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セクション一覧

第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

 (1) 業績 

当連結会計年度におけるわが国経済は、企業業績や雇用・所得環境の改善がみられる等、緩やかな回復基調にあったものの、英国、米国等の政策動向に関する懸念や中国経済の減速など、先行きへの不透明感が続きました。

当社グループが属する情報サービス産業につきましては、本年5月に経済産業省が発表した平成29年3月の特定サービス産業動態統計(確報)によれば、売上高合計は前年同月比で0.5%増と8ヵ月連続で前年同期比の増加が続いた一方、当社グループの売上高の大部分を占める「受注ソフトウェア」は、前年同月比で0.3%減となりました。

このような状況のもと当社グループは、既存事業の収益性向上および新規事業創出に取り組むとともに、社員のスキル向上やプロジェクトマネジメントの徹底など経営基盤の整備、改革に努めてまいりました。しかしながら、売上高については顧客企業の計画見直しによる案件の延期や凍結、さらに開発体制構築のタイミングが合わず受注を見送るといった事象が発生した結果、前期を下回る結果となりました。損益面につきましては、販売費及び一般管理費の圧縮に努めたことなどにより前期を上回る利益となりました。

以上のような状況により、当社グループの当連結会計年度の受注高は14,926百万円(前期比1,441百万円減、8.8%減)、売上高は15,373百万円(同615百万円減、3.8%減)、営業利益は90百万円(同27百万円増、43.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は91百万円(同25百万円増、37.9%増)となりました。

 

セグメント別の業績を示すと、次のとおりであります。

なお、当連結会計年度からセグメント区分の変更を行っており、前期比較については、変更後の区分方法に組み替えたものによっております。

 

① システム開発事業

受注高は9,471百万円(前期比857百万円減、8.3%減)、売上高は9,710百万円(同540百万円減、5.3%減)、営業利益は151百万円(同255百万円減、62.8%減)となりました。

金融系、通信系が堅調に推移したものの、官庁系、公共系、運輸系などにおいて、既存案件終了後の代替案件の不足などが影響し、受注・売上高ともに前期を下回りました。損益面につきましては、収益性を意識した営業活動の推進ならびに不採算プロジェクトの抑制の徹底をはかったものの、売上高の減少による影響を払拭するまでには至らず、前期を下回る結果となりました。

 

② SI事業

受注高は3,441百万円(前期比1,030百万円減、23.0%減)、売上高は3,716百万円(同293百万円減、7.3%減)、営業利益は123百万円(同107百万円増、663.9%増)となりました。

ERP系、流通系などが堅調に推移したものの、機器販売主体のインフラ構築系大型案件があった前期に比べ、受注・売上高ともに減少いたしました。損益面につきましては、収益性の改善、販売費及び一般管理費の削減などにより、第2四半期連結会計期間以降、利益率の改善が進み、対前期比で大幅な増益となりました。

 

③ その他事業

受注高は2,013百万円(前期比446百万円増、28.5%増)、売上高は1,946百万円(同218百万円増、12.6%増)、営業利益は30百万円(前期は261百万円の損失)となりました。

受注高につきましては、サポートサービス事業において新年度に向けた運用・保守等の受注獲得や販売系の受注獲得などに加え、新事業として取り組んでいる農業ICT関連、生産性改善コンサルティングサービス「VSC」関連の案件獲得などにより、前期から増加いたしました。売上高につきましては、販売事業、新事業などの受注増加に伴い、増収となりました。損益面につきましては、販売系の部門を中心に体制の見直しを行い販売費の削減を進めた結果、利益計上となりました。

 

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度から271百万円(30.7%)増加し1,156百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

① 営業活動によるキャッシュ・フロー

営業活動による資金は、税金等調整前当期純利益の計上(134百万円)、売上債権の減少(807百万円)などにより、1,034百万円の収入(前期は606百万円の支出)となりました。

 

② 投資活動によるキャッシュ・フロー

投資活動による資金は、無形固定資産の取得による支出(44百万円)などにより、48百万円の支出(前期は105百万円の収入)となりました。

 

③ 財務活動によるキャッシュ・フロー

財務活動による資金は、長期借入れによる収入(600百万円)などがあったものの、短期借入金の純減(800百万円)、長期借入金の返済による支出(515百万円)などにより、714百万円の支出(前期は404百万円の収入)となりました。

 

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績・仕入実績

 当社グループの製品の性格上、生産・仕入といった区分は適当ではないとの判断のもと数値の把握をしておりません。

 

(2) 受注実績

 当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度

自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

システム開発事業

9,471,711

△8.3

2,052,470

△10.4

SI事業

3,441,400

△23.0

1,128,974

△19.7

その他事業

2,013,044

28.5

323,820

25.9

合計

14,926,156

△8.8

3,505,266

△11.3

 

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.当連結会計年度からセグメント区分の変更を行っており、前年同期比については、変更後の区分方法に組み替えたものによっております。

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3) 販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度

自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日

販売高(千円)

前年同期比(%)

システム開発事業

9,710,068

△5.3

SI事業

3,716,756

△7.3

その他事業

1,946,381

12.6

合計

15,373,206

△3.8

 

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.当連結会計年度からセグメント区分の変更を行っており、前年同期比については、変更後の区分方法に組み替えたものによっております。

3.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日

当連結会計年度

自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

NECソリューションイノベータ㈱

2,148,352

13.4

2,350,104

15.3

日本電気㈱

2,379,857

14.9

1,929,377

12.6

 

 

4.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

3 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社および当社の子会社(以下「当社グループ」という)の経営方針、対処すべき課題等は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 会社の経営の基本方針

 情報技術に関する全てを当社グループの「事業領域」とし、個人の個性と能力を発揮することに価値を置いた「企業風土」のもと、創造性に富んだ情報技術によってお客様の要求を超えたソリューションを提供し、お客様の夢・理想を実現させ、豊かな社会の発展に貢献することが、当社グループに課せられた「社会的役割」であるととらえております。

 当社グループは、「IT can create it.」(クリエイティブな発想で、ITの持つ無限の可能性を現実のものとする)の企業スローガンのもと、情報技術の持つ新たな可能性の実現に取り組んでまいります。

 また、当社グループの事業活動において、CSR(企業の社会的責任)への取り組みを重要なものと位置づけ、社会からの信頼や期待に応えていくために、お客様、株主、社員、取引先、地域社会をはじめとするあらゆるステークホルダーの方々と積極的にコミュニケーションを図りながら事業活動を行うことにより、社会の持続的発展への貢献を目指しております。

 

(2) 目標とする経営指標

 当社グループは、安定性と成長性を兼ね備えた企業集団として、営業利益、自己資本比率、売上高を最も重要な指標としております。それに加え、1株当たり当期純利益額の増加、1株当たり純資産額の増加も重要と考え、それらの向上を目指した事業運営を推進しております。今後につきましては、経営基盤の強化による更なる収益力の向上と効率化を追求することにより、企業価値を高めてまいります。

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略

 当社グループは、活力にあふれた企業文化を醸成するために、2013年度より実施している社員参加型のIKI!プロジェクト(イキイキプロジェクト)を継続的に展開するとともに、当社グループの経営課題解決に向け、2015年度を初年度とする「中期経営計画2015」を推進し、安定的な収益確保とポートフォリオの多様化の実現を目指してまいります。

 当社グループが現在推進している中期経営計画の概要は、次のとおりであります。

 

「中期経営計画2015」の基本方針

① 収益の向上と安定化

・システム開発事業におけるスキル・ノウハウを業種・業務軸に強化

・ERP系業務を中心に、利益率の高いSI事業を拡大

・不採算案件の発生防止

② ポートフォリオの多様化

・当社保有のサービスを再検討し、サービスメニューを拡大

・新規事業(フロンティア事業)の創出

③ 全社横断機能の更なる強化

・不採算案件の撲滅に向けたプロジェクト管理の強化、精緻化

・QCD(品質・コスト・納期)の厳守および顧客満足度の向上

・人材育成の強化

 

(4) 会社の対処すべき課題

 当社グループが属する情報サービス業界は、IoTやフィンテックなどICT技術の進展が新たなビジネス機会を創出するなど、IT投資需要は今後も底堅く推移するものと予想されております。一方、IT人材の慢性的な不足が継続するとともに、IT技術の進歩に伴う低廉化と汎用化に伴い、競争環境が激化しております。

 当社グループにおいては、このような事業環境の変化により、不採算案件発生の増加や、当社グループが従来得意としてきた大型のシステム開発案件が減少し、小型案件が増加していることによる開発効率の低下など、収益性の不安定化が経営課題となっております。

 これらの経営課題を踏まえ、当社グループは、「(3) 中長期的な会社の経営戦略」に記載した、2015年度を初年度とする「中期経営計画2015」を推進し、課題の解決を目指してまいります。

 

 

4 【事業等のリスク】

 本有価証券報告書に記載している各事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

 なお、文中における将来に係る事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

① 特定取引先への依存に関するリスクについて

 当社は、日本電気株式会社の持分法適用会社であります。

 当社グループは、日本電気株式会社および関係会社(以下NEC・関係会社)が受注したコンピューター・システムの構築業務のうち、ソフトウェア開発の一部をNEC・関係会社から受託しており、NEC・関係会社と協業して事業を推進しております。

 当社グループは、引き続きNEC・関係会社を重要な協業先として関係を保つことを想定しておりますが、NEC・関係会社の方針によっては、当社グループとの関係に変化が生じ、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 また、当社グループは、NEC・関係会社のほか、日本電信電話株式会社を中心としたNTT関係会社(以下NTT・関係会社)、東日本旅客鉄道株式会社および関係会社(以下JR・関係会社)、三菱商事株式会社および関係会社(以下三菱商事・関係会社)、日本ヒューレット・パッカード株式会社などの特定取引先から安定した受注があり、相応の経営基盤を築いております。その業務内容は主に社会インフラ企業の基盤システム構築業務であり、一般的な業務系システム(会計業務、販売業務、在庫管理業務、購買業務等)とは異なり、特殊業務分野に位置づけられます。当社グループは、この特殊な業務を長年に渡り担当しており、これらのシステム構築実績とノウハウを多く持っていることが強みになっている反面、これら特定取引先からの売上高は、当社グループの売上高の約6割を占めており、これら特定取引先への依存度は非常に高い状況にあります。したがって、これら特定取引先の業績動向等によっては、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

−売上高実績−

 

 

 

 

取 引 先

前連結会計年度

当連結会計年度

自 平成27年4月1日

自 平成28年4月1日

至 平成28年3月31日

至 平成29年3月31日

金額(千円)

比率(%)

金額(千円)

比率(%)

NEC・関係会社

5,903,413

36.9

5,804,869

37.8

NTT・関係会社

1,504,946

9.4

1,777,660

11.6

JR・関係会社

827,267

5.2

777,616

5.1

三菱商事・関係会社

518,364

3.2

402,901

2.6

日本ヒューレット・パッカード㈱

227,942

1.4

184,914

1.2

小   計

8,981,933

56.2

8,947,962

58.2

その他一般

7,006,424

43.8

6,425,243

41.8

合   計

15,988,357

100.0

15,373,206

100.0

(注) 消費税等は含まれておりません。

 

 

 

 

② 経済環境の変化と競合等に関するリスクについて

 当社グループの属する情報サービス産業の事業環境は、短期的には各種政策等に伴うITシステムの更新需要が見込まれるものの、中長期的にはIT技術の進歩に伴う低廉化とコモディティ化により、競争環境の激化と収益性の悪化に見舞われております。また、発注元からの値下げ要請も依然続いており、収益の安定的な確保が厳しい状況にあります。このような環境が継続した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

③ プロジェクトの採算管理に関するリスクについて

 当社グループが属する情報サービス産業においては、一般的に受注ソフトウェア開発について多様な顧客のニーズ対応および最新の技術が求められることから、そのサービス内容を契約締結段階で詳細に確定することが困難な場合があり、当初の見積と実際発生した工数との間に乖離が生じる可能性があります。

 当社グループでは、品質、コスト、納期の目標を達成するためのリスク管理要領において、プロジェクトレビュー基準を定めるほか、直接プロジェクトを推進する部門から独立したプロジェクト管理部門を設けて、契約時、計画書作成時、工程終了時ごとにプロジェクト監視を行い、リスク管理に努めております。また、会社が重要であると判断したプロジェクトについては「全社レビュー対象プロジェクト」に指定し、プロジェクトの工程レビューにプロジェクト管理部門が参加し、全社として問題解決に当たる仕組みを構築しております。

 しかしながら、このような対策を講じているにもかかわらず、予測しない事態の発生により、プロジェクトの採算が確保できなかった場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

④ 協力会社の確保に関するリスクについて

 当社グループは、業務遂行上必要に応じて協力会社に業務の一部を委託しており、当社グループの売上原価に占める外注費の割合は約4割となっております。協力会社を活用する理由としては、固定費の削減や、事業展開が柔軟になるなどのメリット確保のためのものと考えております。なお、協力会社の活用に際しては、要求事項を明確にし、請負型発注への転換、協力会社の集約を実施し、ビジネスパートナーとしての位置づけを明確に行った上で、長期・安定的な取引の構築を図るとともに、納品物の品質向上を指導し実現しております。

 しかしながら、協力会社の活用は、当社グループのみならず、競合他社においても行われており、必ずしも高度な技術レベルの協力会社を一定数以上確保できるとは限りません。優良な協力会社を安定的また継続的に確保できない場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

⑤ 提供するシステム・サービスにおける不具合発生に関するリスクについて

 当社グループがお客様に提供するシステムにおいて、誤作動、バグ、納期遅延等の不具合が生じた場合、顧客に損害を与えるだけでなく、損害賠償責任の発生や当社グループに対する信頼を喪失することにより、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

⑥ 優秀な技術者の確保に関するリスクについて

 当社グループの提供するサービスは人材、特に情報処理技術者の能力や、資質に大きく依存しております。当社グループの今後の事業戦略を考えると、ITコンサルティングやプロジェクトマネジメントのノウハウを有する人材の確保が重要となり、当社グループでは、新卒者を対象とした定期採用と中途採用を積極的に実施し、徹底した能力・実績主義に基づく評価・報酬体系を導入し、優秀な人材の確保に努めております。現時点では、必要な技術者は確保されていると考えておりますが、労働市場の逼迫等により、必要とする優秀な技術者または労働力を確保できない場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

⑦ 技術革新ならびに技術の陳腐化に関するリスクについて

 当社グループが属する情報サービス産業においては、技術革新のスピードが速いため、先進のノウハウとシステムを保有し、かつそれらを継続的にアップデートしていく必要があります。当社グループにおいては、迅速な環境変化に対応できるような組織運営を進めてはおりますが、想定している以上の技術革新等による保有技術の陳腐化等が生じた場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 このような状況のもと、当社グループでは、新しい技術の習得に向けた研修の実施や新たな技術・サービスの創出に、継続的に取り組んでおります。

 

⑧ 法的規制等に関するリスクについて

 当社グループは、事業運営上関係する各法令へ対応するための体制を整備し、法令遵守に努めており、現状において法令に違反する事象は認識されておりません。

 しかしながら、法令違反等の事象の発生、あるいは当社グループの事業を規制する現行法令の改正および新法令が制定される可能性があります。そうした場合に、当社グループの社会的信用の失墜や、当該規制への対応に際して、サービス内容の変更や新たなコストが発生すること等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

⑨ セキュリティ管理に関するリスクについて

 当社グループは、顧客の情報システムを構築する過程において、個々の顧客業務内容等の内部情報を入手しうる立場にあり、情報セキュリティの確立・維持が重要な課題と認識しており、情報管理体制の強化に努めております。しかしながら、不測の事態により、顧客情報や従業員の個人情報が外部へ漏えいすることとなった場合には、社会的信用の失墜や損害賠償請求の発生等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 当社グループは、顧客データ管理の安全性や信頼性に重点をおいた施策をとるほか、QMS(品質マネジメントシステム)、ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)、プライバシーマーク認証取得企業として、品質重視の開発・運用の推進および個人情報の管理強化に取り組んでおります。

 

⑩ 知的財産権の保護に関するリスクについて

 当社グループが属する情報サービス産業においては、自社技術保護のための特許申請が増加する傾向にあります。このような環境において、当社グループも自社特殊技術の保護、他社との差別化および競争力のあるサービスを永続的に提供するために、知的財産権、特に特許の出願の推進を行っております。

 また、第三者の知的財産権を侵害しないよう努めており、現時点において侵害はないものと認識しておりますが、将来において第三者の知的財産権への侵害が生じてしまう可能性は否定できません。第三者の知的財産権を侵害していることが発覚した場合、当社グループへの損害賠償請求、信用の低下およびブランド力の劣化により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

⑪ 自然災害等に関するリスクについて

 当社グループでは、地震等の自然災害、人的災害、感染症の拡大などの災害発生により被災した場合には、迅速かつ適切な対応による復旧、および事業継続が優先であると認識しております。しかし、想定を超える規模の災害に被災した場合には、事業の全てまたは一部が停止するなど、重大な影響を受ける可能性があります。また、当社グループの取引先が被災された場合についても、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

 

6 【研究開発活動】

 該当事項はありません。

 

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 重要な会計方針

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しておりますが、グループの事業内容なども踏まえ会計方針を定めております。

 連結財務諸表の作成は、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債および収益・費用の報告数値に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これら見積りについて、過去の実績などを勘案して合理的に見積りを行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。

 当社グループが連結財務諸表の作成に際して採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況」の「連結財務諸表等」の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が連結財務諸表における重要な見積りの判断に影響を及ぼすものと考えております。

 

① 収益及び費用

 受注制作のソフトウェア開発に係る収益および費用の計上基準については、当連結会計年度末までの進捗部分について成果の確実性が認められる契約については進行基準(進捗率の見積りは原価比例法)を、その他の契約については完成基準を適用しております。

 

② 貸倒引当金

 債権の貸倒による損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率法により、貸倒懸念債権および破産更生債権等については財務内容評価法により計上しております。

 

③ 受注損失引当金

 受注案件の損失に備えるため、当連結会計年度末時点で将来の損失が見込まれ、かつ、当該損失額を合理的に見積もることが可能なものについて、翌連結会計年度以降に発生が見込まれる損失額を計上しております。

 

④ 賞与引当金

 従業員に対する賞与支給に備えるため、将来の支給見込み額のうち当連結会計年度において負担すべき金額を計上しております。

 

⑤ 投資有価証券

 取引関係等の維持・強化のため、特定の取引先に対する投資を行っております。当連結会計年度末における評価については、時価のあるものは、決算末日の市場価格等に基づき、また時価のないものは、投資先の資産状況、経営状況などを勘案し、必要と判断した場合には減損処理を行っております。投資先の資産状況、経営状況がさらに悪化した場合には、追加の減損処理が必要となる可能性があります。

 

⑥ 無形固定資産

 無形固定資産のうち子会社の株式取得により発生したのれんについては、20年間で均等償却しております。当該子会社の将来における収益によっては、減損処理が必要となる可能性があります。

 また、市場販売目的のソフトウェアについては、見込販売数量に基づく償却額と見込有効期間(3年)に基づく均等配分額とを比較し、いずれか大きい額を償却しております。販売が見込数量に達しない場合は、見込販売数量の見直しによる償却額の見直しが必要となる可能性があります。

 

⑦ 繰延税金資産

 企業会計上の収益・費用と、課税所得計算上の益金・損金の認識時点が異なることから、会計上の資産・負債と課税上の資産・負債の額に一時的な差異が生じる場合において、一定期間内における回収可能性に基づき連結貸借対照表上に繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存しますので、その見積りが減少した場合は、繰延税金資産が減額され、税金費用が計上される可能性があります。

 

 

(2) 経営成績の分析

 当連結会計年度における当社グループの売上高は、「1 業績等の概要 (1) 業績」に記載しましたとおり、その他事業が対前期比で増加したものの、システム開発事業、SI事業の減少分を補うまでには至らず、15,373百万円(前期比615百万円減、3.8%減)となりました。

 営業利益につきましては、中期経営計画の重要課題のひとつである「不採算案件の発生防止」に向けた組織的な取り組みに加え、販売費及び一般管理費の圧縮に努めたことなどにより、90百万円(同27百万円増、43.3%増)となりました。

 親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、営業外収益が減少したものの、営業利益の増加、営業外費用の減少などにより、91百万円(同25百万円増、37.9%増)となりました。

 

(3) 財政状態の分析

 当連結会計年度末における資産、負債及び純資産の状況は以下のとおりであります。

 

a. 流動資産

 流動資産残高は、5,534百万円(前連結会計年度末比623百万円減、10.1%減)となりました。主な増減要因は、現金及び預金の増加、受取手形及び売掛金の減少であります。

 

b. 固定資産

 固定資産残高は、3,578百万円(前連結会計年度末比226百万円減、6.0%減)となりました。主な減少要因は、ソフトウェアの減少、投資有価証券の減少であります。

 

c. 流動負債

 流動負債残高は、2,526百万円(前連結会計年度末比792百万円減、23.9%減)となりました。主な減少要因は、短期借入金の減少であります。

 

d. 固定負債

 固定負債残高は、771百万円(前連結会計年度末比32百万円減、4.1%減)となりました。主な減少要因は、長期借入金の減少であります。

 

e. 純資産

 純資産残高は、5,816百万円(前連結会計年度末比24百万円減、0.4%減)となりました。主な増減要因は、利益剰余金の増加、退職給付に係る調整累計額の減少であります。

 

 

(4) キャッシュ・フローの状況の分析

 当連結会計年度における連結キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末から271百万円増加し、1,156百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。

 

a. 営業活動によるキャッシュ・フロー

 営業活動による資金は、税金等調整前当期純利益の計上134百万円(前連結会計年度は109百万円の計上)、減価償却費の計上149百万円(同164百万円の計上)、売上債権の減少807百万円(同894百万円の増加)などにより、1,034百万円の収入(同606百万円の支出)となりました。

 

b. 投資活動によるキャッシュ・フロー

 投資活動による資金は、無形固定資産の取得による支出44百万円(前連結会計年度は39百万円の支出)などにより、48百万円の支出(前連結会計年度は105百万円の収入)となりました。

 

c. 財務活動によるキャッシュ・フロー

 財務活動による資金は、長期借入れによる収入600百万円(前連結会計年度は500百万円の収入)などがあったものの、短期借入金の純減800百万円(同300百万円の純増)、長期借入金の返済による支出515百万円(同429百万円の支出)などにより、714百万円の支出(同404百万円の収入)となりました。





出典: キーウェアソリューションズ株式会社、2017-03-31 期 有価証券報告書