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セクション一覧

第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 当連結会計年度における我が国経済は、政府の積極的な経済政策を背景に個人消費は底堅い動きとなっており、また、企業収益は改善に足踏みが見られるものの高い水準で推移し、全体として緩やかな回復基調となりました。一方、中国を始めとするアジア新興国や資源国等の景気下振れにより、日本の景気が下押しされるリスクがあるほか、英国のEU離脱問題や米国のトランプ政権誕生などによる海外経済の先行きは依然として不透明な状況となりました。情報サービス産業につきましては、企業の情報システム投資に対する慎重姿勢は継続しているものの、ICTの先端技術を効果的に利活用して、企業の成長等に役立つシステムやサービスをいかに生み出すかといった点に、高い関心が集められております。今後これら技術革新が進むことによりサービスの形態が大きく変わり、業界自体も再編されていくことが予想されております。

 このような状況の中、当社グループは「Connect to the Future(未来の新しい技術をお客様に提供する)」をテーマに、既存事業で安定的な収益を上げつつ積極的に新規事業の立ち上げにも注力致しました。具体的には、新規事業の立ち上げにかかる市場調査や人材育成投資を積極的に実施致しました。一方、既存事業においても、業務拡大のニーズが予想以上に高まり、エンジニア雇用を積極的に行いました。加えて、利益向上のために前倒しで不採算業務の撤退に取り組みました。

 新規事業の取り組み状況は、次の通りであります。

・クラウド分野

 前期から引き続き、同分野で高いシェアを誇り、様々なサービスの基盤となるAWS社(Amazon Web Services)の認定技術者育成のために、教育投資を実施致しました。その結果、平成29年3月末日時点での認定技術者数は121名(アソシエイツ107名、プロフェッショナル14名)となりました。また、それらの取り組みにより、平成28年9月1日、AWS社より「APN スタンダードコンサルティングパートナー」に認定されました。その後は、認定技術者によるクラウドを基盤としたシステムの設計・構築といったサービス開発及び販売に注力しております。

・ロボット・AI分野

 公的機関の入札案件「介護事業者向けロボットの開発・導入促進事業」に提案し、採択されました。平成28年8月から平成29年3月まで、全国36箇所の介護施設へ58体のロボットの導入と実証実験が実施されました。

 また、平成28年11月より、GPU(グラフィックスプロセッサ)分野の世界的なリーディングカンパニーであるNVIDIA社が開発したディープ・ラーニング・スーパーコンピュータシステム「NVIDIA DGX−1」の保守サポートを開始致しました。今後は、保守サポート業務にとどまらず、同社とのパートナー関係を強化し、当社の新たなサービス強化に取り組んでまいります。

・クラウド分野×ライフサイエンス分野

 電子ラボノート(化学分析の業界において広く導入されている、紙のノートに代わり実験結果を電子的に記録するツール)を活用した「水質検査パッケージ」をサービス化し、クラウドサービスにて提供を開始致しました。

・ライフサイエンス分野

 海外医療機器メーカ向けに、医薬品医療機器等法に対応した医療機器承認取得から輸入、製造、販売、サポートまでをワンストップで提供するサービスを開始致しました。

 

 また、平成28年9月28日に株式会社夢真ホールディングスと資本業務提携契約を締結し、協業を開始致しました。今後は両社の強みを生かし、事業拡大をはかってまいります。

 以上の結果、当連結会計年度の売上高は4,634,561千円(前期比2.3%減)となりました。営業利益は195,230千円の(同17.8%減)となり、営業外費用として、持分法による投資損失59,750千円等を計上した結果、経常利益は136,089千円(同42.1%減)となりました。また、特別損失として、訴訟損失引当金繰入額を80,000千円計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は3,199千円(同96.1%減)となりました。

 セグメントごとの業績は、次の通りであります。

 当連結会計年度より、当社グループの経営管理体制の見直しを行い、セグメントの名称変更並びに報告セグメントの区分を変更致しました。内容としては、従来の「ナレッジソリューションサービス事業」、「ICTソリューションサービス事業」、「ライフサイエンスサービス事業」、「その他」の区分を、「教育ソリューション事業」、「ICTソリューション事業」、「西日本ソリューション事業」、「ライフサイエンスサービス事業」、「その他」と変更し、従来、各セグメントに配分していた関西事業所を拠点としていた業務を「西日本ソリューション事業」として区分することと致しました。

 なお、前連結会計年度のセグメント情報については、変更後の報告セグメントの区分により作成することが実務上困難なため、前期との比較はしておりません。

 

①教育ソリューション事業

 海外メーカやサービスベンダが日本市場へ参入した際に、必要となるエンドユーザ向けの技術トレーニング事業を請負うほか、ITエンジニアに必要とされるスキルを定量的に可視化するアセスメントツール「GAIT」のサービス提供を行っております。技術トレーニング事業は、「FRONTEO」「Talend」「Blockchain」といった新たな取引先や領域に取り組んだ結果、売上高、利益が増加致しました。「GAIT」については、受験者数は前年より減少致しましたが、試験システムの運用を一部自動化する等の施策により利益は増加致しました。以上の結果、当連結会計年度の教育ソリューション事業の売上高は640,056千円、セグメント利益は104,226千円となりました。

②ICTソリューション事業

 ICTシステムの設計・構築・運用・保守サービスを一貫して行うことに加えて、ICT機器の製造支援サービスを提供しております。設計・構築業務は、顧客先への常駐案件等が増加したことにより、売上高、利益ともに増加致しました。運用・保守業務は、特定顧客向けの業務受託量が増加したことに加えて、「NVIDIA社」の保守サポート業務を開始したことにより、売上高、利益ともに増加致しました。一方、現行の製造支援サービスは、顧客の生産台数の減少に伴い、当社の業務受託量が減り、売上高、利益ともに減少致しました。以上の結果、ICTソリューション事業の当連結会計年度の売上高は2,583,275千円、セグメント利益は538,154千円となりました。

③西日本ソリューション事業

 西日本地域におけるICTシステムの運用・保守サービスとライフサイエンスサービスを提供しております。運用・保守サービスは、不採算業務であった特定顧客向けのコールセンタ業務の早期撤退等により、売上高が減少、利益が増加致しました。以上の結果、西日本ソリューション事業の当連結会計年度の売上高は535,929千円、セグメント利益は55,314千円となりました。

④ライフサイエンスサービス事業

 ICTが応用的に使われている医療機器、化学分析装置などの保守サービスを提供しております。業務受託量は前年並みではありましたが、前述の海外医療機器メーカ向けの新たなサービスの立ち上げ費用等を計上した結果、利益は減少致しました。以上の結果、ライフサイエンスサービス事業の当連結会計年度の売上高は627,497千円、セグメント利益は111,187千円となりました。

⑤その他

 海外の最先端デジタルマーケティングソリューションのコンサルティングサービス・販売を行うほか、ロボットの販売から人工知能を活用したアプリケーションまで一貫したサービスを提供しております。前述のロボット・AI分野における公的機関の入札案件受託により売上高は増加したものの、「クラウド・ビッグデータソリューション」「ロボットAIソリューション」「医療戦略コンサルティング」「デジタルソリューション」といった分野の新規事業開発に注力した為、その他の当連結会計年度の売上高は247,801千円、セグメント損失は78,492千円となりました。

 

(2)キャッシュ・フロー

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末と比し、51,926千円減少し1,289,563千円となりました。

 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次の通りであります。

 (営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において営業活動の結果、得られた資金は132,466千円(前連結会計年度は260,269千円)でありました。これは主として、税金等調整前当期純利益48,140千円の計上、売上債権の減少29,801千円等によるものであります。

 (投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において投資活動の結果、使用した資金は47,405千円(前連結会計年度は46,226千円)でありました。これは主として、差入保証金の返還による収入47,311千円に対し、投資有価証券の取得59,750千円、有形固定資産、無形固定資産の取得による支出の合計36,893千円によるものであります。

 (財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において財務活動の結果、使用した資金は140,325千円(前連結会計年度は80,528千円)でありました。これは主として、配当金の支払77,570千円、自己株式の取得56,670千円によるものであります。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

 当社グループは、保守管理業務を中心とした技術サービスを提供する事業を主としていることから、生産実績はございませんので、記載を省略しております。

(2) 受注実績

 当社グループが顧客企業と締結している契約で規定されているのは、料金算定の基礎となる単価等であり、受注金額に必要なサービス対応作業時間等については、都度契約等による依頼業務に応じて頻繁に変動します。従いまして、受注金額を確定することが困難な状況であるため、同数値の記載を省略しております。

(3) 販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

前年同期比(%)

教育ソリューション事業(千円)

640,056

ICTソリューション事業(千円)

2,583,275

西日本ソリューション事業(千円)

535,929

ライフサイエンスサービス事業(千円)

627,497

 報告セグメント計(千円)

4,386,759

その他(千円)

247,801

合計(千円)

4,634,561

97.7

 (注)1.当連結会計年度より、セグメントの名称変更並びに報告セグメントの区分を変更いたしましたが、前連結会計年度のセグメント情報については、変更後の報告セグメント区分により作成することが実務上困難なため、前年同期比の数値は掲載しておりません。

2.最近2連結会計年度の主要な販売先及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次の通りであります。

相手先

前連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

金額

(千円)

割合

(%)

金額

(千円)

割合

(%)

日本ヒューレット・パッカード㈱

825,413

17.4

562,419

12.1

合計

825,413

17.4

562,419

12.1

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 経営方針

 「Connect to the Future」未来の新しい技術をお客様に提供することで国際ビジネス社会における開かれた日本市場を形成し、当社のみならずわが国の国際的地位の向上を図ることで国際貢献を実現します。

(2) 経営環境及び対処すべき課題

①教育ソリューション事業

 海外メーカやサービスベンダが日本市場へ参入した際に、必要となるエンドユーザ向けの技術トレーニング事業を請負いは継続するものの、技術革新の速い情報サービス産業においては、スキルの高いエンジニアが不足し、低いエンジニアが余剰するといった状態が更に加速することが見込まれます。これらのニーズに対応するには、各エンジニアの技術的なスキルのみならず、コミュニケーションスキルやプロジェクト管理スキルといったヒューマンスキルを総合的に測定した上で、エンジニアを適材適所に配置したり、不足するスキルを補う研修を実施するといった仕組み「タレントマネジメントシステム」が必要となります。このシステムの主要な構成要素である、技術スキルのアセスメントツールである「GAIT」と技術スキルを補う研修メニューは、既に当社が保有していることから、それ以外の「ヒューマンスキル」研修メニューを保有するパートナーと連携することと、エンジニアの各スキルをデータベースで一元管理するツールを取り扱うことで完成させ、「人材コンサルティングサービス」としてニーズの高いユーザ企業に対して拡販をはかってまいります。

②ICTソリューション事業

 これまでICTソリューション事業は、ICTメーカからの設計・構築・運用・保守サービスの請負いが大半でありましたが、クラウドサービスの充実に伴い、エンドユーザが自由にサービスを選択できるようになり、当社はエンドユーザとの直接取引を拡大しております。今後、更にエンドユーザビジネスを拡大すべく、エンジニアのスキル向上と積極的な営業活動に注力してまいります。

③西日本ソリューション事業

 西日本地域におけるICTシステムの運用・保守サービスは、特定顧客向けのサービスの更なる拡大を目指します。

④ライフサイエンスサービス事業

 ICTが応用的に使われている医療機器メーカ、化学分析装置メーカなどの新規での保守サービスの引き合いが強く、医薬品医療機器等法に対応した医療機器承認取得から輸入、製造、販売、サポートまでをワンストップで提供するサービスの受注拡大をはかってまいります。

⑤その他

 エンドユーザ向けに大量のデータと人工知能を駆使したIoT・AIソリューションサービスメニューの開発、エンドユーザのデジタルプロモーションをコンサルティングするサービスに注力致します。

 

4【事業等のリスク】

 以下において、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、当社グループとして必ずしも重要な事業上のリスクに該当しない事項についても、投資者の判断上、あるいは当社の事業活動を理解する上で重要であると考えられるものについては、投資者に対する情報開示の観点から積極的に開示しております。なお、当社グループは、これらの事項が発生する可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、本株式に関する投資判断は、以下の記載事項を慎重に検討した上で行なわれる必要があります。また、以下の記載は当社の事業もしくは本株式への投資に関するリスクの全てを網羅するものではありませんのでご留意ください。

本項における将来に関する事項については、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。

(1)人材の確保について

 IT業界では、3Kと学生から敬遠されるほど魅力のない業界となりつつあります。労働集約型企業の印象が強い企業ほど新卒者の採用活動が困難な状況にあり、人材の採用が企業経営のリスクであるとの認識から問い合わせを受けることがあります。当社グループでは、従来の労働集約型企業とは異なり、新しい技術サポートをする企業であり学歴・国籍・性別などに捉われない事を訴えてきました。結果、昨年度も18名の優秀な人材を採用することができました。特に、語学力に秀でた成績を持つ人材の採用活動は、大企業にも決して劣らないシステムが構築できていると自負致しております。しかしながら、当社グループの必要とする資質を持つ新卒者を確保できない場合には、当社グループの経営成績及び財務状況に影響が及ぶ可能性があります。

(2)特定販売先への依存について

 当社グループは、オープンスタンダード・システムを標榜する海外企業を取引先にしており、それを推進する代表的企業の1社との取引実績が約12パーセントを占めている状況であります。これに対して、それらの企業への依存の高さがリスクではないかとの問い合わせを受けることがあります。当社グループでは、これらの企業とは戦略的パートナの位置付けで取引を行なっております。それは、日本企業ではありがちな経営的な援助を受けたり、また、理由もなく有利な計らいを受けたり、依存したりという取引関係ではなく、常に品質・コストなど取引先が求めるサービスレベルに対して、「アジアで最も優れたサービスを提供できるのは当社グループである。」という緊張感を持った取引関係であり、常に対等の立場でビジネスを展開しております。しかしながら、当該取引先による当社グループへの取引方針が変化した場合には、当社グループの経営成績及び財務状況に一時的に影響が及ぶ可能性があります。

(3)新規事業立ち上げ時における収益性の低下について

 技術革新の早いIT業界では、技術の習得が条件で取引を開始する際に収益が低下する事がリスクではないかと言う懸念を指摘される向きがあります。しかし、形の無い技術を主体として事業を行ない、取引先とミッションを共有する以上、その取り組みに必要な技術習得に関するコストは、当社グループにとって当然の投資と考えております。また、当初の期待通りの事業展開が果たせなかったとしても習得した技術や情報は無駄になることはありませんが、収益性の低下については常に考慮し、収益のバランスを取りながら事業運営を行なっております。当社グループは、今後もこの方針によって事業を運営してまいります。しかしながら、その結果、新規事業開始からの一定の期間は収益的に赤字になることもあり、この場合には、当社グループの経常利益率を低下させ、当社グループの経営成績及び財務状況に影響が及ぶ可能性があります。

(4)不況時における業務受託先からのコストダウン要求について

 不況時において取引先からのコスト削減の要求は、経営上の懸念材料ではないかとの問い合わせを頂くことがあります。当社グループの取引先の多くは、品質並びにコストに対して厳しい基準を持つ海外ITハイテク企業であり、その発注形式は、資本系列や企業規模などに捉われず、求める品質を必ず実現でき、かつ、最も安価で提供できる企業を電子入札などで選び発注するという合理的なスタイルで行なわれます。この発注形式において、常に受注している実績から、当社グループは、現在のアジア地域において技術サポートに関する最も優れた品質を安価に提供できる企業であると確信をもっております。懸念があるのは、当社グループ以上のコストで事業を行なっている企業に違いありません。
 しかしながら、制度移行の段階では、このコストダウン要求に対応することができず、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)法的規制等について

 当社グループは、建設業法に基づき「電気工事業」「電気通信工事業」の許可を、薬事法に基づき「医療機器修理業」「医療機器販売業」「医療機器賃貸業」の許可を、それぞれ東京都より受けております。

 「電気工事業」「電気通信工事業」につきましては、今後の業務拡大に伴い地方自治体よりコンピュータ機器の設置作業や配線工事を一般入札で獲得しようとした場合、その地方においてその自治体それぞれで「建設業の許可」が必要となり、未取得のために入札に参加することができず業務獲得機会を逸する場合があります。また、「医療機器修理業」「医療機器販売業」「医療機器賃貸業」につきましては、この許可によって医療機器の修理、販売、賃貸の業務を行なっております。当社グループ側の瑕疵に限らず、何らかの事由によって当該許可が更新できなかった場合には、これら機器メーカからの保守及び修理の業務を受託ができなくなります。この場合には、現在受託している業務を打ち切らざるを得ず、当社グループの経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。さらに、その後の当社グループの取扱業務の範囲が縮小する等、収益獲得機会を逸する可能性があります。

(6)顧客から受託した業務に起因する相手側からの損害賠償請求について

 当社グループは、情報機器製造業を営む企業からのアウトソーシングを受託しておりますが、当該業務を行なう上で当社グループの従業員の過失により、求められる成果を達成することができず、顧客から損害賠償請求を受ける可能性があります。当社グループでは、顧客から業務を受託する際に締結する業務委託契約書において、損害賠償については、当社グループが請け負った合計金額の範囲内とすることを明記致しております。しかし、顧客からの損害賠償請求を受ける事態となった場合には、当該顧客に限らず当社グループに対する信用が低下するとともに、現存する契約を解除されることも想定され、当社グループの経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。

(7)情報漏洩にかかわる損害賠償請求について

当社グループの業務は、基本的に情報統制も含めた顧客からの指示に従い遂行されております。このため、当社グループは、常時情報の機密性の確保に留意しており、当社グループ側の過失による情報漏洩の可能性は低いものと認識致しております。しかし、実際に情報漏洩が発生した場合には、顧客より情報漏洩に関連する損失について損害賠償を請求される可能性があり、その場合当社グループの信用が低下し経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。

(8)地震等自然災害の影響について

当社グループでは、本社(品川)のメイン回線のほかに関西事業所にバックアップ回線を保有するなど、地震等の自然災害に対する対策は講じておりますが、当社グループ内で構築しているシステム等が損害を被る危険性があります。この場合には、売上高の減少や損壊したシステム等の復旧その他に多額の費用が発生する恐れがあり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。

5【経営上の重要な契約等】

 当社グループは、「第2 事業の状況 2 生産、受注及び販売の状況(3)販売実績」の(注)1に記載の通り、日本ヒューレット・パッカード株式会社向けの販売が総販売実績の約12%となっております。本項、当該会社との契約その他重要な契約は、以下の通りであります。

契約締結日

相手先

契約内容

契約期間

平成16年5月21日

マイクロンメモリジャパン株式会社

同社との間の取引契約に関する基本的事項を定めた契約

平成16年5月21日から平成17年5月20日まで以後1年毎の自動更新

平成17年3月1日

SAPジャパン株式会社

トレーニング・デリバリー・パートナーの規定に関する契約

平成17年3月1日から平成18年2月28日まで以後1年毎の自動更新

平成20年10月1日

日本ヒューレット・パッカード株式会社

同社との間の取引契約に関する基本的事項を定めた契約

平成20年10月1日から平成21年10月31日まで以後1年毎の自動更新

平成22年7月1日

株式会社フィリップスエレクトロニクスジャパン

同社との間の取引契約に関する基本的事項を定めた契約

平成22年7月1日から平成23年6月30日まで以後1年毎の自動更新

平成23年6月1日

ヴィエムウェア株式会社

同社との間の取引契約に関する基本的事項を定めた契約

平成23年6月1日から平成24年5月31日まで以後1年毎の自動更新

平成25年6月11日

イーエムシージャパン株式会社

同社との間の取引契約に関する基本的事項を定めた契約

平成25年6月11日から平成26年5月10日まで以後1年毎の自動更新

 

6【研究開発活動】

 該当事項はありません。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)財政状態の分析

 当連結会計年度末の資産合計につきましては、前連結会計年度末と比し144,854千円(5.1%)減少し2,706,598千円となりました。うち、流動資産は81,046千円(3.5%)減少し2,223,943千円となりました。これは主に、売上高の減少等に伴う現金及び預金、受取手形及び売掛金の減少によるものであります。固定資産は、63,808千円(11.7%)減少し482,655千円となりました。これは主に、減価償却費の計上による有形固定資産、無形固定資産の減少によるものであります。

 負債合計につきましては、前連結会計年度末と比し23,776千円(2.2%)減少し1,069,731千円となりました。これは主に、訴訟損失引当金の計上に対し、買掛金、未払法人税等、賞与引当金の減少等によるものであります。

 純資産合計は、前連結会計年度末と比し121,078千円(6.9%)減少し1,636,866千円となりました。これは主に、剰余金の配当、自己株式の取得によるものであります。

 

(2)資本の財源及び資金の流動性についての分析

 ① キャッシュ・フロー

 キャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 1 業績等の概要(2)キャッシュ・フロー」にて記載した通りであります。

 ② 資金需要

 当社グループの資金需要のうち主なものは、教育施設拡充及びソフト開発資金であり、これらに伴う家賃、開発人件費、外注加工費及びサーバ等の維持管理に必要なシステム費用等であります。

 

(3)経営成績の分析

 ① 売上高

 当連結会計年度の売上高は4,634,561千円でありました。

 その主な要因については、「第2 事業の状況 1 業績等の概要(1)業績」にて記載した通りであります。

 ② 売上原価、売上総利益

 当連結会計年度の売上原価は3,731,930千円でありました。
 これにより、売上総利益は902,630千円となりました。

 ③ 販売費及び一般管理費

 当連結会計年度の販売費及び一般管理費は707,399千円となりました。

 ④ 営業利益

 当連結会計年度における営業利益は195,230千円となりました。

 ⑤ 営業外損益

 当連結会計年度の営業外損益は、営業外収益2,463千円、営業外費用61,604千円となりました。営業外収益の主な内訳は、保険配当金1,814千円であります。営業外費用の主な内訳は、持分法による投資損失59,750千円であります。

 ⑥ 経常利益

 当連結会計年度における経常利益は136,089千円となりました。

 ⑦ 特別損益

 当連結会計年度の特別損益は、特別損失87,948千円となりました。特別損失の内訳は、関係会社清算損3,548千円、投資有価証券評価損4,400千円、訴訟損失引当金繰入額80,000千円であります。

 ⑧ 親会社株主に帰属する当期純利益

 当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は3,199千円となりました。

 





出典: 日本サード・パーティ株式会社、2017-03-31 期 有価証券報告書