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セクション一覧

第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績(自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日)

当連結会計期間におけるわが国経済は、政府による経済政策や日本銀行による金融緩和策を背景に、企業収益や雇用情勢の改善等、緩やかな回復基調を維持いたしました。しかしながら、中国をはじめとした新興国経済の減速、原油価格の低迷による資源国経済の減速、さらに日本銀行によるマイナス金利の投入等の影響もあり、依然として景気、経済の先行きは不透明な状況にあります。

その一方で、世界のクラウドファンディング市場は特にアジアが成長の牽引役となって拡大しており、日本国内でもファンディングへの注目が急速に高まる中、ケンブリッジ大学の調査によれば、平成27年の国内市場規模は前年比で約3倍となる396億円に拡大するなど、いよいよ本格的な成長段階を迎えております。

このような環境の下で、当社は、主に貸付型クラウドファンディング事業を主力事業として推進することを目的として、持株会社体制に移行するグループ再編をいたしました。この再編により、持株会社であるクラウドバンク株式会社がグループ全体の経営戦略の立案機能及びグループ各社への指導・監視機能を発揮することで機動的な意思決定を行い、グループ内でファンドの募集取扱い、貸付先の審査や債権の管理・回収といったファンドの運営、並びに投資・コンサルティングを行うなど、独自の金融グループを構築しております。

しかしながら、当社の重要な完全子会社である日本クラウド証券株式会社が平成27年7月3日付で行政処分を受けたことから、貸付型クラウドファンディング事業におけるファンドの新規募集取扱業務を含む金融商品取引業務が一時的に停止を余儀なくされるなど、当社グループ全体に対して著しい影響が生じました。

 

以上の結果、当連結会計年度の連結営業収益は204,998千円となりました。一方、営業費用は、営業拡大に伴う業務委託費、広告宣伝費等の増加により354,920千円となりました。この結果、連結経常損失は148,290千円となり、当期純損失は110,404千円となりました。

 

当連結会計年度の主な収益、費用等の状況は以下のとおりとなります。

 

① 営業収益
ア 委託手数料

委託手数料は、グリーンシート登録企業数は前期比で減少したため、1,463千円となりました。

イ  金融収益

金融収益はクラウドファンディング事業等により101,015千円となりました。

ウ 売上高

売上高は、子会社が取扱ったUSBメモリーの販売事業により36,126千円となりました。

エ その他の受入手数料(コンサルティング収益及びその他の収益)

その他の受入手数料は、クラウドファンディング事業、その他コンサルティング報酬及びグリーンシート新規登録に伴うコンサルティング報酬・審査報酬、ファンドの組成及び管理報酬並びにグリーンシート登録企業の継続コンサルティング報酬の見直しによる増収により66,393千円となりました。

 

② 販売費・一般管理費

販売費・一般管理費は、クラウドファンディング事業及び営業拡大に伴う広告宣伝費、事務委託費が増加し、一方、人件費及び事務費は経営合理化策により減少したため、354,920千円となりました。

 

③ 営業外損益

営業外収益の主なものは、受取利息1,270千円であり、営業外費用の主なものは、繰延資産償却費338千円です。

 

④ 特別損益

特別利益の主なものは、固定資産の売却益69,466千円及び権利譲渡益65,621千円です。

 

⑤  特別損失

特別損失の主なものは、損害賠償金8,500千円、減損損失6,349千円及び固定資産売却損861千円です。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度におけるキャッシュ・フローについては、営業活動により25,770千円増加し、投資活動により516,156千円減少し、財務活動により428千円減少しました。この結果、現金及び現金同等物が490,814千円減少し、当連結会計年度末残高は、430,208千円(前期は921,020千円)となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果25,770千円(前期は388,081千円の収入)の収入となりました。これは主として税金等調整前当期純損失106,005千円の計上、預り金の増加による101,882千円の収入、貸倒引当金の増加による41,700千円の収入等の要因によるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果516,156千円(前期は131,927千円の支出)の支出となりました。これは主として子会社株式の取得による支出550,000千円、固定資産の売却手付金による収入194,076千円及び固定資産売却による収入536,662千円等の要因によるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果428千円(前期は360,861千円の収入)の支出となりました。これは、リース債務返済による支出428千円によるものです。

 

2 【業務の状況】

当社グループは、「投資・金融サービス業」という単一セグメントに属しております。   

第2期(自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日)の状況は以下のとおりです。

 

(1) 受入手数料の内訳

期別

区分

株券
(千円)

債券
(千円)

受益証券
(千円)

その他
(千円)


(千円)

第2期

(自平成27年4月1日

至平成28年3月31日)

委託手数料

1,463

1,463

その他

66,393

66,393

66,393

67,857

 

(注)その他の内訳は以下のとおりであります。

区分

第2期

(自平成27年4月1日

至平成28年3月31日)

コンサルティング収益(千円)

52,868

その他の収益(千円)

13,525

66,393

 

 

(2) トレーディング損益の内訳

該当事項はありません。

 

(3) 有価証券の売買等業務の状況

当事業年度における有価証券の売買の状況(証券先物取引等を除く)は、次のとおりであります。

 

① 有価証券の売買の状況(証券先物取引等を除く)
イ.株券

区分

受託

自己

合計

株数(株)

金額(千円)

株数(株)

金額(千円)

株数(株)

金額(千円)

第2期
(自平成27年4月1日

  至平成28年3月31日)

309,660

78,134

309,660

78,134

 

 

ロ.債券

該当事項はありません。

 

ハ.受益証券  

該当事項はありません。

 

ニ.その他

該当事項はありません。

 

② 証券先物取引等の状況

当事業年度における証券先物取引等の状況は、次のとおりであります。

 

イ.株式にかかる取引

該当事項はありません。

 

ロ.債券にかかる取引

該当事項はありません。

  

③ 有価証券の引受け・売出業務及び募集・売出し又は私募の取扱い業務の状況

当事業年度における有価証券の引受け・売出業務及び募集・売出し又は私募の取扱業務の状況は次のとおりであります。

 

イ.株券

         該当事項はありません。

ロ.債券

該当事項はありません。

 

ハ.受益証券

該当事項はありません。

 

ニ.その他

該当事項はありません。

 

(4) その他の業務の状況

当事業年度におけるその他の業務の状況は、次のとおりであります。

 

① 公社債元利金支払の代理業務

該当事項はありません。

 

② 証券投資信託受益証券の収益金、償還金及び一部解約金支払の代理業務

該当事項はありません。

 

③ 有価証券の貸借及びこれに伴う業務

該当事項はありません。

 

④ 有価証券の保護預り業務

期別

区分

株券
(千株)

債券
(千円)

受益証券
(百万口)

その他
(千円)

第2期

(平成28年3月31日)

内国有価証券

2,657

外国有価証券

 

 

 

3 【対処すべき課題】

当社の対処すべき課題とこれらに対応した中長期的な経営戦略及び具体的な取り組み方法は以下のとおりであります。

 

(1) 経営上の重要課題

① 内部管理態勢について

当社の主要な完全子会社である日本クラウド証券株式会社は、第1種・第2種金融商品取引業者であることから、金融商品取引法その他の関連法令及び日本証券業協会が定める定款・規則等に基づく内部管理態勢の構築・強化が求められております。同社は平成27年7月3日に関東財務局より行政処分を受け、同年7月10日から11月27日までに渡り業務を停止しておりました。その間、同社において業務改善に取り組んだ結果、金融商品取引業務を適切に行うための業務管理態勢、経営管理態勢及び内部管理態勢は改善され、同年11月28日より業務を再開しておりますが、これらの態勢の強化は同社にとって引き続き重要な課題となっております。

また、当社の完全子会社であるクラウドバンク・フィナンシャルサービス株式会社は、貸金業者であることから、貸金業法その他関連法令に基づく内部管理態勢の構築及び強化が必要とされるとともに、貸付型クラウドファンディング事業におけるファンドの運営を担っていることから、日本クラウド証券株式会社等のグループ会社と適切に連携するための内部管理態勢が求められております。

さらに、当社の完全子会社であるクラウドバンクCA株式会社は、投資・コンサルティング業務を主要な事業と位置付けており、当社グループ内において適切な手続きを経るなどの内部管理態勢の構築及び強化が求められております。そのため、持株会社となる当社においても、これらの完全子会社を適切に指導するための内部管理態勢の構築及び強化が重要課題となっております。

  

② 収益基盤について

当社は平成26年10月1日に株式移転により設立され、グループ各社に対し経営指導を行っておりましたが、主要な完全子会社である日本クラウド証券株式会社に対する行政処分などにより、当期は110,404千円の損失を計上しております。

また、当社の主要な完全子会社である日本クラウド証券株式会社は、平成25年3月期まで7連結会計年度継続して赤字を計上した後、平成26年3月期において8期ぶりに黒字を計上したものの、平成27年3月期及び当期においてそれぞれ62,406千円、65,923千円の損失を計上しております。

そのため、日本クラウド証券株式会社による平成27年11月28日の業務再開後のサービス向上、また、クラウドバンクCA株式会社による投資・コンサルティング事業の推進やクラウドバンク・フィナンシャルサービス株式会社の貸付先からの利息の受領など、当社グループ全体での収益力を向上させ、当社の安定した収益基盤を構築することが重要課題であります。

 

③ 組織体制について

当社の組織体制は、取締役3名(社外取締役1名を含む)、監査役1名であり、当社の取締役及び監査役が当社グループ各社でも取締役を兼任しております。また、当社グループの17名の従業員もグループ内で複数の業務を兼務するなどしております。

このため、グループ会社各社における最適な人員の配置及び業務に対する監視体制を確立することにより、組織体制を強化することが当社の重要課題となっております。

 

④ 事業基盤について

当社グループでは、現在、貸付型クラウドファンディング事業を主力事業として位置付け、融資残高に基づくスプレッド報酬等を中心としたアセットビジネスを推進することで収益性の安定を図るとともに、投資・コンサルティング事業による収益性の底上げを企図しております。しかしながら、事業基盤の安定には、新規顧客の獲得による貸付可能額の向上や資金需要者の新規開拓による貸付残高のさらなる拡大、良質な投資案件の組成と投資・コンサルティングによる成長が急務となっております。

このため、当期においては、次のような施策を執ることで貸付型クラウドファンディング事業の更なる推進と業務の効率化を図ってまいりました。

 

・WEBサイトのスマートフォン向け表示への対応その他のユーザビリティ向上

・ファンド管理システムの刷新によるファンドの募集状況の可視化

・入金システムの改修による入金情報の早期反映

・競合他社にないユニークなファンドの募集(成熟産業再生ファンド、上場企業事業拡大支援ファンドなど)

・再投資を促すための既存顧客向けキャンペーンの実施

・グループ内の各事業会社における実務担当者の役員登用による意思決定と業務執行の緊密化

 

また、今後も、貸付残高と投資額の向上や新規投資案件の組成・開拓を目的として、事業パートナーとの業務提携等を含む施策を実施することで事業基盤の強化を図ってまいる予定です。

その一方で、当社グループでは当面の間、経営資源を貸付型クラウドファンディング事業及び投資・コンサルティング事業に集中させるものとし、株式投資型クラウドファンディング制度や投資コミュニティ制度への参入は予定しておりません。また、当社グループで従来取り扱っていたグリーンシート銘柄については、同制度自体も平成30年3月末日をもって廃止されることから、事業としての縮減に向けた業務の最適化を図っております。

 

4 【事業等のリスク】

以下において、当社の事業上のリスクとなりうる事項を記載しております。また、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項についても、投資者の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる事項については、積極的に記載しております。

当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社の株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載内容も併せて慎重に検討したうえで行われる必要があると考えております。なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、不確実性を内在しているため実際の結果と異なる可能性があります。

 

(1) 事業環境に関するリスク

① 法的規制について

当社完全子会社である日本クラウド証券株式会社は、金融商品取引法に基づき、第1種・第2種金融商品取引業の登録を行っており、金融商品取引法及び関係法令により規制を受けております。

また、当社は、日本証券業協会に加入しており、同協会の規則を遵守することが求められております。同社は平成27年7月3日に関東財務局より行政処分を受け、同年7月10日から11月27日まで業務を停止しておりました。その間業務改善に取り組んだ結果、金融商品取引業務を適切に行うための業務管理態勢、経営管理態勢及び内部管理態勢は改善されたとして、同年11月28日より業務を再開しておりますが、今後も法令遵守体制が不十分と当局に判断される場合や、金融商品取引法及び関係法令の改正若しくは日本証券業協会の規則改正等によって規制強化等が行われた場合又はかかる法令・規則等に反した行為で行政上の処分を受けた場合には、当社の業績に影響を与える可能性があります。

また、同業他社において何らかの違反行為が行われた場合、当社を含めた貸付型クラウドファンディング業界全体に対する新たな規制が導入されることによって、新たな態勢の構築のための追加費用が生じる可能性があります。 

 

② 業界の動向について

グリーンシート制度は平成30年3月31日をもって廃止となることから、グリーンシート事業の収益は同年までにはなくなることが見込まれております。

また、貸付型クラウドファンディングについては、新規参入が増加していることから、個人投資家の獲得に関わる競争環境は激化しており、収益率の低下や顧客獲得コストの上昇などによる費用の増加によって、当社業績に影響を及ぼす可能性があります。 

 

(2) 事業内容に関するリスク

① 貸付型クラウドファンディングに関するリスクについて
ア 貸金業法の業務規制に関するリスク

平成19年12月に改正・施行された「貸金業法」に基づき、行為規制の強化、業務改善命令の導入、自主規制機関として日本貸金業協会の設立等が実施され、平成22年6月より、上限金利引下げ、総量規制の導入等が行われています。当社グループでは、日本貸金業協会作成の貸金業の業務運営に関する自主規制基本規則において定められた過剰貸付防止等の規定に基づき、厳格な与信に努めて参ります。今後、各種規制がさらに強化された場合、利益の減少や新たな規制への対応コストの増加など、貸付業務の業績に影響を与える可能性があります。
 

イ 貸出債権に関するリスク

当社グループでは、リスク管理を徹底し、良質な債権の確保を目指しており、今後も貸出債権のリスク管理には十分留意して参りますが、経済情勢並びに金融情勢の大幅な変化等により債務者等の状況が悪化した場合、その結果として不良債権が増加し、回収費用の増加及び財政状態の悪化につながる可能性があります。
また、金融機関が法改正への対応として、一斉に回収の強化や貸し渋りを行った場合、それらの金融機関からも借入れのある顧客の経営破綻等が増加することなどにより、貸倒が増加し、当社の業績及び財政状態の悪化につながる可能性があります。

 

ウ 資金調達に関するリスク

当社グループでは、貸付型クラウドファンディング事業における主たる資金調達を匿名組合出資により行いますが、金融情勢の変化による調達コストの上昇や、投資ファンドをめぐる経済事件などを契機とする金融商品取引業者全体への風評悪化に伴い、融資の原資となる資金の調達そのものが困難となることによって、当社グループの融資事業の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

また、『クラウドバンク』は匿名組合出資によって資金調達を行う性質上、債務者等の状況の悪化に伴う貸倒リスクは匿名組合の出資者である投資家が負うことになり、当社に直接的にリスクが帰属することはありませんが、貸倒リスクが現実化した場合には投資家の期待に反する運用となるため、当社に対する信頼を低下させ、投資家離れを招くなど、当社の業績及び財政状況に影響を与える可能性があります。

 

エ 貸金業に関するその他のリスク

当社グループは貸金業者を含んでおりますが、経済情勢及び金融情勢の大幅な変化によっては、銀行が融資を行いやすくなることで資金需要者が貸金業者ではなく銀行から融資を受けることが容易となり、貸金業者からの融資に頼る必要のある資金需要者が減少する可能性があります。

 

オ 新たな規制導入のリスク

貸付型クラウドファンディングは、現状電子募集取扱業務の対象外となっているものの、今後は電子募集取扱業務に含まれる可能性も考えられ、かかる場合は当局への変更届の提出や各種帳票類の変更・整備などが必要となる可能性があります。さらに、貸付型クラウドファンディング全体を監督する新たなルールが導入される場合には、制度対応のための追加費用が業績に影響を与える可能性があります。
 

② コンサルティング業務について

当社グループでは、グリーンシート銘柄指定を受けた株式の発行会社に対する継続ディスクロージャーサポート支援業務を中心としたコンサルティング業務を行っておりますが、グリーンシート制度の廃止を踏まえて、M&Aや再生エネルギープロジェクトや不動産開発プロジェクト等に関わるコンサルティング業務へと転換を図っております。

当該コンサルティング業務に従事する当社役職員又は外部委託先が十分に確保できなかった場合、コンサルティング収益が低下して当社の業績に影響を与える可能性があります。また、当社グループは、コンサルティング業務において、コンサルティング会社、金融機関と業務協力の関係にあります。これらのパートナーとの円滑な関係が崩れた場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ ファンド業務について

当社では、①第2種金融商品取引業としてファンドの募集の取扱いを行う、②ファンドの組成を行う、③ファンドの管理業務を行う旨の営業を行うことがあります。

当社のファンド業務は、証券業者として監督当局の管理下におかれるため、定期検査等において当社の管理態勢等の不備を指摘され改善命令が発出されることがあります。その場合は、当社のファンド業務の収益が低下し、当社の業績に影響を与える可能性があります。

また、現在、ファンドの募集・組成については規制強化の方向が打ち出され、ファンド業務の取扱は減少する方向であることから、当社グループのファンド業務の収益は低下する傾向にあります。

 

 

(3) 事業体制に関するリスク

① 人材の確保及び育成について

当社グループの業務の遂行には、投資事業コンサルティング及び貸金業務に関する豊富な知識及び経験を有する人材の確保及び育成が不可欠であります。当社では、人材採用と社内研修を行っておりますが、このような人材が十分に確保・育成できない場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② コンプライアンスについて

当社グループは、役職員のコンプライアンスの意識を高めるとともに、グループ全体での社内研修等を通じてその定着を心がけております。役職員による公正な業務遂行の徹底を目指しておりますが、法令諸規則に違反する行為が発生する可能性を完全には排除できないと考えております。法令諸規則に違反する行為が発生した場合、その内容によっては損害賠償請求や行政処分等の対象となることが考えられ、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 内部者取引の防止について

当社グループの役職員が法人関係情報を入手した場合は、社内規定に従い速やかに情報を関係部署へ報告し、当該法人関係情報に基づいた不正な売買が発生しないように努めております。また、当社は、顧客属性の把握に努めており発行会社の役員等を「内部者登録対象顧客」としております。当該顧客の自社株式の売買状況につきましては、法人関係情報との関連に注意して不公正な取引が行われないよう監視しております。

しかしながら、当社グループの役職員及び顧客に法人関係情報を利用した売買が認められた場合には、当社に対する投資者の信頼を失うことが考えられ、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 小規模組織であることについて

当社グループは、平成28年3月末現在の組織構成が取締役3名、監査役1名、従業員5名(当社子会社の日本クラウド証券と兼務)と小規模であること、完全子会社である日本クラウド証券の組織体制が取締役5名、監査役1名、従業員14名、クラウドバンク・インキュラボの組織構成が取締役1名(当社取締役を兼任)であることから、内部管理体制も規模に応じたものとなっております。体制の不備・欠陥に対し、適切な是正を行えない場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 顧客情報の管理について

「個人情報の保護に関する法律」(個人情報保護法)の施行により、当社グループにおいては、顧客情報等の書類及び法定帳簿の具体的な管理方法や顧客データへのアクセスの制限・使用方法の詳細を社内規程として制定し、個人情報管理の周知徹底に努めております。

しかしながら、当社グループで保有する顧客情報が外部に漏洩した場合には、損害賠償請求や行政処分等の対象となることが考えられ、また、当社グループに対する信用が低下し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥ システムリスク及びその他のオペレーショナルリスクについて

当社グループが提供するインターネットによるクラウドファンディングシステム及び当社グループが業務上使用するコンピューターシステムが、回線の不具合、外部からの不正アクセス、災害や停電等の諸要因によって障害を起こした場合、障害規模によっては当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社グループでは、各種業務マニュアル等の整備やコンプライアンス体制の整備強化に努めておりますが、当社グループの役職員が正確な事務処理を怠ることや事故・不正等を起こすことで損失を生じさせたり、業務執行に重大な支障が生じたりした場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑦ 委託売買の受発注について

当社子会社である日本クラウド証券の有価証券委託売買の受発注については、セールスディビジョンのクラウドエクイティグループが行うこととなっており、誤発注のないよう十分注意しておりますが、当該注文による誤った約定が成立し、損害が発生した場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑧ 重要な訴訟事件の発生

当社グループに対し、重要な訴訟等が発生し、当社に不利な判断がなされた場合には、当社の財政状態及び経営等に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) その他

当社で保有している投資有価証券については、市況変動及び発行会社の業績等によっては評価損又は処分時の売却損が発生する可能性があります。

 

(4) 継続企業の前提に関する重要事象等 

当社グループの連結子会社であります日本クラウド証券株式会社は、平成27年6月26日付で証券取引等監視員会より、「分別管理を適切に行っていない状況」及び「顧客に対し必要な情報を適切に通知していないと認められる状況」に関して、内閣総理大臣及び金融庁長官に対して行政処分を行うように勧告を受けました。また、同社は平成27年7月3日に関東財務局より行政処分を受け、同年7月10日から11月27日まで業務を停止しておりました。しかしながら、その間業務改善に取り組んだ結果、金融商品取引業務を適切に行うための業務管理態勢、経営管理態勢及び内部管理態勢は改善されたとして、同年11月28日より業務を再開しており継続企業の前提に関する需要な疑義を生じさせるような事象又は状況は解消しております。

 

5 【経営上の重要な契約等】

当社連結子会社のクラウドバンクEI1号合同会社は、保有する子会社フジブリッジ株式会社の全株式について、平成28年4月1日付でピクセルカンパニーズ株式会社との間で株式譲渡契約を締結いたしました。
  なお、詳細につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりであります。

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されております。この連結財務諸表作成にあたりまして、貸倒引当金、資産除去債務の会計処理については会計関連諸法規に則り、過去の実績や状況に応じ合理的な基準により見積り、判断を行っております。

 

(2) 財政状態の分析

① 流動資産

流動資産合計は2,465,629千円となりました。流動資産の主な内訳は、現金・預金430,208千円、預託金160,000千円、未収入金145,054千円及び匿名組合貸付金1,293,938千円となっております。

② 固定資産

固定資産合計は768,411千円となり、固定資産の主な内訳は、関係会社株式700,000千円、投資有価証券26,362千円及び建物17,400千円となっております。

③ 流動負債

流動負債合計は2,843,346千円となり、流動負債の主な内訳は、匿名組合預り金2,222,302千円、前受金180,721千円及び顧客預り金191,305千円となっております。

④ 固定負債

固定負債合計は296千円となっております。固定負債の主な内訳は、繰延税金負債296千円となっております。

⑤ 純資産

純資産合計は390,288千円となり、純資産の主な内訳は、資本金183,500千円、資本剰余金513,347千円及び利益剰余金△323,229千円となっております。

 

 

(3) 経営成績の分析

当連結会計年度において、当社は日本クラウド証券株式会社を中核とした従来の組織構造から、クラウドファンディング事業を推進するための事業ポートフォリオを適切に構築し、それらの管理運営を総合的かつ効率的に行うため、平成26年10月1日に株式移転によって設立され、持株会社制へと移行いたしました。これにより、持株会社がグループ全体の経営戦略の立案機能および各事業会社への指導・監視機能を担うこととなり、戦略的かつ機動的な意思決定を行うことができ、経営資源の効率的な配分を強化することができると考えております。

当社事業におけるグリーンシート事業につきまして、現行のグリーンシート銘柄制度が、経過措置期間を経て、平成30年3月31日をもって廃止されることとなっております。

 そのような環境の中で、当社グループは、将来の収益基盤と位置付けている平成25年12月にサービスを開始した融資型クラウドファンディング「クラウドバンク」事業において、マーケティング活動等に注力してまいりました。その結果、顧客数及び顧客資産ともに順調に推移し、平成28年3月までに募集総額が60,003百万円となりました。貸付金残高においても1,293百万円となりました。

以上の結果、当期の連結営業収益は、204,998千円となりました。営業費用は、クラウドファンディング事業及び営業拡大に伴う広告宣伝費、事務委託費が増加したことにともない、354,920千円となりました。その結果、連結経常利益は△148,290千円となり、連結当期純利益は△110,404千円となりました。

 

当連結会計年度の経営成績に関する状況は以下のとおりであります。

 

① 営業収益の状況

委託手数料は、一部のグリーンシート銘柄の売買金額が増加しましたが、グリンシート登録企業数は前期比で減少したため、1,463千円となりました。クラウドファンディング事業における報酬101,015千円、コンサルティングの取扱があったことによる増収等により、その他の受入手数料(コンサルティング収益及びその他収益)は、66,393千円となりました。

② 営業利益の状況

販売費・一般管理費は、クラウドファンディング事業の拡大にともない、広告宣伝費35,997千円、人件費116,684千円となりました。その他、業務委託費は32,747千円、事務費は30,724千円及び不動産関連費19,843千円となりました。この結果、販売費・一般管理費の合計は354,920千円となり、連結営業利益は△149,921千円となりました。

③ 経常利益の状況

営業外収益は、受取利息1,270千円等があり、営業外費用は繰延資産償却費338千円等があり、連結経常利益は△148,290千円となりました。

④ 当期純利益の状況

当連結会計年度において、特別利益として固定資産売却益69,466千円及び権利譲渡益65,621千円等が発生し、特別損失は減損6,349千円等となり、この結果、連結当期純利益は△110,404千円となりました。

 

(4) キャッシュ・フローの状況の分析

キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、第2 事業の状況  1 業績等の概要  (2) キャッシュ・フローの状況 に記載のとおりであります。

 





出典: クラウドバンク株式会社、2016-03-31 期 有価証券報告書