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セクション一覧

第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度における国内株式市場は、平成26年4月の消費税増税などを受けて景気の下振れリスクが意識され、日経平均株価は景気悪化への警戒感が広がるなかで幕を開けました。期初は、良好な決算発表や好調な業績予想発表などのポジティブな要因と、混沌とするウクライナ情勢、米国のイラク空爆承認など外部環境の影響によるリスク回避姿勢が強まったことによる円高進行などのネガティブな要因が重なり、14,000円台を上回る水準での鈍い値動きが続きましたが、その後は好調な米国指標を受けた米国株高などに伴い、日経平均株価も上昇傾向が続き、緩和的な金融政策を背景にした欧米株式市場の上昇、法人実効税率の引き下げなどが盛り込まれた経済政策アベノミクスの成長戦略の閣議決定、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の公的年金の運用見直しへの期待などを好感して、日経平均株価は堅調に推移しました。10月に入ると、世界経済の減速懸念やエボラ出血熱の感染拡大などへの懸念からリスクオフ姿勢が強まり、軟調な相場展開となりましたが、10月31日に日銀の追加金融緩和決定の報道がされると、円安と株高が急速に進みました。平成27年1月後半の欧州中央銀行(ECB)の量的金融緩和決定、2月の平成26年10月〜12月の好調なGDPの公表、原油価格上昇に伴う米国株高、円安進行による企業業績拡大や賃上げによる景気回復期待の高まりなどから株価は上昇を続け、当連結会計年度末における終値は19,206円99銭で取引を終えました。

このような市場環境の中で、二市場(東京、名古屋の各証券取引所)合計の株式売買代金は、前期と比較して9%減少しました。また、当社グループの主たる顧客層である個人投資家についても、株価の騰落により前期と比較し投資余力が低下したことから、二市場全体の個人の株式委託売買代金は、前期と比較して23%減少しました。その結果、二市場における個人の株式委託売買代金の割合は、前期の25%から22%に低下しております。

外国為替市場においては、ドル/円相場は期初に米国の景気指標の改善などを背景に104円近辺までドル高が進行したものの、それ以降は、ウクライナ情勢の緊迫化などのリスク回避の動きの高まり、米連邦準備制度理事会(FRB)の超低金利政策の長期化観測、欧州中央銀行(ECB)の追加金融緩和観測の高まりなどから欧米金利が低下、日米金利差の縮小が意識され、100円台までドル安が進行し軟調な展開が続きました。7月末以降は、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を受けた米国の長期金利の上昇、日本の追加金融緩和や対外証券投資活発化への思惑、10月末以降に入り、FOMCの量的緩和の終了が決定されたこと、日銀の追加金融緩和決定により円安が急速に進み、11月下旬には118円台まで円安が進行しました。その後も、米国の景気回復による米国の利上げ観測を背景に円安が進む展開となり年末年始は120円前後で推移しました。平成27年1月15日にスイス中央銀行がスイスフランの対ユーロ為替レート上限撤廃を発表すると、スイスフランの高騰を中心に多くの通貨の相場が値動きの大きい展開となりました。ドル/円相場は、2月初旬に公表された好調な米雇用統計を受けドルが119円台にまで上昇、3月に入ると米国の早期利上げへの期待の高まりから、一時122円台まで上昇しましたが、米連邦公開市場委員会(FOMC)声明により早期利上げ観測が減退したことやイエメン空爆などを受けて、1ドル120円台で当連結会計年度末を迎えました。

このような状況の中で、当社グループの主要事業であるインターネット証券事業においては、「現物取引手数料無料キャンペーン」「信用取引手数料無料キャンペーン」を実施し、外国為替証拠金取引(以下、「FX取引」という。)事業においては、「新規口座開設キャッシュバックキャンペーン」「食品プレゼントキャンペーン」などの各種キャンペーンを実施しました。また、外国株CFDの取扱開始、テレビ番組「ビジネスクリック」の放送による金融マーケットの情報提供、並びに取引環境の継続的な改善により、取引コストを含む顧客利便性の向上を図ってまいりました。

これらの諸種の施策により、当連結会計年度末における当社グループのGMOクリック証券株式会社の証券取引口座は241,985口座(平成26年3月末204,353口座)、店頭FX口座は394,072 口座(平成26年3月末333,944口座)となり、顧客基盤は更に拡大しました。

 

以上の結果、当連結会計年度の営業収益は24,958百万円(前期比16.3%増)、純営業収益は23,532百万円(同16.2%増)、営業利益は7,747百万円(同38.7%増)、経常利益は7,707百万円(同41.0%増)、当期純利益は4,855百万円(同31.6%増)となりました。

 

当連結会計年度における、主な収益及び費用の状況は次のとおりです。

 

(受入手数料)

受入手数料は主に株式取引、株価指数先物及びオプション取引、取引所FX取引などによる委託手数料、並びに店頭FX取引におけるロスカット手数料などのその他受入手数料で構成されております。
 当連結会計年度においては、株価の上昇トレンドは継続したものの、前期と比較し個人投資家を中心とした株式売買代金が減少しました。これを受けた形で株式取引・株価指数先物及びオプション取引などの手数料で構成される委託手数料は2,675百万円(前期比19.5%減)となりました。また、店頭FX取引については、期初は為替相場のボラティリティが低かったものの、10月の日銀の追加緩和決定からボラティリティが上昇し取引量も増加傾向を示しましたが、ロスカット手数料は減少し、その他受入手数料は601百万円(同9.5%減)となりました。これらの結果、当連結会計年度における受入手数料は3,285百万円(同17.6%減)となりました。

 

(トレーディング損益)

トレーディング損益は主に外国為替、商品、株価指数に関連する店頭デリバティブ取引から発生する損益となっており、その中でも外国為替関連の店頭デリバティブ取引が大きな割合を占めております。外国為替相場は前期と比較し、期初はボラティリティの低い展開となり、店頭FX取引の取引量は減少しましたが、一方で、インターバンク市場での為替取引におけるカバーコストが減少したため収益率は向上いたしました。10月以降は日銀の追加緩和決定による円安進行によりボラティリティが大幅に上昇し取引量も増加しました。これらの結果、当連結会計年度におけるトレーディング損益は18,202百万円(前期比28.1%増)となりました。

 

(金融収支)

当連結会計年度は前期と比較し、株式信用取引の売買高は減少したものの、株式信用取引における建玉が増加したことを受け、金融収益は3,186百万円(前期比5.8%増)、金融費用は1,426百万円(同18.1%増)、差し引きした金融収支は1,760百万円(同2.4%減)となりました。

 

(販売費及び一般管理費)

販売費及び一般管理費は、主に委託取引にかかる取引所への支払手数料や顧客獲得及び認知度向上のための広告宣伝費から構成される取引関係費、システムの修繕保守、器具備品購入にかかる不動産関係費などから構成されております。当連結会計年度においては、株式取引の売買高減少等により支払手数料が減少したものの、口座獲得数に連動したアフィリエイト費用や、認知度向上を含めた広告の強化により広告宣伝費が増加したことにより、取引関係費は7,487百万円(前期比13.7%増)となりました。また、不動産関係費は2,091百万円(同0.9%増)、減価償却費は891百万円(同22.0%減)となっております。これらの結果、当連結会計年度における販売費及び一般管理費は15,785百万円(同7.7%増)となりました。

 

(営業外収益、営業外費用)

当連結会計年度における営業外収益は20百万円(前期比370.4%増)、営業外費用は59百万円(同51.7%減)となりました。

 

(特別利益、特別損失)

当連結会計年度における特別利益は100百万円、特別損失は法令上の要請に基づく金融商品取引責任準備金繰入等により616百万円となりました。

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物は、営業活動による支出が3,471百万円、投資活動による収入が2,775百万円、財務活動による収入が17,090百万円となった結果、前連結会計年度末から16,532百万円増加し、36,599百万円となりました。

 

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、3,471百万円のマイナス(前期は4,496百万円のプラス)となりました。税金等調整前当期純利益7,191百万円(前期は4,763百万円)を計上したことに加え、受入保証金の増加38,430百万円(前期は44,473百万円)等による資金の増加があった一方、預託金の増加43,755百万円(前期は41,221百万円)等により資金が減少した結果であります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、2,775百万円のプラス(前期は1,350百万円のマイナス)となりました。定期預金の払戻による収入4,233百万円(前期百万円)等による資金の増加があった一方、定期預金の預入による支出900百万円(前期は900百万円)、有形固定資産の取得による支出311百万円(前期は362百万円)、無形固定資産の取得による支出512百万円(前期は347百万円)等を計上したことによるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、17,090百万円のプラス(前期は752百万円のプラス)となりました。短期借入金の純増加額が19,716百万円(前期は983百万円)、社債の発行による収入2,600百万円(前期は2,000百万円)、長期借入金の返済による支出569百万円(前期は568百万円)、配当金の支払いによる支出4,509百万円(前期は1,533百万円)等があったことによるものです。

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

当社グループは、金融商品取引業を単一の報告セグメントとしており、その他の事業は重要性が乏しいため、「生産、受注及び販売の状況」は該当する情報が存在しないことから、記載しておりません。

 

3 【対処すべき課題】

(1) 認知度の向上及び企業ブランドの確立

当社グループは、設立から日が浅いこともあり、取引規模に比して、競合他社よりも認知度が低いことが課題となっております。今後も低水準の取引コストでのサービス提供や取引ツールの充実等による取引環境のさらなる向上、システムの安定稼働、サポート体制の充実等により顧客への提供価値を高め、企業としての信頼を得ていくと同時に、テレビ、ラジオ、雑誌等のマスメディアの活用及び広報機能の強化により、認知度の向上及び企業ブランドの確立に努めてまいります。

 

(2) 顧客基盤の拡大

当社グループは、FX取引における国内預り保証金残高は業界トップレベルの規模となっておりますが、株式取引においては、取引頻度の高い中上級者層が中心となっており、取引高では一定のシェアを得ているものの、競合他社に比して預り資産残高が少ない状況にあります。総合インターネット証券として業界トップの地位を獲得するには、顧客基盤の拡大が必要であり、資産形成層や初心者層の取り込みによる顧客層の裾野拡大が課題であると認識しております。広告・広報を活用したブランディングにより企業認知度向上に努めるとともに資産形成層や初心者のニーズを適切に汲み取り、新商品・サービスの拡充を図ることで、顧客層の裾野を広げ、口座数増加及び預り資産残高の増加に努めてまいります。

 

(3) 価格競争力の維持

国内のインターネット証券業界、FX業界においては、低水準での手数料及びスプレッドでのサービスの提供が一般的となっております。当社グループの中核的な企業であるGMOクリック証券においては、業界最安値水準での手数料及びスプレッドでサービスを提供しており、競合優位性を有しております。今後も当社グループが所属する業界における価格競争の激化に備え、低コスト構造の維持及びさらなる収益率の改善により、価格競争力の確保に努めてまいります。

 

(4) 海外における事業展開の強化

昨今のFX取引業界においては、海外大手FX事業会社のほとんどがグローバルに事業を展開しており、また、国内FX事業会社の海外進出も増加傾向にあります。当社グループは、国内では取引高シェア第1位、預り残高も業界トップレベルの水準となっており事業を順調に拡大しておりますが、中長期的な観点から、海外における事業展開とその成功が重要であると認識しております。現在、日本以外にも中国(香港)、英国に事業拠点を置き、店頭FXサービスを中心とする店頭デリバティブ取引を世界中の投資家に対して提供しておりますが、海外事業の拡大が課題となっております。現地の投資家のニーズに沿った金融商品・サービスを提供すると同時にマーケティングを強化し、口座獲得及び取引規模の拡大に努めてまいります。

 

4 【事業等のリスク】

本有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主なリスク要因は以下のとおりです。なお、下記に記載している将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断しているものであります。

 

(1) 法的規制等に関する事項

① 金融商品取引法について

GMOクリック証券及びFXプライムは金融商品取引業を営むため、金融商品取引法第29条に基づき、金融商品取引業者として内閣総理大臣の登録を受けており、同法及び関係諸法令による各種規制並びに金融庁の監督を受けております。両社は、監督上の処分並びに監督命令の対象となる事由に該当した場合には、登録その他認可業務の取消、業務の全部又は一部の停止等の行政処分を受ける可能性があります。また、GMOクリック証券は金融庁の認可金融商品取引業協会である日本証券業協会及び認定金融商品取引業協会である一般社団法人金融先物取引業協会に加入するとともに、東京証券取引所、大阪取引所及び東京金融取引所の取引参加者となっており、FXプライムは、一般社団法人金融先物取引業協会に加入しているため、これらの協会又は取引所の諸規則にも服しております。

両社はこれらの法令及び諸規則に則り事業運営を行っており、現時点において法令違反等による行政処分に該当するような事実はないと認識しておりますが、これら諸法令等に違反する事実が発生した場合には、行政処分等により、両社並びに当社グループの風評、事業展開、経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、予期しない法令、諸規則、業界の自主規制ルール等の制定又は改定等が行われることにより、両社は計画通りに事業を展開できなくなる可能性があり、規制の内容によっては、両社並びに当社グループの事業活動及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。

 

a.自己資本規制比率について

金融商品取引業者であるGMOクリック証券及びFXプライムは、金融商品取引法第46条の6に基づき、自己資本規制比率が120%を下回ることがないよう当該比率を維持する必要があります。

平成27年3月末日現在におけるGMOクリック証券の自己資本規制比率は320.4%、FXプライムの自己資本規制比率は519.4%となっています。自己資本規制比率は、固定化されていない自己資本の額、市場リスク相当額、取引先リスク相当額又は基礎的リスク相当額の増減により変動しており、今後の自己資本の額や各リスク相当額の増減度合いによっては大きく低下する可能性があり、その場合には、資本性資金の調達を行わない限り、両社並びに当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

b.顧客預り資産の分別管理及び区分管理について

金融商品取引業者であるGMOクリック証券及びFXプライムは、顧客資産が確実に返還されるよう、顧客から預託を受けた金銭、有価証券について、金融商品取引業者の金銭、有価証券とは区別して管理することが義務付けられております。有価証券関連取引に関しては金融商品取引法第43条の2第1項及び同条第2項の規定に基づく分別管理義務、FX取引に関しては金融商品取引法第43条の3第1項の規定に基づく区分管理義務があり、両社は顧客からの預り資産について金銭信託による保全を行う等、法令に則った管理を行っておりますが、今後、これに違反する事実が発生した場合、又は、法令等の改正により、現在の管理方法が適切でなくなり、速やかに適切な管理方法を整備できなかった場合には、行政処分を受ける可能性があり、その場合は、両社並びに当社グループの風評、財政状態及び経営成績等に重大な影響を与える可能性があります。

 

② 金融商品の販売等に関する法律(金融商品販売法)並びに消費者契約法について

金融商品販売法は、顧客の保護を図るため、金融商品販売業者等の販売商品のリスクに関する説明義務、説明義務に違反したことにより顧客に生じた損害の賠償責任、並びに金融商品販売業者が行う金融商品の販売等に係る勧誘の適正性確保のための措置について定めております。

また、消費者契約法は、消費者契約において、事業者に情報提供義務を定めており、消費者に誤認や困惑があった場合等、一定の条件下において、消費者が契約の取消を行うことができる旨を定めております。GMOクリック証券及びFXプライムは、金融商品販売法並びに消費者契約法を遵守した事業運営を行っているものと認識しておりますが、これら諸法令等に違反する事実が発生した場合には、行政処分等により両社並びに当社グループの風評、事業展開、財政状態及び経営成績等に重大な影響を与える可能性があります。

 

③ 個人情報の保護に関する法律(個人情報保護法)について

当社グループは、顧客情報を含む個人情報の改竄、漏洩等の未然防止は、事業運営上の重要事項の一つとして認識しており、個人情報保護法及び関係法令に則り制定された各種社内規程により個人情報保護体制を整備し、従業員並びに業務委託先の教育、監督の徹底及び万全のセキュリティ対策を講じております。しかしながら、万が一、不正アクセスや内部管理体制の瑕疵等により個人情報が漏洩した場合には、当社グループの社会的信頼が著しく損なわれる他、損害賠償請求等の責任を問われる可能性があり、当社グループの経営成績及び事業運営に重大な影響を与える可能性があります。

 

④ 犯罪による収益の移転防止に関する法律(犯罪収益移転防止法)について

犯罪収益移転防止法は、犯罪収益の移転とテロリズムに対する資金供与の防止をし、国民生活の安全と経済活動の健全な発展に寄与することを目的としており、金融機関に対し顧客の本人確認及び記録の保存等を義務付けております。

GMOクリック証券及びFXプライムは、同法の定めに基づき本人確認を実施するとともに、本人確認記録及び取引記録を保存しております。しかしながら、両社の業務方法について同法に適合しない事実が発生した場合には、監督官庁による行政処分や刑事罰等を受けることがあり、その場合、両社並びに当社グループの風評、財政状態及び経営成績等に重大な影響を与える可能性があります。

 

⑤ 商品先物取引法について

GMOクリック証券は、商品先物取引業を営んでおり、商品先物取引法第190条第1項に基づく許可を受け、商品先物取引法、関連政令、省令等の諸法令に服して事業活動を行っております。商品先物取引業については、商品先物取引法第235条第3項もしくは同法第236条第1項に許可の取消となる要件が定められており、これらに該当した場合には、許可が取消となる可能性があります。

GMOクリック証券は、社内体制の整備等を実施し、法令遵守の徹底を図っており、現時点において法令違反等に該当するような事実はないと認識しておりますが、今後これら諸法令等に違反する事実が発生した場合には、監督官庁による行政処分が行われることがあり、その場合には、GMOクリック証券並びに当社グループの風評、財政状態及び経営成績等に重大な影響を与える可能性があります。

 

⑥ 暴力団排除条例について

暴力団を排除することを目的に、各自治体において暴力団排除条例が施行されております。これらの条例には、事業者が事業に関して締結する契約が暴力団の活動を助長し、又は暴力団の運営に資することとなる疑いがあると認められる場合等において、契約の相手方が暴力団関係者でないかを確認するよう努めること、事業者がその行う事業に係る契約を書面により締結する場合には特約条項を書面に定めるよう努めることなどが規定されております。当社グループでは、金融商品取引に係る一般顧客も含め、契約の相手方についての審査を実施し、暴力団等反社会的勢力ではないことの誓約書の提出あるいは契約書面における特約条項の整備等を行っております。

しかしながら、審査体制の不備等により意図せず暴力団等との取引が行われた場合、重要な契約の解除や補償問題等が発生することがあり、その場合には、当社グループの風評、財政状態及び経営成績等に重大な影響を与える可能性があります。

 

(2) 事業環境に関する事項

① 株式市場及び外国為替市場等の相場変動について

当社グループでは、GMOクリック証券、FXプライム及び海外子会社において、株式の現物取引及び信用取引、FX取引、株価指数先物・オプション取引、CFD取引等の金融商品取引を行っております。株式関連の取引は、相場の下落局面において取引が減少する傾向があり、FX取引に関しては、ボラティリティの低下に伴い取引が減少する傾向がある等、当社グループの収益は、株式市場や外国為替市場等の相場環境の影響を受けております。株式市場や外国為替市場において、経済情勢、政治情勢、規制の動向、税制の改正等の投資環境が悪化し、顧客の投資意欲が減退した場合には、当社グループにおける金融商品取引の取引高が減少し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 競合状況について

当社グループは、一部の子会社を除き、システムを自社グループで開発することによりシステム関連コストを引き下げることに努めており、GMOクリック証券においては、業界最安値水準の手数料、業界最狭水準のスプレッドを提供しております。現在、手数料の引き下げやスプレッド縮小化の競争は落ち着きを見せているものの、今後、競合他社との競争が再燃し、同社において手数料の引き下げやスプレッドの縮小を実施した場合、その実施に伴う収益の減少を補うだけの取引量の拡大が達成出来ない場合や収益性の効率化を図れない場合には、同社並びに当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 特定の事業への依存度が高いことについて

GMOクリック証券は、株式市況や株式取引サービスに係る競合他社の手数料競争の状況に鑑み、設立当初より株価指数先物・オプション取引やFX取引等の株式取引以外のサービス提供に積極的に取り組んできた結果、特にFX取引事業においては、市場規模の拡大に加え、同社の価格戦略が多くの顧客から支持され、収益が大きく拡大し、当社グループ収益に占める比率が高くなっております。

しかしながら、今後、外国為替市場の急激な変動や競合各社のスプレッド競争の激化等、店頭FX取引業を取り巻く環境が急激に変化した場合には、当社グループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 市場リスクについて

GMOクリック証券、FXプライム及び海外子会社の提供する店頭FX取引及び店頭CFD取引においては、顧客との間で自己が取引の相手方となって取引を行うため、取引の都度、外国為替の自己ポジションが発生しますが、これらのポジションは他の顧客との売買で相殺するか、カバー先金融機関との間でカバー取引を行うことで、為替変動リスクを回避しております。しかしながら、システムトラブル等により、自己ポジションの適切な解消が行われない場合、あるいは、為替相場の急激な変動やカバー先金融機関との間でのシステムトラブルの発生等により、カバー取引が適切に行われない場合、ポジション状況によっては損失が発生し、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) コンピュータシステムについて

当社グループの取り扱う取引は、そのほとんどがシステムを介して行われているため、システムの安定的な稼動は重要な経営課題であると認識しております。

GMOクリック証券、FXプライム及び海外子会社では、アプリケーションの改善やハードウェア及びネットワークインフラの増強等システムの継続的なメンテナンスを実施しておりますが、不測の要因によりシステム障害が発生した場合は、顧客の売買機会の喪失による機会損失の発生や風評低下による顧客の離反、システム障害により顧客に発生した損害に係る賠償請求等により、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、システム障害の程度によっては、当社グループの事業継続に支障をきたす可能性があります。

 

(6) 対顧客信用リスク

GMOクリック証券の株式取引における信用取引及び株価指数先物・オプション取引、並びにGMOクリック証券、FXプライム及び海外子会社の提供するFX取引、GMOクリック証券及び海外子会社の提供するCFD取引では、顧客が取引額に対して一定の保証金又は証拠金(金銭又は有価証券)を差し入れることで、取引を行っております。取引開始後、相場変動により顧客の評価損失が拡大し、あるいは代用有価証券の価値が下落し、顧客の保証金又は証拠金が必要額を下回った場合には、各社は顧客に対して追加の保証金又は証拠金の差し入れを求めます。しかしながら、顧客がその支払に応じない場合、各社は顧客の取引を強制的に決済することで取引を解消します。強制決済による決済損失が保証金又は証拠金を上回る場合は、顧客へその不足額を請求しますが、顧客がその支払に応じない場合、各社はその不足額の全部又は一部に対して貸倒損失を負う可能性があり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 資金調達リスクについて

当社グループは、銀行等の融資枠を設定して資金調達手段を確保し、取引先金融機関との良好な関係性を構築、維持しており、安定的な資金の確保に万全を期しておりますが、万が一、当社グループの信用状況が悪化した場合、必要な資金の調達が困難になる可能性や当社グループの希望する条件での資金調達を適切に行うことができないリスクがあり、当社グループの事業運営、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。また、急激な相場変動等により、資金融資枠を超過する資金需要が発生し、当社グループが適切な資金調達手段を講じることができなかった場合には、当社グループの事業運営、経営成績及び財務状態に影響を与える可能性があります。

 

(8) 外部取引先との関係について

GMOクリック証券では、株式取引、株価指数先物・オプション取引のバックオフィス関連業務について、株式会社野村総合研究所及び株式会社DSB情報システムが提供するシステムを利用しております。当該外部取引先においてシステム障害が発生した場合、もしくは、何かしらの事由によりサービス提供を継続できなくなる事態が生じ、適切かつスピーディーに代替案を講ずることができない場合には、同社の顧客取引に影響を与える可能性があります。このような事態が生じた場合、顧客から同社に対して損害賠償請求がなされる可能性や同社の社会的信用の失墜による顧客離れ等により、同社並びに当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(9) 海外展開に係るリスクについて

当社グループは、中国(香港)、英国において、主に海外の投資家をターゲットとした店頭FX取引、店頭CFD取引に関するサービスを提供しております。海外での事業展開においては、現地国の法令及び諸規則を遵守し、顧客のニーズを調査した上で、マーケティング展開を図っております。しかしながら、現地国の法令及び諸規則の変更等により当社海外子会社の事業収益性に影響を与えた場合、当社のブランドが浸透せず顧客基盤及び取引規模を拡大できなかった場合、現地国の政治経済情勢の急変等が当社子会社の事業継続や収益性に影響を与えた場合などには、当社グループの財政状態や経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(10) 親会社グループとの関係について

① GMOインターネットグループにおける当社グループの位置づけについて

当社グループは、GMOインターネットグループに属しており、親会社であるGMOインターネット株式会社は、平成27年4月1日現在、当社発行済株式の98.4%を所有しております。GMOインターネット株式会社は「すべての人にインターネット」というコーポレートキャッチのもと、インターネットインフラ事業、インターネット広告・メディア事業、インターネット証券事業、モバイルエンターテイメント事業を行っております。当社グループは、GMOインターネットグループの事業のうち、インターネット証券事業を担う会社として位置付けられております。

 

② GMOインターネットグループとの取引について

平成27年3月期における当社グループとGMOインターネットグループとの収益に係る取引総額は19百万円、費用に係る取引総額は1,443百万円であります。主要な取引内容は、連結財務諸表の関連当事者取引注記に記載されますが、平成27年3月期においては重要な取引が存在していないため記載を省略しております。

 

③ 当社役員の親会社等の役員兼務の状況について
a. 親会社役員の兼務状況

平成27年3月31日現在における当社取締役7名のうち、親会社であるGMOインターネット株式会社の役員を兼ねるものは1名であり、氏名、当社における役職、親会社における役職は以下のとおりです。なお、執行役に親会社の役員を兼ねるものはいません。

氏名

当社における役職

親会社における役職

安田 昌史

社外取締役

取締役副社長グループ代表補佐・グループ管理部門統括

 

 
b. 兄弟会社との役員の兼務状況

社外取締役である安田昌史氏はGMOクラウド株式会社社外取締役、GMOペイメントゲートウェイ株式会社の社外監査役その他の兼務を行っております。また、社外取締役である佐藤明夫氏はGMOクラウド株式会社社外監査役、GMOペイメントゲートウェイ株式会社社外取締役の兼務を行っております。

 

 

④ 親会社等からの独立性の確保について

当社グループは、少数株主保護の観点から、親会社等の指示や事前承認によらず、独自に経営の意思決定を行っており、事業を展開するうえで特段の制約はなく、経営の独立性は確保されております。また、当社グループの営業取引におけるGMOインターネットグループへの依存は極めて低く、殆どが当社グループと資本関係を有しない一般投資家(個人顧客及び法人顧客)との取引となっております。
 当社がGMOインターネットグループとの取引を行う場合については、少数株主保護の観点から、取引条件の経済的合理性を保つために定期的に契約の見直しを行っております。新規取引につきましても、市場原理に基づき、その他第三者との取引条件との比較などからその取引の是非を慎重に検討し、判断しております。

 

(11) 自然災害等における事業継続について

当社グループは大規模な自然災害やパンデミック等、あらゆる有事が発生した場合においても重要業務を継続できるよう、事業継続計画(BCP:Business Continuity Plan)を策定しており、定期的な教育、訓練等を実施しております。また、本社とは別に、自家発電装置を備えたデータセンター内において主要業務を継続できるオフィスを用意しており不測の事態に備えております。しかしながら、万が一、想定を超える災害等が発生した場合には、当社グループのサービス提供等を継続することができない事態が生じる可能性があり、その場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

 

(1)当社とGMOクリック証券との間の吸収分割契約

当社は、平成26年7月29日開催の取締役会において、当社の連結子会社であるGMOクリック証券のシステム開発、運用及び保守事業に関する事業を会社分割により当社に移管する旨の決議を行い、同日付で、GMOクリック証券との間で吸収分割(以下「本会社分割」といいます。)に関する契約を締結しました。

本会社分割の概要は、以下のとおりであります。

①本会社分割の目的

当社が海外子会社向けに金融商品取引システムの開発、運用及び保守等を行っている一方で、GMOクリック証券は、自社内において金融商品取引システムの開発、運用及び保守等を行っておりましたが、両社のシステムリソースを当社に集中させ、当社グループ全体のシステム開発、運用及び保守事業のさらなる効率化及び生産性向上を図ることにより、当社グループ全体の競合優位性を高めることを目的としております。

②本会社分割の方法

GMOクリック証券のシステム開発、運用及び保守事業に関する事業を当社に承継させる吸収分割といたしました。

③本会社分割の効力発生日

平成26年10月1日

④本会社分割に際して割り当てられる株式その他の財産

当社は、本会社分割に際してGMOクリック証券に対して、当社の株式その他の財産の交付は行っておりません。

⑤承継する資産・負債の状況(平成26年10月1日現在)

資産

金額(百万円)

負債

金額(百万円)

流動資産

84

流動負債

0

固定資産

1,062

固定負債

0

合計

1,147

合計

0

 

⑥吸収分割承継会社となる会社(当社)の概要

代表者

代表執行役社長 鬼頭 弘泰

住所

東京都渋谷区桜丘町20番1号

資本金

1億円(平成26年3月31日現在)

事業内容

金融商品取引業等を行う子会社の経営管理等

業績等

平成26年3月期

 

(単位:百万円)

 

営業収益

214

資産

15,033

 

経常損失

228

負債

3,701

 

当期純損失

119

純資産

11,332

 

 

(2)当社とFXプライムとの間の株式交換契約

当社は、平成26年10月31日開催の当社取締役会において、平成27年4月1日を効力発生日として、当社を株式交換完全親会社、FXプライムを株式交換完全子会社とする株式交換(以下「本株式交換」といいます。)を行うことを決議し、同日付で株式交換契約を締結しました。

株式交換の概要は、以下のとおりであります。

①本株式交換の目的

現在の外国為替証拠金取引業界においては、お客様の獲得及び取引高の拡大を目的とした事業者間の価格競争が進み、業界を取り巻く事業環境は一段と厳しさと変化のスピードが増している状況にあることから、当社は、FXプライムに対し、平成26年8月に、本株式交換を含めた今後の両社の最適な協業体制のあり方について協議を申入れ、両社は、当社グループが保有する人材、システム開発・運用のノウハウ、効率的なオペレーションなどの経営資源を、FXプライムの事業運営に最大限に活用し、価格競争力の強化、集客力の強化等をより強力に進め、変化への適応能力を高めていくことが、FXプライムを含む当社グループ全体の企業価値向上のために必要であるとの認識に至り、このたび、株式交換契約を締結することになりました。

②本株式交換の日程

取締役会決議日(両社)

平成26年10月31日

本株式交換契約締結日(両社)

平成26年10月31日

本株式交換承認臨時株主総会(両社)

平成26年12月24日

本株式交換の効力発生日

平成27年4月1日

 

③株式交換の方法

株式交換日現在のFXプライムの株主名簿に記録の株主に対し、当社は普通株式を新たに発行し、割当交付いたします。

④株式交換比率

 

当社

FXプライム

株式交換比率

 

⑤株式交換比率の算定根拠

株式交換比率の算定にあたって、当社は大和証券を、FXプライムはAGSコンサルティングを、割当比率の算定に関する第三者算定機関としてそれぞれ選定しました。

大和証券は、当社及びFXプライムの両社について、類似会社比較法及びDCF法(ディスカウンテッド・キャッシュフロー法)を採用して株式交換比率を算定しております。

AGSコンサルティングは、当社については、類似会社比較法及びDCF法を採用し、FXプライムについては、市場株価法及びDCF法を採用して株式交換比率を算定しております。

これらの算定結果を参考に、当事者間で協議し株式交換比率を決定いたしました。

⑥株式交換完全親会社となる会社の概要

代表者

代表執行役社長 鬼頭 弘泰

住所

東京都渋谷区桜丘町20番1号

資本金

1億円(平成26年3月31日現在)

事業内容

金融商品取引業等を行う子会社の経営管理等

業績等

平成26年3月期

 

(単位:百万円)

 

営業収益

214

資産

15,033

 

経常損失

228

負債

3,701

 

当期純損失

119

純資産

11,332

 

 

(3)その他の契約 

契約の名称

ボンド・ファシリティ契約

契約会社

GMOクリック証券株式会社

契約相手先

アレンジャー:三井住友銀行

保証期間

平成26年7月4日から1年間

主な内容

GMOクリック証券の店頭外国為証拠金取引において、カバー取引先に差入れる取引証拠金に代用する銀行保証状の発行。

 

 

契約の名称

支払承諾契約書

契約会社

GMOクリック証券株式会社

契約相手先

アレンジャー:三菱東京UFJ銀行

保証期間

平成27年2月16日から1年間

主な内容

GMOクリック証券の店頭外国為証拠金取引において、カバー取引先に差入れる取引証拠金に代用する銀行保証状の発行。

 

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

本項に記載した将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものです。

 

(1) 重要な会計方針及び見積もり

当社の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成しております。具体的には、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号) 並びに同規則第46条及び第68条の規定に基づき、「金融商品取引業等に関する内閣府令」(平成19年内閣府令第52号)及び「有価証券関連業経理の統一に関する規則」(昭和49年日本証券業協会自主規制規則)に準拠して作成しております。

なお、連結財務諸表の作成に際しては、貸倒引当金、賞与引当金、繰延税金資産の計上等について重要な判断や見積もりを行っておりますが、前提となる条件、仮定等に変化があった場合などにはこれらの見積もりが実際の結果と異なる場合があります。

 

(2) 経営成績に関する概況

「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1) 業績」をご参照ください。また、将来の経営成績に影響を与える可能性がある要因等については「第2 事業の状況 3 対処すべき課題」及び「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」をご参照ください。

 

(3) 財政状況の分析

当連結会計年度末における資産合計は465,709百万円(前期末比112,335百万円の増加)、負債合計は445,397百万円(同111,774百万円の増加)、純資産合計は20,312百万円(同560百万円の増加)となりました。

 

当連結会計年度末における、各項目の状況は次のとおりです。

 

(流動資産)

当連結会計年度末における流動資産は462,311百万円(前期末比112,807百万円の増加)となりました。これは、主に顧客資産の増加に伴い、預託金が238,040百万円(同44,079百万円の増加)となったこと、現金及び預金が37,779百万円(同13,199百万円の増加)となったこと、市況の影響により信用取引資産が124,119百万円(同35,918百万円の増加)、短期差入保証金が36,272百万円(同10,794百万円の増加)となったことによります。 

 

(固定資産)

当連結会計年度末における固定資産は3,398百万円(前期末比472百万円の減少)となりました。これは、主に建物、器具・備品、リース資産などの有形固定資産が996百万円(同575百万円の減少)となったこと、ソフトウエア等の無形固定資産が1,452百万円(同55百万円の増加)となったことによります。

 

(流動負債)

当連結会計年度末における流動負債は439,706百万円(前期末比111,575百万円の増加)となりました。これは、主に顧客資産の増加により受入保証金が237,829百万円(同38,789百万円の増加)、預り金が29,006百万円(同10,074百万円の増加)となったこと、市況の影響により短期借入金が43,800百万円(同19,716百万円の増加)、信用取引負債が112,979百万円(同35,735百万円の増加)、発行済みの劣後債の償還期限が1年内になったことにより1年内償還予定の社債が2,000百万円(同2,000百万円の増加)となったことによります。

 

(固定負債)

当連結会計年度末における固定負債は3,596百万円(前期末比309百万円の減少)となりました。これは、主に新規の劣後債発行により社債が2,600百万円(同600百万円の増加)となったこと、借入金の返済により長期借入金が840百万円(同691百万円の減少)となったことによります。

 

(特別法上の準備金)

当連結会計年度末における特別法上の準備金は2,094百万円(前期末比508百万円の増加)となりました。これは、株式取引などの増加により所要準備額が増加したことによります。

 

(純資産)

当連結会計年度末における純資産は20,312百万円(前期末比560百万円の増加)となりました。これは、主に配当金の支払いにより資本剰余金が1,425百万円(同4,509百万円の減少)となったこと、当期純利益の計上により利益剰余金が17,421百万円(同4,855百万円の増加)となったことによります。

 

(4) 資本の財源及び資金の流動性

① 資金需要及び資金の流動性

当社グループの資金需要の主なものは、顧客からの預り金や信用取引、FX取引等に係る保証金及び証拠金の入出金と顧客分別金信託及び顧客区分管理信託への入出金との差によるもの、信用取引買付代金の顧客への貸付、店頭FX取引におけるカウンターパーティーとのカバー取引に係る差入保証金などが挙げられます。これらの資金需要には、自己資金によるほか、金融機関からの個別の金銭消費貸借契約に基づく借入金、差入保証金の代替として支払承諾契約に基づく保証状のカウンターパーティーへの差し入れ、コミットメントライン契約及び当座貸越契約に基づく借入金を中心に対応しております。取引の規模等が前連結会計年度から大きく増加しておりますが、上記のコミットメントライン及び当座貸越枠等により十分な借入枠を確保しており、資金需要への対応には問題がないものと判断しております。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析

「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。

 

(5) 会社の経営の基本方針及び中長期的な会社の経営戦略について

① 会社の経営の基本方針

当社グループは、金融及びインターネットビジネスにおける技術力を競争力の源泉として、次に掲げる理念を基に、取引コスト含む顧客利便性の高いサービスを提供する「インターネット総合金融グループ」を目指しております。

 

(企業理念)
“金融サービスをもっとリーズナブルに もっと楽しく自由に”
既存の概念に囚われず、仕組みを変えることで、 お客様にとって本当に価値のある金融サービスを提供し続ける。

 

 主要事業であるインターネット証券事業においては、現物取引手数料の引き下げ、信用金利の引き下げ、大口信用取引「VIPプラン」の導入、店頭FX取引事業においては、取引スプレッドの縮小の実施、スマートフォン専用アプリの開発等取引環境の継続的な改善、セミナーの開催等により、取引コストを含む顧客利便性の向上を図ってまいりました。

今後もグループ各社の強みを活かして、お客様の多様なニーズにお応えし、総合的な金融サービスをご提供できるよう取扱商品の充実に取り組むとともに、さらに、より使いやすく、より利便性の高い最先端の取引システムと革新的なサービスを提供するために邁進してまいります。

 

② 中長期的な会社の経営戦略
a.店頭外国為替証拠金取引シェアの更なる拡大

当社グループのGMOクリック証券は平成23年第2四半期から、店頭FX取引において取引高世界第1位を維持してきておりますが(Forex Magnates社調べ)、業界内における既存プレーヤーのポジションが流動的であるため、当社グループとしては、引き続き店頭FX取引事業に対し重点的に経営資源を投下することで、同事業におけるリーディング・カンパニーとしての地位を確固たるものとし、シェアの更なる拡大を図っていく方針であります。

b.信用力及びブランド力の強化

当社グループは、有価証券関連業においては、他の大手ネット証券と比較し、業界への参入が遅かったこともあり、認知度が相対的に低い状況にあると認識しております。ネット証券の取引層は一般的には取引コストに対する価格感応度が高いため、当社子会社のGMOクリック証券の手数料水準を勘案しますと、当社グループの信用力、ブランド力にも一因があると考えております。当社グループは、日々の事業運営を着実に行うとともに、信用力及びブランド力の向上を図り、顧客基盤を拡大してまいります。

c.新たなインターネット金融事業の展開

当社グループは、「インターネット総合金融グループ」を目指しており、国内の個人投資家に対するオンラインでの証券・FX取引等の提供による収益基盤をベースに、新たなインターネット金融事業へと事業領域を拡大することを目指しております。





出典: GMOフィナンシャルホールディングス株式会社、2015-03-31 期 有価証券報告書