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セクション一覧

第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績 

         当事業年度におけるわが国経済は、東日本大震災の影響により厳しい景気情勢が持続するなかで、緩やかながら景気持ち直しの動きがみられました。しかしながら、円高基調の定着、電力供給の制約問題や原子力災害の影響、さらにはデフレ及び雇用情勢の悪化懸念が依然として残っていることに加え、欧州の深刻な政府債務危機を背景とする海外景気の減速や世界的株価不安に伴い、一貫して景気の下振れリスクが懸念される状況下に推移いたしました。

     一方、介護業界においては、高齢社会の進行に伴う介護ニーズの増大を背景として、介護市場は着実な成長の基調を持続しておりますが、今後の市場成長を見越しての新規参入の増加に伴い、競合激化の傾向が強まりつつあります。

 また、制度・行政面においては、高齢者が安心して生活できる住まいの確保を目的として、「サービス付き高齢者向け住宅」の創設を盛り込んだ「高齢者住まい法」の改正が4月に成立するとともに、改正介護保険法(平成24年度施行)が6月に成立いたしました。さらに平成24年4月施行の介護報酬改定においては、表面的には介護報酬が若干引上げられましたものの、諸加算に係る評価の見直しや煩瑣な手続きの導入など、厳しい財政事情のもとで実質的には報酬抑制の内容となりました。

     このような状況のもと、当社は介護保険法の基本精神に立脚して、介護を要する高齢者の「尊厳の保持」を肝に銘じつつ、ご利用者との心の「つながり」と「安全・安心」を特に重視したサービスの提供により、ご利用者及びご家族のご満足と信頼をさらに増進することを通じて、介護サービスの商品としての一段の品質向上を図るべく努力してまいりました。 また、本年6月に創業10周年を迎える当社は、これからを「事業成長の第2ステージ」と位置づけ、制度改正の主旨を踏まえつつ、高齢社会の多様なニーズに対応できる事業変革を通じて、厳しい業界環境のなかでの業容拡充の道を切り拓くことに取り組んでまいります。

 次に収益面については、前事業年度後半以降の業績改善のペースを一段と定着化させ、ご利用者数の順調な増加を通じての着実な業績回復を目指しましたが、ご利用者数の伸びは遺憾ながら当事業年度の当初に想定したレベルに達しませんでした。この結果、既存事業において営業収入は前期比では小幅の増収となったものの、単価の下落、人件費の増加等から、減益を免れませんでした。さらに、フランチャイズ加盟店募集等の広告宣伝費をはじめ、事業変革の推進過程における先行投資コスト増が当事業年度中に集中して発生いたしました。

 このような状況のもと、当事業年度の通期の営業収入、営業利益、経常利益及び当期純利益はいずれも、平成23年5月2日付の「平成23年3月期決算短信」にて開示いたしました平成24年3月期業績予想を下回ることを余儀なくされました。

 

     以上の結果、当事業年度における当社の営業収入は5,483,675千円(前期比5.0%増)、営業利益は169,109千円(同62.3%減)、経常利益は244,637千円(同52.3%減)、当期純利益は126,618千円(同66.4%減)となりました

         

  (通所介護事業)

     当社が主たる事業としてまいりました通所介護事業について、当事業年度においては現存施設の稼働率の向上を優先課題として、引続き施設新設を抑制してきましたため、当事業年度中の新規施設開設はありません。この結果、当事業年度末において79箇所の直営デイサービスセンターを展開しております。当該現存施設のご利用者数は前期比では増加いたしましたが、遺憾ながら所期の目標には至りませんでした。

 

     以上の結果、当事業の営業収入は5,467,622千円(前期比4.9%増)となりました。

 

  (フランチャイズ事業)

     フランチャイズ事業については、事業変革の一環として、当事業年度の第3四半期以降において、新たに小規模デイサービスの全国展開に向けて加盟店募集を鋭意推進してまいりました。ただ、当事業年度中のフランチャイズ加盟店の新規事業所開設は1箇所にとどまり、本格的な開設数の増加は次期以降に漸次顕現化する予定であります。この結果、当事業年度末において運営しているフランチャイズによるデイサービスセンターは3箇所となっております。

 

        以上の結果、当事業の営業収入は16,052千円(前期比63.6%増)となりました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 

   当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、1,110,529千円となりました。

   当事業年度における各キャッシュ・フローの状況と要因は次のとおりであります。

   

  (営業活動によるキャッシュ・フロー)

   営業活動の結果獲得した資金は、334,290千円(前期比254,120千円減)となりました。

     これは主に、法人税等の支払額201,122千円(同137,034千円増)等による資金の減少要因がありましたが、税引前当期純利益240,158千円(同402,571千円減)、現金の支払を伴わない費用である減価償却費の計上109,634千円(同13,447千円減)、未払金の増加150,331千円(同146,784千円増)等により資金が増加した結果によるものであります。

   

  (投資活動によるキャッシュ・フロー) 

      投資活動の結果使用した資金は、32,023千円(前期比102,743千円減)となりました。

        これは主に、通所介護事業のための既存施設のリニューアル工事に伴う有形固定資産の取得による支出18,670千円(同87,623千円減)や長期前払費用の取得による支出10,640千円(同4,467千円減)等によるものであります。 

 

  (財務活動によるキャッシュ・フロー)

      財務活動の結果獲得した資金は、506,030千円(前年同期は951,342千円の支出)となりました。

        これは主に、短期借入金の減少100,000千円(前期比500,000千円減)、社債の償還による支出117,400千円、配当金の支払額109,645千円(同457千円減)等がありましたが、長期借入金の新規借入500,000千円や社債の発行による収入390,065千円等により資金が増加した結果によるものであります。

   

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

  当社は、在宅介護事業のうち通所介護事業を行っており、該当事項はありません。

 

(2)受注状況

  当社は、在宅介護事業のうち通所介護事業を行っており、該当事項はありません。

 

(3)販売実績

  当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 

セグメントの名称

当事業年度

(自 平成23年4月1日

至 平成24年3月31日)

前年同期比(%)

通所介護事業(千円)

5,467,622

104.9

フランチャイズ事業(千円)

16,052

163.6

合計(千円)

5,483,675

105.0

   (注)1.上記の金額には消費税等は含まれておりません。

  2.当社は、主に一般顧客を対象とした通所介護事業を行っておりますので、特定の販売先はありません。

 

3【対処すべき課題】

  当事業年度において、既存事業については遺憾ながらご利用者の増加が所期の計画に達せず、かつ新規事業の先行投資コストが重なって、前期比大幅な減益となりました。

 次期は、先行投資コスト負担はなお持続いたしますが、既存事業における生産性の抜本的な向上を達成するとともに、小規模デイサービスのフランチャイズ展開等の新規事業を着実な軌道に乗せることにより、中期的な事業成長と業績回復の基盤を強化いたします。また、今回の介護保険法改正の主眼である「地域包括ケアシステム」の推進という国家的政策の重要性に鑑み、その一環として創設された「サービス付き高齢者向け住宅」についても、制度改正の主旨に協力しつつ、高齢社会のニーズに応えていく所存であります。

 さらに、内部統制、コンプライアンス体制、業務の適正を確保するための組織体制を万全なものといたします。その基盤に立って、真に心の通う高品質サービスの提供を通じた持続的な「顧客創造」により、事業の永続性を確保することが、対処すべき基本的課題と認識しております。それを通じて、高齢社会の急速な進行に伴い今後確実に増加する介護需要に対して、ご利用者及びご家族の満足と安心を充足しつつ、雇用の創出に貢献し、介護企業としての社会的使命を果たしてまいります。

 

  以上の課題を踏まえて、当社が取り組むべき当面の優先的施策は概略以下のとおりであります。

 

Ⅰ. 「法令遵守」と「安全運営」

 法令遵守と安全運営は、事業活動を営んでいく上での基本的前提条件であります。それぞれについて、部門横断的な組織のもとに、「法令遵守」、「安全第一」を合言葉にして、全社の英知を結集してまいります。

 なかんずく、施設運営基準の遵守、介護報酬に係る所定書類整備、介護事故のゼロディフェクト化に万全を期する仕組みの整備・強化に持続的に取り組みます。

 

Ⅱ. 「内部統制」の充実

 当社経営の根幹として、全社的な内部統制の整備・強化に全力を注入して取組み、業務プロセスの適正性確保のための厳正な点検と継続的改善を図ってまいります。

  

Ⅲ.制度改正を踏まえた介護ニーズの多様化への対応

平成24年度介護保険法改正及び介護報酬改定をはじめ、各種制度改正の主旨を踏まえつつ、高齢社会の多様なニーズに対応できる自らの事業変革を通じて、「顧客の創造」に注力し、厳しい業界環境のなかでの業容拡充の道を切り拓いていきます。

 

Ⅳ. 「顧客創造」の具体的方策 

① 「頼りがいとサービス品質ナンバーワン」の評価の確立

 コア事業として蓄積した通所介護のノウハウを最大限に活用しつつ、「挨拶・笑顔・握手」という介護サービスの商品としての本質に徹した心の「つながる」サービスにより、ご利用者の心の平安に寄与いたします。

 さらに、災害等の緊急時においても可能な限り通常のサービス提供により、いざという時こそ真にお役に立ち、当社の全施設がそれぞれの地域において、お客様からもケアマネージャーの皆様からも最も信頼される「頼りがいとサービス品質ナンバーワン」の評価を確立いたします。

 

② 営業力、渉外力の強化

 「頼りがいとサービス品質ナンバーワン」の評価に立脚して、新規登録利用者数の持続的な増加を図ることが業績進展の基本要件であり、一人でも多くの顧客を増やすための営業力、渉外力の一層の強化に取り組んでまいります。

③ フランチャイズによる高品質介護サービスの全国へのご提供

 当社が長年蓄積してきた通所介護の高度のノウハウを活用しつつ、小規模デイサービスによる家庭的できめ細やかなサービスを、全国の介護を必要とするご高齢者に提供するフランチャイズ展開を推進いたします。

        

Ⅴ. 「経営資源の効率性と有効性」の追求 

① 現有施設の稼働率向上

 当社の現有施設の実効最大法定稼働人数(利用者数)に対する未稼働部分の稼働率向上が投下資本の収益力を高め経営資源の効率性・有効性を高める重要課題であります。

 

② 現有施設のなかで、老朽化が認められる施設のリニューアルによる生活環境の快適化及び災害時に対する安

 全対策補強を重視して推進してまいります。

 

Ⅵ. 生産性向上のための施策

① マネジメント組織体制

 営業力の強化と手堅い内部管理を2本柱とする、各施設のマネジメント力の強化による生産性向上を図るため、本社事業本部による施設業績管理・指導・支援体制の充実と、施設長の適正配置を推進いたします。

     

② 良質な社員の確保

 「なごやかサービス理念」を真摯に実践して、心の通う高品質サービスを提供できる良質な社員の確保に注力し、生産性の高い社員集団の構築を図ります。

        

③ 教育育成によるサービスレベルの向上と標準化

 サービスの標準化のための体系的な教育育成を通じて、生産性の高い高品質サービスを提供できる体制を強化いたします。

          

Ⅶ. ステークホルダーとの「相互発展」

①  生産性と収益性の向上により、社員の報酬と待遇を改善いたします。

 

②  堅実、着実に企業価値を向上することにより、株主価値の向上を実現するとともに、地道なIR活動を続け

  てまいります。  

 

4【事業等のリスク】

    有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

  なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。また、ここに記載されたものが当社の全てのリスクではありません。

 

 (1) 法令及び行政に関連するリスク

 

①  介護保険法の改正等について

 当社の事業は、介護保険法の適用を受ける通所介護事業に特化しており、その報酬の9割は、介護保険及び国家・地方財政資金により給付されます。したがって当社の事業は、介護保険制度の改正及び介護報酬の改定の影響を強く受けます。平成18年4月の介護保険法の改正により、介護業界全体の業況が予想以上の影響を蒙りました。また、平成21年4月の介護報酬の改定は、通所介護サービスに特化してきた当社にとっては、報酬単価の低下をもたらしました。さらに平成24年4月施行の介護報酬改定においては、表面的には介護報酬が若干引上げられましたものの、諸加算に係る評価の見直しや煩瑣な手続きの導入など、厳しい財政事情のもとで実質的には報酬抑制の内容となりました。今後も、介護保険法及び関連法令の改正並びに介護報酬の改定の内容次第で、業績面に少なからず影響が及ぶ可能性があります。また、地方自治体による制度運用基準がそれぞれ異なること及びそれに関連して不透明なリスクが多分に存在します。このリスクが顕在化した場合、業績面に影響を与える可能性があります。

    

② 介護保険法に基づく指定等について

 当社の運営する施設は、介護保険法第70条により都道府県知事の指定を受け、通所介護事業を行っております。また、介護保険法第77条に、指定の取消し、または期間を定めてその指定の全部若しくは一部の効力を停止する事由として、設備基準・人員基準等の各種基準の不充足、介護報酬の不正請求、帳簿書類等の虚偽報告、検査の忌避等が定められております。これらの事由に該当する事実が発生した場合には、当社の事業の継続または業績に多大の影響が及ぶ可能性があります。

 このリスクについて当社は、平成21年6月10日付の東京都による行政処分の主な理由とされた一部書類の不備に関しては、すでに処分発動以前に再発を防止する内部点検体制を確立しており、そのリスクは現状ではきわめて小さくなっております。また、平成21年5月27日付の東京都による個別機能訓練加算・口腔機能向上加算等に係る書類の一部不備に該当する報酬返還の文書指導に関しても、当社は、文書指導を受けた施設以外の施設も含めた全施設において、関係書類の整備を完了いたしましたことに加え、その後の加算に係る報酬改定等に伴い、当該加算請求を停止しておりますので、当該加算に関するリスクは解消しております。とはいえ、当該加算以外の介護給付について、今後とも、サービス提供の実績が存在するにもかかわらず、書類の些細な不備によって介護給付の返還を求められるというリスクは皆無ではなく、当該リスクが顕現化した場合、業績面に影響が及ぶ可能性があります。

 

③ 施設設置・運営基準について

 通所介護施設については、人員、設備等に関して「指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成11年3月31日厚生省令37)」により各種基準が定められております。上記基準を満たせない状態が発生した場合には、当該サービスに対する介護報酬が通常より減額される等により、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

          

 (2) 外部要因に関するリスク

 

① 自然災害や感染症の流行について

 地震、台風、大雨、大雪等の自然災害が発生し、やむなく業務を停止せざる得なくなる場合、また、インフルエンザ等の感染症(特に新型インフルエンザ)が流行した場合には、緊急行政対策による営業の中断やご利用者が当社の施設の利用を控えることが予想され、いずれも業績に影響を与える可能性があります。

 特に、平成23年の東日本大震災の経験を踏まえ、近い将来において発生確率が高いといわれる首都圏大地震や東海・東南海・南海大地震等を想定した大災害発生等の緊急時における事業継続に係るリスク対策を総点検し、体制強化を図りつつありますが、それを超える不可抗力的災害に遭遇した場合、業績に多大の影響が及ぶ可能性があります。

 

② 電力不足について

 原子力発電の全国的な稼働停止により、夏場の電力需要ピーク時において、東京電力及び関西電力を中心とする広範囲の地域で電力供給の制限、若しくは需給逼迫による停電が発生した場合、交通機関・輸送手段の機能低下、 ガソリン等エネルギーの調達難、道路渋滞等による介護スタッフの不足、ご利用者の送迎の制約、施設の諸整備(特に空調及び入浴整備)の使用制約等から、施設によっては営業不能またはサービス時間の短縮、サービスレベルの低下を余儀なくされる可能性があります。当社としては、これらのリスクに対処して、可能な限り通常のサービス提供を継続する十分な事前準備を講じる所存でありますが、その範囲を超えた事態が生じた場合、業績に影響が及ぶ可能性があります。

 

③ 天候・気温による収益変動について

 自然災害には至らないまでも、天候や気温の激しい変化が起こった場合、予定したご利用者の欠席が増えるという事態が起こる可能性があります。特に夏場の猛暑及び厳冬期には、体調悪化により通所が困難になるご利用者が増える場合があり、その結果、なかんずく第4四半期の収益が不安定となり、年度期末に至って業績に影響が及ぶ可能性があります。

 

④ 競合について

 高齢化の進行に伴う要介護者の増加に加え、居宅介護及び介護予防を重視する行政方針から、通所介護サービスは成長性の高い市場とみられています。それだけに、同業事業者や異業種企業からの新規参入が多く、今後も増加傾向が続くと予想されます。このような新規参入と既存事業者の施設増設により競合が激化した場合、当社の業績に影響が及ぶ可能性があります。

 

⑤ 介護労働力について

  当社が、事業規模を維持・拡大していくためには、それに見合った人員の確保が必要となります。平成20年当時は、産業全般の労働需要増加と介護職員の給与水準の他産業比相対的な低さが社会問題化したことが重なり、介護業界は著しい人材確保難に見舞われました。現状は、一般産業界における厳しい雇用情勢を反映して、介護労働力の供給不足はやや小康状態にあり、さらに「介護職員処遇改善制度」(平成24年3月までは「介護職員処遇改善交付金」、平成24年4月から「介護職員処遇改善加算」)により、給与水準の他産業対比での相対的劣位もある程度改善されております。

 この間、当社は従来から比較的順調に労働力を調達してきました。現在の環境は、良質な人材確保の好機と認識し、万全の体制で臨む所存であります。また、介護労働需要が増大する一方で、景気局面の変化に伴い一般産業の労働需要が増大する局面では、介護労働力の供給不足基調が再来するリスクがあり、万一人材確保が期待通りに進捗しない場合には、事業成長が制約される可能性があります。また、人件費が高騰した場合、労務コスト増により業績に影響を与える可能性があります。

 

⑥ 風評等の影響について 

 介護サービス事業は、ご利用者及びその介護に関わる方々との信頼関係やそうした方々の評判が、当社の事業運営に大きな影響を与えると認識しております。従業員に対しては、ご利用者の信頼を得られる質の高いサービスを提供するよう日ごろから指導・教育をしておりますが、何らかの理由により当社についてネガティブな情報や風評が流れた場合には、業績に悪影響を与える可能性があります。

 

 (3) 内部要因に関するリスク

 

① 高齢者介護に付随する安全管理について

 当社が提供する介護サービスは、主に要介護認定を受けた高齢者等に対するものであることから、安全運営を最優先として、サービスの提供に細心の注意を払い、従業員の教育指導はもとより、運営ノウハウが蓄積された業務マニュアルの遵守を徹底するなど、事故の予防に万全を期しておりますが、万一、介護サービス提供時に事故やサービス受給者の体調悪化等が発生し、当社の過失責任が問われるような事態が生じた場合は、当社の事業展開及び業績に影響を与える可能性があります。

          

② 個人情報管理について

 当社が提供しているサービスは、業務上の重要な個人情報を取り扱います。当社は、ご利用者情報については十分な管理を行っておりますが、万一、ご利用者の情報が外部に流出した場合には、当社の信用力が低下し、業績に悪影響を与える可能性があります。

5【経営上の重要な契約等】

 

 (フランチャイズ契約について)

 

    当社は、全国の介護を必要とする人が良質なサービスを受けられるよう、当社が築いてきたデイサービスセンターの経営並びに運営ノウハウを提供することを通じて、なごやかグループ「ホームケアセンター」のフランチャイズ展開を図っております。

   契約内容は、当社がデイサービスセンターの経営・運営の指導を行う対価として加盟料並びにロイヤリティーを徴求すること等を定めたものであります。契約期間は5年間で、その後は3年の自動更新を原則としております。

  

6【研究開発活動】

 当社は通所介護事業を行っており、該当事項はありません。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

  (1) 重要な会計方針及び見積り

   当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。

   なお、将来に関する予想、見積り等の事項は、当社が合理的な基準により判断したものであり、見積り特有の不確実性を含んでいるため、実際の結果と異なることがあります。

 

   (2) 財政状態に関する分析

 

   (財政状態の概要)  

   当事業年度末における資産合計は、3,657,879千円(前期末比764,383千円増)となりました。資産の内訳につきましては、流動資産が2,196,201千円(同829,164千円増)、固定資産が1,461,677千円(同64,780千円減)であります。また、負債合計は、2,150,928千円(同746,959千円増)となりました。負債の内訳につきましては、流動負債が1,261,093千円(同483,384千円増)、固定負債が889,834千円(同263,574千円増)であります。純資産合計は、1,506,950千円(同17,424千円増)であります。

 これらの主な要因は次のとおりであります。

 

   (資産の部)

     ①流動資産

     現金及び預金残高は1,110,529千円(前期末比808,296千円増)であり、これは社債の新規発行や長期借入金の新規借入によるものであります。また、今後の事業拡大の資金として、さらに有事の際や介護報酬請求事務が何らかの事情で遅延した際のリスクに備え、取引銀行との間で設定した当座貸越契約の余裕枠200百万円及びコミットメントライン契約の余裕枠1,000百万円を含めて、十分な流動性を保有しております。

     また、営業未収入金の残高が900,414千円(同31,310千円増)あり、総資産の24.6%を占めておりますが、これは介護報酬が月末に当月分を集計して請求後、約2ケ月後に振り込まれるためであり、延滞債権化のリスクはほとんどありません。

 

    ②固定資産 

        建物930,723千円(前期末比61,880千円減)は、主に通所介護事業の施設にかかる造作費であります。

      また、リース資産については、主に通所介護事業において使用する送迎用車両であります。

 

    (負債の部)

    ①流動負債

     1年内償還予定の社債にかかる残高は505,200千円(前期末比387,800千円増)及び1年内返済予定の長期借入金にかかる残高は142,400千円(同109,382千円増)であります。

 

    ②固定負債

     社債にかかる残高は350,000千円(前期末比105,200千円減)及び長期借入金にかかる残高は374,000千円(同357,600千円増)であります。

 

    (純資産の部)

       純資産合計の増加17,424千円は、主に利益剰余金の増加によるものであります。

    

(3) キャッシュ・フローの分析

       キャッシュ・フローの分析につきましては、「1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 

(4) 経営成績に関する分析

 

    当事業年度における当社の営業収入は5,483,675千円(前期比5.0%増)、営業利益は169,109千円(同62.3%減)、経常利益は244,637千円(同52.3%減)、当期純利益は126,618千円(同66.4%減)となりました。

   この経営成績に関する分析は以下のとおりであります。

 

   ①営業収入

 当事業年度において、直営通所介護施設の新規開設を抑制し、現有施設の稼働率向上を図りましたが、通所介護市場における競合激化の影響もあり、ご利用者の伸びが所期の目標に達するに至りませんでした。

 一方、フランチャイズ事業については、新たに小規模デイサービスの全国展開に向けて加盟店募集を鋭意推進してまいりましたが、当事業年度中に営業開始に到達したフランチャイズ加盟店の新規事業所開設は1箇所にとどまりました。

 

 以上の結果、当事業年度の営業収入は前期比増収となりましたものの、増収幅は5.0%にとどまりました。

 

   ②営業利益

 営業収入が小幅の増収にとどまる一方、人件費の増加に加え、フランチャイズ加盟店募集等の広告宣伝費をはじめ、事業変革の推進過程における先行投資コスト増が当事業年度中に集中して発生いたしました。

 この結果、営業利益は前期比62.3%の減益となりました。

 なお、介護職員の給与改善のため交付を受けている「介護職員処遇改善交付金」については、都道府県から受ける交付を営業外収益に計上する一方、介護職員への支給は売上原価に計上しているため、営業利益が経常利益を下回る要因となっております。

   

   ③経常利益

 経常利益についても、営業利益と同じ理由により前期比52.3%の減益となりました。

 なお、「介護職員処遇改善交付金」の都道府県からの交付は営業外収益に計上しているため、経常利益が営業利益を上回る要因となっております。

 





出典: 株式会社やまねメディカル、2012-03-31 期 有価証券報告書