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セクション一覧

第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 当連結会計年度におけるわが国経済は、一部では緊急経済対策や好調なアジア経済等に支えられたものの、厳しい雇用・所得環境や欧州における信用不安の影響懸念、また、急激な円高進行により、先行き不透明な状況の中で推移致しました。さらには、平成23年3月11日に発生した東日本大震災による影響は計り知れず、わが国経済は一層、予想し難い状況に直面しております。
 このような状況のもと、当社グループの連結経営成績は、以下の通りとなりました。
 医薬品事業におきましては、大半を占める国内向け売上高が、「正露丸」の落ち込みにより、前連結会計年度に比して減少したことに加え、海外向け売上高も、中国市場や台湾市場での落ち込みによる減少が影響したことから、医薬品事業全体の売上高は、前連結会計年度を下回る結果となりました。
 また、感染管理事業におきましても、新型インフルエンザ収束後の衛生管理製品に対する需要低下や流通在庫の増加により、当社製品の出荷が低調に推移したことに加え、出荷を上回る著しい返品も発生致しました。これにより、前連結会計年度の飛躍的な伸長から一転して、同事業はマイナスの売上高を計上致しました。
 これらにより、当連結会計年度の売上高は対前連結会計年度比4,197百万円減(47.6%減)の4,619百万円と大幅に減少し、売上総利益は感染管理事業に係る製品在庫の劣化に係る損失や返品調整引当金の増加もあり、対前連結会計年度比3,409百万円減(54.2%減)となる2,886百万円となりました。
 また、販売費及び一般管理費は、主に衛生管理製品の認知度向上や店頭販売強化に向けた広告宣伝費、販売促進費の増加等により、対前連結会計年度比322百万円増(8.5%増)の4,128百万円となりました。
 これらの結果、営業損益は対前連結会計年度比3,731百万円減となる1,242百万円の損失計上となり、経常損益は対前連結会計年度比3,724百万円減となる1,192百万円の損失計上となりました。また、当連結会計年度より開始した事業構造改善(感染管理事業の一部在庫処分、希望退職者の募集等)に伴って発生した「たな卸資産処分損」及び「割増退職金」等の計上により、特別損失803百万円を計上し、さらには、繰延税金資産の一部取崩しによる法人税等調整額199百万円の計上もあったことから、当期純損益は対前連結会計年度比3,873百万円減となる2,228百万円の損失計上となりました。

 セグメント別の業績につきましては以下の通りであります。

 

<医薬品事業>

 国内向けにつきましては、前連結会計年度末での出荷伸長の反動が期初に影響し、特に「正露丸」の出荷はその後も前連結会計年度を上回ることなく推移したことから、国内全体の売上高は前連結会計年度に比して減少する結果となりました。ただし、「セイロガン糖衣A」は堅調に推移し、前連結会計年度の売上高を上回りました。
 海外向けにつきましても、香港市場での出荷は前連結会計年度を上回ったものの、中国市場及び台湾市場での落ち込みに加え円高も影響したことから、海外全体の売上高は前連結会計年度に比して減少致しました。中国本土での販売のためのライセンス更新に伴う一時的な出荷停止や、現地卸売事業者再編による販売代理店側の一時的な仕入計画見直し、また、台湾市場での販売代理店側の在庫調整による影響等がその要因であります。
 これらにより、当連結会計年度の医薬品事業の売上高は対前連結会計年度比238百万円減(4.9%減)となる4,612百万円となりました。また、損益面につきましては、医薬品事業への費用配賦割合の増加(感染管理事業に比し、医薬品事業に係る営業部門の人件費割合等が増加)も影響し、対前連結会計年度比477百万円減(20.8%減)となる1,814百万円のセグメント利益となりました。

 

<感染管理事業>

 上期は、新型インフルエンザ収束後の出荷低迷に加え、卸売事業者や小売店等からの返品が出荷金額を上回ったことにより、感染管理事業はマイナスの売上高を計上致しました。一方、秋口以降の衛生管理製品に対する需要の高まりに向け、一般用の新たな製品「クレベリン ゲル スティック ディズニーバージョン」や「クレベリン マイスティック」の販売開始の他、主にTVコマーシャルの増量による広告宣伝の強化を図ったこと等から、店頭での販売状況や当社の出荷にも一定の回復が見られ、第3四半期連結累計期間の売上高はプラスに転じました。第4四半期連結会計期間後半からは季節的な製品需要の縮小に伴い、流通在庫の調整に向けた返品が再び増加し、第4四半期連結会計期間の売上高はマイナスとなったものの、下期を通じてはプラスとなりました。しかしながら、上期のマイナス売上高を吸収するには至らず、当連結会計年度の感染管理事業の売上高は、返品金額が出荷金額を上回るマイナスとなり、対前連結会計年度比3,951百万円減の△20百万円となりました。損益面につきましても、出荷の減少と返品の影響に加え、生産数量低下に伴う固定費負担割合の増加や製品在庫の劣化に伴う廃棄処理、また、返品調整引当金の増加等により、売上総利益において損失を計上し、さらには広告宣伝費や販売促進費等の増加、当社製品の東日本大震災被災地域への無償提供に係る費用の計上もあり、対前連結会計年度比3,431百万円減となる1,635百万円のセグメント損失となりました。

 

<その他事業>

 その他事業につきましては、引続き木酢液を配合した入浴液や園芸用木酢液等の製造販売を行いましたが、売上高は対前連結会計年度比6百万円減(19.5%減)となる26百万円、セグメント損益は、売上高減少に加え同事業に係る研究開発費の負担等もあり、対前連結会計年度比27百万円減となる22百万円のセグメント損失となりました。

 

(2)キャッシュ・フロー

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、有形固定資産の売却による収入等による増加があったものの、税金等調整前当期純損失が1,995百万円と大幅に減少したこと等により、前連結会計年度末より981百万円減少(前連結会計年度は1,759百万円の増加)し、当連結会計年度末残高は4,073百万円となりました。
 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果使用した資金は1,690百万円(前連結会計年度は1,896百万円の獲得)となりました。税金等調整前当期純損失1,995百万円の計上に対し、減価償却費241百万円やたな卸資産処分損380百万円等の非資金費用の計上や、たな卸資産の減少109百万円があった一方、法人税等の支払額850百万円の影響により、結果として大幅な支出超過となったものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果獲得した資金は828百万円(前連結会計年度は110百万円の使用)となりました。医薬品事業に係る設備投資等の支出があった一方、所有不動産の売却を主とする有形固定資産の売却による収入1,049百万円等から、収入が支出を上回りました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は61百万円(対前連結会計年度比83.6%増)となりました。新株予約権の行使による株式の発行による収入81百万円に対し、配当金の支払額126百万円等の支出が上回ったものであります。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成22年4月1日

至 平成23年3月31日)

前年同期比

(%)

医薬品事業

(千円)

4,564,478

102.1

感染管理事業

(千円)

250,031

4.3

その他事業

(千円)

21,827

57.8

合計

(千円)

4,836,338

46.8

 (注)1.金額は販売価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(2)商品仕入実績

 当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成22年4月1日

至 平成23年3月31日)

前年同期比

(%)

医薬品事業

(千円)

35,914

68.8

感染管理事業

(千円)

53,580

14.6

その他事業

(千円)

合計

(千円)

89,495

21.3

 (注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(3)受注状況

 当社グループは見込み生産を行っているため、該当事項はありません。

(4)販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成22年4月1日

至 平成23年3月31日)

前年同期比

(%)

医薬品事業

(千円)

4,612,993

95.1

感染管理事業

(千円)

△20,364

その他事業

(千円)

26,795

80.5

合計

(千円)

4,619,424

52.4

 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.感染管理事業は、急速な需要の減少に伴い、当連結会計年度の返品額が出荷額を上回りましたため、販売実績がマイナスとなっております。

3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次の通りであります。

相手先

前連結会計年度

(自 平成21年4月1日

至 平成22年3月31日)

当連結会計年度

(自 平成22年4月1日

至 平成23年3月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

丹平中田㈱

2,927,380

33.2

1,491,097

32.3

一徳貿易有限公司

713,386

8.1

691,556

15.0

㈱大木

1,311,316

14.9

598,706

13.0

㈱Paltac

1,364,970

15.5

562,982

12.2

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3【対処すべき課題】

(1)当社グループの現状の認識について

 前連結会計年度は、新型インフルエンザの発生を受け、第2の柱と位置づける感染管理事業の急伸により、著しく業績が拡大致しました。しかしながら、新型インフルエンザ収束後は一転して同事業が縮小に向かったことから、当連結会計年度は大幅な営業損失を計上することとなりました。このように当社グループの収益構造は、特に同事業を取り巻く環境や需要の変化に大きく影響を受ける傾向にあります。また、費用構造につきましても、事業拡大や上場に伴い、人件費を主とする固定費が、近年増加傾向にあります。
 当社グループでは、急激に悪化したこのような損益構造の解消と確実に利益確保可能な体質を目指し、下記の方針による構造改革に引続き取り組んでまいります。

 

(2)当面の対処すべき課題の内容

① トップラインの成長
 マーケティング、特に店頭プロモーションの強化により、感染管理事業においては、国内売上高の回復と安定成長、海外展開の加速化を図り、医薬品事業においては国内シェア及び海外展開の拡大を目指してまいります。一方、不採算事業・不採算製品からの撤退等、リソース配分の見直しを図りつつ、効果的な新製品の投入も合わせ、最適な事業ポートフォリオの構築に努めてまいります。

 

② 利益体質への転換
 人事制度改革・組織改編による生産性の向上や、不採算事業・不採算製品からの撤退、業務の効率化等を進め、コストパフォーマンスの改善と損益分岐点売上高の引き下げを図ることで、確実に利益確保可能な体質改善に努めてまいります。

 

③ 財務基盤の強化
 在庫水準の適正化や不動産の有効活用の検討等を進め、財務リスクの解消や、キャッシュ・フロー、資本効率の改善等を図ってまいります。

 

4【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)特定製品への依存及び生産拠点の集中について

 当社グループにおける安定的な収益基盤である医薬品事業の売上高は、その大半が「正露丸」及び「セイロガン糖衣A」によって構成されております。当該製品の製造につきましては、長年培ってきたノウハウをもとに、万全の品質管理・品質保証体制をもって臨んでおりますが、万一品質等に問題が発生した場合には、販売中止・回収を余儀なくされることも考えられます。また、当該製品はすべて当社吹田工場の一拠点のみにて製造しておりますため、本工場の所在する地域において地震等の災害が発生した場合には、これらの製品の供給が困難となることも考えられます。その他、予期せぬ製品への風評被害、競争環境の激変、原材料の調達に支障を来すような場合にも、当該製品の営業成績に止まらず、当社グループ全体の経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)特定取引先への依存について

 当社グループの売上高のうち、国内においては丹平中田㈱、㈱大木、㈱Paltac、海外では香港の一徳貿易有限公司の上位4社への売上高が、当連結会計年度において全体の約72%と大きな割合を占めております。このため、これら取引先の経営施策や取引方針、若しくは各社の財務状態の悪化により当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)海外事業展開に伴うリスク

 当社グループは、中国本土・香港・台湾を中心とする海外市場においても「正露丸」、「セイロガン糖衣A」等の販売に積極的に取り組んでおります。その結果、海外市場における売上高は、当連結会計年度において約18%を占めております。当該国における政治、経済、法律、文化、ビジネス慣習、競合企業の存在、為替、その他様々なカントリーリスク等によって、予想し得ない事象が発生した場合には、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、衛生管理製品の一部製造を行っている大幸環保科技(上海)有限公司において生産や輸送に問題等が生じた場合には、国内における生産体制も構築しているものの、当該製品の製造に与える影響が大きいことから、十分に需要に対応できるだけの生産が困難となることが予想され、その結果、当社グループの経営成績及び事業戦略に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)類似品の存在について

 当社グループが製造・販売しております「正露丸」及び「セイロガン糖衣A」は、他社においても同一または類似した名称で製造・販売が行われております。このため、当社グループが製造・販売しております製品と類似した商品が市場には多数存在しており、特に類似したパッケージの場合には、消費者が当社グループの製品と誤認して購入する可能性が否定できません。また、感染管理事業における主要製品である「クレベリン」においても、他社から類似品の製造・販売が行われております。この場合においても、消費者が当社グループの製品と誤認して購入する可能性が否定できません。
 さらには、これらの類似品において品質問題等が発生した場合には、当社グループの製品のイメージダウン及び予期せぬ風評被害が発生する可能性も否定できず、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)急激な需要の変化等に関するリスク

 感染管理事業においては、衛生管理製品を市場に提供していくために、二酸化塩素ガス特許技術を応用した製品等の企画・開発・販売を進めております。近年の感染症(新型インフルエンザ、ノロウイルス、SARS等)に対する予防意識の高まりを背景に、一般消費者をはじめ、公共機関やホテル、外食産業、ビルメンテナンス事業者、医療・介護施設、ペット関連事業者等の幅広い顧客をターゲットに事業を推進しております。これらの事業展開により、当該事業は感染対策を中心とした市場環境に影響を受け、感染症の流行及び予防意識の動向等によっては製品の需要に急激な変化が生じる可能性があります。
 また、このような特性を有した当社製品は、季節的な要因を含めた需要の急激な変化の影響を受けることにより、市場の流通在庫が大きく増減し、一時的に返品が急増することや、将来の返品に伴う損失に備えて計上する返品調整引当金が大幅に増加する可能性があります。また、同様の影響により、一時的に過剰な製品在庫を保有する状況となる可能性があります。その結果、営業成績及び財政状態に予測し難い急激な変動が生じ、当社グループ全体の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)原材料価格及び調達に関するリスク

 当社グループは、原材料等について急激に価格が高騰した場合、あるいは一部の原材料等について供給が滞り、代替の調達先が確保できない場合には、製品の利益率の悪化や機会損失の発生により、当社グループ全体の経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)製造物責任に関するリスク

 当社グループの製品については、関係法令を遵守し万全の体制で生産しておりますが、予期せぬ事情により、品質に関する重大な問題が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)競合に関するリスク

 「正露丸」、「セイロガン糖衣A」を中心とする当社グループの製品の知名度は高く、その結果、安定的な収益の獲得が出来ておりますが、今後他社による新たな製品開発及び競合品の価格引き下げ等により、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、衛生管理製品においても、他社の優れた製品の出現や競合品の価格引き下げ等により、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)知的財産権に関するリスク

 当社グループの感染管理事業における製品は、関連特許により、国内を中心に一定の範囲・期間保護されております。当社グループでは特許権を含む知的財産権を管理し、第三者からの侵害にも常に注意を払っておりますが、当社グループの保有する知的財産権が第三者から侵害を受けた場合には、期待される収益が失われる可能性があります。また、当社グループの自社製品が第三者の知的財産権を侵害した場合には、その第三者から損害賠償を請求される可能性があります。また、当社の特許は、一定の範囲に限定されたものであるために、その範囲外より他社から優れた製品が出現した場合には、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)法的規制等に関するリスク

 当社グループの属する医薬品事業は、「薬事法」等関連法規の厳格な規制を受けており、各事業活動の遂行に際して以下の通り許認可等を受けております。これらの許認可等を受けるための諸条件及び関係法令の遵守に努めており、現時点におきましては当該許認可等が取り消しとなる事由は発生しておりません。しかし、法令違反等によりその許認可等が取り消された場合には、当社グループの運営に支障をきたし、事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。

(許認可等の状況)

許認可等の名称

所管官庁等

許認可等の内容

有効期限

法令違反の要件及び主な許認可取消事由

医薬品製造業(包装・表示・保管)許可

兵庫県

兵庫県知事許可

(許可番号

28AZ200015)

平成27年3月31日

(5年ごとの更新)

薬事法その他薬事に関する法令若しくはこれに基づく処分に違反する行為があったとき、または役員等の欠格条項違反に該当した場合は許可の取消(薬事法第75条第1項)

医薬品販売業(卸売一般販売業)許可

大阪府

大阪府知事許可

(許可番号

B09608)

平成23年12月31日

(6年ごとの更新)

同上

第二種医薬品製造販売業許可

大阪府

大阪府知事許可

(許可番号

27A2X00059)

平成23年12月31日

(5年ごとの更新)

同上

医薬品製造業許可

大阪府

大阪府知事許可

(許可番号

27AZ000163)

平成23年12月31日

(5年ごとの更新)

同上

医薬品製造業許可

山形県

山形県知事許可

(許可番号

06AZ200007)

平成28年3月24日

(5年ごとの更新)

同上

進口薬品注冊証

(Imported Drug

License)

中国国家食品薬品監督管理局

中国国家食品薬品

監督管理局許可

(許可番号

Z20100002,Z20100003

,Z20100004)

平成27年2月21日

(5年ごとの更新)

薬事法その他薬事に関する法令に違反した場合は許可の取消

薬品/製品注冊証明書

(Certificate of

Drug/Product

Registration)

香港衛生署薬剤業及毒薬管理局

香港衛生署薬剤業及毒薬管理局許可

(許可番号

HK-13218)

平成27年5月25日

(5年ごとの更新)

同上

 なお、感染管理事業の製品は現在薬事法の規制の対象には含まれておりませんが、法令の改正や解釈の変更が生じた場合、また今後の製品の開発、販売の方向性によっては規制を受ける可能性も否定できません。その動向によっては当社グループの事業戦略に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

6【研究開発活動】

 当社グループは「自立」、「共生」、「創造」の基本理念を実践し、世界のお客様に健康という大きな幸せを提供することを使命と考えております。
 消化器管関連医薬品のスペシャリティ・ファーマとして、下痢のメカニズムの解明や、100有余年にわたり利用されてきた「正露丸」の主成分である日局木クレオソートについて、薬理薬効の研究を続けてまいりました。日局木クレオソートの有効性や安全性等の研究成果については、国内外の専門誌を中心に成果の発表を行っております。さらに新規効能に対する臨床研究を各大学と提携し進めてきました。また、新たに二酸化塩素の基礎応用研究として、微生物に対する作用メカニズムの研究、各種ウイルス、細菌、真菌、害虫、タバコ成分等に対する有効性の研究(二酸化塩素関連製品を用いた研究を含む)、各種応用研究、使用調査研究、安全性の研究を各研究機関と連携をとりながら進めております。
 一方、製品開発研究は、感染管理事業における特許低濃度二酸化塩素ガス発生装置の開発を中心に行っており、二酸化塩素ガスの濃度分布等の空調学的な研究を大学と連携し、進めております。
 これらの結果、当連結会計年度の研究開発費の総額は291百万円となりました。

 

(1)医薬品事業

 当事業では、生活者が健康で快適な生活を送るために必要とされる製品を提供すべく、医薬品開発テーマとして、次の研究開発活動を中心に行っております。

① 正露丸の薬効拡大に向けた臨床研究

② 正露丸配合成分の分析研究

 なお、当該セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費の総額は30百万円となりました。

(2)感染管理事業

 特許濃度長期保持型二酸化塩素ガス溶存液は、人体用抗菌剤として、中国で認可された衛生製品として製造販売しておりますが、日本国内では皮膚粘膜感染症治療剤として、動物用を視野に入れた研究開発活動を推進しております。特許低濃度二酸化塩素ガス発生装置である「リスパス」に関しては、二酸化塩素ガス発生方法の研究開発やコストダウンに向けての改良を行い、空調機器として発展させております。
 その他、現在着手している研究開発活動は以下の通りであります。

① 置き型の二酸化塩素ガス発生ゲル剤の液剤と粉剤をプラスティック容器に内包したスティックタイプの製品の開発を進めております。

② 二酸化塩素の各用途にあわせた細菌、ウイルス及び真菌の有効性研究を基にした衛生管理製品並びに、臭気物質除去に対する有効性研究を基にした消臭製品の開発を進めております。

 なお、当該セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費の総額は237百万円となりました。

 

(3)その他事業

 当事業に関しては、木酢を使用した種子消毒製品の農薬開発に取り組んでおり、実使用に向けた現場試験も実施しております。

 なお、当該セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費の総額は23百万円となりました。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。

 

(2)財政状態の分析

<資産、負債及び純資産の状況>

 当連結会計年度末における資産合計は11,253百万円(前連結会計年度末比2,675百万円減)となりました。また、負債合計は2,960百万円(同355百万円減)、純資産合計は8,293百万円(同2,320百万円減)となりました。前連結会計年度末からの主な変動要因は、損失計上による現金及び預金の減少や過剰在庫の処分等によるたな卸資産の減少等による流動資産1,353百万円の減少、所有不動産売却等による固定資産1,322百万円の減少、法人税の支払い等による流動負債407百万円の減少、また、当期純損失や配当金の計上等による利益剰余金2,355百万円の減少等であります。なお、自己資本比率は前連結会計年度末から2.6ポイント低下し、73.6%となっております。
 

(3)経営成績の分析

 当連結会計年度の業績につきましては、売上高4,619百万円(対前連結会計年度比47.6%減)、営業損失1,242百万円(前連結会計年度は2,489百万円の営業利益)、経常損失1,192百万円(前連結会計年度は2,531百万円の経常利益)、当期純損失2,228百万円(前連結会計年度は1,645百万円の当期純利益)となりました。
 「1 業績等の概要」にて記載致しました通り、医薬品事業におきましては、大半を占める国内向け売上高が、「正露丸」の落ち込みにより、前連結会計年度に比して減少したことに加え、海外向け売上高も、中国市場や台湾市場での落ち込みによる減少が影響したことから、医薬品事業全体の売上高は、対前連結会計年度比238百万円減(4.9%減)となる4,612百万円となりました。また、営業利益につきましては、対前連結会計年度比477百万円減(20.8%減)となる1,814百万円となりました。
 感染管理事業におきましても、新型インフルエンザ収束後の衛生管理製品に対する需要低下や流通在庫の増加により、当社製品の出荷が低調に推移したことに加え、出荷を上回る著しい返品も発生致しました。これにより、前期の飛躍的な伸長から一転して、同事業の売上高は、対前連結会計年度比3,951百万円減の△20百万円となりました。営業利益につきましても、対前連結会計年度比3,431百万円減となる1,635百万円の損失となりました。

 

(4)今後の経営戦略

① 医薬品事業

 主力製品である「正露丸」、「セイロガン糖衣A」を中心に、また、利用シーンに応じた新たな製品の市場投入にも努めながら、国内シェアの向上とアジア諸国を中心としたグローバル展開を強化してまいります。一方で、地道な研究活動に基づき、100有余年に渡って利用されてきた「正露丸」の主成分である木クレオソートの有効性に対する科学的解明を継続し、その効用を世界に広めてまいります。

 

② 感染管理事業

 「クレベリン」ブランドの認知度向上と販売チャネルの開拓を強化しつつ、国内における安定的な売上の成長とアジア諸国をはじめとしたグローバル展開に努めてまいります。また、様々な研究機関との二酸化塩素の共同研究をはじめ、当社グループの特許技術である濃度長期保持型二酸化塩素ガス溶存液や低濃度二酸化塩素ガス関連製品の新規効用を含めた新製品開発プロジェクトも進めてまいります。

 

(5)資本の財源及び資金の流動性についての分析

 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「1 業績等の概要」に記載の通りであります。
 なお、当社グループは、現在、事業活動に必要な運転資金及び設備投資資金につきましては、自己資金から調達しており、当連結会計年度において、運転資金及び設備投資資金を目的とした資金の調達等は行っておりません。

 また、当連結会計年度末時点における長短借入金や社債等の残高はございません。

 

(6)経営者の問題認識と今後の方針について

 当社グループは、医薬品事業と感染管理事業という2つの基幹事業を推進するに当たり、取り巻く環境や市場の変化の予測とそれへの対応の適切性が、事業の成果ひいては当社グループの業績を左右するものと考えております。

 「3 対処すべき課題」で記載のように、当社グループの収益構造は、感染管理事業を取り巻く環境や需要の変化に大きく影響を受ける傾向にあります。また、費用構造につきましても、固定費が近年、増加傾向にあります。当社グループでは、急激に悪化したこのような損益構造の解消と確実に利益確保可能な体質を目指し、① トップラインの成長、② 利益体質への転換、③ 財務基盤の強化による構造改革に引続き取り組んでまいります。

 事業別には以下の通り考えております。

 医薬品事業につきましては、「正露丸」、「セイロガン糖衣A」販売における既存のステータスに安住することなく、製品とその優れた効能の世界への伝播を加速してまいります。地道な研究活動に基づき「正露丸」の主成分である木クレオソートの有効性に対する科学的解明を継続し、100年以上の歴史を持つ「正露丸」を、20世紀から21世紀に引継ぎ、改良し、発展させ、世界に伝え、広げることが会社と社会の双方の利益に繋がると考えております。

 また、感染管理事業につきましては、感染管理という新たなコンセプトに基づき市場構築に注力してまいります。当該事業は内外を問わず、消費需要から国家需要に至る、社会と生活のあらゆる階層と局面において発生する市場であり、大きな広がりの可能性を持った事業と言えます。当社は、「クレベリン」ブランドの国内における売上の成長とグローバル展開に努めながら、新規効用を含めた新製品開発プロジェクトも進め、事業拡大を図ってまいります。

 以上のように、製品と業容の高度化と拡大を図り、社会に対するコミットメントの姿勢を明らかにした事業展開を行うことにより、21世紀における当社グループの飛躍を目指してまいります。





出典: 大幸薬品株式会社、2011-03-31 期 有価証券報告書