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セクション一覧

第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度における当社グループは、拡大する市場動向を予測して積極的な人財投資を行っているマーケティング・コミュニケーション事業をはじめ、東京オリンピック・パラリンピックの開催を前に盛り上がるスポーツ市場の活況によって好調なスポーツ事業、順調な国内店舗に加えて海外店舗の収益化を達成したbills事業等、それぞれの事業が順調に進捗し、高水準な営業成績を維持し続けております。

首都圏を中心に続々と開業する大型商業施設のPR&プロモーション、海外で人気のスポーツイベントの招致運営、コンテンツ&キャスティングを戦略的に活用した企業ブランディング等、幅広い領域の業種に渡って多種多様な案件が増え続けており、引き続きサービスメニューの拡大や人財投資等による将来の成長に向けた事業基盤を整えております。

当社グループはここ数年継続して行っている将来を見据えた人財投資の負担を勘案した期首計画を策定いたしましたが、前述の通りマーケティング・コミュニケーション事業の拡大やbills事業の新規出店及び収益改善等が奏功した結果、当連結会計年度の連結業績は、売上高13,891百万円(前連結会計年度比3.7%増)、営業利益387百万円(前連結会計年度比13.4%減)、経常利益494百万円(前連結会計年度比109.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益304百万円(前連結会計年度 親会社株主に帰属する当期純損失216百万円)となりました。

 

セグメントの業績は次のとおりであります。

 

①マーケティング・コミュニケーション事業

当社グループのマーケティング・コミュニケーション事業は、食品業界や飲食業界といった従来の得意分野に限らず、海外ブランドの国内旗艦店や首都圏を中心とする大型商業施設のPR&プロモーション、大手CVSチェーンや飲料メーカーによるPR連動プロモーション、話題性あふれる自治体広報施策、人気アイドルグループや世界のトップアスリート等を企業ブランディングに応用したコンテンツ&キャスティング等、さまざまな領域で多数の案件を継続的に受注しており、基幹事業に相応しい業績を残しております。特に近年、首都圏を中心に続々とオープンしている渋谷ヒカリエ、東京駅グランスタ、京橋エドグラン等の大型商業施設のオープニングPRにおいて目覚ましい実績を残しており、2017年4月に開業した銀座エリア最大規模の商業施設「GINZA SIX」のオープニングPRは日本中で大きな話題となりました。以上のような取組みの結果、本事業の当連結会計年度の売上高は5,715百万円(前連結会計年度比5.3%増)となりました。なお、PR市場拡大に伴う中長期成長を目的とした先行的な人財投資を行っている結果、セグメント利益は595百万円(前連結会計年度比10.6%減)となりました。

 

②SP・MD事業

店頭における購買・成約の意思決定を促すためのコミュニケーションノウハウを提供するSP・MD事業では、大手飲料メーカーの「ビールサーバープレゼントキャンペーン」をはじめ、大手外食チェーン「マクドナルド」のノベルティグッズプレゼントや大手家電メーカーの消費者向けキャンペーン、国際NGOへの支援サービス等を継続的に受注し、安定的な収益基盤を確立しております。こうした堅調な既存事業に加えて、IoTを活用したプログラミング教育アプリ「ソビーゴ」の開発販売等、将来の事業成長を図る新たな取り組みにも積極的な投資を行っております。その結果、記録的な好業績を残した前年同期に比べて、当連結会計年度の売上高は2,588百万円(前連結会計年度比26.7%減)となりました。尚、新規事業開発へ先行投資を行った結果、セグメント利益は34百万円(前連結会計年度比88.4%減)となりました。

 

③スポーツ事業

日本のスポーツビジネスを牽引してきた当社グループのスポーツ事業は、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催に合わせた事業計画を遂行してきた結果、目覚ましい成果を出すに至っております。そうした成果の中核をなしているのが、ワールドマラソンメジャーズに加入し、世界の主要なマラソン大会のひとつとなった「東京マラソン」やトップランクの選手が集うテニス大会「インターナショナルプレミアテニスリーグ」、ビジネスマンがチームを組んで金融街を疾走する「ブルームバーグ スクエア・マイル・リレー」といった時代を代表するような人気スポーツイベントの企画運営サポート業務です。また、プロ野球の人気球団や2019年のW杯開催を控えるラグビー協会の年間活動をサポートする等、マーケティング業務の比重も拡大しており、事業全体の収益性も順調に向上しつつあります。さらに当社所属のアスリートや文化人による肖像権ビジネスも着実な業績を残しており、当連結会計年度の売上高は1,302百万円(前連結会計年度比22.0%増)となりました。また効率性を意識した事業活動により収益性にも貢献し、セグメント利益は172百万円(前連結会計年度比22.2%増)となりました。

 

④bills事業

オールデイカジュアルダイニング「bills」は当連結会計年度、国内におけるアジアからの玄関口である福岡、日本最大のインバウンドエリアである銀座に新規出店し、その高いブランディングと事業成長の勢いを増し続けております。2017年秋には、関西エリア第1号店として「bills 大阪」の出店を予定しており、大都市圏を中心とした国内出店網の整備が更に進むことで、収益基盤の強化を図っております。海外においてはハワイ店が集客力と客単価の向上により売上増を達成しただけでなく、客席稼働率の向上や人件費等のコスト圧縮による収益性の向上も果たしており、韓国ロッテワールドタワーのグランドオープンにより注目度が増す「bills 蚕室」や2016年2月オープン以来変わらぬ人気を誇る「bills 光化門」も含めて、海外事業の経営軌道化が進みました。その結果、当連結会計年度の売上高は前年を大きく上回る4,100百万円(前連結会計年度比31.4%増)となりました。また、国内店舗の堅調な収益貢献、かつ海外店舗の大幅な収益改善が奏功し、セグメント利益も前年を大きく上回る126百万円(前連結会計年度比347.6%増)となりました。

 

⑤開発事業

当社ならではのPR発想に基づく新たなビジネスを次々に輩出している開発事業では、時代のニーズに呼応した厳選された人財の紹介ビジネスを行う㈱サニーサイドアップキャリア、独自のノウハウを発揮するPRブティックである㈱エアサイドの二社が稼働しており、当社グループの中長期的な発展の原動力となるべく収益化に向けた計画の実践に積極的に取り組んでおります。尚、ENGAWA㈱は他社資本を広く募って企業成長を図る資本政策の実行に伴い、当第3四半期連結会計期間より持分法適用会社に変更しております。その結果、当連結会計年度の売上高は184百万円(前連結会計年度比24.3%減)、セグメント損失は25百万円(前連結会計年度 71百万円の損失)となりました。

 

(2) キャッシュ・フロー

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、995百万円(前連結会計年度末比49百万円減)となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において営業活動により取得した資金は352百万円(前連結会計年度より328百万円の取得増)となりました。主な要因としましては、売上債権の減少223百万円、法人税等の支払額160百万円によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において、投資活動により支出した資金は325百万円(前連結会計年度より165万円の支出増)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出208百万円、敷金及び保証金の差入による支出64百万円が主な要因であります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において、財務活動により支出した資金は92百万円(前連結会計年度は212百万円の取得)となりました。これは、短期借入金の純減額177百万円、長期借入れによる収入355百万円、長期借入金の返済による支出247百万円、非支配株主からの払込みによる収入70百万円によるものであります。

2【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

 当社グループの主たる業務は、PR及びSP活動の支援やマネジメント業務等の役務を提供する業務であるため、生産に該当する事項はありません。

 

(2) 受注状況

当社グループの主たる業務は、PR及びSP活動の支援やマネジメント業務等の役務を提供する業務であり、受注販売を行っておりませんので、該当する事項はありません。

 

(3) 販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成28年7月1日

至 平成29年6月30日)

前年同期比(%)

マーケティング・コミュニケーション事業  (千円)

5,715,087

105.3

SP・MD事業       (千円)

2,588,414

73.3

スポーツ事業        (千円)

1,302,821

122.0

bills事業          (千円)

4,100,991

131.4

開発事業          (千円)

184,631

75.7

合計             (千円)

13,891,946

103.7

 (注)1.セグメント間の取引は、相殺消去しております。

2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 平成27年7月1日

至 平成28年6月30日)

当連結会計年度

(自 平成28年7月1日

至 平成29年6月30日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

株式会社トランジットダイニングオペレーション

1,004,096

7.5

1,745,354

12.6

3.本表の金額には、消費税等は含まれておりません。

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 当社グループは時代や社会のニーズに応え、新たな価値を創り続ける企業体であるべく、中長期経営計画「Road to 2020 and beyond」で描いた成長戦略を推進し着実な成果を出し続けています。基盤とするマーケティング・コミュニケーション事業の拡充を図りながら新規事業開発を推進するといった指針のもと、会社の対処すべき課題は次のとおりです。

 

1.海外事業展開における優位性の発揮とリスク管理の厳格化

 「bills」のハワイ及び韓国店舗展開等の海外事業では、その高いブランドロイヤルティを基盤にした集客面における優位性の発揮が強みである以上、国内とは異なる海外事情に即したPRやプロモーション施策の計画実行が大きな課題であると認識しております。また市場調査の徹底やカントリーリスクの把握等のリスクヘッジを綿密に行った上で、現地パートナーの確保といった実施体制の構築やガバナンス強化を図っていく所存です。

 

2.独自の情報やリソースを活用した競争力の高い新規事業開発

 当社の多岐に渡る人脈を通じてもたらされる最新のビジネス動向や情報は、従来の受託ビジネスに留まらない新規事業による企業成長を目指す上で大きなアドバンテージになり得ます。そうした情報を基に構築した事業プランには、これまで当社が培ってきたマーケティング&コミュニケーションに関する豊富なノウハウも導入しており、時代のニーズをくみとった競争力の高いビジネスへと進化します。今後も人脈やネットワーク構築への努力を怠ることなく最先端の情報収集に努めていくことが当社グループの成長の鍵になると認識しています。

 

3.スポーツビジネスに関するトータルソリューションサービスの強化拡充

 当社グループでは、長年培ってきたスポーツマーケティングの知見を活用し、2020年に向けてスポーツイベントや販促活動等、スポーツ関連の市場規模が拡大するのに合わせたスポーツビジネスの事業化を推進すると同時に、東京オリンピック・パラリンピックでの活躍を目指すアスリートたちを全力で支援すべくスポーツマネジメントを再強化しております。このように当社だからこそ提供できるスポーツビジネスに関するトータルソリューションをさらに拡充していくことが重要な経営課題だと認識しております。

 

4.人財の確保・育成

 当社グループにおける他社への優位性は「たのしいさわぎをおこしたい」という当社理念に共感した、創造力と実行力を兼ね備えた多才な人財によって発揮されます。当社グループらしさを成果として収めることができる人財の確保・育成はもはや重要な経営課題であり、よりよい職場環境や当社らしい福利厚生制度の実現のために創意工夫をこらし続けてまいりました。今後もそうした活動を強化するとともに、国内外におけるさらなる知名度の向上とブランディング強化のために、世界的なビジネスアワード等にも積極的に参加すると同時に、ヒューマンリソースに着眼した事業(人財紹介派遣)、サニーサイドアップキャリアとの連携を強化して、人財の確保・育成を安定継続的且つ積極的に実現していく予定です。

 

5.労務効率と粗利率の向上による収益性基盤の強化

 今後の積極的な人財投資によって当社グループの各事業が順調に成長する見通しの中、事業規模の成長に伴って拡大する労務費や原価等のコスト負担を軽減していく適正な管理体制の構築は急務と考えております。また効率性や収益性を高めることによって経営基盤がこれまで以上に盤石なものとなることが、新規事業やM&A等の中長期成長に向けた加速的成長の根幹となると考えております。

 

4【事業等のリスク】

 以下において、当社グループの事業の状況及び経理の状況に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。

 当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、以下の記載事項及び本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。

 また、以下の記載は当社株式への投資に関連するリスクを網羅するものではありませんのでご留意下さい。なお、当該記載事項は、本報告書提出日現在において当社グループが判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。


(1) 経済状況・市場環境について

 一般的に企業が支出するマーケティング、コミュニケーションサービスに関する費用は、景気動向によって増減する傾向にあります。従って、当社のマーケティング・コミュニケーション事業、スポーツ事業、SP・MD事業における企業からの受注件数や受注金額は、景気の影響を受ける可能性があります。対応策として、受注先クライアントの数と業種をさらに拡大し、リスクを分散化すると同時にレギュラー契約(長期契約)の受注割合を増加させる等して、安定した売上の確保を目指しております。さらには、クライアントの事業環境に直接的に影響を受ける従来の受託型ビジネス以上に、自ら仕掛ける創造型ビジネス領域から得られる収益の全社比率を向上させていくことで、景気動向による影響を最小限に止める方針であります。

 

(2) 新規事業開発について

 当社グループの今後の事業展開としまして、事業規模の拡大と高収益化を目指して、既存の受託型事業に留まらず新規事業開発に積極的に取り組んでいく方針でありますが、とりわけ新規事業の立ちあげについては、既存の受託型事業よりもリスクが高いことを認識しております。入念な市場分析や事業計画構築にも関わらず、予測とは異なる状況が発生し、計画どおりに進まない場合は、投資資金を回収できず当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(3) 業務提携、合弁事業、戦略的投資

 当社グループは、中長期的な経営戦略の一部として、手法にとらわれない多様な事業創造による成長を見据えており、経営状況に応じ、業務提携、合弁事業、戦略的投資を行ってまいります。これらは当社ならではの事業の成長を加速させるために有効な手段であると考えております。しかしながら、業務提携・合弁事業においては協力パートナーの経営状況により、提携の維持が困難になる可能性があります。並びに、戦略的投資については、投資先の財務状況等により期待する成果が得られない、もしくは、投資回収が困難となり、これらの施策の成否は当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。

 

(4) 海外事業展開について

 当社グループは、アジアを中心に海外事業展開を積極的に推し進めておりますが、当該地域における特異な商慣習をはじめ、法律や規制の改正、その他紛争・自然災害・疫病が生じる等、様々な政治的・経済的・自然的な変化に伴う事業環境の不確実性の高まりが、当社グループの売上減少や費用増加をもたらし、当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。

 

(5) 為替相場変動について

 事業のグローバル化が進む中、現在、特にSP・MD事業においては、プレミアムグッズ(販促用景品)の制作の一部を中国や東南アジア地域の海外工場へ外注しており、これらの輸入取引は原則として米ドル建て決済で行っているため、連結財務諸表はドル円相場の為替変動の影響を受ける可能性があります。為替変動リスクに対応するため自社為替レートを定めて販売価格を決定しているものの、その範囲を超える下げ幅、且つ、非常に短期間での円安が進行した場合、クライアントへの価格転嫁が一部に留まらざるを得ず、当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。

 

(6) bills事業について

①食中毒の発生

 bills事業においてレストランを展開する当社グループにとって、最大のリスク要因は食中毒の発生と認識しており、対策を講じております。しかしながら万が一、不可抗力的な食中毒が発生した場合、社会的信用を失うことによる売上高の減少、損害賠償による損失の発生、一定期間の営業停止や営業許可の取り消しなどにより、当社グループの経営成績および財政状態に多大な影響を及ぼす可能性があります。

 

②海外展開と出店スケジュールの遅延

 これまでの出店ノウハウを生かし万全の準備態勢で新店舗の出店を進行するも、特に海外においては、固有のビジネス文化や出店地域当局による許認可等、コントロールできる範疇を超えた要因により、当初計画していた出店スケジュールに遅延が生じ、店舗賃料や人件費等の支出のみの発生が長引くことで、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(7) SP・MD事業におけるリスクについて

①海外への事業展開について

 SP・MD事業において、海外での事業展開を行っておりますが、今後当該国地域における法律等の改正や紛争、災害等の不測の事態が発生した場合、また、当該国特有の商慣習への対応が困難となった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

②生産国の経済情勢や為替相場変動、輸出入関税等について

 SP・MD事業において、プレミアムグッズ(販促用景品等)の制作を中国や東南アジア地域等の海外工場へ外注しております。また、これら輸入取引は原則として米ドル建て決済で行っております。急激な為替相場の変動や生産国の政治情勢及び経済情勢、輸出入関税等に著しい変化が生じた場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

③不良品の発生及び製造物責任について

 SP・MD事業において、制作するプレミアムグッズの外注先選定については、外注先の過去の取引実績や品質管理体制を確認した上で取引を開始していることに加え、生産過程においても、当社グループ従業員が現地工場にて検品を行うなど、不良品の発生防止のための措置を講じております。しかしながら、万一、不良品が発生し、それらを取引先に納品した際に当該取引先からの値引きや返品・交換等の負担が発生し、当社グループの取引先に対する信用の失墜にもつながった場合、また、制作物の欠陥が原因となり事故が発生した場合には損害賠償により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

④代替工場について

 SP・MD事業においては、プレミアムグッズの制作の一部を海外工場へ外注しているため、国策による急激な人件費高騰をはじめ当該地域における特有のビジネス環境に変化により、外注先工場の新規開拓に迫られる可能性があり、普段より新たな工場との良好な関係構築に努めているものの、高品質・低価格・納期遵守を実現できる工場への発注ができない場合は、当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。

 

(8) 企業活動におけるレピュテ—ション・リスクについて

 当社グループは、広範な分野を収益機会として捉え、積極的な事業展開を行う方針でありますが、とりわけ社会貢献活動に係る支援業務につきましては、PR活動等のあり方の重要性を強く認識しております。また、各事業の企画・立案にあたりましては、当社へのレピュテーション・リスク等を詳細に分析・評価することが不可欠であると考えております。しかしながら、このような適切なリスク管理体制の構築ができなかった場合には、企業に求められる説明責任を十分に果たせないことになり、当社業績に影響を与える可能性があります。

 

(9) 情報管理について

 当社グループは、業務の性質上、クライアントの企業情報やマーケティングに関する機密情報、また、イベントや消費者キャンペーン等において個人情報等を入手する場合があります。当社では、平成20年3月にISO27001情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)認証を取得し各種情報の管理体制を構築し、社員教育等により従業員のモラル向上を図るなど、情報の取扱いには細心の注意を払っておりますが、かかる措置にもかかわらず、これらの情報の漏洩や不正使用があった場合、損害賠償金や訴訟費用の支出を余儀なくされ、当社グループの業績に影響及び社会的信用に影響を与える可能性があります。

 

(10) 知的財産権等について

 当社グループは、各事業の推進に当たって、各種知的財産権等の権利物を扱う場合があります。こうした権利物を扱う場合には、権利関係の事前調査や顧問弁護士への相談を徹底し、第三者の知的財産権等の各種権利の侵害がないように努めておりますが、かかる措置にもかかわらず、第三者の権利を侵害してしまった場合、損害賠償金や訴訟費用の支出を余儀なくされ、当社グループの業績及び社会的信用に影響を与える可能性があります。

(11) ストック・オプションによる株式の希薄化

 本書提出日現在における新株予約権による潜在株式数は182,000株であり、発行済株式総数7,420,600株の2.5%に相当します。今後も役員及び従業員等のモチベーション向上や優秀な人材確保を目的として、ストック・オプションによる新株予約権を発行することを予定しております。将来、これら新株予約権の行使が行われた場合、1株当たりの株式価値が希薄化することになります。

 

(12) 人財の確保・育成について

 当社グループの事業を支える人財の確保・育成は、当社の競争力を維持していく上で必要不可欠なものであります。自社のブランディングを強化することで採用活動を優位に進めるとともに、グループ企業間の異動・出向を通じた活発な人的交流、さらには外部講師を招いた研修等を定期的に行うことで、人財の確保・育成に努めております。現在は、グループの基幹事業であるPRをはじめとするマーケティング、コミュニケーションサービスに留まらず、今後のグループの成長を加速させる新規事業開発、さらには、グローバルなビジネスフィールドで活躍できる人財確保・育成に注力しておりますが、必要な能力を有する十分な人財確保ができなかった場合や、人財の流出が発生した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(13) 業界特有の取引慣行について

 情報統制の必要性から一業種一社制(一業種につき一社のみをクライアントとする制度)が望まれる傾向にあり、新規クライアントの獲得が、同業種クライアントとの契約により制限される場合があります。当社グループでは、複数の事業会社及び部署において、情報管理の徹底を図ることで、同業種における複数のクライアント獲得を目指しておりますが、国内国外のクライアントを問わず一業種一社制が浸透した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、当社グループが展開する各事業において、取引の機動性と柔軟性を重視する業界特有の取引慣行により、正式な契約書、発注書が発行されない場合も多く、役務提供過程において企画内容、実施時期、報酬額及びその支払時期等が変更される場合もあります。当社グループでは、契約書、発注書等が発行されない場合でも、取引先との間で受注確認票等の文書を取り交わすこととしており、取引の明確化を徹底しております。しかしながら、取引条件について取引先との認識の相違や係争が発生した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(14)  メディアとの関係及び新たなメディアの成長について

 当社グループは、テレビ・ラジオ・新聞・雑誌等のメディア各社に対し、長期的に有用な情報を提供し続けてきた実績により、メディア各社との良好な関係を築いております。また、社員教育の徹底により顧客から提供される情報の信頼性を判断する体制の強化に努め、メディア各社との信頼関係の維持・確立に努めておりますが、当社グループから誤った情報を提供したことでメディア各社からの信頼を失った場合、その露出協力を受けられなくなる可能性があります。一方、飛躍的な情報通信技術の向上と編集ソフトの進化等により、動画による強力なインパクト、訴求力をもったメディアが台頭してきております。PR動画と呼ばれるこの新しいメディアによって誰でも手軽に情報を世の中に発信することができるようになりましたが、その内容について既存メディアのような厳格な基準で審査・精査されていない場合もあり、その注目度の高さが災いして大きな風評被害に陥ることも十分にあり得ると考えられます。当社グループにおいては複数名による客観的な視点からの検証作業を徹底しておりますが、そのような場合は効果的なPR活動が行えなくなり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(15) 主要アスリート等について

 当社グループは、契約アスリート等のセカンドキャリアを視野に入れたブランディングとメディア露出戦略を実践していくことで、契約アスリート等との長期的な契約関係の維持を図っておりますが、マネジメント契約はその期間が定められており、毎回更新できる保証はありません。また、当社グループでは、引退したアスリートに対しても、引退後における収入の確保のための企画・提案を行う等の長期的視野に立ったマネジメントを提供しておりますが、予期せぬ怪我・不祥事等による突然の引退・活動休止等が発生する可能性や、当社グループがマネジメント戦略上、当該人物のメディアへの出演や活動を抑制する可能性があります。さらに不祥事を起こした場合等においては、取引先との間で既に締結した広告出演契約を解除され、受領済みの契約金の一部又は全部を返金しなければならなくなる可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

(子会社の異動について)
(株式の売却及び連結範囲の変更)

 当社は、平成28年12月21日開催の取締役会において、当社の連結子会社であるENGAWA株式会社の株式の一部をENGAWA株式会社の代表取締役社長 牛山隆信氏に売却することを決議し、平成29年1月13日に売却いたしました。

 

1 株式売却の理由

 同社の事業領域が順調に拡充していく中、重要な経営判断が頻発化しており、速やか且つ適切な経営判断を行う環境を整える必要がありました。また、同社代表牛山氏の事業へのコミットメントをさらに高めるためであります。

2 株式売却先の名称:牛山隆信氏(ENGAWA株式会社代表取締役社長)

3 売却日:平成29年1月13日

4 当該子会社の名称、事業内容及び取引内容

(1)名称:ENGAWA株式会社

(2)事業内容:「OMOTENASHI」事業

(3)取引内容:出向料等

5 売却する株式数、売却価額、売却損益及び売却後の持分比率

(1)株式数 :631株

(2)売却価額:31,550千円

(3)売却損 : 5,180千円

(4)売却後の持分比率:39.95%(売却前の持分比率:58.36%)

 

 

6【研究開発活動】

 該当事項はありません。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中における将来に関する事項は、本報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 重要な会計方針及び見積り

  当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に準拠して作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、当連結会計年度末時点の資産・負債及び当連結会計年度の収益・費用を認識・測定するため、合理的な見積り及び仮定を使用する必要がありますが、結果としてこのような見積りと実績が異なる場合があります。当社グループが採用しております会計方針のうち、重要なものにつきましては、「第5 経理の状況」の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

 

(2) 当連結会計年度の経営成績の分析

    売上高13,891百万円(前連結会計年度比3.7%増)、営業利益387百万円(前連結会計年度比13.4%減)、経常利益494百万円(前連結会計年度比109.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益304百万円(前連結会計年度 親会社株主に帰属する当期純損失216百万円)となりました。

    ①売上高

 当社グループのマーケティング・コミュニケーション事業は、食品業界や飲食業界といった従来の得意分野に限らず、海外ブランドの国内旗艦店や首都圏を中心とする大型商業施設のPR&プロモーション、大手CVSチェーンや飲料メーカーによるPR連動プロモーション、話題性あふれる自治体広報施策、人気アイドルグループや世界のトップアスリート等を企業ブランディングに応用したコンテンツ&キャスティング等、さまざまな領域で多数の案件を継続的に受注しており、基幹事業に相応しい業績を残しております。特に近年、首都圏を中心に続々とオープンしている渋谷ヒカリエ、東京駅グランスタ、京橋エドグラン等の大型商業施設のオープニングPRにおいて目覚ましい実績を残しており、2017年4月に開業した銀座エリア最大規模の商業施設「GINZA SIX」のオープニングPRは日本中で大きな話題となりました。以上のような取組みの結果、本事業の当連結会計年度の売上高は5,715百万円(前連結会計年度比5.3%増)となりました。

 店頭における購買・成約の意思決定を促すためのコミュニケーションノウハウを提供するSP・MD事業では、大手飲料メーカーの「ビールサーバープレゼントキャンペーン」をはじめ、大手外食チェーン「マクドナルド」のノベルティグッズプレゼントや大手家電メーカーの消費者向けキャンペーン、国際NGOへの支援サービス等を継続的に受注し、安定的な収益基盤を確立しております。こうした堅調な既存事業に加えて、IoTを活用したプログラミング教育アプリ「ソビーゴ」の開発販売等、将来の事業成長を図る新たな取り組みにも積極的な投資を行っております。その結果、記録的な好業績を残した前年同期に比べて、当連結会計年度の売上高は2,588百万円(前連結会計年度比26.7%減)となりました。

 日本のスポーツビジネスを牽引してきた当社グループのスポーツ事業は、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催に合わせた事業計画を遂行してきた結果、目覚ましい成果を出すに至っております。そうした成果の中核をなしているのが、ワールドマラソンメジャーズに加入し、世界の主要なマラソン大会のひとつとなった「東京マラソン」やトップランクの選手が集うテニス大会「インターナショナルプレミアテニスリーグ」、ビジネスマンがチームを組んで金融街を疾走する「ブルームバーグ スクエア・マイル・リレー」といった時代を代表するような人気スポーツイベントの企画運営サポート業務です。また、プロ野球の人気球団や2019年のW杯開催を控えるラグビー協会の年間活動をサポートする等、マーケティング業務の比重も拡大しており、事業全体の収益性も順調に向上しつつあります。さらに当社所属のアスリートや文化人による肖像権ビジネスも着実な業績を残しており、当連結会計年度の売上高は1,302百万円(前連結会計年度比22.0%増)となりました。

 bills事業においては、オールデイカジュアルダイニング「bills」は当連結会計年度、国内におけるアジアからの玄関口である福岡、日本最大のインバウンドエリアである銀座に新規出店し、その高いブランディングと事業成長の勢いを増し続けております。2017年秋には、関西エリア第1号店として「bills 大阪」の出店を予定しており、大都市圏を中心とした国内出店網の整備が更に進むことで、収益基盤の強化を図っております。海外においてはハワイ店が集客力と客単価の向上により売上増を達成しただけでなく、客席稼働率の向上や人件費等のコスト圧縮による収益性の向上も果たしており、韓国ロッテワールドタワーのグランドオープンにより注目度が増す「bills 蚕室」や2016年2月オープン以来変わらぬ人気を誇る「bills 光化門」も含めて、海外事業の経営軌道化が進みました。その結果、当連結会計年度の売上高は前年を大きく上回る4,100百万円(前連結会計年度比31.4%増)となりました。

 当社ならではのPR発想に基づく新たなビジネスを次々に輩出している開発事業では、時代のニーズに呼応した厳選された人財の紹介ビジネスを行う㈱サニーサイドアップキャリア、独自のノウハウを発揮するPRブティックである㈱エアサイドの二社が稼働しており、当社グループの中長期的な発展の原動力となるべく収益化に向けた計画の実践に積極的に取り組んでおります。尚、ENGAWA㈱は他社資本を広く募って企業成長を図る資本政策の実行に伴い、当第3四半期連結会計期間より持分法適用会社に変更しております。その結果、当連結会計年度の売上高は184百万円(前連結会計年度比24.3%減)となりました。

 

②売上原価

 売上原価に関しましては、SP・MD事業の売上原価の増加により、11,746百万千円(前連結会計年度比4.0%増)となりました。

 

③販売費及び一般管理費

 販売費及び一般管理費に関しましては、人件費等の増加により、1,758百万円(前連結会計年度比6.8%増)となりました。

 

④営業外収益・営業外費用

 営業外収益に関しましては、為替差益109百万円等により、営業外収益は160百万円(前連結会計年度比208.0%増)となりました。また、営業外費用は持分法による投資損失25百万円等により53百万円(前連結会計年度比80.0%減)となりました。

 

⑤特別利益・特別損失

 特別利益に関しましては、子会社株式売却益として6百万円等により、10百万円となりました。

 

(3) 経営成績に重要な影響を与える要因について

 受注型のビジネス領域において、企業が支出するマーケティング、コミュニケーションサービスに関する費用は景気動向によって増減する傾向にあるため、クライアントの数や業種を拡張させ、また時代に即した付加価値のあるサービスの開発・提供を行う等して売上の安定化を目指しております。

 また、現在、中長期的な成長を加速させるべく、既存の国内における受託ビジネスに留まらず、グローバル展開及び新規事業開発に積極的に取り組んでおりますが、既存の受託事業よりも不確実要素が多くリスクが高いことを認識しているため、強固なビジネスネットワークの構築や入念な市場分析・事業計画構築をする等して、リスク管理を厳格化しております。

 なお、中長期経営計画「Road to 2020 and beyond」を掲げた通り、2020年に開催することが決定した東京オリンピックは、スポーツビジネスに携わってきた当社グループが飛躍的な成長を遂げる重要な市場機会であると認識しております。

 

(4) 経営戦略の現状と見通し

  当社グループは、中長期経営計画「Road to 2020 and beyond」に基づき、東京に世界中の注目が集まる2020年を企業体としての飛躍的進化における重要なマイルストーンと位置づけ、収益性向上と経営効率性の結果指標となる「ROE」を最重要経営指標の一つとして戦略的な事業成長を図りつつ、株主価値の最大化を目指し続けております。マーケティング・コミュニケーション事業においては、PR市場の成長に沿った需要に対応するべく、インターネットメディアとの連携を中心としたソリューションの拡充とそれを具現化するため人財投資を継続実施することで成長の加速化を図ってまいります。また東京オリンピック・パラリンピックの開催を控えて今後益々活気づくであろうスポーツ事業においては、ワールドワイドレベルで話題となっているスポーツイベントや人気アスリートのマネジメントビジネスも強化していく所存です。

 

(5) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

  当連結会計年度において営業活動により取得した資金は352百万円(前連結会計年度より328百万円の取得増)となりました。主な要因としましては、売上債権の減少223百万円、法人税等の支払額160百万円によるものであります。

  当連結会計年度において、投資活動により支出した資金は325百万円(前連結会計年度より165万円の支出増)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出208百万円、敷金及び保証金の差入による支出64百万円が主な要因であります。

  当連結会計年度において、財務活動により支出した資金は92百万円(前連結会計年度は212百万円の取得)となりました。これは、短期借入金の純減額177百万円、長期借入れによる収入355百万円、長期借入金の返済による支出247百万円、非支配株主からの払込みによる収入70百万円によるものであります。

 

(6) 経営者の問題認識と今後の方針について

当社グループの連結経営成績は着実に伸長しているものの、構造的な問題から収益性の改善が進みづらい一部事業の影響により営業利益率や経常利益率等の経営指標は十分なレベルには至っていないと認識しております。また従来型のマーケティング・コミュニケーション事業は顧客からのオーダーを受託する案件比率が高く、年次によって売上高が上下動しやすいため、その抑制が大きな課題であることは言うまでもありません。

収益性については、原価及び販管費の適正化に向け、取締役を筆頭にした社内プロジェクトを組成することで、その改善に向けた従来以上の意識改革と管理指標の定着化を急いでおります。

また従来のメディアリレーションに特化したマーケティング・コミュニケーションサービスだけでなく、新たなインターネットメディアや動画コンテンツを活用した戦略的なソリューションパッケージの開発に力を注ぐと同時に、従来の概念を打ち破るイノベーティブな新規事業への参画やグローバルネットワークによる活動領域の拡充等を図ることで、収益性や売上高の上下動といった経営課題を解決していく所存であります。





出典: 株式会社サニーサイドアップ、2017-06-30 期 有価証券報告書