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セクション一覧

第2 【事業の状況】

1 【業績等の概要】

(1)業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、エネルギー・原材料価格の高騰に加えて、米国発の金融市場の混乱の影響が実体経済にも波及するところとなり、企業業績は輸出企業を中心に急速に後退感が強くなりました。個人消費につきましては、諸物価の値上がり、雇用不安及び年金問題に係る将来不安などにより停滞感を強めております。また、年度後半には、新型インフルエンザの流行が懸念され日常生活にも少なからぬ影響を及ぼしてまいりました。

ドラッグストア業界におきましては、事業規模拡大の動きが依然として続いていることに加えて、薬事法の改正により他業態からの医薬品販売への参入が予想されるなど厳しい環境が続いております。

このような状況の中、当社は今後の事業展開を迅速に行うために平成21年3月1日付で株式交換により株式会社クリエイトエス・ディーを完全子会社化する経営統合を行いました。更に、平成21年4月3日付で有料老人ホームの運営・管理を行っているウェルライフ株式会社の全株式を取得し、完全子会社といたしました。

当連結会計年度の事業活動は、ドラッグストア事業部門では、「地域に密着したドラッグストア」の実現に向けて、ポイントカード会員を中心とした固定客づくりを一層進めるため、月6回のポイント2倍デーの訴求に努めた他、薬剤師による「健康相談会」、管理栄養士による「ママとベビーの栄養相談会」の実施店舗をそれぞれ拡大してまいりました。

商品面では、「品質と価値をご提供」するためにプライベートブランド商品の開発、販売に継続して取り組むとともに日ごろのご愛顧に感謝の意をこめて、暮らしに欠かせない約600品目の商品を期間限定で大幅値下げ価格で提供する「家計応援セール」を実施してまいりました。

また、調剤薬局事業部門では、老人ホーム等の介護施設に処方箋に基づいたお薬をお届けする「訪問服薬事業」を10箇所の施設との提携により実施しております。

社会・環境活動では、従来の「世界の子どもにワクチンを」運動に加えて、レジ袋の使用を抑制し、排出CO2を軽減するために、お買い物袋ご持参運動を全店で展開してまいりました。

新規出店につきましては、ドラッグストア事業部門では32店舗、調剤薬局事業部門では、ドラッグストアへの併設の形で7店舗を開設いたしました。また、経営効率化の観点から併設調剤薬局を1店舗閉鎖いたしました。

以上により、当連結会計年度末の店舗数は直営ドラッグストア289店舗(うち調剤薬局併設25店舗)、FCドラッグストア2店舗(うち調剤薬局併設1店舗)、直営調剤専門薬局9店舗の合計300店舗となりました。また、老人ホーム・介護事業では老人ホーム2事業所、デイケアセンター1事業所となっております。

なお、上記の株式会社クリエイトエス・ディーとの株式交換は、企業結合会計基準上は逆取得に該当するため、当連結会計年度の経営成績は株式会社クリエイトエス・ディーの通期(平成20年6月1日から平成21年5月31日まで)の経営成績に当社の本株式交換効力発生日以降(平成21年3月1日から平成21年5月31日まで)の経営成績が反映されております。

また、ウェルライフ株式会社の株式取得に関しましては、みなし取得日を当社の決算期末日であります平成21年5月31日としております。また、同社の決算日と当社の決算日の差異が3ヶ月以内であるため、当連結会計年度におきましては、同社の平成21年3月31日現在の貸借対照表のみを連結しております。

これらの結果、当連結会計年度の売上高は139,932百万円、営業利益は8,175百万円、経常利益は8,396百万円、当期純利益は4,510百万円となりました。(参考:売上高、営業利益、経常利益、当期純利益はいずれも株式会社クリエイトエス・ディーの業績を含め過去最高となりました。)

(2)キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び同等物(以下「資金」という。)は12,317百万円となり、株式会社クリエイトエス・ディーの前事業年度末に比べて1,061百万円増加しました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は6,013百万円となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益7,956百万円、減価償却費1,862百万円であり、支出の主な内訳は法人税等の支払額が3,909百万円であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は4,183百万円となりました。これは主に出店に伴う有形固定資産の取得による支出2,808百万円及び建設協力金の貸付けによる支出817百万円等の結果であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は768百万円となりました。これは長期借入金の返済51百万円、配当金の支払710百万円の結果であります。

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1)事業別売上状況

    
当連結会計年度
   
(自 平成20年6月1日
 
至 平成21年5月31日)
 
金額(百万円)
構成比(%)
ドラッグストア事業部門
135,967
97.2
調剤薬局事業部門
3,964
2.8
合 計
139,932
100.0

(注)上記の金額には消費税等は含まれておりません。

 

(2)品目別仕入実績

    
当連結会計年度
期別
(自 平成20年6月1日
 
至 平成21年5月31日)
品目別
金額(百万円)
構成比(%)
前年同期比(%)
医薬品
20,068
19.3
108.1
化粧品
18,035
17.3
108.5
食料品
35,386
34.0
111.5
日用雑貨品
20,267
19.5
103.7
その他
10,266
9.9
104.3
合 計
104,024
100.0
108.0

(注)上記の金額には消費税等は含まれておりません。

 

(3)販売実績

①品目別売上実績

    
当連結会計年度
期別
(自 平成20年6月1日
 
至 平成21年5月31日)
品目別
金額(百万円)
構成比(%)
前年同期比(%)
医薬品
32,708
23.4
106.8
化粧品
24,899
17.8
107.6
食料品
42,337
30.2
113.6
日用雑貨品
26,817
19.2
109.1
その他
13,168
9.4
107.9
合 計
139,932
100.0
109.5

(注)上記の金額には消費税等は含まれておりません。

②地区別販売実績

 
当連結会計年度
期別
(自 平成20年6月1日
 
  至 平成21年5月31日)
品目別
金額(百万円)
構成比(%)
前年同期比(%)
神奈川県
85,981
61.5
106.3
東京都
19,493
13.9
107.1
静岡県
19,636
14.0
110.6
埼玉県
4,379
3.1
154.4
千葉県
6,276
4.5
113.7
群馬県
1,969
1.4
118.0
茨城県
2,195
1.6
233.2
合 計
139,932
100.0
109.5

(注)上記の金額には消費税等は含まれておりません。

 

3 【対処すべき課題】

ドラッグストア業界を取り巻く環境は、各社とも依然として積極的な新規出店、FC展開、事業統合などにより業容の拡大を続けており、競争は一段と激しくなっております。
 また、薬事法改正により本年6月より登録販売者制度が施行され、副作用リスクの小さい商品の販売については、新たに設けられた登録販売者でも販売が可能となり、他業態を含めた競合の時代を迎えております。
 更に、薬剤師法等の改正による薬学部6年制の導入により、平成22年、23年の2年間は新規の薬学部卒業生が出ないこととなり、薬剤師の採用が困難になると予想されております。
 このような状況の中、ドラッグストア事業部門では、「地域に密着したドラッグストア」を実現するために、ドミナントエリアの確立及び強化を目指して、出店等による業容の拡大を続けてまいります。
 また、業容の拡大及び改正薬事法等への対応に不可欠な薬剤師、登録販売者の働き甲斐のある職場づくりを進め、定着率を高めることにより適切な人員配置を図ってまいります。
 競合他社との差別化、競争力の強化を図るために、高付加価値のプライベートブランド商品の開発に継続して取り組むとともに、接客サービスの更なる改善に努めてまいります。
 調剤薬局事業部門では、高齢化社会への対応の一環として進めております外部医療機関、介護施設等と提携による訪問服薬事業の展開を更に拡大し、調剤薬局の競争力及び収益性の向上に努めてまいります。
 また、本年4月に完全子会社化しました有料老人ホーム事業とドラッグストア、調剤薬局事業との連携を図り、グループシナジーの実現に向けて取り組んでまいります。

 

4 【事業等のリスク】

今後、当社グループの損益、収支若しくは財政状態に重要な影響を与える事項、又は与える可能性のある事項

(1) 法的規制について

当社グループの主要な事業活動の継続には、「薬事法」による許可及びその他諸法令にもとづく所轄官公庁の許可・免許・登録等が必要です。将来、何らかの理由により許可・免許・登録等の取消し等があった場合には、当社の主要な事業活動に支障をきたすとともに、当社の業績に重大な影響を与える可能性があります。

 

(2) 出店政策について

ドラッグストア事業部門及び調剤薬局事業部門においては平成21年5月31日現在、289店舗(うち調剤薬局併設25店舗)、FCドラッグストア2店舗(うち調剤薬局併設1店舗)、直営調剤専門薬局9店舗の合計300店舗を運営しております。最近の当社の業容拡大には以下のとおり、店舗数の拡大が大きく寄与しております。
 今後も店舗数の拡大を図っていく方針でありますが、出店交渉の遅延等の理由により計画どおりの出店ができない場合には当社の利益計画に影響を与える可能性があります。最近5年間の業績及び店舗数の推移は以下のとおりであります。

 

最近5年間の業績及び店舗数の推移は以下のとおりであります。

 
 
 
 
 
(単位:百万円)
期別
平成17年5月
平成18年5月
平成19年5月
平成20年5月
平成21年5月
 項目
 売上高
94,539
103,285
113,647
127,817
139,932
 営業利益
4,321
4,653
6,729
7,732
8,175
 経常利益
4,356
4,704
6,813
7,860
8,396
 当期純利益
2,279
2,486
3,679
4,260
4,510
 期末店舗数
179店
198店
229店
268店
300店

(注)1.売上高には消費税等は含まれておりません。

2.平成20年5月期までは株式会社クリエイトエス・ディーの業績数値等を記載しております。

 

(3) 調剤業務について

医薬分業が進展するに従い、処方箋の応需枚数が飛躍的に増加することが予想されます。当社では、薬剤師の調剤に対する知識の充実について、積極的に取り組んでおります。また、調剤ミスを防止すべく「過誤防止マニュアル」にもとづき

① 「劇薬」「毒薬」「麻薬」「向精神薬」は区分して保管する。

 ※他に重点管理品目として区分して管理するものも指定している。

② 「内用薬」「外用薬」は区分して保管する。

③ 医薬品棚には併用してはいけないもの、ある疾患に対して服用してはいけないもの、長期投与不可のもの等をシールにて分かるように表示する。

④ 調剤ミス防止10カ条を作成し、薬剤師が毎日唱和・確認する。

等々、細心の注意を払い調剤業務を行っております。また、調剤業務を行う全店において「薬局賠償責任保険」に加入しております。

しかしながら、調剤薬の欠陥・調剤ミス等が発生した場合には、将来訴訟を受ける可能性があります。

 

(4) 薬剤師及び登録販売者の確保について

「薬事法」の規定により、販売する医薬品の分類に基づき、薬剤師又は登録販売者の配置が義務付けられているほか、「薬剤師法」により薬剤師でない者が調剤業務を行ってはならないとされております。

また、薬学部の6年制移行に伴い、平成22年、23年の両年は新卒薬剤師数が激減する見通しであります。
 業界全体におきまして、薬剤師の採用、確保及び登録販売者の育成が重要な課題とされておりますが、当社におきましても今後の店舗数の拡大に際しては薬剤師及び登録販売者の確保が重要であり、その確保の状況が出店計画に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) パートタイマー従業員の社会保険適用について

厚生労働省は、次期年金改革としてパートタイマー労働者の社会保険(厚生年金・健康保険)への適用基準を拡大し、「勤務時間が週の所定時間20時間以上」のパートタイマーに社会保険への加入を義務付けることを検討していると報じられております。

検討案の適用がなされた場合には、パートタイマー従業員数の多い当社にとって加入対象者増加に伴う事業主負担が増大するおそれがあります。

当社といたしましては、法改正がなされた場合には業績への影響を避けるため、一日の所定労働時間及び週当たり勤務日数の短縮調整を検討する予定でありますが、この場合、同社のパートタイマー従業員の雇用政策や店舗運営において影響が出る可能性があります。

なお、平成21年5月31日現在、同社のパートタイマー従業員3,183名のうち社会保険未適用者数は2,979名であります。

 

(6) 個人情報の取扱いについて

当社は多岐にわたる個人情報を、顧客の信頼のもとに取り扱っております。「個人情報保護法」の施行により、コンピュータシステムのセキュリティ強化と、顧客データの管理体制を確立いたしました。

その機密保持には現在考えられる高度なシステムセキュリティ対策を取り、関連諸規程による従業員教育を継続的に実施いたしております。

しかしながら、万が一外部要因による不可抗力のシステムトラブルや、人為的操作等により情報流失が発生した場合には、社会的な制裁を受け、業績に影響を与えるおそれがあります。

5 【経営上の重要な契約等】

(株式交換について)
 平成20年7月23日に締結した株式交換契約に基づき、平成21年3月1日に当社を株式交換完全親会社、株式会社クリエイトエス・ディーを株式交換完全子会社とする株式交換を実施いたしました。

 

①株式交換の目的

当社は、株式会社クリエイトエス・ディーの置かれている厳しい経営環境の中で、同社の今後の更なるドミナントの強化と成長戦略の実現及び急速な市場環境の変化に対応すべく、経営における意思決定の迅速化やM&Aを活用した経営戦略が有効性であると判断したこと、また、当社は株式会社クリエイトエス・ディーの創業家の資産管理会社という性格から、当社を通じた創業家の間接所有を解消し、株主構成の透明性の向上を図ることが株式会社クリエイトエス・ディーの一般株主にとってより望ましいと考えたことから、クリエイトエス・ディーグループの統括持株会社として、M&Aを含めたグループ全体の経営戦略機能や経営管理機能を担当し、グループ全体の企業価値の増大に努めることを目的に、当社を完全親会社、株式会社クリエイトエス・ディーを完全子会社とする株式交換契約を締結しました。

 

②株式交換する会社の名称等

会社名称 株式会社クリエイトエス・ディー
 事業内容 医薬品、化粧品等の小売販売業

 

③株式交換の効力発生日

平成21年3月1日

 

④株式交換比率

当社は、株式交換の効力発生日の前日における株式会社クリエイトエス・ディーの最終の株主名簿に記載又は記録された株主に対して、当該株主が所有する同社の普通株式1株につき当社の普通株式1株の割合をもって割当交付します。なお、当社が所有する同社の普通株式には割当交付しません。このため、当社が株式交換の効力発生日に発行する新株式数は、17,879,560株です。

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 財政状態の分析

(資産)

当連結会計年度末における資産合計は53,560百万円となり、株式会社クリエイトエス・ディーの前事業年度に比べて7,398百万円増加いたしました。主な要因は、商品が1,049百万円、新店及び出店準備物件の増加等に伴い固定資産が3,696百万円増加したことなどによるものです。

(負債)

当連結会計年度末における負債合計は27,376百万円となり、株式会社クリエイトエス・ディーの前事業年度に比べて3,604百万円増加いたしました。主な要因は、買掛金が1,652百万円、未払費用が165百万円増加、未払金が156百万円減少したことなどによるものです。

(純資産)

当連結会計年度における純資産は26,184百万円となり、株式会社クリエイトエス・ディーの前事業年度末に比べて3,793百万円増加いたしました。主な要因は、配当金710百万円による減少、当期純利益4,510百万円を計上したことなどによるものです。

 

(2) 経営成績の分析

当連結会計年度の売上高は139,932百万円、営業利益は8,175百万円、経常利益は8,396百万円、当期純利益は4,510百万円となり、売上高、営業利益、経常利益、当期純利益はいずれも株式会社クリエイトエス・ディーの業績を含め過去最高となりました。

 

(3) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

当連結会計年度における現金及び同等物(以下「資金」という。)は12,317百万円となり、株式会社クリエイトエス・ディーの前事業年度末に比べて1,061百万円増加しました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は6,013百万円となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益7,956百万円、減価償却費1,862百万円であり、支出の主な内訳は法人税等の支払額が3,909百万円によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は4,183百万円となりました。これは主に出店に伴う有形固定資産の取得による支出2,808百万円及び建設協力金の貸付けによる支出817百万円等の結果であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は768百万円となりました。これは長期借入金の返済51百万円、配当金の支払710百万円の結果であります。

 





出典: 株式会社クリエイトSDホールディングス、2009-05-31 期 有価証券報告書