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セクション一覧

第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

当連結会計年度におけるわが国の経済は、政府による各種経済対策や金融政策による円安進行や原油価格の下落の影響によって、企業収益や設備投資の増加、雇用・所得環境の改善がみられるなど、総じて緩やかな回復基調で推移いたしました。一方、世界経済は、米国経済の回復が堅調に推移しているものの、新興国では中国経済の減速が続き、先行きは依然として不透明な状況が続いております。

このような環境のもと、当社グループでは今期を最終期とする第二次中期経営計画において「すべての企業を世界につなぐ言葉のコンシェルジュ」という経営ビジョンのもと、言葉に関する事業領域の拡大による新たな価値創造を推し進め、企業のグローバル展開に伴う翻訳・通訳需要の獲得に努めてまいりました。

これらの結果、当社グループの当連結会計年度の業績は、売上高、利益ともに過去最高を更新いたしました。売上面においては、当社グループのコアビジネスである翻訳事業が堅調に推移したことから、前期4.7%増の9,191百万円となりました。利益面においては、翻訳事業の増収と粗利率の改善により、営業利益は前期比38.5%増の504百万円、経常利益は前期比39.6%増の502百万円、関係会社株式売却益35百万円の影響もあり、税金等調整前当期純利益は前期比50.2%増の538百万円、当期純利益は前期比58.1%増の283百万円となりました。

各セグメントの業績は次のとおりであります。

なお、当連結会計年度より、株式会社アイ・エス・エスを中心としたコンベンション事業を報告セグメントの区分に変更しております。以下の前期比較については、前期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。

①  翻訳事業

特許分野では、既存顧客である大手化学メーカー子会社からの大量案件獲得や世界的な米系コングロマリットの日本法人との取引開始に加え、複数の大手電機メーカーからの受注拡大など、企業の知的財産関連部署での受注は順調に推移したものの、主要顧客である特許事務所からの受注が低迷したことから、売上高は前期比0.9%増の1,730百万円となりました。医薬分野では、新薬申請資料の翻訳において、プリファードベンダー(注)契約に基づく外資系メガ・ファーマ、ならびに、国内製薬会社からの受注が好調に推移したことに加え、国内製薬会社、ならびに、国内化学メーカーの医薬品開発部門から新薬申請と製造工程に関する大型スポット案件獲得もあり、売上高は前期比6.8%増の2,257百万円となりました。工業分野では、売上の主軸となる自動車関連企業において複数の部品メーカーにおける大型スポット案件の獲得に加え、エネルギー関連企業の継続案件や総合電機メーカーでのローカライズ案件受注により、売上高は前期比6.2%増の1,911百万円となりました。金融・法務分野では、法律事務所や保険関連企業における受注増加や企業の管理系部署への営業活動の奏功に加え、金融情報サービス企業から大型のスポット案件獲得もあり、売上高は前期比12.2%増の594百万円となりました。これらの結果、翻訳事業の売上高は前期比5.4%増の6,493百万円となりました。

②  派遣事業

人材派遣事業においては、主にITコンサルタント会社、外資食品・飲食関連企業、銀行や保険などの金融関連企業などからの長期派遣案件の受注は堅調に推移しましたが、人材紹介事業においては、候補者の確保が及ばず売上が低迷したことから、売上高は前期比2.8%減の1,310百万円となりました。

③  通訳事業

通訳事業においては、製薬会社、通信関連企業からの受注が引き続き好調に推移したことに加え、官公庁の売上も寄与し、IR通訳案件も増加したことから、売上高は前期比10.5%増の646百万円となりました。

④  語学教育事業

語学教育事業においては、株式会社アイ・エス・エス・インスティテュートの通訳者・翻訳者育成のレギュラーコースの受講申込が計画通りに推移したことから、売上高は前期比3.2%増の214百万円となりました。

⑤  コンベンション事業

コンベンション事業においては、前期に受注した大型スポット案件(「第5回アフリカ開発会議(通称:TICAD Ⅴ)」)の反動が懸念されたものの、「第26回日本心エコー図学会」などの医学会案件や「日本・カタール経済フォーラム」などの国際会議案件を実施したことにより、売上高は前期比5.5%増の410百万円となりました。

⑥  その他

その他のセグメントにおいては、外国への特許出願に伴う明細書の作成や出願手続きを行う株式会社外国出願支援サービスが好調に推移したことなどから、売上高は前期比34.3%増の115百万円となりました。

 

(注)プリファードベンダーとは、企業が優秀な人的リソースの確保と費用低減を狙い、優先的に業務を委託する特定の調達先(ベンダー)を指す。

(2)キャッシュ・フローの状況

  当連結会計年度末における現金及び現金同等物は1,923百万円となり、前連結会計年度末に比べ400百万円の増加となりました。

  当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは399百万円の収入(前期は218百万円の収入)となりました。

主な要因は、税金等調整前当期純利益の計上による収入538百万円および法人税等の支払額194百万円であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは79百万円の収入(前期は245百万円の支出)となりました。

主な要因は、差入保証金の回収による収入93百万円および関係会社株式の売却による収入71百万円および無形固定資産の取得による支出66百万円であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは92百万円の支出(前期は84百万円の支出)となりました。

主な要因は、配当金の支払額75百万円であります。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

    当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自  平成26年4月1日

至  平成27年3月31日)

前年同期比(%)

翻訳事業(千円)

3,448,064

102.4

コンベンション事業(千円)

258,473

91.8

その他(千円)

26,172

112.5

合計(千円)

3,732,711

101.7

  (注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.内部取引については相殺消去しております。

3.派遣事業、通訳事業および語学教育事業については、生産に該当する事項がないため記載を省略しております。

4.当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しており、前年同期比較については、前連結会計年度の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。

 

(2)受注状況

  当社の業務においては、受注時に翻訳内容(言語、納品日、納品形態等)は決定されますが、受注金額の算定基礎となるページ数、ワード数、文字数等が確定しないため、受注金額の記載を省略しております。

 

(3)販売実績

  当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自  平成26年4月1日

至  平成27年3月31日)

前年同期比(%)

翻訳事業(千円)

6,493,393

105.4

派遣事業(千円)

1,310,398

97.1

通訳事業(千円)

646,179

110.5

語学教育事業(千円)

214,933

103.2

コンベンション事業(千円)

410,514

105.5

その他(千円)

115,846

134.3

合計(千円)

9,191,266

104.7

  (注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.セグメント間の取引については相殺消去しております。

3.当連結会計年度における主な相手先に対する販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は、いずれの相手先も当該割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。

4.当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しており、前年同期比較については、前連結会計年度の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。

 

3【対処すべき課題】

世界経済の動向は中国をはじめとする新興国経済の減速や欧州の景気下振れリスクといった不安定要素がある一方、わが国の経済の見通しについては、各種経済政策による企業収益の改善を背景に景気は回復基調にあります。このような状況のもと、当社グループが企業価値をさらに向上させていくにあたり、以下の課題を認識しております。

 

1.言葉に関する事業領域の拡大

グループの規模拡大のための課題として、各事業の売上拡大と収益向上が挙げられます。翻訳事業は、当社の他に、株式会社国際事務センター、米国・HC Language Solutions, Inc.、中国・北京東櫻花翻訳有限公司が、また、医薬分野の高付加価値サービスであるメディカルライティング業務は株式会社パナシアがサービスを展開しております。派遣事業、通訳事業、コンベンション事業は株式会社アイ・エス・エスが、語学教育事業は株式会社アイ・エス・エス・インスティテュートがサービスを展開しており、株式会社外国出願支援サービスは翻訳事業の特許分野における高付加価値サービスとして、海外への特許出願を支援する事業を展開しております。今後も各事業におけるリソースやノウハウ、顧客基盤の活用など、グループ間での連携を活かしながら相互シナジーを推し進め、事業のさらなる成長を図ります。

 

2.翻訳者・通訳者等の業務委託先の確保・拡充

当社グループが展開する事業のビジネスモデルでは、翻訳者・通訳者をはじめとする業務委託先の確保・拡充が重要な課題です。より優秀な業務委託先を獲得するため、自社ウェブサイト、翻訳業界誌への広告掲載、翻訳学校との提携など、さまざまなチャンネルを活用した募集活動に取り組んでまいります。また、語学教育事業を展開する株式会社アイ・エス・エス・インスティテュートにおいては翻訳事業、ならびに、通訳事業における顧客ニーズに合わせたコースの多角化と講義内容の充実を図り、修了生の即戦力化への体制構築を目指してまいります。

 

3.生産性の向上

当社グループがさらなる成長を遂げるには、事業の効率化が必要です。特に翻訳事業においては、ICTを積極的に導入し、各分野で蓄積した翻訳ノウハウや情報資産を活用して、お客様のご要望を満たす品質の翻訳を提供すると同時に売上原価の抑制を図ってまいります。また、営業部門・管理部門ともに従来のビジネスプロセスを見直して最適化へと推し進めることにより、業務効率を改善し、生産性の向上に努めてまいります。

 

4.専門性の高度化

翻訳事業において、お客様によりご満足いただけるサービスを提供するためには、また、他社との差別化を図るためには、分野特化型のサービス体制の構築が必要です。平成27年からの3カ年計画である「第三次中期経営計画」において、地域別を基本とした翻訳事業の組織体制を特許、医薬、工業・ローカライゼーション、金融・法務の4つの専門分野に特化した組織体制に変更し、付加価値の高いサービスが提供できる体制を構築してまいります。

 

4【事業等のリスク】

以下において、当社グループの事業展開等に関し、リスク要因となる可能性があると考えられる主な事項ならびにその他の重要と考えられる事項を記載しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避および発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、本項および本書中の本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討したうえで行われる必要があると考えております。なお、以下の記載は当社株式への投資に関連するリスクを全て網羅するものではありません。

また、文中の将来に関する事項は提出日現在において判断したものであります。

 

1.需要の変動

当社グループの現在の主要な顧客は、その業種によって特許事務所、製薬会社、自動車メーカー、金融機関等に大別することができますが、それら主要顧客の属する業界において、何らかの法制度等の変更、景気変動、業界再編による企業数の増減等があった場合には、当社グループが提供するサービスへの需要が大きく変動する場合があり、当社グループの業績はその影響を受けます。

また、当社グループの顧客企業において、何らかの事情により翻訳業務を内製化するに至った場合、あるいは機械翻訳が大幅に普及した場合には、顧客からの発注量や発注件数が減少し、当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。

 

2.翻訳成果物、外国出願支援業務およびメディカル・ライティング業務の瑕疵・過失

当社グループが提供するサービスのうち、翻訳業務、外国出願支援業務およびメディカル・ライティング業務における納期管理については、専用システムの使用と十分な人員体制によって徹底管理を行っておりますが、納期の遅延やサービスの瑕疵により、顧客に対し重大な損害を発生させてしまう可能性があります。

現在まで、当社グループが行った翻訳や外国出願支援業務、メディカル・ライティング業務に瑕疵・過失があったことにより、顧客から損害賠償を請求されたことはありませんが、万が一、それらの内容に起因して顧客に何らかの重大な損害が発生した場合には、損害賠償等の補償や信用低下等により、当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。

また、当社グループでは翻訳成果物ならびにサービス品質の向上を経営上の重要な課題と位置付けており、翻訳者から受領した翻訳成果物については、再度社内での内容確認および修正を行ったのち顧客へ納品しております。そのうえで、当社グループが納品した翻訳成果物への最終的なチェックをしていただくよう、顧客側にも依頼しております。

 

3.コンベンション事業にかかわる事業環境

当社グループでは、国内外の学会・研究会・シンポジウムなどの国際会議の総合的企画運営(企画・準備・運営・翻訳・通訳・事務業務など)を主催者のニーズに対応してサポートしておりますが、テロの発生・感染病の流行・自然災害・外交問題などの外部環境の変化により、開催中止あるいは延期となる可能性があります。

また、非常に大規模な国際会議の依頼を受けた場合においては、開催日までの準備期間において立替払いなどが発生する場合があることや会議が終了した後に多額の債権回収のリスクが発生する可能性があり、それらの場合においては、当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。

 

4.参入障壁

当社グループが行っている翻訳事業は、多額の設備投資や、翻訳者および通訳者の労働者派遣事業を除き許認可を必要としないことから、新規参入は比較的容易であると考えられます。新規参入または既存の競合会社との間で受注競争が激化し、大規模な価格競争や業務委託先翻訳者の争奪が行われた場合には、受注金額の低下や売上原価の上昇等により当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。

 

5.事業にかかわる法的規制

当社グループでは翻訳業務に関連する業務として、翻訳者および通訳者の労働者派遣を行っておりますが、これらの業務については、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」の規制の対象であり、厚生労働大臣による一般労働者派遣事業の許可等の対象となっております。

6.著作権

当社グループは顧客の依頼によって著作物を預かり、翻訳業務を行っております。多くの翻訳原文は顧客自身が著作権を有する社内文書ですが、中には当該翻訳原文の著作権を顧客が所有していない場合もあります。当社グループでは、翻訳原文の著作権が第三者に帰属するものであることが明白な場合には、その当社グループの業務への使用につき支障がないことを顧客に確認しており、今まで著作権に関するトラブルが発生したことはありません。今後万が一、顧客から預かった翻訳原文が第三者の著作権等を侵害していたことにより何らかのトラブルが発生し、依頼主である顧客だけでなく翻訳を行った当社グループにも損害賠償等を求められた場合には、その補償等により当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。

 

7.退職役職員の競業

当社グループでは、過去に当社グループの役職員が退任または退職し、同業を営んでいるケースがありますが、当社グループの役職員が退任または退職し、独立して同業を営んだ場合には、当社グループの顧客をめぐる受注競争などが発生する可能性があり、その場合、当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。

 

8.人材の確保・育成・活用等

(1) 業務委託先

当社グループは、翻訳・通訳業務を基本的には社外の翻訳者・通訳者に業務委託しておりますので、より良質な翻訳者・通訳者を確保するために随時翻訳者・通訳者の募集活動を行っております。当社グループでは今まで、翻訳者・通訳者の不足による業績への重大な影響を受けたことはありませんが、万が一、質的または量的に業務遂行に充分な翻訳者・通訳者の確保ができなかった場合には、当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。

(2) 従業員

当社グループが行っている翻訳事業は、語学力だけでなく翻訳原文の内容に対する専門的な理解や業務委託先に関する知識・経験などが必要となるため、スムーズな業務進行のためには優秀な人材の確保が不可欠です。

当社グループの成長速度に見合った人材の確保および育成は、当社グループの重要な課題であると認識しており、求人誌やインターネット等による人材募集活動を行うほか、今後は一層の研修制度の充実や人材の育成に取り組んでまいります。今まで、人材が不足したことにより当社グループの事業活動に支障を来したことはありませんが、万が一、必要な人材の確保ができなかった場合には、労働力の不足または処理能力や品質の低下などにより、当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。

 

9.情報漏洩

(1) 機密情報の漏洩

当社グループが業務上顧客から受託する翻訳原文等には、顧客の重要な経営上の機密情報が含まれている場合があります。当社グループではこれら機密情報等の第三者への漏洩を防止するために、社員および業務委託先に対し、雇用契約または業務委託契約による相当の機密保持義務を課しております。

また、業務委託先に対しては情報管理マニュアルを配布してその遵守を求めると共に、会社関係者の事業所への出入りをIDカードや指紋認証方式を用いたセキュリティにより管理しております。当社グループでは今まで、何らかの機密情報の漏洩が発生したことにより、顧客から何らかの損害賠償の請求を受けたことはありませんが、万が一、当社グループ関係者または業務委託先等から、顧客またはその取引先に関する機密情報が漏洩し、顧客に重大な損害が発生した場合には、損害賠償等の補償や信用低下等により、当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。

(2) 個人情報の漏洩

当社グループでは、業務委託先である登録翻訳者、派遣登録者および当社グループの顧客に関わる個人情報(個人名・所在地・部署・電話番号・E-mailアドレス等)ならびに通訳・翻訳学校の受講生に関わる個人情報を、社内販売管理システム等のデータベース上で管理しており、個人情報取扱事業者に該当いたします。これらの情報へのアクセスは、職位および業務内容により役職員のアクセス権が制約されており、また、そういったデータの持ち出しを困難にするため、データを容易に抽出することができないような制限を設けるなどの対策を行っております。

また、情報管理規程を策定して管理体制を整備するとともに、社員への研修等による教育を実施するなど、個人情報の適切な対応に努めております。しかしながら、不測の事態の発生により当社グループが保有する個人情報が外部に漏洩した場合には、損害賠償等の補償や信用低下等により、当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。

 

10.海外進出のリスク

当社グループでは現在、米国と中国に子会社を設立して、現地での翻訳サービスの提供を行っております。海外での事業活動を展開するうえで、制度上の問題や予測できない経営環境の悪化、為替レートの変動などが生じた場合には、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

11.企業買収等

当社グループは、翻訳関連事業の強化補強を目的に、企業買収および資本参加を含む投資を行うことがあります。当社グループは買収企業との統合または投資先との効果を高めるために当社グループの企業文化や経営戦略の浸透を図りますが、期待した利益やシナジー効果を確保できない場合には、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

12.自然災害等について

地震や局地的水害などの自然災害や火災、暴動、テロなどの人災など、予期せぬ災害や事故などの発生により、当社グループの拠点や顧客企業の重要な設備が破損するなどの被害があった場合には、当社グループの業績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

当社は、平成27年3月5日開催の取締役会において、当社の連結子会社である株式会社アイ・エス・エスが100%所有する株式会社アイ・エス・エス・コンサルティングの全株式を同社代表取締役社長関口真由美氏に譲渡することを決議し、同日付で株式会社アイ・エス・エスは同氏との間で株式譲渡契約を締結いたしました。

なお、平成27年3月16日付で全株式を譲渡しております。

詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。

 

6【研究開発活動】

  該当事項はありません。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

  文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

1.重要な会計方針および見積り

  当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に当たりましては、連結会計年度末における資産・負債および連結会計年度の収益・費用の報告金額および開示に影響を与える見積りを必要とします。これらの見積りについては過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。

  なお、連結財務諸表の作成に当たり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況  1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表  注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。

 

2.経営成績の分析

(1)売上高および営業利益

  当連結会計年度の売上高は9,191百万円(前期比4.7%増)、営業利益は504百万円(前期比38.5%増)となりました。営業利益の増加は、前期に計上した東京本部の移転費用の影響および翻訳事業の増収と粗利率の改善などによるものであります。

(2)営業外損益および経常利益

  当連結会計年度の営業外収益は6百万円(前期比11.4%増)、営業外費用は8百万円(前期比16.9%減)となりました。

  営業外収益の増加は、貸倒引当金戻入額が増加したことなどによるものであります。

  また、営業外費用の減少は、為替差損が減少したことなどによるものであります。

  この結果、経常利益は502百万円(前期比39.6%増)となりました。

(3)特別損益

  特別利益は35百万円となりました。

  これは全て、関係会社株式売却益の計上によるものであります。

  この結果、税金等調整前当期純利益は538百万円(前期比50.2%増)となりました。

 

(4)法人税等

  当連結会計年度の法人税、住民税及び事業税は263百万円(前期比39.1%増)、法人税等調整額は7百万円(利益)(前期は9百万円(利益))となりました。

  この結果、当期純利益は283百万円(前期比58.1%増)となりました。

 

3.財政状態の分析

(資産)

当連結会計年度末における流動資産は3,856百万円となり、前連結会計年度末に比べ557百万円増加いたしました。これは主に現金及び預金が増加したことによるものであります。固定資産は645百万円となり、前連結会計年度末に比べ118百万円減少いたしました。これは主に減価償却およびのれんの償却により有形および無形固定資産が減少したことによるものであります。

この結果、総資産は4,501百万円となり、前連結会計年度末に比べ438百万円増加いたしました。

(負債)

当連結会計年度末における流動負債は1,545百万円となり、前連結会計年度末に比べ266百万円増加いたしました。これは主に買掛金および未払法人税等が増加したことによるものであります。固定負債は141百万円となり、前連結会計年度末に比べ54百万円減少いたしました。これは主に年金資産の積立により退職給付に係る負債が減少したことによるものであります。

この結果、負債合計は1,686百万円となり、前連結会計年度末に比べ211百万円増加いたしました。

(純資産)

当連結会計年度末における純資産は2,815百万円となり、前連結会計年度末に比べ227百万円増加いたしました。これは主に当期純利益の計上および剰余金の配当により利益剰余金が207百万円増加したことによるものであります。

 

4.経営戦略の現状と見通し

当社グループは、平成27年からの3カ年計画である第三次中期経営計画において、第二次中期経営計画で掲げた経営ビジョン「すべての企業を世界につなぐ言葉のコンシェルジュ」を継続し、顧客ニーズの多様化・高度化に対応した分野特化戦略の推進と市場シェアの拡大を図ってまいります。

重点施策として、顧客満足度向上に向けて分野特化戦略をさらに推進していきます。企業のグローバル展開が加速する環境において、お客様によりご満足いただけるサービスを提供するためには、分野特化型のサービス体制が必要です。そこで、地域別を基本とした翻訳事業の組織体制を特許、医薬、工業・ローカライゼーション、金融・法務の4つの専門分野に特化した組織体制に変更し、付加価値の高いサービスが提供できる体制を推進していきます。また、顧客ニーズの多様化に対応するため、各分野・ドキュメントの特性に応じた分化型マーケティング活動を実施することで、市場シェアの拡大を図ってまいります。

次に、ビジネスプロセスの最適化による生産性の向上を推進していきます。第二次中期経営計画の継続課題である業務効率の改善には、従来のビジネスプロセスの最適化が必要です。当社グループは、ICTを積極的に導入し、各分野で蓄積した情報資産の活用と業務フローの改善を通じて、専門性の高度化と生産性の向上を図ってまいります。また、社員一人ひとりがその能力を最大限発揮できる職場環境を整備することによって、業務運営のさらなる効率化を図ります。

さらに、ランゲージサービスにおけるグループシナジーの最大化を推進していきます。当社グループは、外国語ニーズの拡大とランゲージサービスの多様化に対応するため、新規事業開発やサービス拡充を推し進め、新たな市場の開拓を図ってまいります。また、フルラインのランゲージサービス展開において、当社グループで取り扱う通訳事業、派遣事業、コンベンション事業、語学教育事業間での相互シナジーを推進し、グループ事業全体のさらなる成長を図ってまいります。

これらの重点施策を着実に遂行することにより、持続的な成長と安定的な収益確保に努めてまいります。

 

5.資本の財源及び資金の流動性についての分析

  「第2 事業の状況  1 業績等の概要  (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 





出典: 株式会社翻訳センター、2015-03-31 期 有価証券報告書