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セクション一覧
第2【事業の状況】
1【業績等の概要】
(1)業績
 当事業年度における我が国経済は、米国のサブプライムローン問題に端を発した世界的な金融不安、そしてそれに連動した世界経済の急激な減速が、企業収益の悪化、設備投資の抑制、ワークシェアなどの雇用問題に波及し、景気は一段と後退いたしました。
 当社が属するITサービス業界では、金融、製造の国内大手企業は設備投資の中止や延期などでIT受注は激減し、他業界も同様に影響を受け、特にコスト削減に対する要求が高まり、新たなIT関連の投資意欲が削がれる状況となりました。これらは、IT構築による機器の納入設置等の業務などの受注に大きな影響を受け、当社が当初計画していたITコンサルティング関連事業の売上見込みを大きく減少させる結果となりました。
 今年度は、これらのIT投資に依存した経営から脱却すべく、新しいITに必要とされるセキュリティ知識を有するエンジニア育成事業とアジア地域ゾーンをカバーする総合的テクニカル・ヘルプデスク事業の体制構築において、絶対に必要な人材の確保・育成に企業規模以上の投資を行ってまいりました。
 今後のIT業界は、モノを作る時代から利用技術・運用管理の時代へと変化しており、それに的確に対応する企業の絶対条件は、バイリンガルで国際的に通用するマルチなエンジニアの有無が問われることから、当社ではそれに対応できる人材の確保・育成が急務と考え、セキュリティ教育事業に注目し、他社に先駆けこれらの取り組みを開始しております。
 これらの事業に関しては、先行投資としてのコストのみが当事業年度計上され、収益に寄与することが出来ませんでしたが、これらの施策は、来期以降の中長期的な業績に確実に寄与していく予定であります。
 以上の結果、当事業年度の売上高は、6,024,359千円(前事業年度比100.4%)となり、営業利益は、外注費の増加と新規事業への人材投資費用の増加により、265,473千円(同37.0%)となりました。
 経常利益は、営業外収益にて受取利息(7,407千円)、貸倒引当金戻入額(3,665千円)を計上し、営業外費用にて為替差損(3,748千円)を計上した結果、273,921千円(同45.6%)となり、特別損失として投資有価証券の評価損(54,000千円)や関係会社株式の評価損(10,000千円)を計上したことにより、当期純利益は103,245千円(同31.1%)となりました。
 各事業部門の状況は次の通りであります。
① ソフトウェア・ソリューション事業
 当事業部門では、海外ITメーカの抱える問題に対して、ビジネスプロセスの立案から実行までを行っており、日本で製品拡販のための海外で開発した技術マニュアル・教育テキストのローカライズや販売チャネル構築のためのマルチ技術対応技術者の育成トレーニング、アジア諸国に販売したソフトウェアの多言語(英語、中国語、韓国語)でのテクニカル・サポート、ソフトウェア導入におけるコンサルティング業務及び開発サポートを行っております。
  教育部門においては、取引先の新入社員向け研修等の新規業務の受託及びトレーニングセンタの拡張による受講者数の増加を見込みましたが、顧客企業の経費削減にともない下期急速に受講者数が減少したことで、売上高は前事業年度比で減少いたしました。
 ソフトウェア開発部門においては、半導体メーカへの新規システムの受注・納入と上期は順調な滑り出しでありましたが、下期の半導体市場の急激な冷え込みから受注が減少するとともに新規システムの期末検収遅れにより、売上高は前事業年度比で減少いたしました。
ヘルプデスク・コールセンタ部門においては、海外メーカよりの業務受託拡大により、売上高は前事業年度比で増加いたしました。
この結果、当事業部門の売上高は2,136,867千円(前事業年度比99.6%)となりました。
② フィールド・ソリューション事業
 当事業部門では、海外ITメーカの抱える問題に対して、ビジネスプロセスの立案から実行までを行っており、成熟期に入った製品のサービス品質やCSの向上のためのパフォーマンス戦略の立案から、少量多品種機器のサポート等のユーザからの多様化するニーズの対応、他社のサーバ、ストレージ等の製品を含めたシステム全体のサポートサービスを行っております。
 コンピュータ・システムサポート部門においては、輸入専門商社からの営業サポート業務の受託、ITベンダのシステムの増設にともなうネットワーク工事の受託増加にともない、売上高は前事業年度比で増加いたしました。
 IT応用システム・サポート部門においては、当初計画していた医療用機器の保守・設置等の受託業務が計画を下回ったため、売上高は前事業年度比で減少いたしました。
 この結果、当事業部門の売上高は2,870,106円(同104.1%)となりました。
③ ハードウェア・ソリューション事業
 当事業部門では、海外ITメーカの抱える問題に対して、ビジネスプロセスの立案から実行までを行っており、市場で発生した不良製品の不良原因の特定や検査工程の再構築による製品品質の向上サポートやユーザへ導入するシステムにおいて、他社製品を含めた稼動検証により安定稼動の提供を行っております。
 インテグレーション・サポート部門においては、下期の急速な景気後退により、当社が受託しているサーバの出荷量が減少したことで当社の受託量も減少し、売上高は前事業年度比で減少いたしました。
 リペアセンタ部門においては、前事業年度に受託した輸入機器の検査業務の拡大により、上期の受託量は増加いたしましたが、入荷数量の落ち込みにともない受託量も減少し、売上高は前事業年度比で横ばいとなりました。
 この結果、当事業部門の売上高は1,017,385千円(同92.4%)となりました。
(2)キャッシュ・フロー
 当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比し、334,786千円減少し、1,595,570千円となりました。
当事業年度のキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。
 (営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動の結果、使用した資金は、16,741千円(前事業年度は得られた資金が475,646千円)でありました。これは主として税引前当期純利益209,921千円の計上に対し、法人税等の支払258,898千円によるものであります。
 (投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動の結果、使用した資金は、114,265千円(前事業年度は116,998千円)でありました。これは主として有形固定資産の取得による支出103,312千円によるものであります。
 (財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動の結果、使用した資金は、194,993千円(前事業年度は122,632千円)でありました。これは配当金の支払85,046千円及び自己株式取得による支出109,947千円によるものであります。
2【生産、受注及び販売の状況】
(1) 生産実績
 当社は、保守管理業務を中心とした技術サービスを提供する事業を主としていることから、生産実績はございませんので、記載を省略しております。
(2) 受注実績
 当社が顧客企業と締結している契約で規定されているのは、料金算定の基礎となる単価等であり、受注金額に必要なサービス対応作業時間等については、都度契約等による依頼業務に応じて頻繁に変動します。従いまして、受注金額を確定することが困難な状況であるため、同数値の記載を省略しております。
(3) 販売実績
  当事業年度の販売実績を事業の部門別に示すと、次の通りであります。
事業部門別
当事業年度
(自 平成20年4月1日
至 平成21年3月31日)
前年同期比(%)
ソフトウェア・ソリューション(千円)
2,136,867
99.6
フィールド・ソリューション(千円)
2,870,106
104.1
ハードウェア・ソリューション(千円)
1,017,385
92.4
合計(千円)
6,024,359
100.4
 (注)1.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
2.最近2事業年度の主要な販売先及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次の通りであります。
相手先
前事業年度
(自 平成19年4月1日
至 平成20年3月31日)
当事業年度
(自 平成20年4月1日
至 平成21年3月31日)
金額
(千円)
割合(%)
金額
(千円)
割合(%)
サン・マイクロシステムズ㈱
1,426,963
23.7
1,373,761
22.8
日本ヒューレット・パッカード㈱
1,385,643
23.1
1,371,792
22.8
伊藤忠テクノソリューションズ㈱
656,993
10.9
703,318
11.7
合計
3,469,600
57.8
3,448,873
57.2
3.本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
3【対処すべき課題】
 当社が展開するIT業界は、メーカ主導のモノづくりの時代からお客様の問題を解決するというソリューション・ビジネスの時代へと変化しつつあります。単純なプログラム作りの企業や下請け的企業は、アジア諸国とのコスト競争や品質競争が激化し、この状況に打ち勝てない企業は業界から淘汰されつつあり、すでに業界再編成が進んでおります。また、当社が属するITサービス・サポート業界では、国内のみならず多言語、多文化のアジア地域をカバーする体制が必要とされております。当社では、このような社会環境の変化に対応するために、以下の課題に取り組んでまいります。
(1)ITのオープン化への対応
 大手企業の経費削減を目的とした自社メンテナンスへの流れは、本格化するメーカ販社系列のサービス会社の経営を維持した保守契約制度の崩壊につながる恐れがあり、この流れは、当社が属するITサービス・サポート業界でも、保守契約制度崩壊後の自社メンテナンス企業を支援するサービス機能の内容を問われるようになってまいります。
 当社は、すでに保守契約制度に依存しない都度業務受けという仕組みを以って経営を行っているため、影響は殆ど無く、むしろ欧米と同様に専門的技術サポート企業として評価されるものと期待しております。更に、ITのオープン化(オープンスタンダード)によって新しい技術情報・知識への関心が高まり、専門技術者を育成するための教育事業の需要が増加してまいります。当社は、多層化、多重化のシステム障害解析など専門的な技術機能の充実で対応してまいります。
(2)ネットワークセキュリテイ事業の需要への対応
 我が国では従来、システムの障害時に復旧を保証することを前提条件としたサービスメニューが中心でありました。一方、すでに海外では、目覚ましい製品品質の向上によって、意識的な外部からのサイバーテロなどによるシステムに対する攻撃から、防御を保証するセキュリティ・サポートメニューが一般的になりつつあります。相次ぐウィルスやサイバーテロによる情報漏洩、システムの脆弱性への攻撃から自社のシステムを防御するためには、欧米並みのシステム運用・管理に携わる技術者における高い情報セキュリティの意識が問われる時代になってまいりました。
 欧米では、ハードウェア、ソフトウェアにセキュリティ対策を依存するのではなく、情報セキュリティに対する高い道徳心と倫理観を具え、クラッカー(悪意を持ったハッカー)以上の技術力を持つエシカル・ハッカー(倫理観を持ったハッカー)の育成が国家レベルで進んでおります。
 日本の労働市場の自由化は、所得格差と同時に若者の閉塞感の高まりから、企業や国家に対するロイヤリティ欠如となり、やがてIT社会の脆弱性が問われるような事件が多発する危険があると考えております。従来のハードウェアやソフトウェアという物理的な方法でセキュリティを対処するのではなく、ITシステムを維持管理するセキュリティを専門とした新たな職業人の必要性が問われることとなります。
 当社は、このような世界のセキュリティ市場の動向にあって、社会の公器としてエシカル・ハッカーの育成の取り組みを開始し、今後、我が国におけるエシカル・ハッカー育成のオピニオンリーダーとして、育成の仕組みを提唱している海外企業との業務提携等を積極的に推進してまいります。
(3)ビフォア・サポート事業による事業転換
 当社では、アフタ・サービスを主体とする企業から問題解決型サポート企業へと、労働集約型企業から脱却し、生産性の高い企業へと体質を変えつつあります。昨年から、人材の育成投資を行うなどによって「ビフォア・サポート体制」を構築し、その結果、システムの構築設計などの引き合い案件が増えてきましたが、引き合いから成約までの期間が長期化することや、本来のサービス収入とは異質な、機器の販売がともなうため、次期の計画においてはその数値を除外いたしております。しかしながら、体制整備等の進捗状況次第では、当該部門に関係する売上が大きく変化することも予想されます。
(4)IT保守コスト削減提案 
 当社では、現在日本で総額1兆円にのぼるITの保守コストに注目し、常識化している保守契約制度にメスをいれることが、日本の経済不況下におけるITコスト削減とIT利用効率UPのためには必要不可欠であるとの思いから、平成21年3月より企業におけるコンピュータの運用・管理コストの見直しをテーマとしてマスメディアを通じて啓蒙活動を開始いたしました。この反響はIT業界では話題となり、すでに大手コンサルティング会社数社と業務提携を行い、エンドユーザ向けに「IT保守コスト監査コンサルタント」業務を開始いたしました。これらの活動の成果がエンドユーザから報告されるまでには、今後半年から1年を要しますが、その後このプロジェクトは当社において急速に事業化が進むと考えております。 
(5)セキュリティ事業への参入 
 新しい「自社メンテナンス」の流れの中で、システムの中核部分をなす技術者の品格如何が問われるような事態が発生したとしても、我が国のセキュリティシステムは意外にも無防備であります。サイバーテロからの防御に対し、ハードウェアやソフトウェアにセキュリティを依存しても根本的な解決には至ってはおらず、結局はエンジニアの高い道徳心とクラッカー以上の技術力を持つ人材が必要だと考えております。そこで技術サポートを事業とする当社としては、当社の社会的な責務として、この事業への取り組みを開始いたしました。 
(6)アジア・タイムゾーンへの事業展開による市場拡大
 アジア・タイムゾーン(アジア・パシフィック地域)における教育事業、テクニカル・ヘルプデスク事業など知識・情報を主体とする業務の展開の中で、従来のUNIX技術に対するサポートばかりではなく、仮想化、OSS(オープン・ソース・ソフトウェア)、セキュリティ、Linuxなどの幅広い技術分野における引き合いが急増しています。その市場ニーズに応えるために、更なる技術者の採用・育成強化と体制構築の投資を行い、積極的な業務受注活動を行ってまいります。
4【事業等のリスク】
 以下において、当社の事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、当社として必ずしも重要な事業上のリスクに該当しない事項についても、投資者の判断上、あるいは当社の事業活動を理解する上で重要であると考えられるものについては、投資者に対する情報開示の観点から積極的に開示しております。なお、当社は、これらの事項が発生する可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、本株式に関する投資判断は、以下の記載事項を慎重に検討した上で行なわれる必要があります。また、以下の記載は当社の事業もしくは本株式への投資に関するリスクの全てを網羅するものではありませんのでご留意ください。
本項における将来に関する事項については、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
(1)人材の確保について
 IT業界では、3Kと学生から敬遠されるほど魅力の無い業界となりつつあります。労働集約型企業の印象が強い企業ほど新卒者の採用活動が困難な状況にあり、人材の採用が企業経営のリスクであるとの認識から問い合わせを受けることがあります。当社では、従来の労働集約型企業とは異なり、新しい技術サポートをする企業であり学歴・国籍・性別などに捉われない事を訴えてきました。結果、昨年度も79名の優秀な人材を採用することができました。特に、語学力に秀でた成績を持つ人材の採用活動は、大企業にも決して劣らないシステムが構築出来ていると自負いたしております。しかしながら、当社の必要とする資質を持つ新卒者を確保できない場合には、当社の経営成績及び財務状況に影響が及ぶ可能性があります。
(2)特定販売先への依存について
 当社は、オープンスタンダード・システムを標榜する海外企業を取引先にしており、それを推進する代表的企業の2社との取引実績が40パーセントを占めている状況であります。これに対して、それらの企業への依存の高さがリスクではないかとの問い合わせを受けることがあります。当社では、これらの企業とは戦略的パートナーの位置付けで取引を行なっております。それは、日本企業では有り勝ちな経営的な援助を受けたり、また、理由も無く有利な計らいを受けたり、依存したりという取引関係ではなく、常に品質・コストなど取引先が求めるサービスレベルに対して、「アジアで最も優れたサービスを提供できるのは当社である」という緊張感を持った取引関係であり、常に対等の立場でビジネスを展開しております。しかしながら、当該取引先による当社への取引方針が変化した場合には、当社の経営成績及び財務状況に一時的に影響が及ぶ可能性があります。
(3)新規事業立ち上げ時における収益性の低下について
 技術革新の早いIT業界では、技術の習得が条件で取引を開始する際に収益が低下する事がリスクではないかと言う懸念を指摘される向きがあります。しかし、形の無い技術を主体として事業を行ない、取引先とミッションを共有する以上、その取り組みに必要な技術習得に関するコストは、当社にとって当然の投資と考えております。また、当初の期待通りの事業展開が果たせなかったとしても習得した技術や情報は無駄になることはありませんが、収益性の低下については常に考慮し、収益のバランスを取りながら事業運営を行なっております。当社は、今後もこの方針によって事業を運営してまいります。しかしながら、その結果、新規事業開始からの一定の期間は収益的に赤字になることもあり、この場合には、当社の経常利益率を低下させ、当社の経営成績及び財務状況に影響が及ぶ可能性があります。
(4)不況時における業務受託先からのコストダウン要求について
   不況時において取引先からのコスト削減の要求は、経営上の懸念材料ではないかとの問い合わせを頂くことがあります。当社の取引先の多くは、品質並びにコストに対して厳しい基準を持つ海外IT企業であり、その発注形式は、資本系列や企業規模などの捉われず、求める品質を必ず実現でき、かつ、最も安価で提供できる企業を電子入札などで選び発注するという合理的なスタイルで行なわれます。この発注形式において、常に受注している実績から、当社は、現在のアジア地域において技術サポートに関する最も優れた品質を安価に提供できる企業であると確信をもっております。懸念があるのは、当社以上のコストで事業を行なっている企業に違いありません。
 しかしながら、制度移行の段階では、このコストダウン要求に対応することが出来ず、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5)代表取締役社長に対する依存について 
 創業して20年以上が経過した今、創業者であり筆頭株主でもある森和昭に依存してきた状況は、経営上の懸念材料として指摘を受けることがあります。そのために、経営組織機能の編成・コンプライアンス体制の強化・権限委譲の仕組み作り・社外業界経験者とのアドバイザリー契約の締結による経営指導などあらゆる方策を採ってそれらの懸念を最小限としております。しかしながら、現時点においては、森和昭が代表取締役社長を退く等、何らかの理由により当社への関与を停止した場合、今後の当社の経営戦略及び当社の業績に影響を与える可能性があります。
(6)法的規制等について
 当社は、建設業法に基づき「電気工事業」「電気通信工事業」の許可を、薬事法に基づき「医療機器修理業」「医療機器販売業」「医療機器賃貸業」「医療機器製造販売業」「医療機器製造業」の許可を、それぞれ東京都より受けております。
 「電気工事業」「電気通信工事業」につきましては、今後の業務拡大に伴い地方自治体よりコンピュータ機器の設置作業や配線工事を一般入札で獲得しようとした場合、その地方においてその自治体それぞれで「建設業の許可」が必要となり、未取得のために入札に参加することが出来ず業務獲得機会を逸する場合があります。また、「医療機器修理業」「医療機器販売業」「医療機器賃貸業」「医療機器製造販売業」「医療機器製造業」につきましては、この許可によって医療機器の修理、販売、賃貸の業務を行なっております。当社側の瑕疵に限らず、何らかの事由によって当該許可が更新出来なかった場合には、これら機器メーカからの保守及び修理の業務を受託が出来なくなります。この場合には、現在受託している業務を打ち切らざるを得ず、当社の経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。さらにその後の当社の取扱業務の範囲が縮小する等、収益獲得機会を逸する可能性があります。
(7)顧客から受託した業務に起因する相手側からの損害賠償請求について
 当社は、情報機器製造業を営む企業からのアウトソーシングを受託しておりますが、当該業務を行なう上で当社の従業員の過失により、求められる成果を達成することができず、顧客から損害賠償請求を受ける可能性があります。当社では、顧客から業務を受託する際に締結する業務委託契約書において、損害賠償については、当社が請け負った合計金額の範囲内とすることを明記いたしております。しかし、顧客からの損害賠償請求を受ける事態となった場合には、当該顧客に限らず当社に対する信用が低下するとともに、現存する契約を解除されることも想定され、当社の経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。
(8)情報漏洩にかかわる損害賠償請求について
当社の業務は、基本的に情報統制も含めた顧客からの指示に従い遂行されております。このため、当社は、常時情報の機密性の確保に留意しており、当社側の過失による情報漏洩の可能性は低いものと認識いたしております。しかし、実際に情報漏洩が発生した場合には、顧客より情報漏洩に関連する損失について損害賠償を請求される可能性があり、その場合当社の信用が低下し経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 
(9)地震等自然災害の影響について
当社では、本社(品川)のメイン回線のほかに関西事業所にバックアップ回線を保有するなど、地震等の自然災害に対する対策は講じておりますが、当社内で構築しているシステム等が損害を被る危険性があります。この場合には、売上高の減少や、損壊したシステム等の復旧その他に多額の費用が発生する恐れがあり、当社の経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。
5【経営上の重要な契約等】
 当社は、「第2 事業の状況」「2 生産、受注及び販売の状況(3)販売実績」の注2.に記載の通り、サン・マイクロシステムズ株式会社及び日本ヒューレット・パッカード株式会社向けの販売が総販売実績のそれぞれ20%超となっております。本項、両社との契約その他重要な契約は以下の通りです。
契約締結日
相手先
契約内容
契約期間
平成11年11月1日
日本ヒューレット・パッカード株式会社
同社が電子機器製品の製品化及び関連業務を当社に委託するにあたっての当該委託業務取引に関する基本的事項を定めた契約
平成11年11月1日から
平成12年10月31日まで
以後1年毎の自動更新
平成11年12月13日
シーティーシー・テクノロジー株式会社
当社と同社との間の取引契約に関する基本的事項を定めた契約
平成11年12月13日から
平成12年12月12日まで
以後1年毎の自動更新
平成13年9月28日
サン・マイクロ
システムズ株式会社
当社と同社との間の取引契約に関する基本的事項を定めた契約
平成13年9月28日から
平成14年6月30日まで
以後1年毎の自動更新
平成15年6月10日
フューチャーシステム
コンサルティング株式会社(現 フューチャーアーキテクト株式会社)
同社によるシステムコンサルティング及び開発機能と当社によるアフターサポート機能を顧客のシステム構築ライフサイクルの中で相互補完的に提供しシナジー効果を実現するために基本的事項を定めた戦略的提携に関する基本合意書
平成15年6月10日から
平成17年2月1日
株式会社バッファロー
コールセンタ・ヘルプデスク業務、商品センタ業務、リペアセンタ業務、システムの分析・設計・開発・設置・インストール作業及びシステムの保守等の委託業務に関する契約
平成17年2月1日から
平成18年1月31日まで
以後1年毎の自動更新
平成17年4月1日
PDF Solutions,Inc.
PDF社製品に関するソフト導入及び顧客インフォメーションシステムへのデータ・ベース取り込みサポート及び同社製品の販売サポート、メンテナンスサポート等の委託業務に関する契約
平成17年4月1日から
平成18年3月31日まで
以後1年毎の自動更新
平成18年7月28日 
イーエムシージャパン株式会社 
同社の教育事業に関してのアウトソーシング受託業務に関する契約 
平成18年6月1日から 
平成19年5月31日まで 
以後書面により更新
6【研究開発活動】
 該当事項はありません。
7【財政状態及び経営成績の分析】
 当社は、連結財務諸表を作成しておりませんので、財政状態及び経営成績の分析・検討内容は当社の財務諸表に基づいて分析した内容であります。
(1) 財政状態の分析
 ① 資産
 資産合計は、3,875,812千円(前事業年度末は4,076,952千円)であり、前事業年度末に比し、201,139千円(4.9%)減少いたしました。
 流動資産残高は、3,097,227千円(前事業年度末は3,295,590千円)であり、前事業年度末に比し、198,362千円(6.0%)減少しております。主な要因は、現預金残高の減少333,874千円に対し、売掛金残高の増加138,635千円によるものであります。
 固定資産残高は、778,584千円(前事業年度末は781,362千円)であり、前事業年度末に比し、2,777千円(0.4%)減少しております。これは、主に器具及び備品の増加57,433千円に対し、投資有価証券の減少54,000千円及び関係会社株式の減少10,000千円によるものであります。なお、投資有価証券及び関係会社株式の減少は、評価損の発生によるものであります。
 ② 負債
 負債合計は、1,286,988千円(前事業年度末は1,395,421千円)であり、前事業年度末に比し、108,432千円(7.8%)減少いたしました。
 流動負債残高は、788,703千円(前事業年度末は915,542千円)であり、前事業年度末に比し、126,839千円(13.9%)減少しております。主な要因は、未払法人税等の減少130,263千円によるものであります。
 固定負債残高は、498,285千円(前事業年度末は479,878千円)であり、前事業年度末に比し、18,406千円(3.8%)増加しております。主な要因は、人員増にともなう退職給付引当金の増加24,045千円によるものであります。
 ③ 純資産
 純資産合計は、2,588,823千円(前事業年度末は2,681,530千円)であり、前事業年度末に比し、92,707千円(3.5%)減少いたしました。主な要因は、当期純利益103,245千円計上に対し、自己株式の増加109,947千円よるものであります。
(2) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
 ① キャッシュ・フロー
 キャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況」「1 業績等の概要(2)キャッシュ・フロー」にて記載した通りです。
 ② 資金需要
 当社の資金需要のうち主なものは、教育施設拡充及びソフト開発資金であり、これらにともなう家賃、開発人件費、外注加工費及びサーバ等の維持管理に必要なシステム費用等であります。
(3) 経営成績の分析
 ① 売上高
 当事業年度の売上高は、6,024,359千円(前事業年度6,002,159千円)であり、前事業年度に比し、22,200千円(0.4%)増加いたしました。
 その主な要因については、「第2 事業の状況」「1 業績等の概要(1)業績」にて記載した通りです。
 ② 売上原価、売上総利益
 当事業年度の売上原価は、5,066,931千円(前事業年度4,664,642千円)であり、前事業年度に比し、402,289千円(8.6%)増加いたしました。売上原価の主な増加は、売上高増加にともなう材料仕入高等の増加及び新規事業への人材投資費用の増加によるものであります。 
 これにより、当事業年度の売上総利益は、957,428千円(前事業年度1,337,516千円)であり、前事業年度に比し、380,088千円(28.4%)減少いたしました。
 ③ 販売費及び一般管理費
 当事業年度の販売費及び一般管理費は、691,954千円(前事業年度620,686千円)であり、前事業年度に比し、71,268千円(11.5%)増加いたしました。
その主な増加は、J-SOX対応関連費用の計上や従業員に対する教育研修費用の増加及び従業員の増加にともなう給料及び賞与等人件費の増加によるものであります。
 ④ 営業利益
 当事業年度における営業利益は、265,473千円(前事業年度716,830千円)であり、前事業年度に比し、451,357千円(63.0%)減少いたしました。
 ⑤ 営業外損益
 当事業年度の営業外損益は、営業外収益13,410千円(前事業年度24,238千円)、営業外費用4,962千円(前事業年度139,975千円)となりました。営業外収益の主な内訳は、受取利息7,407千円及び貸倒実績率の低下による貸倒引当金戻入額3,665千円であります。営業外費用の主な内訳は、為替差損3,748千円であります。
 ⑥ 経常利益
 当事業年度における経常利益は、273,921千円(前事業年度601,093千円)であり、前事業年度に比し、327,172千円(54.4%)減少いたしました。
 ⑦ 特別損益
 当事業年度の特別損益は、特別損失で64,000千円となりました。内訳は、投資有価証券の評価損54,000千円、関係会社株式評価損10,000千円であります。
⑧ 当期純利益
 当事業年度における当期純利益は、103,245千円(前事業年度331,494千円)であり、228,249千円(68.9%)減少いたしました。




出典: 日本サード・パーティ株式会社、2009-03-31 期 有価証券報告書