申請する準備を進めております。当社としては、同社からの早期のロイヤルティ収入確保に向け、設備投資及び臨床試験の実施に必要な資金を調達することを目的として同社が平成17年1月及び同年9月に実施した株主割当増資を引き受けた他、各種の業務支援を行なうなど、韓国におけるライセンシング事業を積極的に推進してまいりました。
 以上の結果、当期の業績は、売上高は1,498,840千円(前年同期比20.7%減)、経常損失は579,480千円(前年同期は経常損失618,262千円)となり、誠に不本意ながら前期に引き続き経常損失となりました。また、当期末において、繰延税金資産の回収可能性をあらためて検討した結果、繰延税金資産が減少したこと等により、当期純損失は790,541千円(前年同期は当期純損失363,054千円)となりました。
(2)キャッシュ・フロー
 当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、当期純損失の計上などにより前期に比べ314,492千円(7.8%)減少し、3,710,431千円となりました。
 当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
 営業活動の結果使用した資金は450,683千円(前年同期比31.7%減)となりました。
 これは主に、税引前当期純損失が557,573千円、減価償却費136,659千円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 投資活動の結果獲得した資金は156,190千円(前年同期は、693,153千円の使用)となりました。
 これは主に、償還期限3ヶ月超のコマーシャルペーパーの償還による収入が500,000千円、投資有価証券の取得が188,733千円、研究開発用設備及び情報システム機器の増設等に伴う有形固定資産の取得が41,160千円、韓国IMS社の株式の取得が49,300千円、契約医療機関及び韓国IMS社への貸付50,340千円の支出等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
 財務活動の結果使用した資金は20,000千円(前年同期は、4,628,322千円の獲得)となりました。
 これは、長期借入金の返済20,000千円によるものであります。
2【生産、受注及び販売の状況】
(1)生産実績
 該当事項はありません。
(2)受注状況
 該当事項はありません。
(3)販売実績
 販売実績を事業の部門別に示すと、次のとおりであります。
事業部門別
第10期
(自 平成16年10月1日
至 平成17年9月30日)
前年同期比(%)
免疫細胞療法総合支援サービス
(千円)
1,456,496
77.7
その他(千円)
42,343
259.7
合計(千円)
1,498,840
79.3
 (注)1.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
2.最近2事業年度の主要な販売先及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先
第9期
第10期
金額(千円)
割合(%)
金額(千円)
割合(%)
新横浜メディカルクリニック
1,265,167
66.9
969,315
64.7
かとう緑地公園クリニック
399,485
21.1
342,452
22.9
3【対処すべき課題】
 当社は、中長期経営戦略の重点を、引き続き主力事業である免疫細胞療法総合支援サービスの拡充に置き、徹底的な選択と集中を図ることにより、早期の黒字化と中長期における飛躍的な成長を目指してまいります。
 これを踏まえ、当社が対処すべき特に重要な課題は、以下のとおりであります。
①免疫細胞療法に対する医師・医療機関の認知度及び理解度の向上
 免疫細胞療法総合支援サービスの拡充のためには、まず、患者の治療法選択プロセスにおいて実質的に決定権を有する医師・医療機関が免疫細胞療法をがん治療オプションとして積極的に選択する状況を作る必要があります。しかしながら、近年の免疫学及び分子生物学の発展と共に、免疫細胞療法に係る技術は飛躍的に進歩しつづけており、世界的に研究開発が進む一方、一般の臨床医がその最新の技術動向、内容等について、詳細にキャッチアップすることは困難であったため、免疫細胞療法に対する医師・医療機関の認知度及び理解度は未だ低いのが現状であります。
 その一方、「第3次対がん10ヵ年総合戦略」において、「免疫療法」が重点研究分野として取り上げられているほか、高度先進医療が実施可能な医療機関の要件が大幅に緩和されたことにより、免疫細胞療法をはじめとする先端医療を保険医療機関が実施しやすくなるなど、免疫細胞療法を取り巻く環境に良好な機運の変化も見られております。
 このようなことから、当社は、引き続き、医師・医療機関に対する学術営業を強化、推進してまいります。また、研究開発活動としては、既存及び新規の免疫細胞療法につき、臨床効果を評価すると共に、新たな治療プロトコルを開発するべく、大学病院をはじめとする地域の中核医療機関と共同で複数の臨床研究を進めてまいります。これは、免疫細胞療法の臨床効果に係るEvidenceを強化することにより、医師・医療機関に対する訴求力が向上されることとなるだけでなく、既存契約医療機関との医療連係を促進し、将来に向けた確実な医療チャネルの拡大を実現するものであります。
②東京大学医学部附属病院「22世紀医療センター」プロジェクトの推進
 当社の寄附により、東京大学医学部附属病院で平成16年6月より開講した「免疫細胞治療学(メディネット)講座」においては、分子免疫学的研究に基づいた免疫細胞治療の基礎及び臨床に係る研究開発活動が継続されており、がん治療における本治療技術の位置付けを明確にするとともに、普及医療としての基盤を構築するための取り組みが積極的に行われております。当社は、平成18年3月、同病院内に竣工予定の「22世紀医療センター」に、細胞加工施設(Cell Processing Center; CPC)を備えた「免疫細胞治療センター(Center for Immune Cell Therapy; CICT)(仮称)」を新設し、免疫細胞療法総合支援サービスを提供することで、同病院と合意しており、免疫細胞療法をEBM(Evidence Based Medicine)として確立し、身近な医療として普及させるための施策に着実に取り組んでまいります。
③自己がん細胞バンク事業の位置付け
 自己がん細胞バンクは、がん細胞に特有の蛋白質を抗原提示細胞が認識し、その情報を獲得したキラー細胞ががんを攻撃する体内の“獲得免疫システム”を活用すべく、患者のがん組織を半永久的に凍結保存し、かつそれを必要な時に提供するための“がん治療支援事業”と位置付けられます。従ってその大前提として、“獲得免疫療法”自体の有用性がより明確に証明され、と同時にそれが広く臨床医に認識されることが必須と成ります。現在、当社先端医科学研究所において、この“獲得免疫療法”の高い有効性を目指した基礎的、技術的研究が進行中であり、その一定の成果をもって本事業内容を再構成してまいります。因みに、2006年中には、当社独自の“獲得免疫療法”の臨床試験の立ち上げを予定しております。
4【事業等のリスク】
 以下において、当社の事業展開上のリスク要因と考えられる主な事項を記載しております。また、当社といたしましては必ずしも事業上のリスクとは考えていない事項についても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する情報開示の観点から積極的に開示しております。
 なお、当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避および発生した場合の対応等に努める方針でありますが、本株式に関する投資判断は、以下の記載事項および本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行なわれる必要があります。以下の記載は、本株式への投資に関連するリスクをすべて網羅するものではないことにご留意ください。
①サービス価格に係るリスク
 免疫細胞療法は先進的な医療技術であるため、一般的な治療として行なわれている外科療法、放射線療法、化学療法(抗がん剤治療等)などのように、現時点では健康保険の給付対象とはなっておらず、一般の保険医療機関でこの治療を行なう場合には、免疫細胞療法を含む治療全体が自由診療として取り扱われます。当社契約医療機関における免疫細胞療法1クールの治療費総額は、医師が適切と判断する治療の種類等にもよりますが、およそ150万円〜210万円であります。当社は、免疫細胞療法総合支援サービスの対価として細胞加工の種類と回数に基づく変動課金制によるサービス料を頂いておりますが、その金額は当該契約医療機関の患者が負担する治療費に制約されます。また、免疫細胞療法は先端医療であるがゆえに、医師の治療方法に対する考え方に相違があること、関連技術が急速な進歩過程にあること等の理由により、標準的な価格水準が定まっていないことから、今後の免疫細胞療法の普及過程において治療費水準が変化し、それに応じて当社サービス価格の見直しがなされた場合等には、当社業績に影響を与える可能性があります。
②競合及び競合他社に係るリスク
(1)免疫細胞療法に係る分野への企業参入状況
 最近では、ベンチャー企業数社が、当社のサービスと類似したモデルで免疫細胞療法に係る分野に参入を始めております。こうした動きは、新たな技術革新の進展を促し、市場が拡大していく反面、玉石混交の状況を作り出す可能性もあり、結果として患者のデメリットになることも考えられます。業界の発展とともに参入する企業が増え、他企業がトラブルを起こした場合、業界全体のイメージ低下等により、当社も間接的に悪影響を受ける可能性があります。
(2)バイオ・テクノロジーの進歩に伴う競合
 当社の属するバイオ・テクノロジー業界は急速に変化・拡大しておりますが、特にがん治療分野では新しい治療薬の研究開発が進んでおります。大手製薬企業が、がんをターゲットとして開発を進める分子標的薬(病気に関係がある細胞だけに働きかける機能を持った新しいタイプの治療薬)や血管新生阻害剤(がん細胞に栄養や酸素を供給する血管の新生を抑える薬)等は免疫細胞療法との併用効果が期待されておりますが、仮に免疫細胞療法との併用が適切でなく、治療効果の高い医薬品が開発された場合には、当社業績に影響を与える可能性があります。
 また、当社においては、積極的な研究開発投資により、常に最先端の技術への対応、業界に先駆けた新技術の開発等に注力しておりますが、当該技術革新への対応が遅れた場合、あるいは、現在の主力事業の対象となっている免疫細胞療法に代わる画期的な治療法が開発された場合等には、当社業績に影響を与える可能性があります。
③品質管理体制に係るリスク
 現在、当社が事業を推進している細胞医療分野においては、急速に進歩した最先端技術に基づいた治療が行なわれるため、安全面・品質管理面でのスタンダードが十分に確立されていない現状にあります。今後は、同業種の各種組織が協力、組織し、一定水準以上の安全性の確保に努める等、業界全体としての取組みも必要となってくるものと思われます。
 このような状況の中、当社は、平成16年3月19日、細胞医療支援事業としては世界に先駆け、ISO(国際標準化機構)が制定した品質マネジメントシステムの国際規格であるISO9001の認証を取得いたしました。これは、当社の細胞医療支援事業がグローバル・スタンダードに照らして公正に運営されていることが、独立した第三者機関によって裏付けられたことを意味しております。今後、当社は細胞医療における安全面・品質面でのデファクト・スタンダードを早期に確立すべく、患者が常に質の高い先端医療を享受できる体制を構築すると共に、情報を適正に開示して業界の適正化を図っております。具体的には、当社が契約医療機関に提供する免疫細胞療法支援サービスにおいては、加工される細胞が投与されるに足りる安全性を保つために、以下のような品質管理体制を整えております。
(1)無菌性の確保
 細胞加工工程における細菌汚染を防ぎ、無菌性を保つために、細胞加工施設の空気清浄度をGMP (Good Manufacturing Practice;医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理規則)に規定される無菌医薬品製造区域と同等の施設要件とし、運営管理を行っております。
(2)細胞の取り違いおよびウイルス等の感染防止
 細胞の取り違い防止、ウイルス等の感染防止のために、細胞・組織の取扱いや感染症の危険性排除等について規定した厚生労働省ガイドライン(ヒト又は動物由来成分を原料として製造される医薬品等の品質および安全性確保について、医薬発第1314号、平成12年12月26日)に準拠しております。また、細胞加工工程における人為的な過失、ミスの発生を低減するために、作業工程は全て個々の標準書および手順書をGMPより一部引用するなどして制定し、これらに基づき工程管理を行なっております。
(3)資材管理
 細胞加工には常に安全な資材を用いることが条件となるため、培地(細胞培養液)や試薬については、製造先との厳密な購買契約を締結し、培地や試薬の不良品の混入、劣化を未然に防ぐとともに、仕入、保存管理の徹底、検査体制の充実等、常に品質管理体制の強化を図っております。
 当社は、今後とも常に品質管理体制の強化に努めてまいりますが、培地や試薬の不良品の混入、劣化、培養過程における人為的な過失、地震や火災等の災害等が発生した場合には、重大な事故に繋がる恐れもあり、当社業績に影響を与える可能性があります。
④法的規制の影響
 当社が行なう細胞医療支援事業は、医療機関に対するサービス業であることから、当該事業に係る法的規制として、医師法、薬事法等の医事関連法規が考えられますが、現状においては、当社の免疫細胞療法総合支援サービスにつき、これら法的規制の対象となる行為はありません。
(1)医師法との関連
 医師法は、医師となる要件及び医師の行なう行為について定めた法律であり、同法17条において「医師でなければ医業をなしてはならない」と規定されております。当社が行なう免疫細胞療法総合支援サービスにおいては、サービスの一環として、当社の技術者が契約医療機関に出向して細胞加工及び品質検査業務に従事しておりますが、これらは、医療機関の医師が行なう医療行為(免疫細胞療法)の一連の行為の一部を補助するものであり、当該行為はすべて医師の指揮監督下に行われることから、当社の出向者が同法17条に規定する「医業」を行っているものではありません。その他、医師法の各条項を含め、当社の行なう事業については現在のところ、医師法の規制に該当する行為はありません。
(2)薬事法との関連
 薬事法は、医薬品等の有効性及び安全性の確保のために必要な規制を行なう法律であり、同法12条において「医薬品等の製造業の許可を受けた者でなければ、それぞれ、業として、医薬品等の製造をしてはならない」旨規定されております。ただし、医療機関が自らの患者の細胞を加工する行為については、薬事法における医薬品等の製造に該当するものではありません。当社は、医療機関に対し、施設、技術・ノウハウ、技術者、材料および資材、品質保証、システム等、医師が免疫細胞療法を実施するために必要なあらゆるソリューションを免疫細胞療法総合支援サービスとして包括的に提供するものであり、患者の細胞加工については、契約医療機関で医師の指揮監督下に行なわれております。従って、当社の行なう事業についても、同法12条に規定する「医薬品等の製造」の規制を受けるものではありません。その他、薬事法の各条項を含め、現在のところ当社の行なう事業について、薬事法の規制に該当する行為はありません。
 その他の医事関連法規も含め、当社の行なう免疫細胞療法総合支援サービスに関し、現状において、特に法的規制の対象になるものはありません。しかしながら、我が国における今後の医事関連法規および行政の動向によっては、当社の事業がこれら法的規制の対象となることにより、将来の財政状態および経営成績に影響を与える可能性があります。
⑤研究開発に内在する不確実性
 当社が事業を展開する分野は、急速に進歩を続ける最先端のバイオ・テクノロジーに立脚したものであるため、継続的な研究開発活動が将来的な事業拡大のための大変重要な役割を担っております。
 当社では、研究開発型バイオテックカンパニーとして将来に渡る企業価値向上を図るべく、先端医科学研究所を中心に、技術開発機能、臨床開発機能、戦略企画機能を備えた、基盤研究から臨床解析まで、総合的な研究開発活動を戦略的に遂行していくための研究開発体制を構築し、積極的な活動を行なっております。
 これらに必要な研究開発費は、平成15年9月期220百万円(総売上高に対する比率13.3%)、平成16年9月期381百万円(総売上高に対する比率20.2%)平成17年9月期446百万円(総売上高に対する比率29.8%)となっており、将来に渡る企業価値向上を図るための先行投資と認識しております。
 しかしながら、研究開発テーマが事業化できなかった場合、事業化された場合でも当初の想定通りに売上が確保できなかった場合等には、当社業績に影響を与える可能性があります。
⑥知的財産権に係るリスク
(1)特許出願状況
 当社は、1999年4月に分子免疫学研究所を開設して以来、バイオ・テクノロジー分野における最先端の研究開発および技術開発に取り組んでおり、31件の特許を出願(うち海外出願9件)しております。その内訳は、技術に関するものが28件、ビジネスモデル特許が3件となっており、今後も、さらに知的財産権の獲得を進めていく方針であります。また、保有する知的財産権につきましては、自社利用のみにこだわることなく、積極的に他社へのライセンシング供与を検討し、当社技術のデファクト・スタンダード化を促進してまいります。
 当社の出願特許状況は、以下の通りです。
出願件数
(国内)22件(海外)9件
公開特許
「癌細胞特異的HLA−F抗原、およびそれを用いた癌の診断方法」(特願平11-279566)
「医療支援装置、情報処理装置、医療支援方法及びプログラム」(特願2001-301354)
「ファージ溶原菌を利用したDNA代謝系にダメージを与える物質を検出する方法」(特願2001-387619)
「ドナー等識別方法、生体物質識別手段、情報処理装置、及びプログラム」(特願2001-390037)
「輸送用保冷容器」(特願2002-033504)
「癌予防・治療剤」(特願2002-088991)
「外来DNAを保持または増殖させるための宿主細胞、およびその利用」(特願2003-030386)
「抗アルキル化作用の検出方法」(特願2003-146384)
「培養容器、培養装置および細胞の培養方法」(特願2004-244857)
「癌細胞特異的発現DNA、および癌細胞特異的発現ベクター」(特願2004-510424)
「CTLの誘導方法」(特願2004-245469)
 上記のうち、「医療支援装置、情報処理装置、医療支援方法およびプログラム」は、免疫細胞療法総合支援サービスにおける「オーダーメイド医療管理システム」として実用化されております。今後、医療技術や細胞培養に密接に関わる重要な(周辺)技術である細胞輸送・保存方法、細胞培養装置等についても、積極的に知的財産権の出願を行ない、当社の技術を知的財産権により適切に保護していく必要があります。
 ただし、これら先端医療技術に関する技術の中には、特許として知的財産権を獲得するよりも、ノウハウとして保有する方が事業戦略上優位であると考えられるものも少なからずあり、必ずしも全ての技術について特許としての権利化を目指す必要はないと考えております。当社の持つ技術・ノウハウについては、取引先あるいは共同研究先との秘密保持契約等で守ることにより、外部流出が厳しく管理されております。
 このように当社は、当社独自の技術あるいは研究成果、事業化に伴うビジネスモデルに関し、必要に応じて、また可能な範囲において特許権等知的財産権の出願を行ない、権利の保護に努めております。
 また、他社からの当社知的財産権の侵害及び他社知的財産権に対する侵害等に関しては、常時技術・特許調査を行ない、権利の保護及び他社特許の侵害を回避するためのスキームを策定し、当社の技術やビジネスを適切に保護しております。
 しかしながら、このように常に様々な状況を想定して対応してはいても、出願した案件が権利化できないという可能性もあります。また、権利化できた場合でも、実際にその権利を行使できなかったり、第三者の権利に抵触している可能性もあります。
(2)医療行為および関連技術に係る特許
 現在、当社契約医療機関で既に実施されている医療行為については公知の事実となっているため、現在の主要事業に関し上記係争リスクはないものと考えております。尚、現在も政府の知的財産戦略本部で医療行為に関する特許についての検討が行われており、最近、特許庁の審査基準において医薬発明に関する審査基準が新たに作成されました。これにより医薬発明として保護される範囲が拡大され、当社が開発する技術のうち医療関連技術に関しても特許として権利化できる可能性も出てまいりました。当社としても今後の動向をこれからも注視し、その時々の法規に沿った形での権利保護に努めてまいります。
⑦アライアンス、技術供与に関するリスク
 当社は、INNOMEDISYS Inc.(所在地:大韓民国ソウル市)へのCD3-LAKによる免疫細胞療法に係る技術援助契約及び投資契約を締結しております。
 しかしながら、同社の経営方針、財務状況、事業環境、その他の要因により協力関係を成立または継続できない場合や、これらの協力関係から十分な成果を得られない場合には、当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
⑧政府の推進政策等の変化
 現在、我が国においては、バイオ・テクノロジーおよび先端医療に係る各種の推進政策が実施されております。これらの推進政策は、現在の主力事業である免疫細胞療法総合支援サービスだけではなく、当社が行なう研究開発とその成果によって、今後当社が事業を展開する分野に大きく関わっております。
 政府の主な推進政策とその概要は以下の通りであります。
(1)メディカル・フロンティア戦略
 厚生労働省による「メディカル・フロンティア戦略」は2001年から2005年までの5ヵ年計画で、『がん患者の5年生存率(治癒率)の改善(20%)を図ること』をはじめとする3つの目標を掲げており、この目標を実現するために、治療技術・新薬の研究開発の推進や広範囲におよぶ予防への施策が進められています。その施策としては、
 a)ゲノム科学やたんぱく質科学 を用いた治療技術・新薬等の研究の推進
 b)疾病予防、健康づくり対策の推進
 c)質の高いがん医療の全国的な進展、心筋梗塞・脳卒中に係る救急医療体制の整備の推進
 d)総合的な痴呆対策の推進と骨折による寝たきり予防対策の充実
等が挙げられており、研究基盤センターの整備、研究ネットワークの構築、人材育成を含めた先進的な治療技術の研究推進、がん治療体制の強化が進められております。
(2)バイオ・テクノロジー(BT)戦略会議
 近年、我が国では、バイオ・テクノロジーの目覚ましい成果を実用化・産業化し、国民生活の向上と産業競争力の強化を図ることの重要性が高まっており、2002年7月より内閣総理大臣、内閣官房長官、他6大臣と有識者により構成される『バイオ・テクノロジー戦略会議(BT戦略会議)』が開催されております。2002年12月には、同会議において『バイオ・テクノロジー戦略大綱(BT戦略大綱)』が策定されました。BT戦略大綱は、 (1)研究開発の圧倒的充実、(2)産業化プロセスの抜本的強化、(3)国民理解の徹底的浸透、の3つの戦略より成り立っています。2010年までに国内のバイオ産業を拡充することを目標に計画された『バイオ行動計画2002』において50の行動指針、88の基本行動計画、200の詳細行動計画が策定されており、BT戦略が推進されています。
 当社をはじめとする研究開発型のバイオ関連企業については、上記の3つの戦略についてそれぞれ詳細に計画がまとめられています。
a)研究開発の圧倒的充実
 研究水準の向上・産業競争力の強化のための研究開発費の充実。遺伝子情報を含む生物遺伝資源の収集・確保・提供。大学・公的研究機関等からの技術シーズの供給。研究開発と産業を結ぶ研究開発基盤機能の整備。
b)産業化プロセスの抜本的強化
 国際競争力を向上させるための臨床研究体制・治験環境の整備。大規模企業の創出と大企業の経営資源を活かしたバイオ関連産業の強化。BTにかかる医薬品・医療機器の価格インセンティブの付与。産業化のための制度・ルール等の整備。
c)国民理解の徹底的浸透
 細胞医療をはじめとする最先端の医療の安全性・倫理の普及。オーダーメイド医療の実現・普及。学校教育・社会教育等の充実。
 この政策は、産学官の共同研究体制の強化などを具体化するものであることから、次世代のバイオ・メディカル分野を支える革新的な技術・サービスを創造し、迅速かつ効率的に社会に提供することをコンセプトとする当社にとって、事業の拡大、新規事業の確立、研究開発力の強化につながるものと考えております。
(3)第3次対がん10ヵ年総合戦略
 厚生労働省と文部科学省は、昭和59年度から平成5年度の「対がん10ヵ年総合戦略」、平成6年度から平成15年度の「がん克服新10ヵ年戦略」に引き続き、平成16年度から平成25年度の「第3次対がん10ヵ年総合戦略」を発表しました。この「第3次対がん10ヵ年総合戦略」では、以下の重点研究課題事項が提示されております。
 a)学横断的な発想と先端科学技術の導入に基づくがんの本態解明の飛躍的推進
 b)基礎研究の成果を積極的に予防・診断・治療等へ応用するトランスレーショナル・リサーチの推進
 c)革新的な予防法の開発
 d)革新的な診断・治療法の開発
 e)がんの実態把握と情報・診療技術の発信・普及
 また、これらの重点研究課題事項については、さらに詳細な戦略が示されており、「免疫療法」もそのひとつとして掲げられております。
 これらは、いずれも当社の細胞医療支援事業及び研究開発活動と密接に関わるものであり、今後の事業展開に大きな影響を与えるものと考えております。
 しかしながら、今後、これら政府の政策の方向性に大きな変化が生じることとなった場合には、当社業績に影響を与える可能性があります。
⑨特定の取引先への依存
 当社が免疫細胞療法総合支援サービスを提供している契約医療機関は、平成17年9月30日現在、「瀬田クリニック」(東京都世田谷区)、「新横浜メディカルクリニック」(神奈川県横浜市)、「かとう緑地公園クリニック」(大阪府吹田市)、「福岡メディカルクリニック」(福岡県福岡市)の4つであります。
 このうち、「新横浜メディカルクリニック」に対する売上高は、平成15年9月期1,400,140千円(総売上高に占める割合84.3%)、平成16年9月期1,265,167千円(総売上高に占める割合66.9%)平成17年9月期969,315千円(総売上高に占める割合64.7%)と、現時点では同医療機関に対する販売依存度が高い状態にあります。新横浜メディカルクリニックは、当社取締役である江川滉二が開設した個人診療所であり、当社と緊密かつ安定的な関係にありますが、今後両者の関係が悪化した場合や、万が一同医療機関において不慮の事故が発生すること等により受診患者数の減少、閉鎖等の事態に至った場合には、当社業績に影響を与える可能性があります。
5【経営上の重要な契約等】
 当社は、瀬田クリニック、新横浜メディカルクリニック、かとう緑地公園クリニックおよび福岡メディカルクリニックとの間で、下記のとおり、免疫細胞療法総合支援サービス契約を締結しております。
契約先
契約期間
契約の概要
瀬田クリニック
平成15年5月1日から平成25年9月30日まで(以降1年毎の自動更新)(注)1
当社は、本契約に基づき、免疫細胞療法総合支援サービスを提供し、その対価を受け取るものであります。
新横浜メディカルクリニック
同上
(注)1
同上
かとう緑地公園クリニック
平成15年6月1日から平成25年9月30日まで(以降1年毎の自動更新)(注)2
同上
福岡メディカルクリニック
平成15年10月1日から平成25年9月30日まで(以降1年毎の自動更新)(注)3
同上
 (注)1.瀬田クリニックおよび新横浜メディカルクリニックとの取引は、本契約以前から行なわれておりましたが、サービス内容の一部変更を受け、各々合意の上、契約が改定されたものであります。
2.かとう緑地公園クリニックは平成15年6月1日に免疫細胞療法専門医療施設として開設され、開設と同時に当社がサービスの提供を開始しております。
3.福岡メディカルクリニックは平成15年10月1日に免疫細胞療法専門医療施設として開設され、開設と同時に当社がサービスの提供を開始しております。
6【研究開発活動】
 当社研究開発部門は、組織横断的なプロジェクト制のもとで研究開発を行い、がんや感染症及び難治性疾患に関する基礎研究、産業化を目指した技術開発から、その臨床応用の促進まで幅広い研究開発活動を推進しております。特に、当社の中核事業である免疫細胞療法総合支援サービスに関わる臨床的エビデンスの構築や技術改良に積極的に取り組んでおり、成果のいち早い社会への還元を目指しております。
 当事業年度においては、これらの研究開発活動をより迅速かつ効率的に進めることを目的とした研究開発部門の強化に取り組みました。免疫細胞療法の安全性と有効性のエビデンスを得るための臨床研究は、臨床企画チームと臨床開発チームからなる臨床開発部が行い、研究開発本部(旧業務企画部)は先端医科学研究所と技術開発部及び臨床開発部と連携しながら基礎研究から臨床開発まで一貫した研究開発戦略を図っております。これらの研究開発体制のもと、当事業年度では特に、外部研究施設や医療機関との共同による臨床研究を推進してまいりました。
 なお、平成17年9月末日現在、研究開発部門スタッフは総計27名おり、これは総従業員の約21%に当たります。
(先端医科学研究所)
 先端医科学研究所においては、分子免疫学及び分子遺伝学を基盤としたがん抗原、免疫抑制解除、樹状細胞、RNAアプタマー創薬等をテーマとした新規治療技術及び診断技術の研究開発を行ってまいりました。当事業年度においては、平成13年度より継続して取り組んできた補助事業(文部科学省:産学官連携イノベーション創出事業費補助金「受容体親和性RNAの創薬と免疫治療への展開」)を平成16年度(平成17年3月31日まで)をもって終了いたしました。また、もう1件の補助事業(厚生労働省:厚生労働科学研究費補助金エイズ対策研究「免疫賦活を応用したHIV感染症の治療開発に関する研究」)は平成16年度を完遂し、平成17年度(平成18年3月31日まで)も継続して取り組んでおります。さらに、独立行政法人科学技術振興機構の平成17年度革新技術開発研究事業に、当社提案研究課題「レギュラトリーT細胞を標的とした免疫抑制解除法の確立」が採択され、平成17年9月より3年間の受託研究を開始いたしました(至平成20年3月31日)。また、樹状細胞に関する基礎研究を精力的に進め、新たな免疫治療法の開発を目指すとともに、免疫細胞療法のエビデンス構築も推進しております。さらに、分子遺伝学領域においても、細胞のがん化や老化につながる遺伝子損傷メカニズムに関わる基礎研究を行っております。
(技術開発部)
 技術開発部は、現行の細胞培養法の改良や新規加工技術及び細胞輸送安定性技術の開発等、当社の免疫細胞療法総合支援サービスに直結する技術開発に取り組んでおります。また、先端医科学研究所での基盤的研究成果を実際の事業化に向けて最適化することも担っております。当事業年度においては、細胞培養の自動化システムの開発や新たな活性化自己リンパ球の培養法の開発等、将来の事業拡大が期待される研究プロジェクトを推進してまいりました。
(臨床開発部)
 臨床開発部は、免疫細胞療法総合支援サービスの契約医療機関における治療成績や、国内外医療機関との共同臨床研究に基づく、臨床エビデンスの構築を行っております。当事業年度においては、当社技術を用いて、当社の契約医療機関である新横浜メディカルクリニックと名古屋大学医学部附属病院との間で、切除不能局所進行膵がんを対象疾患とする化学療法と免疫細胞療法の併用治療にかかる共同臨床研究が進行しております。また、平成17年9月には、豪州グリーンスロープス私立病院免疫療法センターと協力して、進行性血液がん及び固形がんを対象疾患とする活性化自己γδT細胞療法に係る臨床研究を開始いたしました。
(研究開発本部)
 研究開発本部は、研究開発部門及び事業部門が密接に連携した組織横断型のプロジェクト制度を継続的に推進しており、すべてのプロジェクトでマイルストーンに沿った進捗が得られるように努めております。当事業年度においては、免疫細胞療法総合支援サービスに関わる細胞加工技術の改良、免疫療法の有効性のエビデンス構築を目指した基礎および臨床研究、技術力の強化と競合他社との技術の差別化に注力し、プロジェクト研究を推進してまいりました。
 以上の取り組みの結果、当事業年度の研究開発費の総額は、446,162千円となっております。
7【財政状態及び経営成績の分析】
 当事業年度の経営成績の分析
(1)売上高及び営業利益
 売上高は、前事業年度に対して20.7%減少し、1,498,840千円となりました。これは、免疫細胞療法関連市場を顕在化するプロセスにおいて最大のボトルネックとなっている医師・医療機関に対する営業活動にリソースを集中しているものの、これらの学術営業活動の成果が、短期的にはまだ現れていないことによるものであります。
 売上原価は、前事業年度に対して12.5%減少し、692,731千円となりました。売上原価の売上高に対する比率は、売上原価に占める労務費、減価償却費、地代家賃等の固定費の影響から4.3ポイント上昇して、46.2%となりました。その結果、売上総利益は、前事業年度に対して26.7%減少し、806,109千円となりました。
 販売費及び一般管理費は、前事業年度に対して17.9%減少し、1,389,544千円となりました。早期収益化が望める細胞医療支援事業を出口とするテーマにフォーカスした基盤研究、技術開発、臨床開発活動を積極的に行ったことにより、研究開発費は、前事業年度に対して16.8%増加いたしましたが、前事業年度に発生した東京大学医学部附属病院への「22世紀医療センター」施設整備寄附金が当事業年度は発生しなかったこと及び一般管理費の削減等により、研究開発費を除く販売費・一般管理費は、前事業年度に対して28.1%減少いたしました。
 この結果、営業損失は583,435千円(前年同期は営業損失593,595千円)となりました。
(2)営業外損益及び経常利益
 営業外損益は、前事業年度の24,667千円の費用(純額)に対し、当事業年度は3,954千円の収益(純額)となりました。これは、主に前事業年度に発生した新株発行費25,913千円が、当事業年度は発生しなかったことによるものであります。
 この結果、経常損失は579,480千円(前年同期は経常損失618,262千円)となりました。
(3)特別損益及び税引前当期純利益
 特別損益は、前事業年度の38,273千円の利益(純額)から、21,907千円の利益(純額)に減少いたしました。これは、主に国庫補助金等受入益が減少(前年同期比15,660千円減)したことによるものであります。
 この結果、税引前当期純損失は557,573千円(前年同期は税引前当期純損失579,989千円)となりました。
(4)当期純利益
 法人税等については、当事業年度末において繰延税金資産の回収可能性をあらためて検討した結果、繰延税金資産が前事業年度に比べて減少したことにより、「法人税、住民税及び事業税」と「法人税等調整額」を合わせた税金費用は232,968千円(前年同期は△216,935千円)となり、当期純損失は790,541千円(前年同期は当期純損失363,054千円)となりました。
 当事業年度の財務状態の分析
 当社の当事業年度の総資産は、4,922,587千円(前年同期比896,021千円減)となりました。流動資産は3,935,981千円と前年同期比945,817千円減少しており、そのうち現金及び預金の減少は1,369,867千円、有価証券の増加は555,374千円であります。これら現金及び現金同等物の減少は「1 事業等の概要 (2)キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。固定資産は986,606千円と前年同期比49,796千円増加しておりますが、これは主に、投資有価証券の増加(前年同期比188,733千円増)、契約医療機関に対する長期貸付金の増加(前年同期比100,000千円増)及び繰越欠損金等による繰延税金資産の減少(前年同期比207,727千円減)によるものであります。
 負債の部については、資材仕入の減少による買掛金の減少(前年同期比12,682千円減)、一般管理費に係る未払金の減少(前年同期比23,146千円減)及び賞与引当金の減少(前年同期比39,866千円減)等により、流動負債が前年同期比86,732千円減の322,134千円となり、長期借入金の減少(前年同期比20,000千円減)等により固定負債が40,101千円(前年同期比18,746千円減)となりました。
 資本の部については、当期純損失を計上したことにより、前年同期比790,541千円減の4,560,351千円となりました。以上の結果、自己資本比率は92.6%と前年同期比0.6ポイント増加しました。




出典: 株式会社メディネット、2005-09-30 期 有価証券報告書