有価証券報告書を3社、または3期分比較分析できる! いますぐトライアルで試す >>
 






セクション一覧

第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

当社は、医療システム事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。

 

(1)業績

当事業年度における我が国経済は、企業収益が改善する中で設備投資は増加し、公共投資も高水準で横ばいの動きとなりました。雇用・所得環境の改善が続く中、景気は緩やかな回復基調が続きました。

当社が主な市場とする医療業界におきましては、医療の質向上や効率化に寄与する医療情報システムの普及が加速しており、急速な高齢化が進む中で「医療の国際化」や「地域包括ケアシステムの実現」に向け、今後もさらなる市場成長を続けていくものと考えられます。

このような環境の中、当社では、大学病院をはじめとする大規模病院や地域中核病院等への医療用データマネジメントシステムClaioや院内ドキュメント作成/データ管理システムDocuMakerを中心とした院内データ総合管理ソリューション群(※)の販売・導入に注力するとともに、ハイレベルな製品力が高い市場評価を得ている眼科カルテソリューションの代理店導入にも積極的に取組み、病院案件92件及び診療所案件101件の新規・追加導入を行いました。当社ソリューション群は、引続き堅調に導入実績を伸ばしており、中小規模病院への導入も着実に増加しております。

 

この結果、当事業年度における当社の売上高は、2,863,916千円(前年同期比20.2%増)となりました。また、営業利益は992,755千円(同21.8%増)、経常利益は1,008,618千円(同20.3%増)、当期純利益は630,071千円(同21.7%増)となりました。

 

※ 紙カルテ/文書アーカイブシステムC-Scan、カルテ記事記載システムC-Note、可搬電子媒体(PDI)入出力システムPDI+ MoveByなど院内データの一元管理を実現する「画像と文書の統合ソリューション」群であります。

 

当事業年度における売上の構成は下表のとおりであります。

当社はシステムメーカーとして、ソフトウエアの開発及び販売に主眼をおいております。したがって、ハードウエアの取扱いはソフトウエアの販売に付随して行われるものであり、ハードウエアのみの販売は原則として行っておりません。なお、サポート等の販売額は、電子カルテREMORAのライセンス料を含んでおります。

販売・サービス種類別

販売額(千円)

構成比(%)

前年同期比(%)

ソフトウエア

(うち代理店販売額)

2,222,992

(478,157)

77.6

115.9

ハードウエア

(うち代理店販売額)

195,234

(25,109)

6.8

142.5

サポート等

445,690

15.6

136.3

合計

2,863,916

100.0

120.2

 

当事業年度においては、新規・追加導入の案件数の増加及び新製品の開発等により、1案件当たりの導入規模が拡大したことで、病院向けソリューションが堅調に推移し、ソフトウエアの販売額は2,222,992千円(前年同期比15.9%増)となりました。また、ハードウエアの販売額は195,234千円(前年同期比42.5%増)となりました。サポート等の販売額は、ユーザ数の増加に伴い445,690千円(前年同期比36.3%増)となり、ストック型収益の基盤を着実に拡大いたしました。

 

 

(2)キャッシュ・フロー

当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、1,394,908千円(前事業年度末比113.7%増)となり、前事業年度末に比べて742,034千円増加しております。各キャッシュ・フローの状況と増減要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、前事業年度に比べ725,206千円増加し、1,281,728千円となりました。これは主として、税引前当期純利益が1,008,618千円、無形固定資産(市場販売目的のソフトウエア)の償却費267,457千円、売上債権の減少による増加244,491千円に対し、法人税等の支払323,819千円によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、前事業年度に比べ103,840千円増加し、409,850千円となりました。これは主として、無形固定資産(主に市場販売目的のソフトウエア)の取得による支出236,193千円及び定期預金の預入による支出286,000千円に対し、定期預金の払戻による収入120,000千円によるものであります。

特に無形固定資産の増加は、今後のさらなる事業拡大に備えて開発人員を増補し、新製品の開発及び既存製品の機能拡張・改良を行ったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は、前事業年度に比べ79,193千円増加し、129,844千円となりました。これは主として、配当金の支払による支出129,318千円によるものであります。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

当社は、医療システム事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。

(1)生産実績

 当事業年度の生産実績は、次のとおりであります。

事業部門

生産高(千円)

前年同期比(%)

医療システム事業

747,120

102.2

(注)1.金額は当期総製造費用によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)受注実績

 当事業年度の受注状況は、次のとおりであります。

事業部門

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

医療システム事業

2,238,008

96.0

357,954

77.2

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3)販売実績

当事業年度の販売実績を販売・サービス種類別に示すと、次のとおりであります。

販売・サービス種類別

販売高(千円)

前年同期比(%)

ソフトウエア

2,222,992

115.9

ハードウエア

195,234

142.5

サポート等

445,690

136.3

2,863,916

120.2

(注)1.当事業年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

相手先

前事業年度

(自 平成25年1月1日

至 平成25年12月31日)

当事業年度

(自 平成26年1月1日

至 平成26年12月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

日本電気株式会社

426,676

17.9

460,635

16.1

株式会社富士通アドバンストエンジニアリング

267,867

11.2

348,708

12.2

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3【対処すべき課題】

(1)人材の確保について

① 製品力強化のための人材確保

当社は、業界内での当社の競争力の源泉は製品力であり、その製品力は、医療全般に関する深い知識と現場のニーズを把握する情報収集力、そしてこれらを早期に製品化していく高い開発力にあると認識しております。

現段階において、開発部門のスタッフが不足している状況ではありませんが、ユーザがより安心して使用できるより使いやすい製品を、そしてユーザの潜在的なニーズや問題点にいち早く対応する製品を開発していくために、新卒・中途採用を問わず、高いスキルと使命感を持った優秀な人材の確保に引続き努めてまいります。

 

② 営業力強化のための人材確保

当社は、当社の経営理念を共有できる販売パートナーを多く確保し、彼らに高品質の製品を提供していくことで、全国各地のユーザに当社製品を提供していきたいと考えております。

優秀な販売パートナーを獲得していくためには、医療に関する深い知識とITに関する高いスキルを持合わせた人材が必要不可欠であるとの認識に立ち、今後の最重要課題の一つとして取組んでまいります。

 

(2)隣接領域への進出

① 診断支援システムの開発

これまで医療用ソフトウエアは、医療機器として常にハードウエアとの一体化が必要でしたが、薬事法の改正によりソフトウエアが単体で医療機器と認められました。これにより、多様な臨床アプリケーションの創出が期待されるとともに、より踏み込んだ領域で診断支援を行うソフトウエアの研究開発も期待される一方で、これまで以上に医療情報システムが、その真価を問われることとなると予想されます。これはまさに、当社が長年に渡り蓄積し、向上させてきた開発技術やノウハウ、知識を基に開発してきた製品を、より厳しい審査を通してこれまで以上に安全で安心かつ最先端の製品とする好機であると認識しております。これを受けて、当社は“診断支援システム”のさらなる研究開発に鋭意取組み、製品幅を拡大するとともに、新しいかたちで医療へ貢献してまいります。

 

② 病院経営効率化ソリューションの提供

当社製品はこれまで、診療効率を向上させることによりその結果として経営効率の向上をもたらせる製品群が主力でありましたが、今後は「経営」そのものにもダイレクトに働きかける製品を提供することで、医療の「現場」と「経営」を密に連携させて大きな相乗効果を得られるよう、新たな製品の開発に取組んでまいります。

 

4【事業等のリスク】

 以下においては、当社の事業展開その他に関するリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。

 なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、本書提出日(平成27年3月31日)現在において当社が判断したものであり、現時点で想定できないリスクが発生する可能性もあります。

 当社は、これらのリスクの発生可能性を認識した上で、発生の回避に努める方針であります。

 

(1)情報セキュリティに関する事件・事故について

当社は、業務上多数の製品開発情報を取扱っております。情報セキュリティ管理に関しましては、重要性及びリスクを十分に認識し、物理的セキュリティの充実に加え、情報セキュリティ管理規程を整備するとともに、従業員に向けた教育の実施、またこれらの運営、維持推進を、組織的かつ継続的に行っております。また、これらの情報管理体制をより強化するため、平成24年8月には大規模病院向け医療情報システムメンテナンス業務について情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の認証取得をいたしました。

しかしながら、不測の事態により情報セキュリティ事故等が発生した場合、当社の信用が失墜し、企業イメージの低下を招き、またはISMS認証取消の可能性があるとともに、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

(2)個人情報に関する事件・事故について

当社は、医療機関へのレセプトソフトの導入サービスを行う際に、当該医療機関の保管する個人情報を一時的に預かることがあります。当社は個人情報の取扱いに関する重要性及びリスクを十分に認識し、個人情報を適切に管理するため、個人情報保護規程を整備しております。さらに、当社のホームページにて個人情報保護方針を公開し、これら規程及び方針に準拠した行動指針やガイドラインを制定するとともに、教育、研修を通じて個人情報管理を徹底いたしております。なお、当社は平成20年1月にプライバシーマークの認証を受けております。

しかしながら、情報管理の過程等において、不測の事態により個人情報の漏洩等が発生した場合、当社への多額の損害賠償請求やプライバシーマークの認証取消処分又は罰金等が課せられる可能性があるとともに、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

(3)訴訟等の発生について

 現在係争中の案件はありません。ただし、以下に記載するイ・ロ等、何らかの理由により訴訟等が発生し、当社の経営成績に影響を与える可能性があります。

イ 当社の製品において、当社の過失によって生じた不具合等により、ユーザに損害が発生した場合、金銭的賠償や信頼喪失により、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

ロ 当社では、医療機関に製品の導入を行う際、データ移行作業の為に患者の個人情報を含む医療機関情報を預かることがあります。万が一、内部情報管理体制の瑕疵等によって外部に情報が流出した場合、金銭的賠償や社会的信用の失墜により、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)検収時期について

 当社の導入先顧客である医療機関では、システムの稼働開始日を1月1日に設定するケースが多く、したがって検収時期が12月に集中する傾向にあります。また、導入先顧客の人的整備を含む受入れ体制等の状況により、検収時期が流動し、予定していた売上高が翌期以降に計上されることにより、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 なお、前事業年度及び当事業年度における月次売上高は、次のとおりであります。

 

前事業年度(自 平成25年1月1日 至 平成25年12月31日)

 

1月

2月

3月

4月

5月

6月

7月

8月

9月

10月

11月

12月

年間合計

売上高

(千円)

73,712

135,541

361,863

111,476

178,509

118,854

62,843

69,615

312,676

184,963

91,991

680,586

2,382,635

構成比

(%)

3.1

5.7

15.2

4.7

7.5

5.0

2.6

2.9

13.1

7.8

3.9

28.5

100.0

 

当事業年度(自 平成26年1月1日 至 平成26年12月31日)

 

1月

2月

3月

4月

5月

6月

7月

8月

9月

10月

11月

12月

年間合計

売上高

(千円)

156,008

96,149

646,406

127,180

239,870

143,212

168,568

111,958

416,189

185,458

217,897

355,016

2,863,916

構成比

(%)

5.4

3.4

22.6

4.4

8.4

5.0

5.9

3.9

14.5

6.5

7.6

12.4

100.0

 

  (5)政府の情報技術戦略について

当社の売上高は、製品構成及び戦略上、大規模病院に対する販売額の占める割合が大きくなる傾向にあります。

大規模病院には国公立施設も多く、IT投資に係る予算が現行どおり組まれている状況が続く場合や、今後現状を上回る場合には、医療IT市場への新規参入により競合企業が増加する可能性があります。競合による製品価格の引下げや案件単位の当社製品の導入規模の縮小は、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

一方で、政府の情報技術戦略の変更や、予算の減少等により、医療機関のシステム投資が縮小した場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)診療報酬の改定について

 当社の製品・サービスは主に医療業界向けであります。診療報酬改定の内容が医療機関の経営を圧迫する場合、医療機関の投資意欲が萎縮する可能性があり、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)製品・サービス等の陳腐化について

 当社は、開発部門において、既存製品の改良と新製品等の研究開発に取組んでおりますが、万一、当社が想定していない新技術及び新サービスが普及等した場合には、当社の提供するソフトウエア、サービス等が陳腐化し、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社製品の競合先との競争激化による製品価格の引下げは、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)特定役員への依存及び人材の確保、育成について

イ 特定役員への依存について

当社代表取締役社長 相原輝夫は、当社経営の最高責任者であり、営業活動、開発活動に深く関与をしておりますが、現在、業務分掌や職務権限の委譲を進めることで同氏への依存度が低下しつつあります。しかしながら、今後何らかの理由で同氏が当社での業務を継続することが困難になったとき、当社の経営成績に影響を与える可能性があります。

ロ 人材の確保、育成について

当社は、主に医療機関向けシステムの研究開発・販売を行っており、業務遂行に医療及び医療システムに対する高度の知識と医療機関のニーズや問題点を的確に把握し、それらに対する解決策を提案できる能力が要求されます。今後継続的な採用活動と教育育成プログラムによりスタッフの拡充に努めますが、計画的な採用、育成ができなかった場合、事業拡大及び将来性に影響を与える可能性があります。

 

(9)販売パートナーとの関係について

 当社は、研究開発型企業として製品を供給していく所存ですが、販売面に関しては、今後販売パートナーを拡充していく方針であります。当社は、販売パートナーとの間で良好な関係を維持しておりますが、今後、販売パートナーの経営戦略の変更や他社製品の取扱いへの変更、その他何らかの理由で良好な関係が維持されず、代理店契約等が解除された場合には、当社営業拠点から離れた地域のユーザへのサポート等に係る金銭的又は時間的な負担が発生する可能性があり、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)特許権等の知的財産権について

当社は、独自に開発したロジックや製品などについて、国内外において特許権等の知的財産権を取得することにより、その保護に努めています。しかし、第三者から異議申立てを受け、無効にされ、又は回避される可能性があり、これらの特許権等により競争上の優位性が保証されるものではありません。

 当社は、現時点において、当社の特許に対する無効申立てや、当社の事業活動に影響を与えるような特許権、商標権、著作権等その他の知的財産権が他社により取得されているという事実は確認しておりません。しかしながら、ソフトウエアに関する技術革新の顕著な進展により、当社のソフトウエアが第三者の知的財産権に不時に抵触する場合や、当社が認識していない特許権が成立している場合、当該第三者が知的財産権の侵害を主張し、損害賠償及び使用差止め等の訴えを提起される可能性並びに当該訴訟に対する金銭的な負担を余儀なくされる可能性があり、当社の経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(11)ストック・オプションの行使による株式価値の希薄化について

 当社は、役職員等の会社業績に対する意欲や士気を高めることを目的として、ストック・オプション制度を導入しております。具体的には平成21年7月の取締役会の決議で発行しております。これらのストック・オプションが行使された場合、当社の1株当たりの株式価値は希薄化する可能性があります。

5【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

当社は、医療システム事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。

 

(1)研究開発活動に関する基本方針

 当社は、医療システム及び医療ネットワークシステムに特化した研究開発型企業としての企業価値を高めるとともに、医療現場のニーズに迅速かつ的確に対応した、より利便性の高い製品をユーザに提供することによって、新たな市場を創出し、医療のIT化促進に資するため、研究開発活動に注力しております。

 当社は、ソフトウエアビジネスにおきましては、その業界において常に顧客主体の最先端のサービスを提供していくことが重要であるとの認識から、医療機関における様々な細分化されたニーズをいち早くキャッチし、新製品の研究開発に尽力するとともに、既存製品に対しても新しいニーズを組込んだ製品へと改善・改良を行っております。

 また、新製品につきましては、医師の高齢化やITリテラシーの問題等にも対応するべく、シームレスなIT環境の実現に向け、既存製品と連携した様々なシステムの研究開発を行っております。

なお、当社は、医療システム事業の単一セグメントであるため、セグメント情報に関連付けた記載を行っておりません。

 

(2)研究開発体制及び管理体制

 当社では、当事業年度末現在において、担当取締役以下45名(従業員比率31.9%)が研究開発に従事しております。特にIT技術が先進的に研究されている大学病院を中心に、医療システムにおける課題・ニーズを営業部門よりいち早く入手し、研究開発テーマを検討しております。

 

(3)当事業年度における研究開発活動

 研究開発に関するテーマの選定、プロジェクト編成、予算等は取締役会において討議・決定され、その後の研究開発における進捗状況は案件ごとに取締役会に報告されるとともに、研究開発活動の継続・中止が検討・決定されます。

当事業年度におきましては、小規模病院及び診療所市場において新たな需要を創出・拡大すべく開発した小規模医療機関向け医療用データファイリングシステムClaioBOXを平成26年7月よりリリースしております。ClaioBOXは、大規模病院スペックのClaioを、アプリケーションデータ取得/連携ツールP-Launcherを用いることで基本スペックはそのままに小規模医療機関でご利用いただける画像・文書ファイリングシステムパッケージであります。現在、全国に供給可能な販売網の構築に向けた最終調整に鋭意取組んでおります。

また、医療以外の分野においても、メーカー等からID-Connectorに対する多くの引合いを受けております。

上記の研究開発活動の結果、当事業年度は、研究開発費2,582千円を計上しております。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、本書提出日(平成27年3月31日)現在において当社が判断したものであります。

 

(1)重要な会計方針及び見積り

 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたっては、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行っております。

 

(2)財政状態の分析

(資産の状況)

 当事業年度末における資産の残高は、2,832,732千円となり、前事業年度末より638,335千円増加しました。

① 流動資産

 流動資産は、売上増加による現金及び預金の増加908,034千円と売掛金の減少247,484千円を主たる要因とし、当事業年度末残高2,373,012千円(前事業年度末比669,387千円増)となりました。

② 固定資産

 固定資産は、無形固定資産(主に市場販売目的のソフトウエア)の減少32,755千円を主たる要因とし、当事業年度末残高459,720千円(前事業年度末比31,052千円減)となりました。

 無形固定資産(市場販売目的のソフトウエア)が減少し、利益剰余金の増加に伴い株主資本が増加したことで、固定比率は19.6%となり、前事業年度末に比べて7.0%良化しました。

 

(負債の状況)

 当事業年度末における負債の残高は、489,252千円となり、前事業年度末より137,469千円増加しました。

① 流動負債

 流動負債は、未払法人税等の増加67,483千円、未払消費税等の増加41,858千円及び未払金の増加23,531千円を主たる要因とし、当事業年度末残高473,347千円(前事業年度末比132,197千円増)となりました。

② 固定負債

 固定負債は、長期前受金の増加5,308千円を主たる要因とし、当事業年度末残高15,905千円(前事業年度末比5,272千円増)となりました。

 

(純資産の状況)

 当事業年度末における純資産の残高は、2,343,480千円となり、前事業年度末より500,865千円増加しました。これは主に、利益剰余金の増加500,164千円によるものです。

 

(3)経営成績の分析

(売上高)

当事業年度の売上高は、前事業年度に比べて481,281千円増加し、2,863,916千円(前年同期比20.2%増)となりました。

売上増加の主な理由は、大学病院をはじめとする官公立病院への大規模導入の案件数が増加したことと、当社主力製品であるデータマネジメントシステムClaioを中心としたシステム連携ソリューションの1案件当たりの規模が拡大したことによるものです。また、診療所に対する代理店による電子カルテREMORAの導入にも積極的に取組んだ結果、REMORAのユーザ数増加によりライセンスの売上が堅調に伸び、メンテナンス等の売上高が増加し、ストック型収益の基盤も拡大いたしました。

 

(売上総利益)

 当事業年度の売上総利益は、売上の増加に伴い前事業年度に比べ347,372千円増加し、1,780,540千円(前年同期比24.2%増)となりました。また、売上総利益率は、前事業年度に比べ2.0%増加の62.2%となりました。

 

(営業利益)

 当事業年度の営業利益は、売上の増加に伴い前事業年度に比べ177,988千円増加し、992,755千円(前年同期比21.8%増)となりました。また、販売費及び一般管理費の対売上比は、前事業年度に比べ1.5%増加し、27.5%となりました。

(経常利益)

 当事業年度の経常利益は、売上の増加に伴い前事業年度に比べ170,251千円増加し、1,008,618千円(前年同期比20.3%増)となりました。

 

(当期純利益)

 当事業年度の当期純利益は、前事業年度に比べ112,235千円増加し、630,071千円(前年同期比21.7%増)となりました。

 

(4)キャッシュ・フローの状況

 「第2 事業の状況 1 業績等の概要(2)キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。

 

(5)経営者の問題意識と今後の方針について

当社は、経営理念である「価値ある技術創造で社会を豊かにする」を実現し、株主・販売先・仕入先・金融機関・従業員などの全てのステークホルダーの期待と信頼に応えるべく、経営資源の的確な配置と効率的な投入による企業価値の最大化に注力してまいります。

当社が主な市場とする医療業界におきましては、政府の諸施策等により、医療及び医療連携に資するICT化に向けた投資意欲が一層高まりを見せ、市場はさらなる拡大を続けると予見されます。当社は、従前にも増して、人員の拡充を図るとともに、人材と製品とを同時に獲得し得るM&Aを視野に入れた人材施策にも取組み、社内管理体制の強化と企業力の向上に努めてまいります。

開発・営業活動にあっては、今後ますます市場の拡大が予測される診断支援システムや病院経営効率化ソリューション等現在の主力製品群の隣接領域や、医療以外の分野への製品提供にも積極的に取組んでまいります。

 

当社の主力製品であるClaio及びDocuMakerは、院内の診療科を跨いで様々な医療機器・システムと繋がることで患者情報を一元管理し、診療の効率化と質の向上を実現する病院向けソリューションの中核となる製品であり、医療情報システム市場において、当社製品ラインナップは、先端にしてスタンダードとなりつつあります。これに加え、PDI+ MovebyやRemoteCAP及びP-Launcherが創出してきた中小規模病院市場も着実に成長しております。

次事業年度におきましては、医療分野では、大中規模病院に対する導入がこれまでの成長率と同程度に引続き堅調に伸び続けるものと考えております。加えて、小規模病院・診療所に対してもP-Launcher/BCRという当社にしかないオンリーワンの革新的な技術をもって創出した新市場の本格的な掘り起こしに取組んでまいります。

また、当社が開発したデータ取得ツール群(※)は、これまで様々な場面で必要とされていたにもかかわらず実現困難であったデータの取得と連携利用を、専門的な知識を必要とせず“安価で自由に”行うことを可能とした製品であります。当該製品群の技術は、人的工数やシステム導入コストを大幅に削減するものであります。この技術は、多くのシステムメーカーの事業をこれまで以上に有利に展開する鍵となり得、また、参入の難しかった新たな顧客群の獲得に乗出す切り札ともなり得ることから、一例では官公庁等のシステムリプレイス市場なども視野に入れたあらゆる分野に向けて、積極的な販売展開に取組んでまいります。

海外展開については、シンガポールのクラスタの中核医療機関において現地での製品デモにより極めて高い評価を獲得するとともに、当該医療機関の受注に対し入札中であります。今後は当該医療機関をはじめとするシンガポールでの取組みを皮切りに、ASEAN全域での製品展開を目指し積極的に働きかけてまいります。

人材施策においても、今後の事業拡大に備えた人的資本と研究開発技術の獲得のための投資として、M&Aも視野に入れ鋭意取組んでまいります。

 

※ P-Launcher、ID-Connector及びData-Connectorからなる、データの取得/連携を簡単かつ高速に行い人的工数を劇的に削減し得るソリューションであります。

 





出典: 株式会社ファインデックス、2014-12-31 期 有価証券報告書