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セクション一覧

第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度における世界経済は深刻な状況にあるものの、景気刺激策の効果もあり全体としては緩やかな改善傾向が見受けられます。わが国におきましても失業率は依然高水準にあるなど厳しい雇用情勢が続く一方、企業収益や個人消費の持ち直しなどの動きが見られ、景気は着実に回復基調にあることがうかがえます。

ゲーム業界におきましては、日本や北米における大型タイトルの発売が市場を下支えし、市場規模は前年と同水準を維持いたしました。

このような経営環境下において当社グループの当期業績は、期中に発売した製品につきましては高い評価を得ることができた一方で、一部大型タイトルについてさらなる品質向上が必要であると判断し、販売機会の最大化を図るため発売を次期に延期いたしましたこと、及び経営統合に伴うのれんの償却費用を計上したことにより、売上高345億2百万円、営業利益6億41百万円、経常利益30億23百万円、当期純利益26億4百万円となりました。

 

事業の種類別セグメントの状況につきましては以下のとおりです。 

 

ゲームソフト事業 売上高231億16百万円 営業利益7億67百万円

国内市場においては、不動の人気を誇るコミック「北斗の拳」と大ヒットアクションゲーム「無双シリーズ」のコラボレーション完全新作「北斗無双」(PS3、Xbox360用)を発売し、期中において出荷累計55万本を達成いたしました。また、PS3、Xbox360用として発売した「信長の野望 天道」がWindows版とともに着実に売上を伸ばしたほか、シリーズ3作目となる恋愛シミュレーションゲーム「金色のコルダ3」(PS2、PSP用)も高い評価を受けております。

海外においては、オンライン対戦プレイシステムを搭載した「真・三國無双 MULTI RAID Special」(PS3、Xbox360用)を発売し、次世代ハードならではの表現力とスピード感が好評を博しました。また、人気格闘ゲーム「DEAD OR ALIVE」のキャラクターを題材にしたバカンスゲーム「DEAD OR ALIVE Paradise」(PSP用)を発売いたしました。今後もグループとして、成長著しい海外ゲーム市場でのプレゼンス拡大に意欲的に取組んでまいります。

なお、一部大型タイトルの発売延期により開発費が当期に先行して発生しております。 

 

オンライン・モバイル事業 売上高40億11百万円  営業損失8億28百万円

1月にオンライン育成RPG「モンスターファーム ラグーン」の正式サービスを開始いたしました。3月には「大航海時代 Online」の国内サービス開始5周年を記念したアップデートを実施し、さらに「信長の野望 Online」の拡張パック第4弾「新星の章」をリリースいたしました。しかしながら「BASTARD!! -ONLINE-」等、不採算タイトルを整理したことにより営業損失が発生いたしました。ユーザーの嗜好が多様化し競争が激化するなか、オンラインゲーム事業の収益性向上に引き続き努めてまいります。

モバイルにおいては、株式会社ディー・エヌ・エーが運営する「モバゲータウン」において、育成シミュレーション「モンスターファームモバゲーEdition」のサービスを1月より開始し好評を博しております。さらに新作ソーシャル・シミュレーションゲーム「100万人の信長の野望」の開発に着手するなど、昨今めざましい発展を遂げているソーシャル・ネットワーキング・サービス分野へも積極的に参入を図っております。

 

メディア・ライツ事業   売上高26億80百万円   営業利益1億49百万円

「ネオロマンス・フェスタ 遙か十年祭」を東京・京都の2地域にて実施し、単一イベントとしては過去最大となる4万人を超える観客動員数を記録いたしましたまた3月にはネオロマンス・ステージ公演第3弾となる「金色のコルダ ステラ・ミュージカル」を行いました。さらに「信長の野望」シリーズ、「戦国無双」 シリーズを核とした複合イベント「戦国武将祭」を、さいたまスーパーアリーナにて開催するなど、コンテンツの拡がりを目指した新しい試みにも着手しております。

 

SP事業   売上高14億42百万円   営業利益4億35百万円

期中にリリースいたしましたパチンコ機向け液晶画面ソフト「CR忍者ハットリくん〜からくり屋敷に来たでござる!の巻〜」、「CRめぞん一刻」が堅調に推移いたしました。さらに2月に当社パチスロの人気キャラクター「Rio」をフィーチャーしたスペシャルイベントを開催するなど、自社IPの多角展開による価値の最大化に取り組みました。また当社グループのコンテンツのライセンス許諾につきましても、積極的に行っております。  

アミューズメント施設運営事業  売上高33億42百万円  営業利益97百万円

ゲーム機械ラインナップの刷新など既存店の売上対策に注力する一方、不採算店舗の閉鎖や間接部門の合理化など収益改善に向けた取り組みを強化してまいりました。今後も引き続き店舗の整理統合を通じ収益力強化に努めてまいります。

 

その他の事業  売上高1億4百万円  営業利益19百万円

 

所在地別セグメントの業績は次のとおりであります。  

日本  売上高316億8百万円  営業利益14億37百万円

ゲームソフト事業におきましては、不動の人気を誇るコミック「北斗の拳」と大ヒットアクションゲーム「無双シリーズ」のコラボレーション完全新作「北斗無双」(PS3、Xbox360用)を発売し、期中において出荷累計55万本を達成いたしました。また、PS3、Xbox360用として発売した「信長の野望 天道」がWindows版とともに着実に売上を伸ばしたほか、シリーズ3作目となる恋愛シミュレーションゲーム「金色のコルダ3」(PS2、PSP用)も高い評価を受けております。

オンライン・モバイル事業では、オンライン育成RPG「モンスターファーム ラグーン」の正式サービスを開始いたしました。また、「大航海時代 Online」のサービス開始5周年を記念したアップデートを実施したほか、「信長の野望 Online」の拡張パック第4弾「新星の章」をリリースいたしました。モバイル事業としては、株式会社ディー・エヌ・エーが運営する「モバゲータウン」において、育成シミュレーション「モンスターファームモバゲーEdition」のサービスを開始し好評を博しております。さらに、新作ソーシャル・シミュレーションゲーム「100万人の信長の野望」の開発に着手するなど、ソーシャル・ネットワーキング・サービス分野へも積極的に参入を図っております。

メディア・ライツ事業では、「ネオロマンス・フェスタ 遙か十年祭」を東京・京都の2地域にて実施し、単一イベントとしては過去最大となる4万人を超える観客動員数を記録いたしましたまたネオロマンス・ステージ公演第3弾となる「金色のコルダ ステラ・ミュージカル」を行いました。さらに「信長の野望」シリーズ、「戦国無双」 シリーズを核とした複合イベント「戦国武将祭」を、さいたまスーパーアリーナにて開催するなど、コンテンツの拡がりを目指した新しい試みにも着手しております。

SP事業においては、パチンコ機向け液晶画面ソフト「CR忍者ハットリくん〜からくり屋敷に来たでござる!の巻〜」、「CRめぞん一刻」が堅調に推移いたしました。さらに当社パチスロの人気キャラクター「Rio」をフィーチャーしたスペシャルイベントを開催するなど、自社IPの多角展開による価値の最大化に取り組みました。また当社グループのコンテンツのライセンス許諾につきましても、積極的に行っております。

アミューズメント施設運営事業では、ゲーム機械ラインナップの刷新など既存店の売上対策に注力する一方、不採算店舗の閉鎖や間接部門の合理化など収益改善に向けた取り組みを強化してまいりました。今後も引き続き店舗の整理統合を通じ収益力強化に努めてまいります。

 

北米  売上高32億9百万円  営業損失6億66百万円

大人気アクションゲーム「NINJA GAIDEN」の最新作「NINJA GAIDEN Σ2」(PS3用)をグローバルにて同時期に発売し、48万本を販売いたしました。これにより、同シリーズの累計販売本数は400万本を突破いたしました。また、成長著しい欧米ゲーム市場でのプレゼンス拡大に意欲的に取組んだ結果、旧作のリピート販売が好調に推移いたしました。さらに、米国における販売組織を一元化し、北米における収益力の向上と事業基盤の強化に努めました。

 

欧州  売上高11億91百万円  営業利益51百万円

「NINJA GAIDEN Σ2」(PS3用)の発売に先がけ、欧州ゲーム市場における流通・マーケティング力強化の要と  なる販社、TECMO KOEI EUROPE LIMITED を設立いたしました。また、オンライン対戦プレイシステムを搭載した「真・三國無双 MULTI RAID Special」(PS3、Xbox360用)を発売し、次世代ハードならではの表現力とスピード  感が好評を博しました。 

 

アジア  売上高12億83百万円  営業損失1億85百万円

中国において、5月に「DOA ONLINE」の正式課金サービスを開始いたしました。7月に「DOA ONLINE」の台湾、8月には「三國志Online」の台湾・香港・マカオ地区での正式課金サービスを開始し、グローバル規模でのサービス運営強化に努めました。

 

なお、当連結会計年度は連結財務諸表の作成初年度であるため、前年同期との比較分析は行っておりません。(以下「(2)キャッシュ・フローの状況」、「2 生産、受注及び販売の状況」及び「7 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」においても同じ。)

 

(2) キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、有価証券及び投資有価証券の売却及び償還による収入等はありましたが、有価証券及び投資有価証券の取得による支出、自己株式の取得による支出等の支出要因があったことから、当期首に比べ3,372百万円減少し、当連結会計年度末には9,145百万円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は4,935百万円となりました。これは主に税金等調整前当期純利益3,023百万円、法人税等の還付額1,824百万円によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動に使用した資金は3,896百万円となりました。これは主に有価証券及び投資有価証券の取得による支出6,941百万円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動に使用した資金は4,354百万円となりました。これは主に自己株式の取得による支出2,416百万円、配当金の支払額1,768百万円によるものであります

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

 当連結会計年度の生産実績を事業の種類別セグメントごとに示すと、次のとおりであります。

事業の種類別セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成21年4月1日

至 平成22年3月31日)

ゲームソフト事業(百万円)

15,876

オンライン・モバイル事業(百万円)

118

メディア・ライツ事業(百万円)

1,493

合計(百万円)

17,488

(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。 

    

(2)受注状況

    当連結会計年度の受注状況を事業の種類別セグメントごとに示すと、次のとおりであります。

事業の種類別セグメントの名称

受注高(百万円)

受注残高(百万円)

ゲームソフト事業

732

732

合計

732

732

(注)金額は販売価格によっており、消費税等は含まれておりません。

 

(3)販売実績

 当連結会計年度の販売実績を事業の種類別セグメントごとに示すと、次のとおりであります。

事業の種類別セグメントの名称

 当連結会計年度

(自 平成21年4月1日

至 平成22年3月31日)

ゲームソフト事業(百万円)

22,951

オンライン・モバイル事業(百万円)

4,011

メディア・ライツ事業(百万円)

2,650

SP事業(百万円)

1,442

アミューズメント施設運営事業(百万円)

3,342

その他の事業(百万円)

104

合計(百万円)

34,502

(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

当該割合が100分の10以上の相手先がありませんので記載を省略しております。

 

3【対処すべき課題】

 当社グループは、グループビジョン「世界No.1のエンターテインメント・コンテンツを創発する企業グループ」のもと、激変する市場環境のなかで常に革新を続けております。本年4月にはグループ組織を再編し、各事業においてより機能的かつ効率的な業務遂行を行う体制を構築いたしました。新体制のもと、収益力の回復と高収益体質の確立に向けて取り組んでまいります。

 ゲームソフト事業では、PS3、Xbox360、Wii等の家庭用ビデオゲーム機向けや、好調な販売を続けるDS、PSP等の携帯ゲーム機向けに新作タイトルの発売を予定しております。開発スケジュールの遵守と高品質なものづくりの両立を徹底するとともに、適切なタイトル投入時期を見定め、収益機会の最大化を図ってまいります。また、海外市場向けオリジナルタイトルの開発を一層強化すると同時に、マーケティングや営業活動に注力し、相乗効果を高めます。

 オンライン・モバイル事業では、既存タイトルのランニングコスト削減をはじめ、収益性の高いビジネスへの選択と集中を進め、収益力改善に努めます。ユーザー拡大施策を継続的に実施するとともに、市場動向を鑑み、コミュニティを重視したコンテンツのラインナップを充実させることで新規ユーザーへの訴求と定着を図り、新たな成長の原動力といたします。

 メディア・ライツ事業では、自社IPを利用したCD、DVD、グッズ等の関連商品発売、イベント開催など、各種コンテンツのメディアミックス展開を推進し、収益力強化を徹底いたします。
 SP事業では、次世代ハード対応技術の早期導入に努めるとともに、「Rio」に続く新規オリジナルIP創造などを通じた版権収入の向上に尽力してまいります。

 アミューズメント施設運営事業では、不採算店舗の整理を進めると同時に業務効率の改善に努め、事業としての収益力を強化してまいります。

 株主の皆様におかれましては、今後ともより一層のご支援、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

4【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社に関する投資判断は、本項及び本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があります。また、以下の記載は当社への投資に関連するリスクを全て網羅するものではないことをご留意ください。

(1)ゲームソフトの違法コピー及び中古販売に関する問題

 ゲームソフトに対する違法コピーに対して、メーカー各社独自に対策を講じておりますが、完全に防止できていないのが現状です。当社ソフトウェアにつきましても相当数の違法コピーが存在し、売上機会損失の一因となっております。

 また、近年のゲーム業界においては、中古ソフトが市場に出回ることによりリピート販売本数が極端に低下する傾向にあります。

 当社グループは、これらをゲームソフト業界全体の存亡に関わる問題と認識しており、ソフトウェアを購入していただいているユーザーの方々を保護すると同時に、ゲームソフト開発に対する対価を適切に開発者へ還元するため、対策を講じていく所存であります。

 

(2)製品発売時期による経営成績の短期的な変動に関する問題

 当社グループでは、新規タイトルの創出による特定タイトルへの依存度低下、最適な製品発売時期を見据えた開発スケジュール管理の徹底により、年間ベースでの業績目標を達成すべく努力しております。しかしながら、ゲームソフトの市場動向や、やむをえない開発スケジュールの変更による製品発売時期変動のため業績に影響を与える可能性があります。

 

(3)有価証券の保有について

 当社グループでは、ゲームソフト事業等の開発投資、事業投資に対処するために、現預金や換金性の高い有価証券を保有しております。これらの資産は国内外の株式や債券等に投資し、安全かつ効率的な資金運用を行っております。運用の意思決定やポートフォリオの設定は内部統制に基づく社内規定に従って行いリスクの管理に努めておりますが、株式及び債券市場、為替相場、経済情勢等が急激に変動した場合には、保有する有価証券の減損や評価損が発生し、当社グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。

  

5【経営上の重要な契約等】

重要な契約は次のとおりであります。

(1) 株式会社コーエー及びテクモ株式会社との吸収分割契約

 当社は平成22年2月15日開催の取締役会において、グループ事業再編の一環として、連結子会社の株式会社コーエー及びテクモ株式会社の子会社管理業務の一部を当社に会社分割により移管する決議を行いました。また、同日付で株式会社コーエー及びテクモ株式会社と吸収分割に関する契約を締結し、平成22年3月31日付の両社の臨時株主総会において承認可決されております。なお、当社におきましては、会社法第796条第3項の規定に基づき簡易分割の手続により行ったため、株主総会は開催しておりません。吸収分割の詳細は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりであります。 

(2) テクモウェーブ株式会社と株式会社コーエー及びテクモ株式会社の会社分割

 当社の連結子会社であるテクモウェーブ株式会社は、グループ事業再編の一環として、平成22年2月15日付で当社連結子会社である株式会社コーエーよりそのメディア事業、ライツ事業及びスロット・パチンコ事業に関して有する権利義務を、テクモ株式会社よりそのスロット・パチンコ事業及びライツ事業に関して有する権利義務を承継する吸収分割契約をそれぞれ締結し、平成22年3月31日付の三社の臨時株主総会において承認可決されております。吸収分割の詳細は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりであります。

(3) 株式会社コーエーとテクモ株式会社の合併

 当社連結子会社である株式会社コーエー及びテクモ株式会社は、グループ事業再編の一環として、平成22年2月15日付で株式会社コーエーを存続会社とする吸収合併契約を締結し、平成22年3月31日付の両社の臨時株主総会において承認可決されております。吸収合併の詳細は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりであります。

6【研究開発活動】

 当社グループでは、技術革新著しい家庭用ビデオゲーム機、高機能化するパソコンやモバイル、高い成長が見込まれるブロードバンド・ネットワーク環境向けに、グローバル市場を見据えた独創的なエンターテインメント・コンテンツの研究開発を行ってまいりました。

 ゲームソフト事業、オンライン・モバイル事業、メディア・ライツ事業で、それぞれ独立した研究開発体制をとっており、各事業毎に新製品研究開発を行っております。また、ゲームソフト事業においては、製品開発以外の基礎研究を独立専門的に行う技術支援部をおき、新機種、新技術の研究を集中して行うことにより、高品質のソフトウェア・コンテンツを迅速に開発、供給する研究開発体制を構築しております。

 なお、当社では製品開発そのものを研究開発と考えておりますが、前述の基礎研究にかかった当連結会計年度の研究開発費の総額は590百万円であります。 

(1) ゲームソフト事業

 国内市場においては、不動の人気を誇るコミック「北斗の拳」と大ヒットアクションゲーム「無双シリーズ」のコラボレーション完全新作「北斗無双」(PS3、Xbox360用)を発売し、期中において出荷累計55万本を達成いたしました。また、PS3、Xbox360用として発売した「信長の野望 天道」がWindows版とともに着実に売上を伸ばしたほか、シリーズ3作目となる恋愛シミュレーションゲーム「金色のコルダ3」(PS2、PSP用)も高い評価を受けております。

 海外においては、オンライン対戦プレイシステムを搭載した「真・三國無双 MULTI RAID Special」(PS3、Xbox360用)を発売し、次世代ハードならではの表現力とスピード感が好評を博しました。また、人気格闘ゲーム「DEAD OR ALIVE」のキャラクターを題材にしたバカンスゲーム「DEAD OR ALIVE Paradise」(PSP用)を発売いたしました。今後もグループとして、成長著しい海外ゲーム市場でのプレゼンス拡大に意欲的に取組んでまいります。

 当事業に係る研究開発費は429百万円であります。 

 

(2) オンライン・モバイル事業

 1月にオンライン育成RPG「モンスターファーム ラグーン」の正式サービスを開始いたしました。3月には「大航海時代 Online」の国内サービス開始5周年を記念したアップデートを実施し、さらに「信長の野望 Online」の拡張パック第4弾「新星の章」をリリースいたしました。しかしながら「BASTARD!! -ONLINE-」等、不採算タイトルを整理したことにより営業損失が発生いたしました。ユーザーの嗜好が多様化し競争が激化するなか、オンラインゲーム事業の収益性向上に引き続き努めてまいります。

 モバイルにおいては、株式会社ディー・エヌ・エーが運営する「モバゲータウン」において、育成シミュレーション「モンスターファームモバゲーEdition」のサービスを1月より開始し好評を博しております。さらに新作ソーシャル・シミュレーションゲーム「100万人の信長の野望」の開発に着手するなど、昨今めざましい発展を遂げているソーシャル・ネットワーキング・サービス分野へも積極的に参入を図っております。

 当事業に係る研究開発費は51百万円であります。

 

(3) メディア・ライツ事業

 「ネオロマンス・フェスタ 遙か十年祭」を東京・京都の2地域にて実施し、単一イベントとしては過去最大となる4万人を超える観客動員数を記録いたしましたまた3月にはネオロマンス・ステージ公演第3弾となる「金色のコルダ ステラ・ミュージカル」を行いました。さらに「信長の野望」シリーズ、「戦国無双」 シリーズを核とした複合イベント「戦国武将祭」を、さいたまスーパーアリーナにて開催するなど、コンテンツの拡がりを目指した新しい試みにも着手しております。

 当事業に係る研究開発費は110百万円であります。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。なお、詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」及び「第5 経理の状況 2 財務諸表等 重要な会計方針」に記載したとおりであります。

 

(2)財政状態の分析

(資産、負債及び純資産の状況)

①資産の部

 当連結会計年度末における資産合計は、787億2百万円となりました。

 流動資産は262億22百万円となりました。主な内訳は有価証券75億79百万円、受取手形及び売掛金84億69百万円であります。

 固定資産は524億79百万円となりました。主な内訳は投資有価証券302億18百万円であります。

②負債の部

 当連結会計年度末における負債合計は、93億91百万円となりました。

 流動負債は80億49百万円となりました。主な内訳は未払金21億28百万円、未払法人税等20億14百万円であります。

 固定負債は13億42百万円となりました。主な内訳は退職給付引当金5億85百万円、役員退職慰労引当金4億73百万円であります。

③純資産の部

 当連結会計年度末における純資産合計は、693億11百万円となりました。

 

(3)当連結会計年度の経営成績の分析

 当連結会計年度の経営成績は、「1 業績等の概要 (1)業績」に記載のとおりであります。

   

(4)経営成績に重要な影響を与える要因について

 当社グループでは、新規タイトルの創出による特定タイトルへの依存度低下、最適な製品発売時期を見据えた開発スケジュール管理の徹底により、年間ベースでの業績目標を達成すべく努力しております。しかしながら、ゲームソフトの市場動向や、やむをえない開発スケジュールの変更による製品発売時期変動のため、四半期業績に影響を与える可能性があります。

 

(5)経営戦略の現状と見通し

 当社グループは、グループビジョン「世界No.1のエンターテインメント・コンテンツを創発する企業グループ」のもと、激変する市場環境の中で常に革新を続けております。2010年4月にはグループ組織を再編し、各事業においてより機能的かつ効率的な業務遂行を行う体制を構築いたしました。新体制のもと、収益力の回復と高収益体質の確立に向けて取り組んでまいります。

 ゲームソフト事業では、PS3、Xbox360、Wii等の家庭用ビデオゲーム機向けや、好調な販売を続けるDS、PSP等の携帯ゲーム機向けに新作タイトルの発売を予定しております。開発スケジュールの遵守と高品質なものづくりの両立を徹底するとともに、適切なタイトル投入時期を見定め、収益機会の最大化を図ってまいります。

 また、海外市場向けオリジナルタイトルの開発を一層強化すると同時に、マーケティングや営業活動に注力し、相乗効果を高めます。

 オンライン・モバイル事業では、既存タイトルのランニングコスト削減をはじめ、収益性の高いビジネスへの選択と集中を進め収益力改善に努めます。ユーザー拡大施策を継続的に実施するとともに、市場動向を鑑み、コミュニティを重視したコンテンツのラインナップを充実させることで新規ユーザーへの訴求と定着を図り、新たな成長の原動力といたします。

 メディア・ライツ事業では、自社IPを利用したCD、DVD、グッズ等の関連商品発売、イベント開催など、各種コンテンツのメディアミックス展開を推進し、収益力強化を徹底いたします。

 スロット・パチンコ事業では、次世代ハード対応技術の早期導入に努めるとともに、「Rio」に続く新規オリジナルIP創造などを通じた版権収入の向上に尽力してまいります。

 アミューズメント施設運営事業においては不採算店舗の整理を進めると同時に、業務効率の改善に努め、事業としての収益力を強化してまいります。

 

(6)資本の財源及び資金の流動性についての分析

 「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」をご参照下さい。

 

(7)経営の基本方針について

 平成21年4月1日、株式会社コーエーとテクモ株式会社はグローバルベースでのより充実した経営基盤と大きな成長機会の獲得により企業価値を最大限に高めることを目的に、両社の持株会社となる当社「コーエーテクモホールディングス株式会社」を設立し、コーエーテクモグループとして新たなスタートを切りました。

 当社グループは、「創造と貢献」という経営理念のもと、独創的なエンターテインメントの創造を通じて、世界中の人々の心を豊かにする「世界NO.1 のエンターテインメント・コンテンツを創発する企業グループ」としてお客様や株主の皆様から期待と信頼を寄せられる企業となり、長期的な発展を目指します。その実現には以下の経営方針及び長期戦略をもってあたります。
(経営方針)
①お客様に最高の感動を
 革新的な商品・サービスの提供を通じて、お客様に最高の感動をお届けします。
②国際社会への貢献
 良き企業市民としての社会的責任を果たし、国際社会に貢献します。
③活力に満ちた会社の実現
 社員一人ひとりがチャレンジ精神を存分に発揮し新たな価値を創造する、活力に満ちた会社を実現します。
④株主価値の最大化
 効率的なグループ経営を推進し、継続的な成長を果たすことにより、株主価値の最大化を目指します。
(長期戦略)
①新しいエンターテインメント・コンテンツの創造(コンテンツ・クリエーション)
②コンテンツのマルチユースの展開(コンテンツ・エキスパンション)
③グローバル化の推進(グローバリゼーション)
④経営資源配分の最適化(ポートフォリオマネジメント)

  





出典: 株式会社コーエーテクモホールディングス、2010-03-31 期 有価証券報告書