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セクション一覧

第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 当連結会計年度におけるわが国経済は、東日本大震災の復興需要等を背景として回復の兆しがみられたものの、世界景気の下振れ等により不透明な状況で推移しました。

 当社グループが関係する医療及び高齢者福祉分野におきましては、平成24年度の診療報酬及び介護報酬の改定が行われ、診療報酬につきましてはわずかながらプラス、介護報酬につきましては実質マイナスの改定となりました。

 このような状況のもと、当社グループでは国内の事業領域拡大と海外の事業展開加速を重点課題として事業を推進してまいりました。

 国内の施設向け事業につきましては、製品販売及びメンテナンスサービスが、在宅向け事業につきましては、製品販売及び福祉用具レンタル卸が、それぞれ堅調に推移いたしました。福祉用具レンタル卸事業を行うパラマウントケアサービス株式会社におきましては、お客様へのきめ細かいサービスの提供を目指して事業所を5ヵ所新設いたしました。これにより、直営拠点数は全国で50となりました。

 海外事業におきましては、インドネシア、中国、タイなど、販売拠点のあるアジア地域を中心に売上を大幅に伸ばしました。また、インドにおきまして、販売子会社である「パラマウントベッド インディア」を設立し、平成25年1月に本格稼働しております。

 生産面におきましては、増産に対応する目的で、国内工場において繁忙期を中心に2交代制による生産を実施したほか、中国の製造販売子会社である八楽夢床業(中国)有限公司の工場を増設、平成24年7月に稼働しております。

 次に当連結会計年度における主要な品目別売上高は、以下のとおりであります。

 

 

(単位:百万円) 

品目

当連結会計年度

前年度増減 (%)

ベッド

32,355

93.1

マットレス

4,617

80.7

病室用家具

4,455

113.8

医療用器具備品

3,483

112.5

その他

13,062

128.6

レンタル

8,744

140.3

合計

66,716

106.0

  

 以上の結果、当連結会計年度は、売上高667億16百万円(前連結会計年度比106.0%増)、営業利益112億39百万円(同115.8%増)、経常利益119億81百万円(同130.4%増)、当期純利益70億93百万円(同133.8%増)となりました。

 なお、当社は前第3四半期連結会計期間より四半期連結財務諸表を作成しているため、比較対象となる前連結会計年度の連結業績は、当社の平成23年4月1日から平成24年3月31日の業績に、平成23年10月1日付で子会社となった9社(パラマウントベッド株式会社、パラテクノ株式会社、パラマウントケアサービス株式会社、PT.パラマウントベッド インドネシア、八楽夢床業(中国)有限公司、コロナ メディカル、他3社)の6ヶ月分の業績を連結した金額となっております。

 

(2)キャッシュ・フロー

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は、130億60百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 (営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果、増加した資金は94億65百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益119億41百万円、減価償却費41億19百万円、仕入債務の増加額10億4百万円等の増加と、売上債権の増加額27億52百万円、法人税等の支払額37億24百万円、リース債務の支払額13億41百万円等の減少によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果、減少した資金は103億27百万円となりました。これは主に、有価証券及び投資有価証券の取得額114億9百万円、定期預金の預入による支出額36億8百万円、有形固定資産の取得額19億48百万円等による減少と、有価証券及び投資有価証券の売却額75億67百万円等の増加によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果、減少した資金は14億15百万円となりました。これは主に、配当金の支払いによるものであります。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

 販売の状況については「1.業績等の概要」に記載しております。

(1)生産実績

 

(単位:百万円) 

品目

当連結会計年度

前年度増減(%)

ベッド

34,831

106.5

マットレス

4,771

90.4

病室用家具

4,856

115.7

医療用器具備品

2,909

177.0

その他

1,600

104.6

合計

48,969

108.7

 (注)1.金額は販売価格によって表示しております。

    2.当社グループはベッド関連事業の単一セグメントであるため、品目別の生産実績を記載しております。

 

(2)商品仕入実績

 

(単位:百万円) 

品目

当連結会計年度

前年度増減(%)

病室用家具他

8,167

144.1

合計

8,167

144.1

 

(3)受注状況

 見込み生産を行っておりますので、該当事項はありません。

 

3【対処すべき課題】

 次期の国内経済は、輸出環境の改善や経済対策、金融政策の効果などを背景に、株価の回復等もみられることから、景気回復に向かうことが期待されております。

 医療及び高齢者福祉分野におきましては、政府に設置された「社会保障制度改革国民会議」において、国民の社会保障の将来像について平成25年8月中に何らかの方向性が示されることになっております。

 このような事業環境のもとで、当社といたしましては、グループの連携を強化し、レンタル卸やメンテナンスなど関連ビジネスの拡大を図るとともに、海外展開におきましては現地化を推進してまいります。生産面におきましては、世界最適生産体制をさらに強化するため、ベトナムに新規生産拠点の設置を計画しており、平成25年10月着工、平成26年4月稼働を予定しております。

 

4【事業等のリスク】

 以下において、当社グループの事業展開上、リスクと考えられる主な事項を記載いたしました。当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、その発生を未然に防止し、かつ万が一発生した場合においても適切に対処する所存であります。

 なお、以下の記載内容は、当連結会計年度末現在において判断したものであるとともに、当社株式への投資判断に関連するリスクをすべて網羅するものではありませんので、この点をご留意ください。

 

(1)事業環境における制度変更等のリスクについて

当社グループの製品のほとんどは、公的規制のもとで提供されているものであります。すなわち主力製品である医療・介護用ベッド(以下「ベッド」といいます。)は、医療保険制度等に基づき運営されている医療施設及び高齢者施設並びに介護保険制度における要介護の方がいらっしゃるご家庭で使用に供されるものであります。ベッドは、これらの公的制度のもとで公定料金(診療報酬・介護報酬)が設定されている製品ではありませんが、医療保険制度又は介護保険制度等に係る制度変更や定期的な公定料金の改定の影響により、最終顧客である医療施設等の設備投資が減少することも考えられるため、当社グループの事業、業績及び財政状態は、このような制度変更等により悪影響を受ける可能性があります。

(2)海外市場での事業拡大に伴うリスクについて

当社グループは、海外市場での事業拡大を戦略のひとつと位置付けております。しかしながら、海外市場においては、国内市場では通常想定されないリスク、たとえば輸出・輸入規制の変更、技術・製造インフラの未整備や人材の確保の難しさ等に関わるリスクも発生する可能性があると考えております。もしこうしたリスクが発生した場合、当社グループの事業、業績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。

(3)特定の資材等の調達に伴うリスクについて

当社グループの資材等の調達については、特殊な資材等があるため、少数特定の仕入先からしか入手できないものや、仕入先や供給品の切替えや代替が困難なものがあります。当社グループは、そのような事態に陥らないよう努めておりますが、もし不可欠な資材に供給の遅延・中断があり当該資材の供給不足が生じ、当該資材をタイムリーに調達できなくなった場合、当社グループの事業、業績及び財政状態は悪影響を受ける可能性があります。

(4)製品や部品(製品等)の欠陥によるリスクについて

当社グループの製品は、品質システムに関する国際規格や各種の自社基準に基づき製造されており、当社グループは製品の品質管理には万全の体制を敷いておりますが、もし予測し得ない製品等の欠陥が生じ、それが大規模な無償交換(リコール)につながる場合には、多大な費用負担が生じ当社グループの社会的な信用も低下することが予想され、当社グループの事業、業績及び財政状態は悪影響を受ける可能性があります。

(5)自然災害等によるリスクについて

地震等の自然災害または大規模火災等により、当社グループや調達先の生産拠点に重大な損害が発生し、操業中
止、生産や出荷の遅延や減少等が発生した場合、当社グループの事業、業績及び財政状態は悪影響を受ける可能性
があります。

5【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

当社グループは、「先進の技術と優しさで、快適なヘルスケア環境を創造します。」という企業理念に基づき、研究開発活動を行っております。当社グループの研究開発活動は、中核子会社であるパラマウントベッド株式会社技術本部の開発、設計とデザインの3部門と睡眠研究所が担当しており、役割分担の概要は以下のとおりです。

 開発部門の主な開発項目は、①ユーザー本人や介護・看護者の負担軽減のためのベッド及び周辺機器のメカトロニクス技術の開発、②ユーザーの利用状況を的確に把握するためのセンシング技術及び情報ネットワーク技術の開発、③褥瘡予防や「快適な眠り」を提供するためのマットレスの研究・開発であります。デザイン部門はユニバーサルデザインの考え方に基づき、出来るだけ多くの人に分かりやすく安全で使い勝手のよいデザイン開発を行い、設計部門はこれらの研究・開発成果を基に、医療看護現場や介護現場での問題解決やニーズにお応えするための具現化・製品化を担っております。

 睡眠研究所の主な役割分担は、①睡眠に関する研究、及び要素技術の開発 ②睡眠に関する製品の評価 ③睡眠に関する情報の収集・発信であります。

 

 当連結会計年度の研究開発費は11億19百万円であり、主な成果は次のとおりであります。

 

研究活動といたしましては、「睡眠と高齢者介護の研究」、「非接触睡眠判定システム改良」、「医療介護療養環境の安全・安心向上」、「治療・介護療養の負担軽減」、「マットレスの性能向上」等をテーマに実施いたしました。

特にパラマウントベッド睡眠研究所では、6月の日本睡眠学会第37回定期学術集会において、「要介護者の短期宿泊サービス利用による在宅介護者の睡眠の変化」、「非装着型測定器(眠りSCAN)による睡眠時無呼吸症候群の重症度推定」、「睡眠が慢性腰痛に及ぼす短期的影響」の3件の発表を行いました。日本認知症ケア学会誌11巻2号に「非装着型アクチグラフィによる認知症高齢者の睡眠状況と離床パターンの把握」と題する論文を掲載いたしました。学会での研究発表のほか、自社開催のセミナーでの講演や定期的な情報発信手段により、睡眠に関する情報を発信しております。また、サービス付高齢者住宅の見守りや看護研究などで利用されている非装着型の睡眠計「眠りSCAN(スキャン)」(平成21年発売)を用いたコンシューマー向けの睡眠計測サービス「スマートスリープチェック」を12月より開始しました。スマートスリープチェックはスマートスリープ直営店のほか提携寝具販売店でも利用することができます。「自分の睡眠状態の正しい理解と睡眠に関する正しい知識により、多くの人の眠りを改善し、健康的な生活を送ることを支援する」という理念で活動しております。今後も一般消費者から医療介護の現場まで広く存在する睡眠に関わる問題の解決に貢献できる活動を継続していきます。

新製品といたしましては、下記製品を発売いたしました。

パラマウントベッド株式会社におきましては、まず、医療・高齢者施設分野では、高機能ICUベッド「KA-8950」用に、利用者の体位変換を自動で行うローリング機能を付加したエアマットレスを開発いたしました。また、「KA-8950」の機能拡張用途として、けん引装置を開発いたしました。また、ハイケアベッド「KA-6000/8500」にも併せてけん引装置を開発いたしました。

また、業界初の当社グループ先進技術でご好評いただいております「離床キャッチ」は、更なる使い易さを目指し、人間工学やユニバーサルデザインを駆使した操作性を改善した製品を開発いたしました。また、当社主力ベッドの「メーティス」「カリストエール」及びベッド付属品やオプション品群の一部において、病院用ベッドのJISマーク表示の認証を取得いたしました。「カリストエールシリーズ」用に、停電時のベッド操作装置として、「スマートハンドル接続BOX」を開発いたしました。また、ベッド上で寝ているご利用者の尖足を予防するために、仰臥位時の足裏を支えるための「フットレスト」を開発いたしました。

在宅介護分野向けでは、更に安心してお使いいただけるよう「介助バー用ソフトカバー」を開発いたしました。また、医療・高齢者施設分野も含め、ベッド上でのおむつ交換時に体位変換を要する介護作業において、より作業負担を軽減するための体位変換支援製品「ペンギンサポート」を開発いたしました。

 コンシューマー向け分野では、前期に発売した「スマートスリープアクア」に組み込んだアクアセル(水袋)の技術を活用し、マットレスの上に敷くタイプのベッドパッド「アクアアクティブパッド」を開発いたしました。アクアアクティブパッドをマットレス上に敷くことで、マットレスの弾力特性を適正化し、より良い寝姿勢を保ち、寝返りしやすいマットレスを実現しております。また、INTIMEブランドベッドの新たな機種「インタイムコンフォート」を開発いたしました。また本製品につきましては、サービス付高齢者住宅向け・有料老人ホーム向け仕様の開発も行いました。

海外市場向けでは、八楽夢床業(中国)有限公司、及びPT.パラマウントベッド インドネシアの海外生産工場において、生産品のバリエーション展開を行っております。また、PT.パラマウントベッド インドネシアの生産工場で製造販売する、東南アジア・中近東・南米市場向けの病院用ベッド「QUALITAS γ」とX線対応「QUALITAS γ-Xray」の開発を行いました。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。

詳細につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

 

(2) 財政状態の分析

①資産

  流動資産は、前連結会計年度末に比べて45億59百万円増加し、527億39百万円となりました。これは主に、売上の増加に伴い現金及び預金、受取手形及び売掛金が増加したことによるものです。

 固定資産は、前連結会計年度末に比べて58億75百万円増加し、511億62百万円となりました。これは主に、子会社のパラマウントケアサービス株式会社の主要な事業である福祉用具レンタル卸の規模拡大により賃貸資産が増加したこと及び投資有価証券の購入によるものです。

 この結果、当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べて104億34百万円増加し、1,039億1百万円となりました。

 

 ②負債

流動負債は、前連結会計年度末に比べ27億43百万円増加し、192億12百万円となりました。これは主に、買掛金及び未払法人税等の増加によるものです。

固定負債は、前連結会計年度末に比べ12億10百万増加し、80億64百万円となりました。これは主に、長期借入金及び退職給付引当金の増加によるものです。

この結果、当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べて39億54百万円増加し、272億76百万円となりました。

 

③純資産

当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べて64億80百万円増加し、766億25百万円となりました。これは主に、当期純利益70億93百万円の計上による増加と、配当金の支払いに伴う利益剰余金の減少によるものです。この結果、総資産に占める自己資本比率は73.5%となりました。

 

(3) 経営成績の分析

 当社は、平成23年10月1日付で当社を株式交換完全親会社、パラマウントベッド株式会社を株式交換完全子会社とする株式交換を行い、持株会社体制に移行するとともに、パラマウントベッド株式会社が保有するパラテクノ株式会社、パラマウントケアサービス株式会社の株式全てを現物配当により取得いたしました。

 その結果、前第3四半期連結会計期間より連結財務諸表を作成しているため、比較対象となる前連結会計年度の経営成績は、当社の平成23年4月1日から平成24年3月31日の業績に、平成23年10月1日付で子会社となった9社(パラマウントベッド株式会社、パラテクノ株式会社、パラマウントケアサービス株式会社、PT.パラマウントベッド インドネシア、八楽夢床業(中国)有限公司、コロナ メディカル、他3社)の6ヶ月分の業績を連結した金額となっております。

①売上高及び売上総利益

売上高は、前連結会計年度に比べて106.0%増加し、667億16百万円となりました。これは、上記の状況によるもののほか、国内の施設向け事業における製品販売及びメンテナンスサービスと在宅向け事業における製品販売及び福祉用具レンタル卸がそれぞれ堅調に推移したこと、そして海外事業において、販売拠点のあるアジア地域を中心に大きく売上を伸ばしたことによるものです。売上総利益は、前連結会計年度に比べて107.3%増加の308億10百万円となりました。これは、上記の状況によるもののほか、売上増及び増産による生産効率の向上によるものです。この結果、売上総利益率は、前連結会計年度に比べ0.3ポイント増の46.2%になりました。

 

②営業利益及び経常利益

営業利益は、前連結会計年度に比べて115.8%増加し、112億39百万円となりました。この結果、売上高営業利益率は、前連結会計年度に比べ0.7ポイント増の16.8%となりました。

経常利益は、為替差益が3億7百万円あったこともあり、前連結会計年度に比べて130.4%増加し、119億81百万円となりました。この結果、売上高経常利益率は、前連結会計年度に比べて1.9ポイント増の18.0%となりました。

 

③当期純利益

当期純利益は、前連結会計年度に比べ133.8%増加し、70億93百万円となりました。

この結果、1株当たり当期純利益は、前連結会計年度の160.19円から231.54円となりました。自己資本当期純利益率は、9.7%となりました。

 

(4) キャッシュ・フローの状況の分析

キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「第2 事業の状況 1業績等の概要 (2)キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。

 





出典: パラマウントベッドホールディングス株式会社、2013-03-31 期 有価証券報告書