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セクション一覧
第2【事業の状況】
1【業績等の概要】
(1) 業績
「クルマ」に特化した専門性の高いインターネットメディア事業を展開する当社グループにおいて、その事業領域の基礎となるわが国のインターネット環境は、ブロードバンド(FTTH(※1)、DSL(※2)、ケーブルインターネット等)の更なる浸透及びモバイルを経由したインターネット利用者の増大により、提供される情報やサービスも年々多種多様になり、人々の生活を支える大きな社会インフラとしての基盤を確立し、拡大し続けております。総務省の発表によると、わが国のインターネット利用者は、平成18年末に約8,754万人、人口普及率は68.5%となり、高い水準で普及しております。特に、インターネット利用世帯に占めるブロードバンド利用世帯率は高まり、平成19年3月末には世帯普及率が95.0%、そのうち上り下り30Mbpsの超高速ブロードバンドの世帯普及率は84.0%に達しました(総務省「平成19年版 情報通信白書」)。また、モバイルの利用として平成20年3月末における携帯電話の契約数は約1億272万台とさらに拡大し、特に通信料の定額制の定着、3G端末の著しい普及による接続速度の高速化と通信容量の大容量化が進み、ブロードバンド化も大きく促進されました(電気通信事業者協会調べ)。インターネットを利用することができる端末の多種多様化も進み、パソコンやモバイル端末の使い分けとネットワーク化により、インターネットは人々の生活において、利便性の高い社会インフラになりつつあります。
  一方で、当社グループが開拓を進めている事業者が属する国内自動車市場は、社団法人日本自動車販売協会連合会の発表によると、平成19年度の登録車(排気量660cc超)の新車販売台数が約343万台となり、昭和49年の第一次石油危機で新車販売が急減して以降、33年ぶりの低水準となり、また、全国軽自動車協会連合会の発表によると、近年、好調であった軽自動車(排気量660cc以下)も、平成19年度の販売台数は約189万台となり、過去最高を記録した前年度の約203万台を大幅に下回りました。さらに、中古車の登録台数は、平成12年度において559万台に達して以降、ここ数年間は減少し続け、平成19年度も前年度の約502万台から約457万台へと大幅に減少しました(社団法人日本自動車販売協会連合会調べ)。このような厳しい自動車市場において中古車輸出市場は、平成19年度も約129万台に達したと推計され、市場が拡大し続けております(日本中古車輸出業共同組合調べ)。
 他方、わが国の広告市場は、平成19年度の総広告費が約7兆191億円となり4年連続で微増したものの、テレビ、ラジオ、雑誌、新聞のマスコミ4媒体は3年連続で減少しました。その一方で、インターネット広告は引き続き増加し、平成19年度の広告費は6,003億円に達して、いまや雑誌、ラジオ広告費を超え、テレビ、新聞に近づく広告媒体へとなりつつあります。しかしながら、国内における新車販売等が減少傾向にあることから、自動車・関連品における広告費は3年連続で減少し、平成19年度は2,169億円(前年同期比92.3%)に減少しました(株式会社電通「2007年日本の広告費」)。
当社グループは、このような非常に厳しい事業環境において、当連結会計年度も、当社グループが運営する自動車総合ウェブサイト「carview.co.jp」、ソーシャル・ネットワーキング・サービス「みんなのカーライフ」(通称 みんカラ)、海外中古車輸入事業者及び海外消費者向けウェブサイト「tradecarview.com」の3つのウェブサイトにおけるインターネットメディアとしての付加価値の向上、当社グループが提供するインターネット広告サービスを利用する事業者の開拓及び事業者間のネットワークの構築を中心に事業を進めてまいりました。
自動車総合ウェブサイト「carview.co.jp」は、主にパソコンユーザー向けウェブサイトとしてコンテンツやサービスを提供しており、当連結会計年度も引き続き、コンテンツの拡充及び品質の向上を目的として活動しました。特に、世界各国のモーターショー、ニュース、特集記事等、クルマに関する情報の多様化に努め、また、それらを動画で配信する等、提供するコンテンツの表現や品質の向上に努めました。当連結会計年度末現在の動画タイトル数は600本を超えました。また、「クルマ」を活用したライフスタイルを提案する「今月の週末旅」等、新たなコンテンツを制作し利用者のニーズを満たすコンテンツの拡充に努めました。
「みんカラ」は、ソーシャル・ネットワーキング・サービスとして、「クルマ」に関する専門性や地域性の高い消費者発信型メディアとして成長させるべく、当連結会計年度においても、その利便性の向上を図るためにサービスやコンテンツの追加及び改良に努めました。平成19年4月には、「みんカラ」と連動した「みんカラオークション」の提供を開始し、当連結会計年度末現在における「みんカラオークション」の出品総数は80千件を超えました。平成19年9月には、モータージャーナリスト等による「スペシャルブログ」を開設し、モータージャーナリスト等の「生の声」と「みんカラ」ユーザーの情報共有の場の提供を開始し、さらに、平成20年2月には、「クルマ」に関する情報やモノの交換、モノの交換を通じたリサイクル環境を提供していくことを目的に「みんカラ ナンデス」サービスの提供を開始しました。当社グループでは、消費者発信型メディアである「みんカラ」を中長期的な事業として位置づけて開発及び運営にかかわる投資を継続して行い、日々、利便性の向上に努めて開発業務を行っております。
海外中古車輸入事業者及び海外消費者向けウェブサイト「tradecarview.com」は、当連結会計年度も、主に海外中古車輸入事業者の新規開拓を中心に活動しました。特に、新規開拓のための専門部署を設け、世界各国に向けて幅広いマーケティング活動を行い、その結果、当連結会計年度末現在、「tradecarview.com」の海外からの利用者は、世界約200以上の国と地域からなる利用者により構成されるまでになりました。
これらの活動の結果、当連結会計年度における「carview.co.jp」及び「みんカラ」並びに「tradecarview.com」のページビューは堅調に推移し、平成20年3月度の月間総ページビュー数は約5億7,841万ページビュー(前年同月比25.9%増)となりました。
当社グループは、当連結会計年度も引き続き、営業体制の整備及び強化を図ることにより、リスティング広告事業を中心とする事業者の新規開拓を進めました。特に、「eCRMシステム」を活用しているリスティング広告事業のうち、「中古車掲載サービス(海外)」における利用事業者数は堅調に推移しましたが、主要広告サービスである「中古車査定仲介サービス」の利用事業者数は伸び悩みました。
これらの結果、当連結会計年度の業績は、売上高4,644,375千円(前年同期比16.7%増)、経常利益540,718千円(前年同期比19.1%減)、当期純利益285,959千円(前年同期比50.2%減)となりました。事業の種類別の業績は、以下のとおりであります。
事業の種類別の業績は、以下のとおりであります。
(インターネット広告事業)
当社グループが主たる事業として展開しておりますインターネット広告事業は、「carview.co.jp」において見積情報や在庫情報等を希望するユーザーと「eCRMシステム」の利用事業者を結びつけるリスティング広告事業と、「carview.co.jp」を広告媒体とした企画及び掲載を事業とするメディア広告事業の2つの事業から構成されております。
当連結会計年度におけるリスティング広告事業は、主要サービスである「中古車査定仲介サービス」の利用ユーザーを増加させるために積極的な広告宣伝活動を行いました。当連結会計年度におけるユーザー数は引き続き増加して約423千人(前年同期比21.3%増)に到達し、売上高は堅調に推移したものの、営業費用の増加を補うまでの売上高の増加には至りませんでした。その一方で、「tradecarview.com」を活用し海外中古車輸入事業者及び海外消費者向けに輸出用中古車物件情報を掲載する「中古車掲載サービス(海外)」は、国内中古車輸出市場の拡大を背景に売上高が好調に推移しました。当連結会計年度末現在、「tradecarview.com」における中古車物件数は約72千台(前年同期比163.3%増)、当連結会計年度の問い合わせ数は約377千件(前年同期比約7.8倍増)となり、そのメディア価値はより一層高まってまいりました。以上の結果、当連結会計年度のリスティング広告事業の業績は、売上高4,063,672千円(前年同期比13.3%増)、営業利益941,399千円(前年同期比3.8%減)となりました。
当連結会計年度におけるメディア広告事業は、主なナショナルクライアントが属する自動車・関連品の広告費が減少する厳しい状況において、「carview.co.jp」及び「みんカラ」のページビュー数が増大し、インターネットメディアとしての価値の向上により、売上高の増加を確保することができました。特に「タイアップ企画型広告掲載サービス」において、「みんカラ」利用者を対象にした企画広告等、企画内容の充実を図り、また、掲載内容に動画を取り入れる等、企画広告の品質と価値の向上に努め、広告主のニーズに幅広く対応しました。以上の結果、当連結会計年度のメディア広告事業の業績は、売上高386,457千円(前年同期比20.3%増)、営業利益205,165千円(前年同期比27.1%増)となりました。
(コンサルティング事業)
当連結会計年度におけるコンサルティング事業は、中古車輸出の事業展開を予定する国内中古車流通事業者や当該事業の起業を志望する起業家を対象としたセミナーを開催する等、積極的な新規事業者の開拓を行ったことにより、輸出手続等の指導、実地研修を行うコンサルティングサービスの受注が大幅に伸張、売上高が好調に推移しました。以上の結果、当連結会計年度のコンサルティング事業の業績は、売上高190,850千円(前年同期比180.9%増)、営業利益50,973千円(前年同期比57.5%増)となりました。
(その他の事業)
当連結会計年度におけるその他の事業は、主に自動車保険の代理店サービスであります。当連結会計年度のその他の事業の業績は、売上高3,395千円(前年同期比21.0%減)、営業利益3,390千円(前年同期比21.1%減)となりました。
※1 光ケーブルを一般個人宅へ直接引き込む光通信の網構成方式(Fiber To The Home)。
※2 高速デジタルデータ通信(Digital Subscriber Line)。
(2) キャッシュ・フローの状況
 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ、2,967,635千円増加し、4,218,103千円となりました。各キャッシュ・フローの状況とその要因は、次のとおりであります。
(営業活動のキャッシュ・フロー)
 営業活動より得られた資金は、686,815千円(前年同期比20,467千円増)となりました。これは、主に税金等調整前当期純利益535,481千円及び減価償却費148,543千円の計上によるものであります。
(投資活動のキャッシュ・フロー)
 投資活動に使用した資金は、268,999千円(前年同期比20,905千円減)となりました。これは、主に有形固定資産の取得による支出118,625千円、無形固定資産の取得による支出165,684千円によるものであります。
(財務活動のキャッシュ・フロー)
 財務活動により得られた資金は2,549,799千円(前年同期比2,549,799千円増)となりました。これは、主に新株の発行による収入2,583,660千円によるものであります。
2【生産、受注及び販売の状況】
(1)生産実績
当社グループは生産活動を行っておりませんので、生産実績に関する記載はしておりません。
(2)受注状況
当社グループは受注生産を行っておりませんので、受注実績に関する記載はしておりません。
(3)販売実績
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
事業の種類別セグメントの名称
当連結会計年度
 (自 平成19年4月1日
  至 平成20年3月31日)
前年同期比(%)
インターネット広告事業
リスティング広告事業(千円)
4,063,672
13.3
メディア広告事業(千円)
386,457
20.3
コンサルティング事業(千円)
190,850
180.9
その他(千円)
3,395
△21.0
合計
4,644,375
16.7
 (注)1.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先
前連結会計年度
(自 平成18年4月1日
至 平成19年3月31日)
当連結会計年度
(自 平成19年4月1日
至 平成20年3月31日)
金額(千円)
割合(%)
金額(千円)
割合(%)
株式会社ソリッドグループホールディングス
426,449
10.7
590,931
12.7
株式会社ガリバーインターナショナル
423,016
10.6
527,253
11.4
3.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
3【対処すべき課題】
 当社グループは、「carview.co.jp」を中心に、運営している各ウェブサイトのコンテンツやサービスの品質を向上させ、ウェブサイトの利用者の増大を図ること、また、「eCRMシステム」利用事業者とのネットワークの強化を図るとともに新たな市場や新規利用事業者を開拓することが、当社グループの継続的な競争優位性を維持、向上させていくために必要であると認識しております。
 当社グループは、これらを主要な課題として認識し、以下のように取り組んでおります。
(1) コンテンツやサービスの品質の向上
 当社グループでは、ウェブサイトにおいて提供されるコンテンツやサービスの品質の向上を図るために、利用者のニーズを満たした付加価値の高いコンテンツやサービスを開発し提供することが必要であると考えております。それを実現するために、優秀な人材の積極的な採用、社内におけるノウハウの共有、部門間の連携を促進することにより、開発力を品質をスピードの両面において高めていく方針であります。ウェブサイトの利用者に常に楽しく快適に利用していただくために、アクセスの集中にも耐えうるようなシステムの継続的な改良等の環境整備や設備投資も継続的に行っていく方針であります。また、「carview.co.jp」や「みんカラ」の利用者のための会員登録や見積サービス等の利用者の増大とともに個人情報保護の重要性がますます高まっていることに対応して、全社レベルでのセキュリティの強化及び個人情報保護等に関わる教育体制の整備を積極的に図っていく方針であります。
「eCRMシステム」利用事業者とのネットワークの強化を図ることにつきましても、「eCRMシステム」の継続的な改良、開発を進め、利用事業者の利便性を向上させ、利用の促進を図っていく方針であります。
(2) 人材の採用及び組織体制の強化
当社グループでは、新規利用事業者を開拓することが、当社グループの継続的な事業の拡大、競争優位性を維持、向上させていくために必要不可欠であると考えております。これらの課題に対処するため、積極的に優秀な人材の採用を行うとともに教育体制を整備し、組織的に機能するような営業体制の整備、強化を目指していく方針であります。
さらに、今後における事業展開を円滑に進めるため、営業体制の整備、強化のみならず、営業部門、技術部門、管理部門等、各部門における人的経営資源を最適に配置して、意思決定のスピードを速め、最大限の効果を生み出す柔軟な組織体制を構築し、当社グループの競争力を継続的に高めていく方針であります。
4【事業等のリスク】
 当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしも事業等のリスクに該当しない事項についても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する情報開示の観点から積極的に開示しております。なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社グループの事業等に関する判断は、以下の事項及び本項以外の記載事項を、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。
 なお、以下の事項のうち将来に関する事項は、別段の記載のない限り本報告書提出日現在において当社が判断した
ものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。
(1) インターネット広告市場について
日本の広告市場において、インターネット広告市場はテレビ、新聞、雑誌に告ぐ広告市場へと成長しており、インターネットが生活を支える社会基盤になるにつれ、情報メディアとしての価値も向上していくことが期待されることから、インターネット広告市場における成長は今後も続くことが予想されております。しかしながら、広告市場は景気変動や広告出稿事業者の業績に影響を受けやすい市場であることから、広告市場全体が悪化した場合には、インターネット広告市場も影響を受けるおそれがあります。そのような状況が生じた場合には、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。特に、当社グループは、自動車総合ウェブサイト「carview.co.jp」等を運営することにより、インターネット広告の広告媒体としての価値を形成していることから、当社グループの広告主は、主に自動車業界に属する事業者が中心となっております。そのため、自動車業界における景気変動、広告出稿事業者の業績や生産、販売等の事業計画等により広告出稿需要の変動の影響を受けるおそれがあり、そのような状況が生じた場合には、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
また、インターネット広告の広告媒体としての価値は、主にウェブサイトの集客力に応じて変化するものであり、当社では、当社グループが運営するウェブサイトを訪れる利用者のニーズに応じたコンテンツやサービスの充実に努めることにより集客力の向上を図っております。今後におきましても、引き続きその方針を進めてまいりますが、集客力を維持、向上させるコンテンツやサービスの提供に支障が生じた場合には、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(2) 「eCRMシステム」利用事業者について
「eCRMシステム」利用事業者は、法人企業、個人事業者に関わらず、利用前に利用事業者との面談や審査を行うなど、手続面での管理を実施しております。また、利用開始後も当社グループのコンサルタントが店舗の運営サポートを行う体制を整備しており、サポート活動を通じて「eCRMシステム」利用事業者の利用状況や利用約款の遵守状況を確認しております。「eCRMシステム」利用事業者と当社グループが運営するウェブサイトを通じてサービスを利用した利用者との間におけるトラブルについては、利用約款上、「eCRMシステム」利用事業者と利用者の当事者間の解決事項として当社グループには責任が及ばないことを明記しております。また、利用者のサポートを行うサポートセンターにクレームが多く寄せられる「eCRMシステム」利用事業者に対しては改善を促し、サービスの停止、契約解除を行うなどの措置を採っております。しかしながら、「eCRMシステム」利用事業者や利用者の増大に対して当社グループの人的資源等の制約があることなどから、サービス状況、利用約款の遵守状況及び違法行為の有無等を完全に把握することは難しく、個人情報の取扱等のトラブルが発生した場合には、利用約款の内容に拘わらず、当社グループが法的責任を問われる可能性があるほか、トラブルの発生自体が当社グループの信頼を損なう結果を招く可能性があり、これらの要因が生じた場合には、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(3)「みんなのカーライフ」等のコミュニティの運営について
「みんなのカーライフ」等の利用者が自由に意見を表明できるソーシャル・ネットワーキング・サービス及び各種コンテンツにおいては、違法または有害な情報発信の禁止と全責任が利用者に帰属する旨を利用規約に明記するともに、当社グループが利用規約違反の情報削除する権利を保有し、実際に利用規約違反が判明した場合には当該情報の削除を行っております。しかしながら、利用者からの投稿等の増大に対して人的資源等の制約があり得ることなどから、投稿の状況、利用規約の遵守状況及び違法行為の有無等を完全に把握することは難しく、トラブルが発生した場合には、利用規約の内容に拘わらず、当社グループが法的責任を問われる可能性があるほか、トラブルの発生自体が当社グループの信頼を損なう結果を招く可能性があり、これらの要因が生じた場合には、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(4)広告宣伝活動への依存について
当社グループにおいて事業展開しておりますインターネット広告事業のうちリスティング広告事業につきましては、そのユーザーの獲得のために、積極的なインターネット上における広告宣伝活動を行っており、広告を通じて獲得されるユーザーは、全体のユーザー数のうち、高い比率を占めております。当社グループは、今後も広告宣伝費の費用対効果を精査し、的確な広告宣伝費の投下を行っていく所存でありますが、広告媒体における広告掲載料の値上げ等、費用対効果の悪化により、当初想定したユーザー数の確保が困難になる可能性があり、これらの要因が生じた場合には、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(5)特定の事業への依存について
当社グループのインターネット広告のうちリスティング広告事業として展開している「中古車査定仲介サービス」は、当社グループの売上高全体に占める売上高構成比率が当連結会計期間においては72.3%であり、現在のところ、高い構成比率を占めております。
当社グループでは、「中古車査定仲介サービス」の売上構成比率を低下させるために、メディア広告事業やその他のサービスの積極的な営業活動を進めておりますが、このような構成比率の高い現状において、「中古車査定仲介サービス」を利用する事業者等の営業戦略に変化が生じた場合、想定した費用に見合ったユーザー数が獲得できない場合、競合企業の出現等により大きな状況の変化が生じた場合には、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(6)個人情報の取扱について
 当社グループでは、ウェブサイトにおいて提供しているサービスの利用に際し、氏名、住所、電話番号、メールアドレス等の個人情報の登録を求めており、登録された情報は、当社グループの管理下にあるデータベースにて保管しております。平成15年5月に個人情報保護法が公布されるなど、個人情報保護に対する社会的な関心が高まる中、当社グループでは、情報セキュリティ委員会を中心に、個人情報の取扱に関する定期的な社員教育の実施、情報セキュリティの強化を推進するとともに、非営利団体である「有限責任中間法人日本プライバシー認証機構」が認証するウェブ・プライバシー プログラムの取得など、個人情報管理を中心に情報セキュリティの強化に努めておりますが、万一、外部からの不正アクセスや社内管理体制の瑕疵等による情報の外部流出が発生した場合には、当社グループへの損害賠償請求や社会的信用の失墜により、当社グループの業績に重要な影響を与える可能性があります。
(7) システム障害について
自然災害、事故及び外部からの不正な手段によるコンピュータへの侵入等により、通信ネットワークの切断、サーバー等ネットワーク機器の作動不能等の事態が生じる可能性があり、そのため、24時間監視体制の実施、電源及びシステムの二重化、ファイヤーウォールの設置などの然るべき対策を講じておりますが、このような対策にもかかわらず、万一、システム障害が発生した場合には、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(8) 知的財産権について
 当社グループは、独自に展開している事業について、商標権等の登録対象となる可能性のあるものについては、出願の検討等の対応を行っておりますが、第三者が当社グループよりも先にその権利の取得をした場合には、当社グループの事業の継続が困難になる可能性または当社グループの事業が制約される可能性があります。
また、当社グループは現時点において、第三者より知的財産権に関する侵害訴訟を提起されてはおりませんが、将来的に当社グループが展開する事業について、第三者より知的財産権の侵害に関する請求を受けたり、訴訟を提起される可能性があり、かかる場合には、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(9) 新規事業について
当社グループは、今後におきましても、独自に事業を構築し展開していく新規事業を検討しておりますので、それが実践される際には、経験等がないことから不確定要素が多く存在する可能性があります。このような不確定要素が数多く存在することから、予想以上に投資コストが必要になる可能性が高くなるなどの状況が発生した場合には、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(10) 競合について
 当社グループは自動車総合ウェブサイト「carview.co.jp」を中心に運営しております。「自動車ウェブサイト」という範疇においては、無数のウェブサイトが存在しますが、当社グループが運営する「carview.co.jp」等は、国内及び海外自動車関連事業者とのネットワークを活用して、新車、中古車、自動車保険、整備、車検、板金、パーツ等、幅広い分野におけるサービスと、カタログ、ニュース、試乗レポートなどのコンテンツを提供するとともに、ユーザーからの投稿により豊富な情報が自然に収集されることにより、自動車総合ウェブサイトとしての大きな集客力を擁しております。幅広いサービスとコンテンンツの提供、それにより生じる集客力の違いにより、現時点においては、直接的に競合する企業は少ないと考えております。
しかしながら、新規参入企業が出現する可能性や大手ウェブサイト運営事業者等の存在により、将来的に競合が生じる可能性があります。これらの企業との競合により当社グループの運営するウェブサイトの集客力の低下等が生じた場合には、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(11) 技術革新について
 インターネット関連技術は、その進歩や変化が激しいため、インターネットを積極的に事業に活用している企業として、当社グループにおきましても一定水準のサービスの提供を維持するために、技術革新の変化に積極的かつ柔軟に対応していく方針でおります。しかしながら、新しい技術への対応には相当の時間と費用が必要となる可能性があり、そのような状況が生じた場合には、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(12) 調達資金の使途について
 平成19年6月における公募増資により調達した資金の使途については、ウェブサイトのコンテンツの強化、利用者の増大に備えたサーバー及びソフトウェアに対する投資ならびに人材確保や人材育成のための支出に充当する方針であります。なお、具体的な資金需要の発生までは、安全性の高い金融商品で運用していく方針であります。当社グループにおける現時点での資金使途の計画は上記のとおりですが、当社グループを取り巻く事業環境の変化等に伴い、当該調達資金が上記対象以外に振り向けられる可能性もあります。
また、事業環境の急激な変化等により、当該調達資金の充当が計画通りの成果をあげることができない可能性があり、そのような状況が生じた場合には、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(13)新株予約権の付与について
 当社グループでは、社員の業績向上に対する意欲や士気を高め、また、優秀な人材を獲得する目的で、新株予約権を付与しております。平成20年5月31日現在における新株予約権による潜在株式総数は521株であり、発行株式総数31,241株の1.7%に相当します。
 今後はストックオプションの付与を費用として認識する必要があることから、新株予約権の付与については慎重に検討を行っていく方針でありますが、これまでに付与された新株予約権の行使により発行される新株は、将来的に当社株式価値の希薄化や株式売買の需要への影響をもたらし、当社株価形成へ影響を及ぼす可能性があります。
(14) 配当政策について
  当社は、株主への利益還元につきましても経営の最重要課題の一つとして認識しております。現在のところ企業体質の強化及び積極的な事業展開に備え内部留保の充実を図る方針であり、配当を行っておりませんが、今後においては財政状態及び経営成績を勘案し、配当の実施を検討していく所存であります。
配当の決定機関は株主総会でありますが、当社は会社法第454条第5項に基づく中間配当制度を採用しており、中間配当については取締役会の決議によって行うことができる旨を定款で定めております。
内部留保資金につきましては、システムの増強、新規事業への投資、人材育成及び内部管理体制強化等、当社グループの成長・企業価値を高めるための原資とさせていただく所存であります。
(15) 小規模組織であることについて
 当社グループは平成20年3月31日現在、取締役4名(うち非常勤取締役2名)、監査役3名(うち非常勤監査役2名)、従業員99名と組織規模が比較的小さく、内部管理体制や業務執行体制も当該組織規模に応じたものとなっております。したがって、当社グループの役員や重要な業務を遂行する従業員が社外に流出した場合には、当社グループの業務に支障が生じる可能性があります。
当社グループは今後とも外部からの採用と人材の育成に努め、内部管理体制及び業務執行体制の強化を図る方針でありますが、急激な業務拡大が生じた場合、充分な人的・組織的対応が取れない可能性があります。また、今後の人員増加に伴い、先行して一時的に固定費負担が増加する場合も想定され、そのような状況が生じた場合には、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(16) 代表者への依存について
当社グループの代表取締役である松本基は、平成14年2月から最高経営責任者を務めており、経営方針や事業戦略の決定及びその遂行において極めて重要な役割を果たしております。
当社グループでは経営体制強化のため幹部人材の育成を行っており、その結果として同氏への依存度は相対的に低下するものと考えておりますが、当面は依然として同氏への依存度は高く、近い将来において何らかの理由により同氏の業務執行が困難な状況が生じた場合には、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(17) ソフトバンクグループとの関係について
① ソフトバンクグループにおける当社の位置づけについて
ソフトバンク株式会社は、平成20年3月31日現在、当社の発行済み株式総数の52.7%を保有しております。当社は、同社の連結子会社として、自動車に特化したウェブサイトを運営する事業会社であり、ソフトバンクグループにおいて類似の事業を行っている事業会社は、現時点では特に存在しないと考えております。
ソフトバンクグループ内には、当社グループと同様にインターネット広告事業を展開している事業会社が存在し、部分的な競合が生じる可能性があります。その代表的な例は、ヤフー株式会社であり、同社は国内最大のインターネットポータルサイトとして、インターネット広告を主な収益として事業活動を展開しております。しかしながら、ヤフー株式会社が一般的なインターネット利用者を対象としているのに対し、当社グループはより自動車に興味のある属性の高い利用者に対して専門的なコンテンツを提供していること等から、同社とは利用者における差別化が図られていると考えております。
ソフトバンク株式会社は、傘下の子会社の事業領域を尊重するという経営方針を原則としておりますが、当該経営方針に変更があった場合には、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
② ソフトバンクグループとの取引について
当社グループは、ソフトバンクグループとの間で取引関係がありますが、これらの取引金額は当社グループの連
結売上高や外部へ支払う費用の規模から比較して軽微な金額であります。
 
③ ソフトバンクグループとの人的関係について
平成20年3月31日現在における当社の取締役4名のうち1名、当社社外取締役である宮内 謙はソフトバンク株式会社の取締役でありますが、その豊富な経験をもとに社外の客観的見地から事業運営の助言を得ることを目的として、招聘しております。また、平成20年3月31日現在における当社の監査役3名のうち1名、当社社外監査役である大久保隆はソフトバンク株式会社のIR室長でありますが、その豊富な経験をもとにコーポレートガバナンス等の強化を図ることを目的として、招聘しております。なお、平成20年3月31日現在、従業員1名を受け入れております。
両氏の当社、ソフトバンクグループにおける主な役職は以下のとおりであります。
当社における役職
氏名
ソフトバンクグループにおける主な役職
取締役(非常勤)
宮内 謙
ソフトバンク株式会社 取締役
   
ソフトバンクBB株式会社 代表取締役副社長 兼 COO
   
ソフトバンクモバイル株式会社 代表取締役副社長 兼 COO
   
ソフトバンクテレコム株式会社 代表取締役副社長 兼 COO
 監査役(非常勤)
 大久保 隆
ソフトバンク株式会社 IR室長
(18) 法的規制等について
当社グループの事業を規制する主な法的規制として、「電気通信事業法」、「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律」(プロバイダ責任制限法)及び「不正アクセス行為禁止等に関する法律」(不正アクセス禁止法)があります。電気通信事業法について当社グループは、「電気通信事業者」として届出を行っており、通信の秘密の保護等の義務が課されております。また、当社グループは、プロバイダ責任制限法における「特定電気通信役務提供者」に該当し、不特定の者によって受信されることを目的とする電気通信による情報の流通において他人の権利の侵害があった場合に、権利を侵害された者に対して損害賠償義務及び権利を侵害した情報を発信した者に関する情報の開示義務を課されております。さらに、当社には、不正アクセス禁止法における「アクセス管理者」として、努力義務ながら不正アクセス行為からの一定の防御措置を講ずる義務が課されております。インターネットに関連する事業を規制する法令は徐々に整備されてきている状況として、新たな法令等の制定や、既存法令等の解釈変更等がなされた場合には、当社グループの事業について制約を受ける可能性があり、そのような状況が生じた場合には、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
5【経営上の重要な契約等】
該当事項はありません。
6【研究開発活動】
該当事項はありません。
7【財政状態及び経営成績の分析】
(1) 重要な会計方針及び見積もり
 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。連結財務諸表の作成にあたり見積もりが必要になる事項については、合理的な基準に基づき、会計上の見積もりを行っております。
 詳細については、「第一部 企業情報 第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
(2) 財政状態の分析
① 資産の部
当連結会計年度末における流動資産の残高は4,979,298千円(前連結会計年度末は1,951,085千円)であり、3,028,213千円増加(前年同期比255.2%)となりました。これは、主に現金及び預金の増加(前連結会計年度比2,967,635千円増)によるものであります。
 固定資産の残高は451,460千円(前連結会計年度末は474,075千円)であり、22,615千円減少(前年同期比△4.8%)となりました。これは、主にサーバー等の減価償却によるものであります。
 以上の結果、当連結会計年度末における総資産は5,430,759千円(前連結会計年度末は2,425,161千円)となり、3,005,598千円増加(前年同期比223.9%)となりました。
② 負債の部
 当連結会計年度末における負債合計は833,652千円(前連結会計年度末は697,674千円)となり、135,978千円増加(前年同期比119.5%)となりました。これは、主に課税所得の発生に伴う未払法人税等の増加によるものであります。
③ 純資産の部
 当連結会計年度末における純資産合計は4,597,106千円(前連結会計年度末は1,727,486千円)となり、2,869,619千円増加(前年同期比266.1%)となりました。これは、主に新株の発行による資本金及び資本剰余金の増加によるものであります。
(3) 経営成績の分析
 「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1)業績」に記載しております。
(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。




出典: 株式会社カービュー、2008-03-31 期 有価証券報告書