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セクション一覧

第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1) 業績

 当連結会計年度におけるわが国の経済は、景気が持ち直してきていたものの、東日本大震災の影響により、弱い動きとなり、失業率が高水準にあるなど、依然、厳しい状況でありました。 

 このような経済環境のもと、国内自動車市場は、平成22年9月における「環境対応車への買い換え・購入に対する補助制度」(いわゆるエコカー補助金)の終了以降、新車の販売台数が、これまでの回復傾向から一転して、前年同月を大きく下回り始め、また、広告市場は、自動車・関連品におけるマスコミ四媒体に対する広告出稿が、一部の広告媒体に回復の兆しがみられるものの、依然、前年度を下回る状況が続き、厳しい環境でありました。
 社団法人日本自動車販売協会連合会の発表によると、平成22年度(4月〜3月)の登録車(排気量660cc超)の新車販売台数は累計で約297万台(前年比93.4%)、軽自動車(排気量660cc以下)における平成22年度(4月〜3月)の販売台数は累計で約162万台(前年比95.9%)となり、新車販売全体として、下げ止まり傾向がみられたものの、前年度をさらに下回りました。また、中古車の登録台数についても、平成22年度(4月〜3月)において累計で約389万台(前年比98.6%)となり、下げ止まり傾向がみられたものの、前年度をさらに下回り、1978年度の統計開始以来最低の水準になりました。一方で、中古車輸出市場は、前年度の輸出台数の急激な減少から一転して平成22年度(1月〜12月)の輸出台数は累計で約83万台(前年比124.0%)となり、回復の兆しがみられました(日本中古車輸出業協同組合調べ)。
 他方、広告市場は、平成22年度の総広告費が約5兆8,427億円(前年比98.7%)となり、下げ止まり傾向がみられたものの、3年連続で減少しました。特に、テレビ、ラジオ、雑誌、新聞のマスコミ四媒体は6年連続で減少する一方で、インターネット広告は引き続き増加し、平成22年度の広告費は約7,747億円(前年比109.6%)に達し、新聞、雑誌、ラジオ広告費を超え、テレビに近づく広告媒体へと成長しつつあります。このような広告市場において、国内における新車販売は、依然、低水準で推移していることから、当社グループが事業の対象とする自動車・関連品のマスコミ四媒体における広告費は6年連続で減少し、下げ止まり傾向がみられたものの、平成22年度は約1,316億円(前年比97.8%)になる厳しい状況でありました。

 当社グループは、このように厳しい事業環境において、当連結会計年度も、「クルマ」に特化した専門性の高いインターネットメディア事業を展開し、自動車総合ウェブサイト「carview.co.jp」、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)「みんなのカーライフ」(通称 みんカラ)、世界的に中古車の流通を支援するウェブサイト「tradecarview.com」の3つのウェブサイトにおけるインターネットメディアとしての価値の向上、当社グループが提供するインターネット広告サービスを利用する事業者の開拓及び事業者間ネットワークの構築を中心に事業を進めてまいりました。

 当社グループの主力サービスである「中古車査定仲介サービス」、「トレードカービュー車両掲載サービス」等のサービスをひとつにまとめたパッケージプラン及び「みんカラ+(プラス)」について、事業者の新規開拓を進めるとともに、既存事業者を含めた事業者全体の利便性の向上を図ったことにより、サービス利用事業者数が増加しました。平成22年5月度より、海外事業における新サービス「PayTrade」の提供開始、さらに、平成22年8月度より、「tradecarview.com」上で展開する広告掲載サービスにおいて新料金体系を導入する等、当社グループ全体の収益力の向上に努めるとともに、SNS事業における新サービス等に対する先行投資を進めた結果、営業費用は増大しながらも、利益率の高い事業が成長したことから、過去最高の売上高を記録し、経常利益は増加しました。しかしながら、東日本大震災による直接の損失は僅少でありましたが、広告出稿の低減、電力供給問題等、今後の経営環境に与える状況は不透明であることから、幅広いサービスへの投資の継続は既存事業へも影響を与え兼ねないことを鑑み、一部サービスの終了等に伴う特別損失を計上した結果、当期純利益は大幅に減少しました。 

 他方、インターネットメディアとしては、「carview.co.jp」及び「みんカラ」並びに「tradecarview.com」の月間総ページビュー数が平成23年1月度に過去最高の約6億111万ページビューを記録し、着実に成長し続けておりました。しかしながら、東日本大震災の影響を受け、平成23年3月度の月間総ページビュー数は、約5億9,463万ページビュー(前年同月比1.7%増)にとどまりました。

 これらの結果、当連結会計年度の業績は、売上高4,901,697千円(前連結会計年度比9.6%増)、経常利益660,091千円(前連結会計年度比3.4%増)、当期純利益262,933千円(前連結会計年度比38.5%減)となりました。
セグメントの業績は、以下のとおりであります。

 

(国内事業) 

当連結会計年度における国内事業は、主要サービスである「中古車査定仲介サービス」の年間利用者数が、エコカー補助金の終了や東日本大震災の影響を受けて369千人(前年同期比1.1%減)と伸び悩み、また、契約条件の変更による収益性の低下及び利用者数の減少により「自動車保険仲介サービス」に係る売上高が大幅に減少したことにより、売上高は減少しながらも、営業費用の抑制により、セグメント利益は増加しました。以上の結果、当連結会計年度の国内事業の業績は、売上高2,933,539千円(前年同期比6.0%減)、セグメント利益584,073千円(前年同期比16.6%増)となりました。 

 

(海外事業) 

当連結会計年度における海外事業は、広告媒体である「tradecarview.com」における主要サービスである「トレードカービュー車両掲載サービス」を利用する事業者数が堅調に推移し、また、平成22年5月度より提供を開始した「PayTrade」サービス、平成22年8月度における新料金体系の導入等が寄与し、売上高及びセグメント利益は大幅に増加しました。以上の結果、当連結会計年度の海外事業の業績は、売上高1,131,027千円(前年同期比74.8%増)、セグメント利益496,032千円(前年同期比125.0%増)となりました。 

 

(広告事業) 

 当連結会計年度における広告事業は、自動車関連のナショナルクライアントにおける広告出稿が著しく抑制される厳しい状況の中「タイアップ企画型広告掲載サービス」の企画内容の充実やイベントと連動した広告掲載サービスを展開する等、企画広告の品質と価値の向上に努めましたが、売上高は伸び悩み、また、コンテンツ関連への投資を行ったため、営業費用が増加したことから、売上高及びセグメント利益は減少しました。以上の結果、当連結会計年度の広告事業の業績は、売上高404,160千円(前年同期比37.1%減)、セグメント利益38,011千円(前年同期比87.4%減)となりました。 

 

(SNS事業)

 当連結会計年度におけるSNS事業は「クルマ」に関する専門性や地域性の高い消費者発信型メディアである「みんカラ」の価値を向上させるとともに、「みんカラ+(プラス)」を中心とした広告サービスを提供することにより、新たにパーツ等の自動車用品事業者の開拓を進めた結果、売上高は堅調に推移しましたが、新サービス等に対する先行投資を進めた結果、営業費用は大幅に増加し、セグメント損失が増加しました。以上の結果、当連結会計年度のSNS事業の業績は、売上高572,277千円(前年同期比39.3%増)、セグメント損失53,954千円(前年同期比31.7%増)となりました。  

 

(2) キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、4,849,247千円(前連結会計年度比127,237千円増)となりました。各キャッシュ・フローの状況とその要因は、次のとおりであります。

 

(営業活動のキャッシュ・フロー)

  営業活動より得られた資金は、673,867千円(前年同期比43,243千円減)となりました。これは、主に、税金等調整前当期純利益406,518千円、減価償却費124,295千円、減損損失166,335千円等の計上、その他の負債の増加額299,891千円、法人税等の支払額323,369千円等により、得られた資金であります。 

 

(投資活動のキャッシュ・フロー)

  投資活動に使用した資金は、452,729千円(前年同期比366,740千円増)となりました。これは、主に有形固定資産の取得による支出236,852千円、無形固定資産の取得による支出200,488千円によるものであります。

 

(財務活動のキャッシュ・フロー)

  財務活動に使用した資金は、92,163千円(前年同期比85,148千円増)となりました。これは、主に配当金の支払額94,041千円によるものであります。

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績及び受注実績

当社グループは、インターネットメディアとして、広告掲載サービスの提供を主たる事業としており、受注生産形態をとらない事業が多いため、セグメントごとに生産の規模及び受注の規模等の金額あるいは数量については記載しておりません。

(2)販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成22年4月1日

至 平成23年3月31日)

前年同期比(%)

 国内事業(千円)

2,933,539

△6.0

海外事業(千円)

1,131,027

74.8  

広告事業(千円)

404,160

△37.1

SNS事業(千円)

572,277

39.3

合計(千円)

5,041,004

4.6

(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の相殺消去前の数値によっております。

   2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。 

  

3【対処すべき課題】

 当社グループは、「carview.co.jp」、「みんカラ」、「tradecarview.com」の運営を中心に、各ウェブサイトのコンテンツやサービスの品質を向上させ、ウェブサイトのページビュー数の増大を図ること、また、国内外の利用事業者とのネットワークの強化を図ることが、当社グループの継続的な競争優位性を維持、向上させていくために必要であると考えております。

 当社グループは、これらを主要な課題として認識し、以下のように取り組んでおります。

 

① 国内事業

 国内事業は、主要サービスである「中古車査定仲介サービス」に加盟する事業者の獲得・維持、利用ユーザーの増加をすすめることにより、事業の拡大を進めていく方針であります。

 事業者の獲得・維持につきましては、特に新規事業者数の増大を目指し、継続して営業体制の整備・強化を図ってまいります。あわせて、既存事業者のサポート体制を整備することにより、各利用事業者の成長に貢献することを目指します。

 また、利用ユーザーの増加については、インターネット上における積極的な広告宣伝活動を行うことにより、すすめてまいりますが、これまで同様、広告媒体の効果を検証して利用者の獲得を促進していくとともに、当社グループが運営する「carview.co.jp」及び「みんカラ」を最大限に活用して、利用者の増大を目指していきます。 

 

② 海外事業

  海外事業は、「tradecarview.com」を利用する国内外の新規事業者の獲得及び既存事業者の利便性を追求することにより、事業の拡大を進めていく方針であります。国内においては、「トレードカービュー車両掲載サービス」の新規事業者の獲得を促進させるため、中古車輸出事業者はもとより、中古車販売事業者や起業家等を対象として、研修内容のより一層の充実、輸出市場の環境変化に適応したコンサルティングサービスを提供していきます。また、既存事業者のサポート体制の整備、コンサルタントの育成を通じて、各利用事業者の事業の成長に貢献することを目指していきます。

 他方、海外においては、インターネット上において、世界的なマーケティング活動を行うことにより、「tradecarview.com」の認知度を向上させ、海外における利用者の増大を目指していきます。当社グループにおいて、これまで培われた経験を活用することにより、広告媒体の効果及び世界各国、地域等の特性を検証して、海外からの新規利用者の獲得を目指していきます。

 

③ 広告事業

 広告事業は、「carview.co.jp」を広告媒体としてページビュー数を増大させ、メディア価値の向上に対処することにより、事業の拡大を進めていく方針であります。特に、広告媒体として価値の高い「トップページ」や「ニュース」等を中心としたコンテンツの速報性を高めることにより、ページビュー数の増大を目指すとともに、「タイアップ企画型広告掲載サービス」において、他のメディアやイベントと連動した広告掲載を展開する等、企画内容の充実、掲載内容の品質の向上を図ることにより、広告主の幅広いニーズに対応していきます。

 

④ SNS事業

 SNS事業は、「みんカラ」を広告媒体としてページビュー数を増大させ、メディア価値を向上させるとともに、新規事業者の獲得に対処することにより、事業の拡大を進めていく方針であります。

 「みんカラ」におけるコンテンツの開発や改良を継続的に行うことにより、ユーザーの利便性を追求して利用頻度を高め、ページビュー数の継続的な増大を目指していきます。また、「みんカラ+(プラス)」等の広告サービス
の内容を充実させるとともに、営業体制の整備、強化を図ることにより、パーツ等の自動車用品事業者等の新規事業者の獲得を目指していきます。

4【事業等のリスク】

 当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必
ずしも事業等のリスクに該当しない事項についても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項について、
投資家に対する情報開示の観点から積極的に開示しております。なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能
性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社グループの事業等に関する
判断は、以下の事項及び本項以外の記載事項を、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。
 なお、以下の事項のうち将来に関する事項は、別段の記載のない限り当連結会計年度末現在において当社が判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。

 

① インターネット広告市場について

 日本の広告市場において、インターネット広告市場は、新聞、ラジオ、雑誌を超え、テレビに次ぐ広告市場へと成
長しており、インターネットが生活を支える社会基盤になるにつれ、情報メディアとしての価値も向上していくこと
が期待されることから、インターネット広告市場における成長は今後も続くことが予想されております。しかしなが
ら、広告市場は景気変動や広告出稿事業者の業績に影響を受けやすい市場であることから、広告市場全体が悪化した
場合には、インターネット広告市場も影響を受けるおそれがあります。そのような状況が生じた場合には、当社グル
ープの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 特に、当社グループは、自動車総合ウェブサイト「carview.co.jp」等を運営することにより、インターネット広告の広告媒体としての価値を形成していることから、当社グループの広告主は、主に自動車業界に属する事業者が中心となっております。そのため、自動車業界における景気変動、広告出稿事業者の業績や生産、販売等の事業計画等により広告出稿需要の変動の影響を受けるおそれがあり、そのような状況が生じた場合には、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
 また、インターネット広告の広告媒体としての価値は、主にウェブサイトの集客力に応じて変化するものであり、
当社では、当社グループが運営するウェブサイトを訪れる利用者のニーズに応じたコンテンツやサービスの充実に努
めることにより集客力の向上を図っております。今後におきましても、引き続きその方針を進めてまいりますが、集
客力を維持、向上させるコンテンツやサービスの提供に支障が生じた場合には、当社グループの業績に重要な影響を
及ぼす可能性があります。 

② 「トレードカービュー車両掲載サービス」、「みんカラ+(プラス)」等を利用する事業者について

 「トレードカービュー車両掲載サービス」、「みんカラ+(プラス)」等を利用する事業者は、法人企業、個人事
業者に関わらず、利用前に利用事業者との面談や審査を行うなど、手続面での管理を実施しております。また、利用
開始後も当社グループのコンサルタントが店舗の運営サポートを行う体制を整備しており、サポート活動を通じて
「トレードカービュー車両掲載サービス」、「みんカラ+(プラス)」等を利用する事業者の利用状況や利用約款の
遵守状況を確認しております。「トレードカービュー車両掲載サービス」、「みんカラ+(プラス)」等を利用する
事業者と当社グループが運営するウェブサイトを通じてサービスを利用したユーザーとの間におけるトラブルについ
ては、利用約款上、「トレードカービュー車両掲載サービス」、「みんカラ+(プラス)」等を利用する事業者とユ
ーザーとの当事者間の解決事項として当社グループには責任が及ばないことを明記しております。また、当社グルー
プにおけるサポートセンターにユーザーからクレームが寄せられる「トレードカービュー車両掲載サービス」、「み
んカラ+(プラス)」等を利用する事業者に対しては改善を促し、サービスの停止、契約解除を行うなどの措置を採
っております。しかしながら、「トレードカービュー車両掲載サービス」、「みんカラ+(プラス)」等を利用する
事業者やユーザーの増大に対して当社グループの人的資源等の制約があることなどから、サービス状況、利用約款の
遵守状況及び違法行為の有無等を完全に把握することは難しく、個人情報の取扱等のトラブルが発生した場合には、
利用約款の内容に関わらず、当社グループが法的責任を問われる可能性があるほか、トラブルの発生自体が当社グル
ープの信頼を損なう結果を招く可能性があり、これらの要因が生じた場合には、当社グループの業績に重要な影響を
及ぼす可能性があります。

③ 「みんなのカーライフ」等のコミュニティの運営について

 「みんなのカーライフ」等の利用者が自由に意見を表明できるソーシャル・ネットワーキング・サービス及び各種
コンテンツにおいては、違法または有害な情報発信の禁止と全責任が利用者に帰属する旨を利用規約に明記するとと
もに、当社グループが利用規約違反の情報削除の権利を保有し、実際に利用規約違反が判明した場合には当該情報の
削除を行っております。しかしながら、利用者からの投稿等の増大に対して人的資源等の制約があり得ることなどか
ら、投稿の状況、利用規約の遵守状況及び違法行為の有無等を完全に把握することは難しく、トラブルが発生した場
合には、利用規約の内容に関わらず、当社グループが法的責任を問われる可能性があるほか、トラブルの発生自体が
当社グループの信頼を損なう結果を招く可能性があり、これらの要因が生じた場合には、当社グループの業績に重要
な影響を及ぼす可能性があります。

④ 広告宣伝活動への依存について

 当社グループにおいて展開しております事業では、ユーザー獲得のために、積極的なインターネット上における広
告宣伝活動を行っており、広告を通じて獲得されるユーザーは、全体のユーザー数のうち、高い比率を占めておりま
す。当社グループは、今後も広告宣伝費の費用対効果を精査し、的確な広告宣伝費の投下を行っていく所存でありま
すが、広告媒体における広告掲載料の値上げ等、費用対効果の悪化により、当初想定したユーザー数の確保が困難に
なる可能性があり、これらの要因が生じた場合には、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

⑤ 特定の事業への依存について

 当社グループが国内事業として展開している「中古車査定仲介サービス」の当連結会計年度における当社グループ
全体の売上高に対する構成比率は55.3%であり、依然、高い比率を占めております。

 当社グループでは、「中古車査定仲介サービス」の売上高構成比率を低下させるために、その他の事業活動を進め
ておりますが、このような構成比率の高い現状において、「中古車査定仲介サービス」を利用する事業者等の営業戦
略に変化が生じた場合、想定した費用に見合ったユーザー数が獲得できない場合、競合企業の出現等により大きな状
況の変化が生じた場合には、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

⑥ 個人情報の取扱について

 当社グループでは、ウェブサイトにおいて提供しているサービスの利用に際し、氏名、住所、電話番号、メールアドレス等の個人情報の登録を求めており、登録された情報は、当社グループの管理下にあるデータベースにて保管しております。平成15年5月に個人情報保護法が公布されるなど、個人情報保護に対する社会的な関心が高まる中、当社グループでは、情報セキュリティ委員会を中心に、個人情報の取扱に関する定期的な社員教育の実施、情報セキュリティの強化を推進するとともに、非営利団体である「一般社団法人日本プライバシー認証機構」が認証するウェブ・プライバシープログラムの取得など、個人情報管理を中心に情報セキュリティの強化に努めておりますが、万一、外部からの不正アクセスや社内管理体制の瑕疵等による情報の外部流出が発生した場合には、当社グループへの損害賠償請求や社会的信用の失墜により、当社グループの業績に重要な影響を与える可能性があります。

 ⑦ システム障害について

 当社グループでは、自然災害、事故及び外部からの不正な手段によるコンピュータへの侵入等により、通信ネット
ワークの切断、サーバー等ネットワーク機器の作動不能等の事態が生じる可能性があり、そのため、24時間監視体制
の実施、電源等の二重化、ファイヤーウォールの設置、ディザスターリカバリー用のバックアップセンターの設置等
のしかるべき対策を講じておりますが、このような対策にもかかわらず、万一、システム障害が発生した場合には、
当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

⑧ 知的財産権について

 当社グループは、独自に展開している事業について、商標権等の登録対象となる可能性のあるものについては、出
願の検討等の対応を行っておりますが、第三者が当社グループよりも先にその権利の取得をした場合には、当社グル
ープの事業の継続が困難になる可能性または当社グループの事業が制約される可能性があります。
また、当社グループは現時点において、第三者より知的財産権に関する侵害訴訟を提起されてはおりませんが、将来的に当社グループが展開する事業について、第三者より知的財産権の侵害に関する請求を受けたり、訴訟を提起される可能性があり、かかる場合には、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

⑨ 新規事業について

 当社グループは、今後におきましても、独自に事業を構築し展開していく新規事業を検討しておりますので、それ
が実践される際には、経験等がないことから不確定要素が多く存在する可能性があります。このような不確定要素が
数多く存在することから、予想以上に投資コストが必要になる可能性が高くなるなどの状況が発生した場合には、当
社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。 

 ⑩ 競合について

 当社グループは、自動車総合ウェブサイト「carview.co.jp」を中心に運営しております。「自動車ウェブサイト」という範疇においては、無数のウェブサイトが存在しますが、当社グループが運営する「carview.co.jp」等
は、国内外の事業者とのネットワークを活用して、新車、中古車、自動車保険、整備、車検、板金、パーツ等、幅広
い分野におけるサービスと、カタログ、ニュース、試乗レポートなどのコンテンツを提供するとともに、ユーザーか
らの投稿により豊富な情報が自然に収集されることにより、自動車総合ウェブサイトとしての大きな集客力を擁して
おります。幅広いサービスとコンテンンツの提供、それにより生じる集客力の違いにより、現時点においては、直接
的に競合する企業は少ないと考えております。

 しかしながら、新規参入企業が出現する可能性や大手ウェブサイト運営事業者等の存在により、将来的に競合が生
じる可能性があります。これらの企業との競合により当社グループの運営するウェブサイトの集客力の低下等が生じ
た場合には、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

⑪ 技術革新について

 インターネット関連技術は、その進歩や変化が激しいため、インターネットを積極的に事業に活用している企業と
して、当社グループにおきましても一定水準のサービスの提供を維持するために、技術革新の変化に積極的かつ柔軟
に対応していく方針でおります。しかしながら、新しい技術への対応には相当の時間と費用が必要となる可能性があ
り、そのような状況が生じた場合には、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

⑫ 調達資金の使途について

 平成19年6月における公募増資により調達した資金の使途については、ウェブサイトのメディア価値の向上、利用
者の増大に備えたサーバー及びソフトウエアに対する投資ならびに人材育成のための支出に充当する方針でありま
す。なお、具体的な資金需要の発生までは、安全性の高い金融商品で運用していく方針であります。
 当社グループにおける現時点での資金使途の計画は上記のとおりですが、当社グループを取り巻く事業環境の変化
等に伴い、当該調達資金が上記対象以外に振り向けられる可能性もあります。

 また、事業環境の急激な変化等により、当該調達資金の充当が計画通りの成果をあげることができない可能性があ
り、そのような状況が生じた場合には、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

⑬ 新株予約権の付与について

 当社グループでは、社員の業績向上に対する意欲や士気を高め、また、優秀な人材を獲得する目的で、新株予約権
を付与しております。平成23年3月31日現在における新株予約権による潜在株式総数は354株であり、発行株式総数
63,102株の0.6%に相当します。今後はストックオプションの付与を費用として認識する必要があることから、新株
予約権の付与については慎重に検討を行っていく方針でありますが、これまでに付与された新株予約権の行使により
発行される新株は、将来的に当社株式価値の希薄化や株式売買の需要への影響をもたらし、当社株価形成へ影響を及
ぼす可能性があります。

⑭ 小規模組織であることについて

 当社グループは平成23年3月31日現在、取締役5名(うち非常勤取締役2名)、監査役3名(うち非常勤監査役2名)、従業員156名と組織規模が比較的小さく、内部管理体制や業務執行体制も当該組織規模に応じたものとなって
おります。したがって、当社グループの役員や重要な業務を遂行する従業員が社外に流出した場合には、当社グルー
プの業務に支障が生じる可能性があります。

 ⑮ 代表者への依存について

 当社グループの代表取締役である松本基は、平成14年2月から最高経営責任者を務めており、経営方針や事業戦略
の決定及びその遂行において極めて重要な役割を果たしております。

 当社グループでは経営体制強化のため幹部人材の育成を行っており、その結果として、同氏への依存度は相対的に
低下するものと考えておりますが、当面は依然として同氏への依存度は高く、近い将来において何らかの理由により
同氏の業務執行が困難な状況が生じた場合には、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

⑯ ソフトバンクグループとの関係について

イ.ソフトバンクグループにおける当社の位置づけについて

 ソフトバンク株式会社は、平成23年3月31日現在、当社の発行済株式総数の52.2%を保有しております。当社は、同社の連結子会社として、自動車に特化したウェブサイトを運営する事業会社であり、ソフトバンクグループにおいて類似の事業を行っている事業会社は、現時点では特に存在しないと考えております。

 ソフトバンクグループ内には、当社グループと同様にインターネット広告事業を展開している事業会社が存在
し、部分的な競合が生じる可能性があります。その代表的な例は、ヤフー株式会社であり、同社は国内最大のイ
ンターネットポータルサイトとして、インターネット広告を主な収益として事業活動を展開しております。しか
しながら、ヤフー株式会社が一般的なインターネット利用者を対象としているのに対し、当社グループはより自
動車に興味のある属性の高い利用者に対して専門的なコンテンツを提供していること等から、同社とは利用者に
おける差別化が図られていると考えております。

 ソフトバンク株式会社は、傘下の子会社の事業領域を尊重するという経営方針を原則としておりますが、当該
経営方針に変更があった場合には、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。   

ロ.ソフトバンクグループとの取引について

 当社グループは、ソフトバンクグループとの間で取引関係がありますが、これらの取引金額は当社グループの
連結売上高や外部へ支払う費用の規模から比較して軽微な金額であります。

ハ.ソフトバンクグループとの人的関係について

 平成23年3月31日現在における当社の取締役5名のうち1名、社外取締役である宮内謙氏はソフトバンク株式
会社の取締役でありますが、その豊富な経験をもとに社外の客観的見地から事業運営の助言を得ることを目的と
して、招聘しております。また、平成23年3月31日現在における当社の監査役3名のうち1名、社外監査役であ
る大久保隆氏はソフトバンク株式会社のIR室長でありますが、その豊富な経験をもとにコーポレート・ガバナンス等の強化を図ることを目的として、招聘しております。なお、平成23年3月31日現在、従業員の受け入れはありません。
 両氏の当社、ソフトバンクグループにおける主な役職は以下のとおりであります。 

当社における役職

氏名

ソフトバンクグループにおける主な役職

  取締役(非常勤)

宮内 謙

 ソフトバンク株式会社 取締役
 ソフトバンクBB株式会社 代表取締役副社長兼COO
 ソフトバンクモバイル株式会社 代表取締役副社長兼COO
 ソフトバンクテレコム株式会社 代表取締役副社長兼COO

 株式会社ウィルコム 代表取締役社長

  監査役(非常勤)

大久保 隆

 ソフトバンク株式会社 IR室長

  ⑰ 法的規制等について

 当社グループの事業を規制する主な法的規制として、「電気通信事業法」、「特定電気通信役務提供者の損害賠償
責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律」(プロバイダ責任制限法)及び「不正アクセス行為禁止等に関する法
律」(不正アクセス禁止法)があります。電気通信事業法について当社グループは、「電気通信事業者」として届出を
行っており、通信の秘密の保護等の義務が課されております。また、当社グループは、プロバイダ責任制限法におけ
る「特定電気通信役務提供者」に該当し、不特定の者によって受信されることを目的とする電気通信による情報の流
通において他人の権利の侵害があった場合に、権利を侵害された者に対して損害賠償義務及び権利を侵害した情報を
発信した者に関する情報の開示義務を課されております。さらに、当社には、不正アクセス禁止法における「アクセ
ス管理者」として、努力義務ながら不正アクセス行為からの一定の防御措置を講ずる義務が課されております。イン
ターネットに関連する事業を規制する法令は徐々に整備されてきている状況として、新たな法令等の制定や、既存法
令等の解釈変更等がなされた場合には、当社グループの事業について制約を受ける可能性があり、そのような状況が
生じた場合には、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。  

⑱ 海外事業の展開について

 当社グループでは、当社グループの収益の拡大に向けて「グローバル・リスティングサービス」等、海外事業者向
けサービスの展開とサービスを利用する海外事業者の開拓を積極的に進めております。海外事業の展開にあたって
は、諸外国特有の法令・制度、社会情勢、為替相場への対応等、国内での事業活動とは異なった新たなリスクが存在
すると認識しており、これらのリスクが顕在化した場合、もしくは潜在的なリスクに対して適切な対処ができない場
合には、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

5【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

6【研究開発活動】

該当事項はありません。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 重要な会計方針及び見積もり

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。連結財務諸表の作成にあたり見積もりが必要になる事項については、合理的な基準に基づき、会計上の見積もりを行っております。

 詳細については、「第一部 企業情報 第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。 

(2) 財政状態の分析

① 資産の部

当連結会計年度末における流動資産の残高は5,667,991千円(前連結会計年度末は5,499,258千円)であり、168,733千円(前年同期比3.1%増)の増加となりました。これは、主に現金及び預金の増加によるものであります。

 固定資産の残高は641,638千円(前連結会計年度末は376,679千円)であり、264,959千円(前年同期比70.3%増)の増加となりました。これは、主にサーバー及びソフトウエアの購入によるものであります。

 以上の結果、当連結会計年度末における総資産は6,309,630千円(前連結会計年度末は5,875,937千円)となり、433,693千円(前年同期比7.4%増)の増加となりました。

② 負債の部

 当連結会計年度末における負債合計は1,006,099千円(前連結会計年度末は742,609千円)となり、263,489千円(前年同期比35.5%増)の増加となりました。これは、主に預り金の増加によるものであります。

③ 純資産の部

 当連結会計年度末における純資産合計は5,303,531千円(前連結会計年度末は5,133,327千円)となり、170,203千円(前年同期比3.3%増)の増加となりました。これは、主に利益剰余金の増加によるものであります。

(3) 当連結会計年度の経営成績の分析

 「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1)業績」に記載しております。

(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。





出典: 株式会社カービュー、2011-03-31 期 有価証券報告書